サムライ

西野ジャパンが劇的に敗退してしばらく経ちますが、今でも話題になるのは、やはり「パス回し」を行った対ポーランド戦ですよね。
皆さんは、どうお考えですか?
FIFA憲章に反している、というのが正論だとは思うのですが、私は批判する気にはなれないです。
だって「一次リーグ突破」という目標・ミッションが設定されていたのですから、監督以下のチームは、それを実際問題として実現する立場にありました。忠実に仕事をしたのだから、気の毒と思います。
私がどうも違和感を抱くのは、目標・ミッションとニックネームの「サムライ」が合致していなかったことです。「サムライ」という言葉は、「義」「勇」「仁」といった言葉と結びついていて、思想性を帯びています。
映画『ラストサムライ』(2003年)に出て来る、不平士族の領袖・渡辺謙さんのイメージですね。この映画のもう一人の主役・トム・クルーズは、元々明治政府に雇われた軍事顧問でしたが、謙さんの精神世界に惚れ込んで、やがて謙さん達が政府への反乱を起こした時、勝ちを見込めないにも関わらず、謙さん側に立って参戦します。
そのイメージをスポーツ選手に充て込むと、「パス回し」はして欲しくなかったということになりますね。「パス回し」してる謙さんなんて、想像できません。この不一致が問題です。
だいたい、「サムライ」って、誰がどういう目的で言い出したんでしょうか。私は存じませんが。おそらく宣伝目的でしょう。
目標・ミッションが、そもそも「勝ちより義・勇・仁」であったら、どうなったのかあ・・・と考えてしまいます。
明治150年、今年は、どうもスポーツの精神面が話題になる年ですね。

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8月14日(火曜、お盆)

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すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

Filed under: ぼやき部屋,憧れの明治時代 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)