古いものを大切に
テレビで発見しました。なかなかユニークな工房を。
「工房いにしへ」さんという、陶磁器修復の工房です。
え? 最近このブログで「テレビで発見しました」「ネットで発見しました」が多くないか って?!
うーん、まあ、そうかもしれません。
「ちんや」の精肉売店の「在り方」を考え直さないといけないなあ・・・と思っておりまして、そういう視点で色々見ていると、世の中には面白い商いの仕方をしている人がいるもんだ、と感心します。それでブログにも書いているという次第です。
あるいは、ネット通販の普及で世の中が急速に変わっている中で、対応を打ち出した所が出始めていて、それが目につくのだとも言えるかもですね。
えー、さて話しを戻しまして、その陶磁器修復工房のどこがユニークかと申しますと、
陶磁器の修復を体験する「カラーフィル体験」と、さらに修復に取り組みたい人のための「ワークショップ」「マスターコース」講習会などを開催している点です。
修復って、普通は高度な専門家の仕事だと思いますよね。
しかし、この工房は技術を一般に教えていて、そこで学んだ一般人が自分で、自分の「思い出の品」を治すのです。
言い換えれば、別のベネフィットがそこに在る、ということです。自分の力で、自分のモノを治すという別のベネフィットがそこに在るのです。
「目から鱗」とはこのことだと、私は感心してしまいました。
博物館の収蔵品 や骨董屋さんの売り物であれば、プロが治すのに相応しいでしょう。でも、モノの価値と申すものは色々ありまして、「センチメンタル・バリュー」ともいう価値が付いていることがあります。日本語で言えば、その人だけがわかる「思い出」がモノに付いているということです。
例えば、自分の結婚披露宴で来客に配った引き出物の陶器と同じものを、自分の家でも使っていることが多いですよね。
それが割れてしまったら、プロに治してもらうのも良いですが、自分で治せたら、どれだけ達成感を味わえるでしょう。
これは目から鱗でした。
国宝級の品物でなくても、大切なものは正しく修復・保存して後世に伝えていきたいものです。今どきの、壊れたら→捨てる、古いものは→捨てる、という、世の中の在り方は、まったく間違っています。
「古いものを大切にする心」を拡げて行きたいという、この工房の在り方を、声を大にして称賛したいと思いました。
追伸、夏季の「ちんや」の、臨時営業のご案内です。下記の日は火曜ですが、営業いたします。どうぞご利用下さいませ。
8月14日(火曜、お盆)
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて3.062日連続更新を達成しました。
すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。