本を売るという仕事②

「売れ筋」という言葉が以前から嫌いでした。

「売れ筋」を探すのに必死な人も嫌いでしたが、その理由が最近分かりました。

『本を売るという仕事』(長岡義幸著、潮出版社刊行)

という御本を読んだ時に分かりました。

そう、今日も昨日に続いて、『本を売るという仕事』の話しです。

マイナーな出版社のフェアを隔月開催して有名なっている「サンブックス浜田山」さんという本屋さんが出てきますが、この本屋さんには、

「売れてほしい本」

と名付けた棚があるそうです。

「今売れている本」というコーナーは大型書店の入り口付近で良くみかけますが、「売れている」(=「売れ筋」)ではなく、「サンブックス」さんは「売れてほしい」を置いているのです。

「売れている」の前提は「人は他の人と同じ本を読むものだ」ということですね。

「今これが売れているんですよ!」と言えば、消費者は流されて、それを買うに違いないと考えているわけです。軽く馬鹿にしてます。それで私は嫌いなのです。

そうではなくて、本屋として売れて欲しい本はこれだ。こういう本を読む人に店に来て欲しいという態度を鮮明にしているのが、「サンブックス」さんです。

「売れている」はメガ書店にまかせて、街の本屋さんは「売れてほしい」にシフトするべきで、それは肉屋も同じだろうと思います。

とても参考になります。

追伸

日本橋三越本店の催事『江戸東京味・技めぐり』に出店して、精肉の販売を致します。

会期:321(水・祝)26()

場所:本館7階催物会場

是非お出かけ下さいまし。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.930連続更新を達成しました。すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

 

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)