二の酉

「二の酉」の日、鷲神社に出かけて、例年通り「松下」さんの作った熊手を手に入れて来ました。「松下」さんの熊手は「檜扇型」という独特の形をしています。

御利益があることを願って、毎年店の玄関に並べます。

あ、いやいや、まず感謝が先でした。

一年間お世話になった旧い熊手に感謝しつつお返しして、御利益はそれからというものです。

それにしても、です、「酉の市」の季節だというのに暖かいですねえ。

暖かいと感じが出ないんですよね。

すき焼き屋もこれでは盛り上がれません。

お願いごとですが、なんとか一つ、気温を下げて下さい、お酉さま。

なお今年は「酉の市」が3回ある年でして、「三の酉」は29日(日曜)です。どうぞ、お出かけを。

 

追伸

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題して、「大人のすき焼き教科書」。

弊店でリアルなイベントも企画しています。

こちらから、どうぞ、ご覧下さい。

 

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東北で牛を飼う

料飲三田会の秋例会を開催しました。

今回の会場は、会員の三田先輩が経営されている、芳町の焼肉店「肉の切り方 集会所」さんでした。

この御店は「肉の切り方」というのが店の屋号でして、焼肉の味は肉の切り方で決まる”をコンセプトに、徹底的に肉の切り方に拘った新しい焼肉店です。

近江牛赤身肉を中心としながら、チーズフォンデュ、バーニャカウダ、そしてそれらに合うワインも楽しめる焼肉店で、肉の仕入れは滋賀県近江市場から直接近江牛黒毛和種を一頭買いだとか。

焼き肉の前には、肉に関する卓話が良かろう、ということで、やはり卒業生で、山形県で3.700頭ほどの「蔵王牛」を生産しておられる髙橋勝幸様(高橋畜産食肉㈱代表取締役)に遠路お越しいただきました。

実は、私が義塾の機関誌『三田評論』10月号の「三人閑談」に出演した時の対談相手が髙橋さんでした。それで是非にとお誘いし、この日「東北で牛を飼う」と題してお話しいただいた次第です。

大変貴重なお話しでした。

三田さん、髙橋さん、在り難うございました。

追伸①

私と髙橋勝幸さんが対談した件について詳しくは、こちらです。

追伸②

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ワンピース

スーパー歌舞伎II(セカンド)『ワンピース』を観て来ました。

『ワンピース』の原作は尾田栄一郎の人気漫画。その壮大な世界を四代目・市川猿之助さんが歌舞伎化した舞台です。

四代目は若い頃「新春浅草歌舞伎」に長いこと出ておられましたが、四代目を襲名なさってからは先代(現・猿翁さん)が創始したスーパー歌舞伎に、新展開を加えておられます。

今回も、スーパー歌舞伎オハコのド派手な演出が満載、さらに新演出もプラスして、やりたい放題。満腹感のある観劇でした。スーパー歌舞伎ツーと言わず、II(セカンド)と言う辺りも、猿之助さんらしくてニヤリとしてしまいます。

さて、今回のドラマの主題のひとつは、リーダーシップの在り方についてでした。それも海賊の親分のリーダーシップについて。

この話しは海賊と世界政府海軍が血みどろの戦いを繰り広げる話しなのですが、そんな中、一時休戦の交渉の為海賊の若頭が海軍本部に赴きます。

その若頭に対し海軍元帥は、親分は貴様を裏切っていると讒言を言って巧妙に信じ込ませ、怒った若頭は親分を刺します。

で、ここからがリーダーシップなのですが、親分は自分を刺した若頭に、

馬鹿なヤツほど可愛い。お前は可愛い家族だ。こんな可愛いヤツを騙した海軍を倒せ!

と命じます。

親分はやがて死にますが、この命令に発奮した一味が大暴れしたことは当然です。

全国の社長さん、考えさせられる話しですねえ。

追伸

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薩摩琵琶

気鋭の琵琶奏者・友吉鶴心さんの「第二十三回 花一期 友吉鶴心琵琶楽の會」を聞いてきました。

会場は国立能楽堂、毎年の「花一期」がもう二十三回目とは、素晴らしい継続性です。

さて、鶴心さんの琵琶は薩摩琵琶です。

それも、明治時代に、すき焼きと同じ頃に東京に広まった、「近代薩摩琵琶」でして伝統薩摩琵琶とは少し違います。明治政府の成立と共に大勢の薩摩の人達が東京に入って来て、琵琶も入って来て、それを東京人が聞いて、それがなかなか面白いね!と広まったわけです。それが「近代薩摩琵琶」です。

当時は、軍人さんなんかが宴会芸で琵琶を披露していたそうです。

軍人さんが琵琶を習っていたのは、日本は明治から大正にかけて海軍が強うございました。で、海軍の大将になる方は、だいたい薩摩の出身です。東郷平八郎元帥とか。だからみんな薩摩琵琶を習い、そこから民間へも広まったそうです。

今では考えられませんが、歌舞伎座で薩摩琵琶の演奏会が昼夜3日も4日も連続で開かれたことがあるそうです。そのくらい、元は海軍ですが、民間にも広まったんです。

それが太平洋戦争で一度、衰退してしまいます。

そこで友吉さんの師匠の鶴田錦史さんが、『ノヴェンバー・ステップス』(1967年)の武満徹さんとペアを組んで、琵琶を世界に広めていった。琵琶再興に努めた方が鶴田錦史さんでした。

入門したのは、友吉さんのお爺さんと親しかったからとか。

で、毎年の公演が23回目に。

今回の演目は「那須与市語」「嶋の為朝」「壇の浦」でした。

追伸

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おいしいものお取り寄せ

文春文庫『日本全国 おいしいものお取り寄せ』に載せていただきました。

この御本は、各界の著名人が美味なる逸品・名品をお薦めするという企画で、元々は「週刊文春」巻末の人気連載でした。

今回は、その中で特に評判の高かった逸品を厳選して単行本にした、という次第です。

「全83選のオールタイム・ベストの決定版」と銘打たれておりまして、その中に、弊店は向笠千恵子先生の推薦で入れていただきました。

在り難いことです。

是非ご購読下さい。詳しくは、こちらです。

 

追伸

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オリオンの星座

宮本孝太郎さんの遺詠集『オリオンの星座』を読んでいます。

宮本孝太郎さんは昭和8年から平成元年まで、神輿と太鼓の「宮本卯之助商店」に在職し、副社長として六代卯之助さん(先代)を助けた方です。

本は、当代(七代目)卯之助さんからお借りしました。

戦災で東京の神輿がほとんど焼けてしまい、それを再建するのに大忙しだった戦後、

やがてモータリゼーションで世の中の雰囲気が一変して、神輿なんか要らない!と言われてしまった高度成長時代、

そして平成まで。

孝太郎さんは、戦後の、日本の祭礼を支えた重要なお一人だと思います。

それにしても、この本の最後についている、この方の戦歴がスゴいです。

ノモンハン事件に参加して生き残り、

それだけでも大変なことなのに、いったん帰国して再度千島に出征し、敗戦後はソ連によって抑留されていたというから驚きます。

ノモンハン事件(1939年)は「事件」と言われているので、過少評価されがちですが、「事件」と言われるのは宣戦布告をしていないというのが理由で、実質は日ソ間の本格的な戦争です。

政治と謀略が大好きだった日本の関東軍は、当時ソ連軍の実力をなめてかかっていました。それで開戦。非道なことに、途中で相手が重火力を持っていると気づいた後でも、参謀たちは兵に無理な突撃を命じ続け、結局惨憺たる敗北を喫します。

この敗北を教訓にすれば、その後の日本の在り方も変わったと思われるのですが、最悪なことに軍はこの件を秘匿し、さらに愚かな戦争へと進んで行きます。

孝太郎さんは、その戦いの生き残りなのです。題の『オリオンの星座』の「オリオン」は、夜間ソ連軍の目を盗んで撤退する時に夜空のオリオン座を目印にしたことに因んでいるそうです。

戦地で鍛えられたからか、孝太郎さんは会社で問題が起きてもまったく揺るがない、「信念の人」だったと七代目は語っておられました。

 

追伸

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入稿

『読み継ぎたい すき焼き思い出ストーリーの本』の原稿を全て入稿しました。

本年末には、「ちんや」創業百三十五年を記念して、この本を刊行することが出来そうです

ここに掲載されている70本ほどのストーリーは、一般の皆様から投稿していただいたものです。

思い起こしますと、すき焼きは文明開化の昔から、日本人の思い出の中に生きてきた料理です。料理は他にいくつもありますが、人々の思い出と一番つながっている料理はすき焼きではないかと私は考えます。

でも残念ながら、そうした思い出話しを纏めて保存したことはなかったように思います。そこで私は皆様にストーリーを投稿していただき、それを本に纏めようと思い立った次第です。

ストーリーを読みますと、感動して落涙を禁じ得ないものから、クスっと笑ってしまうものまで、様々なものが集まりました。

時代背景も、激動の昭和を色濃く映したものから、現代の世相を映したものまで。

様々とり揃えることが出来まして、企画者としてこんなに嬉しいことはございません。今後この本を、店の歴史の資料として、すき焼き文化の資料として、末永く保存させていただきます。

さらに、気鋭の琵琶奏者で私の同級生でもある友吉鶴心さんとの対談「浅草食べ物放談」も、この本に収めました。我ながら楽しくて含蓄の在る対談に成ったと思います。

この本の編集作業は株式会社IMCさんにお世話になり、イラストは寺坂安里さんに描いていただき、楽しい本に成ったと思います。

今回は自費出版で、儲けることが目的の刊行ではありませんので、図書館や学校などの教育機関、食文化の発展に資する施設に収蔵して頂ける場合は喜んで寄贈させていただきます。一般の皆様には実費でおわけしたいと存じます。

是非多くの方にお読みいただきたいと思います。

お楽しみに。

追伸

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鴨南蛮

慶應義塾の機関誌『三田評論』の11月号に浅草橋の蕎麦店「江戸蕎麦手打處 あさだ」の八代目が寄稿しておいででした。

『三田評論』には「社中交歓」という、短文を投稿するコーナーがありまして、毎月何かテーマを決めて、4人のOB・OGが投稿するのですが、だいたいテーマが軽めのお題であることが多く、文章も粋なので、私は大変楽しみにしています。ここが読みたくて広告を『三田評論』に出稿していると言っても良いでしょう。

で、11月号のテーマが、

「鴨」だったのです。

冬の蕎麦屋と言えば何ですか?はい、鴨何番ですね、いや、鴨南蛮ですね、だから蕎麦屋さんが寄稿していたわけです。

そういう次第で、今日は鴨南蛮の話しですが、江戸時代から食べられていたようです。

ご主人曰く「おそらく、渡り鳥である鴨が隅田川や多摩川の河口付近で越冬するところを、網を使って捕る猟師がいて捕獲されていたのでしょう。(中略)獣が嫌われた時代にあって、近場で捕れる鴨は今よりずっとポピュラーな食材だったと思われます。」

なるほどポピュラーな食材ねえ。

って、言いますか、隅田川で鴨が捕れたんですか!

隅田川は私の子供の頃が汚さのピークで、今はだいぶ水質が改善されてきていますが、鴨は戻って来ていませんね。

いつか、江戸前の鴨が捕れるほど、きれいな水になることを期待します。

 

追伸①

『三田評論』の10月号には私が出ておりました。

くわしくは、こちらです。

追伸②

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浅草バー巡り

「浅草バーマップ」を頼りに浅草バー巡りを楽しんでいます。

このマップを開けていただくと分かる通り、浅草には結構な数のバーがありまして、それぞれ酒の品揃えも充実しています。

日曜日に営業している店が何軒もありますから、そういう意味でも、地元以外の皆さんにもお勧めしたいと思います。

その場合に問題なのは、やはり、敷居。

私自身もまったく行ったことのない店に入るのは気がひけるものですが、このバーマップがあれば、

マップを店の人に見せて、「これを見て来ました!」と言えば話しがはやいので、大変便利です。

次は、地元民ばかりが集う場に他の土地のお客様が馴染めるか、という件です。

マスターと話しに来ている地元民も多いですから、そうなると、地元以外の人がそこに割り込むのは難しいかもしれません。

ここは浅草の酔客も、よく考えて自分ばかりが楽しむのは遠慮した方がよいのだろうと思います。

以前会津若松の「末廣酒造」のご主人が地元の酒場で飲んでいる所がテレビで流されていましたが、県外からの客に話しかけ、お勧めの料理を教えたりなさっているのに感心しました。

地元の雰囲気はもちろん残しつつ、部外者の皆さんにも楽しんでいただきたいですね。

浅草バーマップはこちらです。

バーのリストはこちらです。

追伸、

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すき焼き川柳コンクール2015

「すき焼き川柳コンクール2015」の結果を発表したいと思います。

このコンクールは3回目なので、ご存知の方も多いかと思いますが、念のため再度ご説明しますと、このコンクールに当選しますと、「ちんや」の食事券が貰えるだけでなく、「すき焼き川柳包装紙」に句が刷り込まれるのです。

これから発表する分は、来年の5月の三社祭の日に出来上がる包装紙に刷り込まれます。

そもそも食事の思い出を記す方法として川柳は一番素敵ですね。それに、すき焼きほど川柳に合う料理は他にないとも思います。川柳は、日本人とすき焼きの繋がりの深さを、あらためて教えてくれます。

そして何より、この店で働く私達にとってはヤル気の源になります。ここに書かれている様な幸せの為に働いているんだということを、川柳は思い出させてくれます。在り難いことです。

こんな包装紙はなかなか無いと思いますよ・・・

おっと、前置きが長くなりました。

それでは、「すき焼き川柳コンクール2015」の結果を発表したいと思います。

 

<超ウケ賞>

乾杯の 音頭の目線は 鍋の肉(万年幹事)

<大ウケ賞>

一筆で 肉かっさらう 病み上がり(ともこ)

すき焼きは 手順食べ頃 仕切る父(多芸岡)

一行と三歳 の待つ子で 珍椰鍋?(お釜?)(好夜恋(スキヤレン))

<ややウケ賞>

けんかして すき焼きつつき 仲直り(中村久美子)

すき焼きの 匂いに釣られ フラララと(菊間清二)

すき焼きは 世界につなぐ 遺産鍋(りえもん)

ちんやかな 違う肉なら 食べないよ(ユウ)

夏冬の 季節のしらせ かみしめる(ヨッチャン)

もういいと 心で期待 贈り物(ノーリ)

 

皆さん、おめでとうございました!

 

追伸、

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