ガイドの花道
大勢様にガイドさんが付いて見えることがあります。少人数でも、外国のお金持ちの場合、ガイドさんが付いて見えることがあります。
ガイドさんはガイドするのが職業なのですが、ガイドさんが付いているせいで、かえってお客様が迷子になったりすることがあります。どこで迷子になるかと言うと、「ちんや」の店内で迷子になるのです。
どういう時に迷子になるか、と申しますと、やはり店の忙しい時です。そういう時は、入店されたお客様には、いったん玄関の応接にお掛けいただいて、順番で部屋へお通しすることがあります。エレベーターが1基しかないので、順番にお通ししようとするのですが、それが待ちきれないガイドさんがいます。
下足番に「××様は何階ですか?」と聞いて、イキナリ自分だけでお客様をガイドしようと突進なさるガイドさんがおいでです。不案内な場所なんだから、大人しく順番を待って下されば良いのに、突進して行って、ちゃんと部屋へ辿りつけるわけがありません。
結局迷子になられて厨房へ飛び込み、「××様はどこですか?」と聞いてこられます。
厨房の人間が席のくわしい配置なんて知るわけないでしょ!
もう一つガイドさんの行為で厄介なのは、オーダーの督促です。
お客様のビール瓶が空になるたびに、部屋を飛び出し⇒ダッシュして⇒スタッフの詰め所に乱入し、「ビール一本お願いします!」と、相手構わず絶叫なさる方がいます。
そのビール、本当にお客様は、一刻を争って御要り用なんですかねえ。そういうことは無いと思いますよ。むしろ、ご自分の立てた旅程が押していて、焦っておいでなんじゃあないですかね、本当のところは。
詰め所のスタッフは、何か仕事をしていた所に乱入を受けますから、乱入の前にやっていた仕事をミスしがちです。あるいは、急かされてビールを運んでいった時に、粗相=机の上のグラスを倒してしまったりします。
これは言い訳ではありません。統計的に多いのです。ガイドさんが絡んだ事故が。
今、このブログをたまたま読んでいる、あなたがガイドを職業となさっている人で、なおかつ、
①「ちんや」店内で迷子になったことがある。
②「ちんや」係員に粗相をされたことがある。
以上の2項目に該当している場合、あなたは、目先のジョブだけに振り回されている、「ヘルプどまりのガイドさん」ですな、ザンネンながら。
逆にお客様がセッカチで「ビールをはやく!」と叫んでいる時に、
「そう急いでお飲みになると御体に良くないですよ。まあ、ゆるゆる楽しみましょうよ!」などとたしなめることが御出来になるガイドさんなら、その方はナンバーワンになれるガイドさんです。
「我こそナンバーワン」と思う方、立候補お待ちしてます。
入れますよ、指名。ボトルだって開けちゃうかも。
え? それは違う職業?
ブログ酔って書いてたからなあ、うーい、ひっく。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて282日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。
Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。