北関東清酒業の変遷について

近江牛の取引がある関係で、滋賀県人会の会報が届くのですが、最近の酒蔵に関する記事は興味深いものでした。

「滋賀の地酒めぐり」といコーナーなのですが、読んで行くと中身は「近世・近代の北関東清酒業の変遷について」書かれたものでした。

なぜ「北関東」なのか?

18世紀~19世紀に近江の酒蔵つまり近江商人が北関東に多数進出して開業したからです。

元々酒の本場は伊丹、池田といった関西で、そちらが先進地でした。関東の酒は「地廻り酒」と入われて格下扱いでした。その、酒の後進地帯に進出したのが近江の酒蔵でした。

北関東には天領や寺社領が混在して、あまり強力な藩がなく、参入障壁が低かったので、近江商人は入り込み易く、明治までに地元業者を駆逐してしまったのです。

昭和戦後の時点でも、栃木県の酒蔵の内、近江系が21社、越後系が20社、地元系は14社でした。

近江商人恐るべし。

これからは栃木の酒、埼玉の酒を飲む時、そのルーツが気になるでしょうね。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし本日は3.929本目の投稿でした。日頃のご愛読に心より御礼申し上げます。

今後は3.939本を目指して頑張って参ります(笑)

Filed under: 色んな食べ物 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)