葱の「巻き」
20日放送の、NHK-BSの番組に出演させていただきました。
番組は「新日本風土記」。
日本各地に残された美しい風土や祭り、暮らしや人々の営みを描く紀行ドキュメント番組ですが、
今回のテーマは、
「鍋のしあわせ」
日本各地の鍋が紹介されました。
・富山県氷見の猟師の夫婦の「カモ鍋」
・沖縄・久米島の、ハレの日のお祝いで食べる「ヤギ汁」。
・タラ漁が盛んな下北半島の脇野沢のタラ鍋。
そして東京の部分がすき焼きだったのですが、なんと肉中心ではなく、千住葱を中心に語られました。
「ちんや」に葱を納めてくれている「葱雅」の岡本さんが、すき焼きに向く葱について語る場面があり、そこは残念ながら放送されなかったのですが、そこはすき焼きにおける葱の存在を考える上で大事な部分でした。岡本さんは、
根が細くて、たくさん生えている葱が良いと言うのです。
根は、それぞれ巻いている葉につながっています。根が多いほど葉が巻いています。
葉がたくさん巻いていれば、その間に肉の旨味が浸透して、旨い煮物になります。また「煮崩れ」もしにくいです。
葱単独では旨みは足りないので、美味しく食べるのには巻いていることが大事ですが、それは鍋物に限った話しで、同じ葱でも蕎麦屋の薬味になる場合は、まったく話しが違います。
用途を分かった方が納めてくれるというのは在り難い話しです。
<20日の本放送を見逃した方は再放送があります>
3月27日(金曜日)朝8時~
NHK-BS「新日本風土記」
追伸
3日15日より「しゃくなげ和牛」のメニューをお出ししています。福島復興の一助になればと存じます。
本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし本日は3.680本目の投稿でした。引き続きご愛読を。