叙勲祝い

京都の「瓢亭」のご主人・高橋英一さんが旭日小綬章を受賞されましたので、料理業者が集まってお祝いの会をすることになりました。
会場は東の名料亭「金田中」さん。
これ以上に美味しいものを食べられる機会はそうないだろう・・・と勇んで参加を申し込み、当日を楽しみにしておりますと、
主催者から電話がかかってきて、
住吉さん、宴会の司会をしてくれませんか?
げ、げげげー!
司会なんか引き受けたら、料理に集中できないじゃないの。酒もぐびぐび飲めないし・・・
結局薬局、司会しながらでも、「金田中」さんのお料理は実に結構で、酒も結構いただいてしまい、楽しい会でした、私に司会された皆さんが楽しかったかは存じませんが。
高橋さん、叙勲誠にお芽出とうございました。

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東京大空襲資料展

「東京大空襲資料展」が開催されていますので、みてきました。
この資料展は毎年浅草で、3月10日をはさむ時期に開催されていますが、今年は平成最後の年だからか、例年より入場者が多いような気がしました。
会場に到着しますと、入り口に、焼け野原になった浅草の大きい写真が掲示されていて、「ちんや」のあった位置も更地になっているのが確認できます。焼け残ったビルは少なく、松屋、地下鉄ビル、神谷バー、ギャラリーFの蔵などが確認できます。
東京の建物は、関東大震災を教訓に、燃えにくい素材で補強する対策がなされていましたが、米軍の爆弾は、瓦屋根を貫いて建物の内部で着火剤を飛散させ、中から延焼させる仕組みに造られていたため、不燃対策は効果をあげず、広大な範囲が焼き尽くされました。
死者数は10万人以上。人類の戦史上最大規模の空襲が、これです。
私が2016年に出した本『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』の中で対談した、浅草の九人の旦那衆の中でも、「弁天山美家古寿司」の内田さん、「助六」の木村さんのお二人が、この空襲に遭い、逃げのびました。
平和の大切さが分かる展示ですので皆様どうぞお出かけ下さい。ただし黒焦げになった遺体の写真が展示されていたりしますから、そういうのが苦手な方はお気を付け下さい。
浅草公会堂1階ギャラリーにて。入場無料。11日まで。

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発光する都市のエロティシズム

旧知の写真家・佐藤信太郎さんが作品集を出されました。タイトルは、
「非常階段東京 The Origin of Tokyo」
オールカラーで立派な体裁。芽出たいです。
また弊店屋上から撮った作品も収められていて、嬉しいことでした。
作品の内容はタイトルの通り、東京のビルに登り、非常階段の上から撮った夜景です。
初期の作品は佐藤さんの出身地に近い東京東部が多く、弊店で撮ったものも2008年の作品ですが、佐藤さんは、その後も「非常階段」がライフワークであるかのように撮り続け、最近は都心の夜景が増えてきたようです。
写真に写っている光源は、月や日の残照を除いて、ほとんど全てが人口の灯りです。多数の写真を見続けている内に、
人は何故こんなにまで夜を明るくしたがるのだろう?
と、その欲望に怖くなってきます。この作品集を
「発光する都市のエロティシズム」
と評した方がいるそうですが、画像の向こうに欲を感じさせるからでしょうか・・・
・・・なんてことを考えず、普通に見ても美しい写真です。
刊行:青幻社
ISBN978-4-86152-722-7 C0071
御本の詳細は、こちらです。
刊行記念の展覧会もやってます。

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人間ドッグ

毎年恒例の人間ドッグに行ってきました。
お蔭様にて今年もオールA判定で在り難いことでした。
このところ、視力は少し落ち、髪も白くなってまいりましたが、成人病に関しては問題ないようです。
それから昨年11月の転倒・頭部強打事件につきましても、三か月経過したので、人間ドッグとは別にMRIを撮りまして、問題ないことを確認いたしました。大変お騒がせしまして、恐縮なことでした。
ご報告まで。

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いだてん

今年の大河ドラマ「いだてん」には、頻繁に浅草の場面が登場しているのですが、どうも低視聴率だとしきりに報道されていて、寂しく思っています。
ドラマが面白いか・面白くないか、と問われれば、個人的には面白いと思うのですが、視聴率の数字は、内容が面白いかよりも重要なことがあることを示しています。内容が視聴者層にマッチしているかが重要なようです。
企業が新商品を売り出す場合、
・従来からの自社のお客様に宣伝・告知する。
・従来からの自社のお客様ではない方に宣伝・告知する。
の2パターンがありますが、前者の場合旧来商品が好きな方ばかりが相手ですから、売れない可能性があります。
NHKさんは、「いだてん」がまったくの新商品であることを充分知らせずに、従来客層に売ろうとしているように見えます。つまり、今回はマーケティングに失敗している、という見方が大勢のようです。
この際、むしろ、
「大河の従来ファン層には全くウケなかったドラマ」(笑)
として押し出して行くのはいかがでしょうか?その方が、従来大河を視ていなかった方々つまり新規顧客が入って来るかもです。
NHKの幹部の方々は、テコ入れ策として、オリンピック選手とかを登場させようとか考えておいでのようですが、既に分かり易くはないドラマ展開がさらに分かりづらくなるだけのような・・・

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参拝ガイド

本日は年に一度のお参りの日です。
社員たちと共に浅草神社(「三社さま」)に参拝します。
奉納の品として、肉をお納めし、その一部を下げ与えていただいて、社内で食べる予定です。
最近は、神社への参拝ガイド本などが売れているようですが、弊社では以下のようにしておりますので、ご参考に。
<参拝の気持ち>
御利益祈願ではなく、感謝。
<参拝のマナー、手順>
屋外にいる時から参拝です。携帯電話は切って下さい。
鳥居の前で一列になる。五十音順。
鳥居で、いったん止まり一礼して境内に入る
参道の中央を歩かない。端を歩く。
水で手を清める。両手を清める。(飲まない)
「失礼します」と言って社務所に入る。
(代表者が)玉串奉奠。その間、心の中で自分の氏名と日頃の御礼を述べる。
(代表者が)進み出て→下がったら→全員揃って「二礼二拍手一礼」。
<終わり>

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赤ワイン向き

最近はネットで酒の飲み方が教えてもらえるようで、便利な時代になったと思います。先日もシャンパンと料理の合わせ方が紹介されていました。
「牛肉に卵を絡めるすき焼きは、本来赤ワイン向きです。シャンパンと合わせるならば力強い銘柄が適しています。」
味のことは好みもありますから、一概に他人の説を否定したくはないですが、すき焼きの場合、卵は卵でも生卵ですので、「本来赤ワイン向き」と思わない人もいると思います。例えば私が、そうです。
生卵には、魚卵もそうですが、糖質の在る酒、例えば日本酒が合うと思います。シャンパンは、二次発酵させるために糖質添加を行っていることがありますから、その場合赤ワインよりむしろ生卵に合うような気がします。
どうしても、生卵に赤ワインを合わせたい場合の私の工夫は2月11日の弊ブログでご紹介しました。ワインを選ぶというより、卵を改造してしまう作戦です。
皆さんは、どう思われますか?
是非実験してみて下さい。

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迷惑ですか?

最近知人が浅草に来て、街を歩いていて、
〇〇商店街は食べ歩きが禁止なんですよね?
と聞かれて、私は大いに驚きました。
ここで「食べ歩き」と言っているのは、何軒かの飲食店をハシゴするという、従来からの意味の「食べ歩き」のことではなく、路上で食品を食べること、つまり「歩き食い」のことを言っています。私は「歩き食い」なんてことは特に禁止されなくても、そもそもしないものだと信じていたので、浅草のごく一部の商店街だけで禁止されている(逆に言えば、その他の商店街ではフリー)と聞いて、ショックを受けました。
それに、だいたい、商店街が観光客の行為を独自に「禁止」とかできるのか・・・
そんなことを考えていたら、この問題を3月1日の朝日新聞が採り上げました。題して、
「食べながら観光、迷惑ですか?」
記事の中では浅草の「伝法院通り商店会振興組合」「浅草壱福小路」が禁止していると書かれていました。
へえ、そうだったんですか(笑)
さらに記事によりますれば、鎌倉市では「歩き食い」~正確に言えば「狭隘な場所または混雑した場所で、歩行しながら飲食を行う等他者の衣類を汚損するおそれのある行為」を「迷惑行為」と認定して、規制する条例が審議されているとか。
どうも鎌倉市は以前から観光公害やオーバーツーリズムに抗う姿勢が顕著で、きっと、それは鎌倉が観光地でも高級住宅地でもあるからだろうと思います。私は結構なことだと思います。
が、この条例に実効性はあるでしょうか。
今はSNSの時代ですから、事情を良く知らない観光客は、自分が歩き食いしている様子をどんどんネットに上げてしまいます。それを視た人がすぐマネするでしょう。
10年前なら、ここまでSNSが普及していなかったですから、商店街としては、テレビで歩き食いしているタレントをみつけたら、その局に苦情を入れれば良かったのですが、今は相手が全世界の人ですから、条例が効くとも思えません。
しかし、実際問題、路上に食べカスが散乱すれが、害獣・害虫の餌になって不衛生ですし、近隣の「歩き食い」以外のお店にとっては、あぶらぎった手で商品を触られてしまうので、物損が生じます。
結果、商店街の中で不和が生じてしまい、商店街は街の基本ですから、由々しき事態であることは間違いないのです。
「歩き食い食品」を提供する事業者が、ゴミ処理や清掃のコストを、きちんと負担するよう義務づけない限り、不和の種はなくならないと思います。
利害関係者と法律家が入って、有効な対策がとれないのか議論する時期に、もう来ていると思います。

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HAGISO

平成20年にスタートした「台東区芸術文化支援制度」の10周年を記念して、これまでの活動を振り返るアーカイブ展が開催されています。
会期中には、関係者によるトークイベントもありまして、3月1日夜の部には、私も出演させていただきました。
私は区の「アートアドバイザー」として制度発足の前からお手伝いさせていただいておりますので、10周年ということで感慨深いものがあります。
自治体の補助金制度というと、在住者の地縁で助成先が選ばれてしまいがちですが、この制度では、むしろ、台東区に新鮮な企画を持ち込んで欲しい!という発想で、他の「アートアドバイザー」の皆さんと共に、斬新な企画を選んできたつもりす。
それが10年。制度発足から現在に至るまで、どんな企画を助成してきたか、一覧できる冊子も出来て、また、このような展示会も開催できて、大変嬉しく思います。
また、こうした制度が10年間、ほぼ同じポリシーで運営されてきたこと自体もまれなことと思います。
そして、もう1点。今回の展示会とイベントが谷中の「HAGISO」で開催されたことも嬉しいことでした。
「HAGISO」は元々「萩荘」。芸大生が借りて住む、かなり老朽化したアパートでした。その古民家を再生して、カフェを併設したアートスペースにしたのが「HAGISO」です。
「台東区芸術文化支援制度」では、地元民が見逃してしまいがちな、区内の面白いスポットを、才能あふれる方に発見してもらい→できれば活用してもらうことを目標にしてきましたが、その実例の一つが「HAGISO」です。
それで、今回の展示会とイベントを「HAGISO」で開催できたことが意義深かったというわけです。当初浅草文化観光センターの一室を借りるという案もありましたが、その案には恐縮ながら反対させていただきました。
トークイベントには「HAGISO」を再生・運営している、建築家の宮崎晃吉さんにも出演していただき、有意義なものになったと思います。
建築家に成りたての頃は壮大な建築物を志向していた宮崎さんが、このような極小なスペースに従事するようになったキッカケは2011年の大震災で、この支援制度が運営された、この10年を象徴する物語でもあると思います。
トークイベントは1日の部が最後ですが、展示だけは本日3日までしています。
皆様、お出かけを。

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酒の買い方

なんだか最近、世間の皆さんの、酒の買い方がヘンだなあ・・・と思うことはありませんか?
私は思います。
世間の皆さんが、自分の飲みたいタイプの酒よりも、酒蔵さんのストーリー性を買っているように見えるのです。
買い手には、酒蔵さんの経営再建物語とかは本来あんまり関係ない話しです。革新的な経営手法も、本来あんまり関係ない話しで、自分の飲みたいタイプの酒を買って飲めば良いと思います。
しかし、どうも、最近は酒蔵さんのインサイドストーリーがやたらと流布されていて、買い手は、それを読んで、共感した蔵の酒を買います。
ストーリーを読んで共感してしまっていますから、思わず予算を張り込んで、高い酒を買ってしまいがちです。たいていは一番精米歩合の高い大吟醸酒を。
ここで考えていただきたいのですが、貴女が本当にお好きなのは、大吟醸酒ですか?
精米歩合が低くて、苦渋酸が感じられるようなお酒が本当はお好きなら、無理して大吟醸酒を買うことはないと思うんです。特に、味の濃い料理に合わせる場合、大吟醸を買うことは残念な結果につながりかねませんよ。
銘柄よりも・ストーリーよりも、どういうタイプのお酒かが大事です。
自分の飲みたいタイプの酒を買って飲めば良いと私は思います。

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