奥浅草写真展

「奥浅草写真展」と、写真家の沼田早苗さんの「浅草ものがたり」展が開催されていますので、みてきました。
「奥浅草」とは浅草寺の北側。花柳界のあるエリアです。以前は「観音裏」と言っていましたが、「裏」という表現があまり良くないということで、最近は「奥浅草」と言っています。
さて、このエリアは歌、踊り、着物、料理と和の文化の集積している地域ですから、その魅力を知ってもらおうと、写真展は昨年から開催されています。
二回目の今年は約百点の応募があり、皆さんアマチュアだそうですが、魅力的な写真が集まりました。
最優秀賞「奥浅草観光協会賞」は芦沢ゆり子さんの「華街(はなまち)」。三社祭の日に、老舗の料亭「婦志多(ふじた)」さんに出入りする芸者さんの姿をとらえた一枚です。
綺麗な一枚ですが、地元民としては、綺麗だね、文化だね、だけでは済まない感情もあります。
「婦志多」さんが祭りの後に廃業されたからです。浅草の店が廃業する場合は、三社祭のある五月末で閉めることが多く、「婦志多」さんもそうでした。
花柳界は文化の集積地としての評価は勿論高いですが、ビジネスとしては退潮傾向で、料亭の数は減り続けていますし、入門したものの、続かず辞職してしまう若い芸者さんもいます。そんな一人の写真も掲示されていて、「期待されていたのに」と複雑な気分です。
・・・なんてことは考えず、普通にみれば綺麗な写真展ですね。
隅田公園リバーサイドギャラリーにて。入場無料。14日までです。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)