ノーベル賞のシーズン

ノーベル賞のシーズンとなり、メデイアでは連日、受賞者の生い立ちが報道されています。
そういうのを視ておりますと、少年時代の受賞者は、たいてい星か虫が好きだったと申します。
メカが好きだった子は、たぶん工学部に行って、もっと実際的な勉強をしてしまうのでしょう。基礎研究に行く子は、メカ好きより星好きのようです。
で当然、日本で将来ノーベル賞を増やすには、子供たちに早くから天文学や生物学を学ばせるべきだ、という話しになって行くようです。
結構な議論とは思います。
が、私は、実は少し異論があるんですよね・・・
ほとんどの人はノーベル賞を獲りませんから、星や虫に詳しくても、その知識を活かす機会が、ほぼほぼ、無いです。ロマンではありますけど。
私は、むしろ、日本人が水や肉について、詳しくなさ過ぎることの方が問題だと思うのです。水や肉は毎日食べるのに、それに関する知識が乏しい人が多くないですか、ね?
日本とヨーロッパの出汁のとり方が違うのは、水の硬度がかなり違うからです。
エビアンの硬度は304mg/lで「硬水」ですが、東京の水道水は60mg/lで「軟水」です。そういうことになる理屈は、日本が島国で水が急な山を一気に下るのに対して、ヨーロッパは大陸で水がゆっくり移動するからですね。
日本の中でも京都や広島は特に軟水で、出汁や酒が違います。
そういうことを、冥王星の直径を覚えるより先に覚えた方が良いように思います。
肉についても同じ。
肉の中の脂は1種類ではなく、色んな脂があって、性質が違うこと。
牛さんの血統や、性別や月齢やエサで脂がかなり違ってくることを知れば、普通の人でも美味しい肉を選べます。しかし、そういうことを学ばずに、ブランド産地の銘柄だけ暗記しているのが大多数の消費者ですね。
話題としてノーベル賞は盛り上がりますが、
この際ロマンより今日の食生活を優先したら?というのが私の愚見です。

追伸⓵
「料理の鉄人」などで有名な市島晃生さんのプロデュースにより、
【J-WAVE 「OTOMESHI」】という、「ド深夜の飯テロ実験番組」に出演させていただきます。
2日深夜放送が第一回で、第二回が9日26時30分~です。

「その時間は寝るから聞けない」という方は、放送終了後にネットから聴けますので、こちら(↓)を開けて、「タイムフリーで聴く」をクリックして下さいませ。
https://www.j-wave.co.jp/original/otomeshi/

追伸⓶
東京商工会議所が主催する、第16回「勇気ある経営大賞」において、株式会社ちんやが「奨励賞」を受賞させていただきました。
受賞理由は、
「格付や等級ではなくすき焼きにあった肉の提供に向けた挑戦(適サシ宣言)」でした。
権威ある賞を弊社が受賞できましたのは、ひとえに皆様のご愛顧の賜物とあつく御礼申し上げます。

追伸⓷
今夏8月4日より「ちんや」ビル地下1階の「ちんや亭」が、
「肉の食べくらべレストラン」として再スタートしました。
今回すべての肉メニューに「ちょい食べサイズ」(ハーフサイズのこと)をご用意することに致しました。
くわしくは、弊ブログの8月4日号をご覧くださいませ。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて3.145日連続更新を達成しました。
すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)