2016年1月31日
若手の登竜門
『新春浅草歌舞伎』の千秋楽を観て来ました。「若手の登竜門」とされる公演で、今年は昨年に続いて尾上松也さんが主役でした。
この公演では毎年若手俳優さんが「大役」に挑戦します。
今年も、昼の部は『三人吉三』『源氏店』、夜の部は『毛抜』『義経千本桜』と、役者が何十年のキャリアの果てに演じるような演目が並んでいます。そんな公演ですが、若い役者の皆さんはなかなかサマになっていて、GJだと思いました。
観客の方も「若手感」があり、拍手の間が少し遅いのがどうしても気になるのですが、ドンマイでしょう。「浅草の街が若手俳優を応援する」という形が出来ている、この公演は是非続けて行って欲しいと思います。
翻って、客が芸の後継者を応援しなくなったのは、飲食の世界です。
ネットの影響で「コスパ至上」の世界と成ってしまった飲食の世界では、先代からの客が跡継ぎさんの腕が上がるまで見守るという話しを聞かなくなりました。
「見守る」というのは本当に見守ることでは勿論なく、足しげく通って定価を払って食べることです。
ネットの普及もやがて一段落して、この状態はいずれ変わると信じますが、歌舞伎を観て、なんだか気が重くなってしまいました。トホホです。
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