無益なシェア争い

経済誌「ダイヤモンド」での、「史上初」キリン・アサヒ社長対談「もう無益なシェア争いはしない」を興味深く読みました。

シェア競争から脱したいと二人して語っているのです。

「シェア競争から脱し価値競争に移行することで適正な利益を得る。それを原資に再投資する。思い切って海外に打って出てもいい。」(アサヒさん)

「価値」をめぐって競争するのが業界の本来あるべき姿だと思います。」(アサヒさん)

「競争分野と非競争分野を分けることです。」(キリンさん)

ここで「価値競争」とは、例えばキリンさんが東京・代官山にクラフトビール専門の飲食店である「スプリングバレー」を開いて、小さいクラフトビール市場のマーケットを大きくしようとしていることを言うそうです。

なるほど。結構なんじゃないですかね。

ビール業界でこういうことが話されているのは、深刻な市場縮小が進行しているからです。

人口減少、少子高齢化、そして若者の酒離れを背景として、1994年に714万キロリットルだった出荷量が2014年には541万キロリットルになったそうです、この減少量はビール大手1社分の販売量に相当するそうです。大変なことです。

で、「協調しましょう」という話しです。弊社も参考にしたいと思います。

もっともビール業界には、ここに出てこないサントリーさんが居て、昨年9月に新製品「ザ・モルツ」を投入。大量広告と低価格攻勢をかけているので、すんなり「価値競争」に入っていけるかは至って不透明です。

この件、注目ですね。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.146連続更新を達成しました。

Filed under: 色んな食べ物 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)