おふくろの味

「おふくろの味定食」を男性コックが作っていたら、それは偽装ですか?

「シェフのきまぐれサラダ」が毎日同じ内容だったら、それは偽装ですか?

「生姜焼き」を焼かずに電子レンジでチンしていたら、それは偽装ですか?

世紀の何問ですな。

「言葉狩り」のようだ、と言う人もいます。

「おふくろ」について、東京新聞のインタビューに東京都が答えたところによりますと、

「適切かどうかはどちらとも言えない。消費者はお母さんがつくってくれた食事のように『郷愁』を感じる味を期待していただけかもしれず、不適切とは断言しにくいということだ」とのこと。

ポイントは消費者に「優良誤認」を起こさせるかどうか、ですが、思いまするに、最初の二つは誤認しようのないアホらしい表記です。

お子さんがおふくろさんの料理を何百回食べて初めて、その味は「おふくろの味」になるわけで、通りがかりのファミレスに「おふくろの味」が在るわけもありません。優良誤認しようがないです。

「シェフのきまぐれ」と言うからには、特定のシェフが居ないと話しになりませんが、24時間営業の店に、そういう働き方のシェフがいるわけもありません。

さて、3番目の「生姜焼き」は微妙ですかねえ。本当に焼いていると誤認している消費者がいるかもしれないからです。

実際ファミレスの「ガスト」さんは、「焼き」を止めて「豚肉の生姜だれ和膳」に変更したそうです。

焼いてないことを正直に認めた姿勢は結構ですが、その後に付く「和膳」って、いったい何ですかね。どういう膳が和膳なんだか、まったく意味不明です。消費者を煙に巻く姿勢は健在と申せましょう。

そう、誤認を起こさせるかどうかは置いておきまして、世間が違和感を抱くのは「おふくろ」や「きまぐれ」から最も遠いような外食企業が、そういう表現を使っている点です。

私には、むしろ、こうした表記を使うことで、消費者にブラック感を与えてしまっているように見えます。

大手外食には、

どの店でも、時間が何時でも同じ味だ!とか

複雑な料理がチンするだけで、すぐ食べられる!とか

本来の機能があるわけで、そうした価値を欲する人が行けば良いのです。

「きまぐれ」が恋しければ、そういう気質の女性と恋をしたらいかがでしょう。

でも、お気をつけを! 「寄せて上げる」ブラで偽装してるかもしれません。

 追伸①

NHK総合テレビ『月刊やさい通信』に出演します。

※なぜ、すき焼きにシュンギクを入れるのか?

※すき焼におけるシュンギクの役割

という内容です。是非ご覧ください。

11月24日(日)朝6:15~6:45

11月28日(木)昼12:20~12:43(短縮版)

http://www4.nhk.or.jp/P554/

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

現在の笑顔数は373人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.359日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

 

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)