閉店
浅草の、明治時代から続いた和装屋さんが閉店しました。
私は閉店のことを事前に知らず、閉店してしまって数日たってから、たまたま御店の前を通りかかって、告知文を見つけました。
そして、あまりのショックに、数秒間身動きできなくなってしまいました。
閉店なさった、最後の日の夜に、その御店の方々が「ちんや」に食事にいらしていたからです。
なのに、私は何も声をかけて差し上げませんでした。知らないこととは言え、残念で残念で堪りません。
その御店の方とは、個人的にはまったく面識がありませんでした。御顔も存じませんでした。
私は和装に詳しくないので、ああ、そういう店が浅草にあるな、くらいの認識でしたが、他の街の和物通の知人から、地味だが良い店と聞かされたことがありました。
来店された時、
「私が主人です」と部屋に入って行って名乗り、挨拶すれば良かったのですが、その日はたまたま忙しく、知人が来店していて、その応対でバタバタしていたので、結局、御挨拶にうかがいませんでした。
それが御店の最後の日だったとは・・・
今和装は、ごく一部の方の間で趣味として、流行っているようですが、普通の日本人は着なってしまいました。その状況で、後を継ごう、という方に恵まれなかったようです。
店舗は、現在そのままですが、後に何ができるのでしょうか。
結構良い場所にありますので、おおかたチェーン店か外食産業でしょう。
悲しいです。
悔やまれます。
この文章を書きながらも泣けてきます。
追伸
「台彪会」会長として、「ニッポン全国彪友会ー台東万博!」を計画しています。
二条彪先生の門下生約200m人が集まる、一大交流会です。先生のメルマガを取っている方なら、どなたでも参加できます。
2012.4.20(金) 浅草が燃えます。
詳しくは、こちらをご覧下さい。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて704日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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