2020年10月29日
ネギの東西
愛知県蒲郡市出身の方と、すき焼きについて話していた時のこと、
地元のすき焼きに入れるネギは青ネギでした!
とおっしゃいます。
そもそも愛知県は、すき焼きの東西の境目で、関東式のすき焼きと関西式のすき焼きとが混在している県ですが、その中でも蒲郡はかなり東にありますから、ネギは関東に多い白ネギかな・・・と私は勝手に思っておりましたが、ネギは青ネギでした!とおっしゃいます。
ほお、蒲郡でも青ネギでしたか。
この件が気になって、その後ネギの分布を調べてみましたら、やはり愛知県はネギの面でも「混在県」でした。
名古屋のうどん店では、きしめんの薬味として白ねぎと青ねぎの両方を用意している所があるとか。面白いですね。
岡崎は名古屋より東、蒲郡の隣ですが、「法性寺ネギ」という伝統野菜があって、品種は関西の九条ネギに近い青ネギだそうです。
一方、名古屋の西の津島市や江南市には、やはり「越津(こしづ)ネギ」という伝統野菜があって、これは品種自体が東西の特徴を合わせ持っているとかです。
ところで、ネギ独特の辛みと香りの成分は硫化アリルという物質が原因ですが、それは白い部分に多く含まれています。
だから関東式のすき焼きの方が、よりネギの存在感が濃いすき焼きだと言えます。
そして、その中でも最初にネギを炒める「ちんや」式は、ネギネギ感が高いすき焼きだと申せましょう。
関東式ファンの皆様、是非弊店へお出かけを。
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弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし本日は3.897本目の投稿でした。引き続きご愛読を。3.900日まで後3日です。
Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM Comments (0)