サイレンス車両
その試みが、どうなって行くのか、私は注目したいと思っています。
「試み」とは、 京都の「都タクシー」さんの「サイレンス車両」。この車両では、ドライバーさんから客への声かけ、つまり雑談を極力控えるのだそうです。
その「サイレンス車両」が現在「試験走行中」なのだそうですが、好評かと思いきや、反対意見も多いとか。
「目的地まで何も会話がないというのはあまりにも不愛想な気がする」
「無口な人のタクシーに乗る方が嫌」
「運転手はロボットじゃない」
「その場の判断で良いじゃない。何でもルールはやめて」
「そんな事にまで気を配らなければならないなんて、面倒くさい時代だな」
タクシー移動中にメールの処理をしたい時とか、雑談したくない場合も確実にありますから、ニーズはあるはずですが、そういうお客さんとのマッチングは、実際問題なかなか難しいのかもしれません。
私は基本的に、店と客との絆が大切だと言って来ましたが、「サイレンス車両」は基本的に支持したいと思っています。
まずニーズが間違いなくあります。
それから、ドライバー確保という点でも有効かと思われます。「運転は上手だが雑談が苦手」というドライバーさんが「サイレンス」なら安心して働けると思います。
逆に雑談好きな場合は「雑談タクシー」として、別途売り出すのが良ろしかろうと思います。
もちろん、その場合は「舌禍事件」を覚悟しないといけません。私の知人には都内の有名料理店の経営者がいますが、ある時私の乗ったタクシーの運ちゃんが、ある一軒を罵り始めました。本人としては辛口グルメ自慢のつもりだったのかもしれませんが、経営の苦労を何一つ知らない、赤の他人に言われたくはないと思い、私は、酔っていたせいもあり、怒ってその車を降りてしまいました。
あの運ちゃんこそ、「サイレンス」に人事異動した方が良いですね。そう、舌禍ドライバーの処遇としても有効と思いますね。
都タクシーさん、頑張って下さい。
追伸1
6/1発売の「婦人画報」7月号(創刊記念号)に載せていただきました。ありがとうございます。
今回の特集は、なんでも婦人画報社さんが「総力をあげた特集」だそうですが、題して、
「世界が恋するWASHOKU」。
旨味とか醗酵とかを採り上げた後、しんがりがWAGYUです。
追伸2
拙著は好評(?)販売中です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』
浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。
東京23区の、全ての区立図書館に収蔵されています。
四六判240頁
価格:本体1600円+税
978-4-7949-6920-0 C0095
2016年2月25日発売
株式会社晶文社 刊行
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