100年経営アカデミー⑭

100年経営研究機構さん、ハリウッド大学院大学さんが主催する、

「100年経営アカデミー」で、ゲスト講師として講演をさせていただきました。

「100年経営アカデミー」は“100年経営を科学する”をテーマに、長寿企業から長く続く経営の秘訣を体系的に学び、経営の中で実践していくことを目的とした、日本で初の講座です。

6/11から講演全文を公開しています。長いので16回に分けて少しずつUPしております。

<「100年経営アカデミー」住吉史彦講演(2017.6.10)>

このようにして、この本の皆さんは、元の位置に留まり続けました。

皆さんがそういう人生を選んだ理由は、やはり戦争という危機の記憶だと私は思います。人間の、へなちょこな合理性など吹っ飛ばしてしまう経験を経て、皆さんは自分の人生の目的として儲け以外のもの・非経済的なものを考えるようになったのだろうと私は想像しています。

以上浅草の話しをさせていただきましたが、さて、ここから今日の話しは、いささか踏み込んだ話しになります。

老舗の話し、特に老舗が危機を突破してきた話しに、これから脳科学を採り入れて論じようと思います。

実は、私としては、この発想で長年の疑問が氷解した感があり、実は内心自慢たらたらです(笑い)

さてその「疑問」とは勿論、なぜ災害の多い日本に老舗が多いのか、

なぜ老舗の社訓にはたいてい利他の精神が掲げられているのか、という件でして、私はずっと気になっていました。皆さんもそうだろうと思います。

そして、その疑問が、初めて脳内ホルモンであるオキシトシン(所謂「絆ホルモン」)で納得的に説明できるかもしれないのです。

後藤先生の事例集を眺めてみますると、100年経営を実現出来ている会社の中には、大災害で被災して、前より良い会社に成ったところがたくさんあります。所謂「ピンチをチャンスにした会社」です。

昭和の戦争で大空襲を経験した浅草の店も勿論そうです。だから「100年経営論」「老舗論」を論ずるには、どうしても逆境を経験した時の、経営者の心を論ぜざるを得ない(つまり人間論=脳科学にまで行ってしまう)と私は思うのです。

例えば、震災、戦災のように人間が非常に悪い環境に直面した時に、利己的な行動をせず、逆に普段はしないような、とても善良な行動をする人います。この傾向を指す学術用語はないそうですが、脳科学の知見では、大きな災害が起きた時など、危機が迫ったとき・・・

<今日の分は終わり。続きは明日の弊ブログにて>

追伸1

6/1発売の「婦人画報」7月号(創刊記念号)に載せていただきました。ありがとうございます。

今回の特集は、なんでも婦人画報社さんが「総力をあげた特集」だそうですが、題して、

「世界が恋するWASHOKU」。

旨味とか醗酵とかを採り上げた後、しんがりがWAGYUです。

 

追伸2

拙著は好評(?)販売中です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。

東京23区の、全ての区立図書館に収蔵されています。

四六判240頁

価格:本体1600円+税

978-4-7949-6920-0 C0095

2016年2月25日発売

株式会社晶文社 刊行

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.673日連続更新を達成しました。

Filed under: すき焼きフル・トーク,憧れの明治時代 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)