盗用

『上を向いて歩こう』(1961年、坂本九)がsukiyaki-songと言われているのを思い出しました。
アメリカのセレブ女優キム・カーダシアンさんが経営する会社が「KIMONO」という商標を米国特許庁に出願し、補正下着のブランド名として使うつもりなのだとか。
九ちゃんの歌がスキヤキの歌だという件は笑いごとで済みますが、補正下着に「着物」と付ける件は、どうやら笑いごとで済まず、ネット上では、#kim-oh-noという声が飛び交っているとか。
一般に、コンピューターに「アップル」と名付けるなど、他の商品分野名を商標として使うことは違法ではありません。
歌に「スキヤキ」もOKです。最近発売された、すき焼き鍋で「JAZZ」と命名されているものもありました。日本の大阪製ですけど。デザインがカッコ良いので、意外と違和感無かったですし、勿論違法ではないです。
が、補正下着に「着物」となると、文化的に優れたものを自社製品に引き寄せ、不当に良いイメージを与えることになりますから、「文化の私物化」「文化の盗用」と言えなくもないです。実際、そういう批判の声が高まってしまったようで、やがて結局撤回の憂き目となりました。
会社や製品の競争力を高める上で商標は大事ですが、やり過ぎは炎上につながるようです。
気をつけましょう。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)