変わりザク②

弊ブログの6月9日号に書きました通り、今年は「変わりザク」10周年の年ですので、すき焼きの、肉以外の具材について考えています。
まず、そもそもですが、すき焼きとは、
塩分が多いストックで具を煮込む料理ですので、あまり上手に煮込むことができません。日本料理店の「煮物」のようにはならない、ということです。
逆に申しますと、現在定番のザクに成っている具材は例外的に美味く食べられるものだと考えるべきだと思います。
現在定番のものは、まず具材の構造としてシッカリしていて、しかし割り下が浸み込み易い構造のものだということになります。
葱、玉葱は巻いていますので、これに該当します。
キノコは巻いてはいませんが、これに該当します。
乾物や豆腐、シラタキもこれですね。
総じて、こうしたものは「消化が悪い」食材ばかりです。ウチの父が胃の手術をした後に当分食べてはいけない食材リストを渡されましたが、上記の食材が列記されていました。すき焼き屋なのに、すき焼き出来ないね・・・と言い合った記憶があります。
少し加工すると良くなるものとしては、
豆腐→焼き豆腐にして水分を減らすことでちょうどよくなります。水分が多いものはダメです。
芋類→美味しくするには、事前に下茹でが必要ですね。
一方、上手く煮込むことはできないものの、表面に味が絡むことで、なんとか美味しくなるものもあります。
茄子、もやし
ごぼう、ニンジンはピーラーすると良いでしょう。
こういう方向で、もう少し具材を探して行きたいと思っています。

追伸
令和の新時代に向け、「ちんや」は「肉のフォーティエイト宣言」を致しました。ご理解・ご愛顧賜りたく、お願い申し上げます。

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安楽死を遂げた日本人

すき焼きというのは、人生の節目にあるような、特別な食べ物です。
「ちんや」が一般の皆様から募集した「すき焼き思い出ストーリー」の中には「最後の外泊」という一本がありましたが、これは、癌で入院中だった筆者のお母さまが大晦日に外泊を許されて自宅に戻ったとき、家族みんなですき焼きを囲んだという話しでした。
最後の晩餐として、すき焼きを食べるという話しを、最近私はもう一本ネットで見つけましたが、それは安楽死に関わる、ややショッキングな話しでした。
その、すき焼きの話しは『安楽死を遂げた日本人』(宮下洋一著、小学館)に出てくるそうでます。
「多系統萎縮症」という神経の難病を患った51歳の女性が、安楽死が認められているスイスに渡って実行しますが、その前に新潟の実家に帰って食べた料理が、すき焼きだったという話しでした。
その時点で女性は、上手に食事を出来なくなっており、まず、
卵を、中身が潰れてしまうほど、強く割ってしまいます。次に、
肉を菜箸でつかもうとしたが、肉を剥がせない。
割り下もこぼしてしまう。
それでも一同は「いい肉は口の中でトロけるね、ありがとう」と口々に褒めて、感動的な時間になったと言います。
その1年後に、女性は立って歩くのが難しくなり、やがてスイスで安楽死を選びます。
すき焼きというのは、人生の節目にあるような、特別な食べ物です。こういう文を読むと、心して関わっていかねばと思います。

追伸
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永続企業の創り方

藤間秋男さんの御本
『永続企業の創り方10ヶ条―100億円企業より100年企業に学べ!』
を拝読しました。
実は藤間さんが開催するセミナーのパネリストとして私がお招きいただくことになったからです。
藤間さんは「100年企業創りコンサルタント」。
TOMAコンサルタンツグループ株式会社およびTOMA100年企業創りコンサルタンツ株式会社代表取締役です。
1952年東京のお生まれ。慶應義塾大学をご卒業後、大手監査法人勤務を経て、1982年に藤間公認会計士税理士事務所を開設。以降、税理士法人・社会保険労務士法人・監査法人・行政書士法人、さらには弁護士法人も開設。今では200人以上の専門家がグループにいるそうです。関連セミナーや老舗企業を集めたイベント「100年企業サミット」を主催するなどしておられます。
その藤間さんがライフワークであるところの「100年企業創り」に取り組む中で知ったことをまとめたのが、この御本です。私の「東都のれん会」の知人も何人か文中に登場しています。
拝読して、極めてザックリ要約しますると、企業にとって大切な順番は、
戦術<戦略<社員<理念
と信じることがポイントのようです。
今どきは、この逆だと思っている経営者が多いようで、理念なく戦略から入って来る人が多いようですから、そういう皆さんには良い薬(=苦い薬)と思います。
皆様もご購読を。

『永続企業の創り方10ヶ条―100億円企業より100年企業に学べ!』単行本: 171ページ
出版社: 平成出版
出版日:2019/4/1
ISBN-10: 4434254316
ISBN-13: 978-4434254314

追伸
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業績好調

「ちんや」で社員さんの歓送迎会をして下さるという会社さん、
おや、業績好調な会社さんなのかな・・・
と思って検索してみたら、
コスプレ・キモノの会社だった・・・
弊ブログを読んで下さっていないようで、良かった(苦笑)

追伸
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旦那衆がやって来た!

松阪市の、江戸老舗の連続トークショーが好評のようです。
そのトークショーは「松阪観光交流センター・オープンスペース連続講座」という講座でして、「連続」と申しますのは、「駒形どぜう」さん、「ちくま味噌」さん、「江戸屋」さん、「いせ辰」さんといった江戸の老舗の当主が続けて登壇するからです。タイトルは、
「江戸老舗の旦那衆が松阪にやって来た!」
まず5月5日が「駒形どぜう」さん。今後は、
9月1日が「ちくま味噌」さん
11月16日がブラシ・刷毛の「江戸屋」さん
来年の1月18日が千代紙の「いせ辰」さん、そして
2月22日が不肖・私と続きます。
トークのお相手は、全回とも歴史小説作家の河治和香先生。
河治先生とは、小説『どぜう屋助七』(2013年)に狆屋時代の「ちんや」を登場させていただいて以来のおつきあいですが、最近『がいなもん 松浦武四郎一代』という小説を出されました。その武四郎が松阪出身ということで、今回の講座が出来上がったようです。
先陣の「駒形」さんの回の件は、地元の新聞の他、中日新聞にも採り上げられたそうです。
私も登壇が楽しみです。
ちなみに2020年2月22日(土曜)は新天皇陛下のお誕生日の前日で、お誕生日が日曜に当たるので振替休日が付いて3連休になりますから、東京の人も聞きに行き易いですよー(笑)

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1万円払うから

正直、サッカーというものに、これまで私は関心を持って来ませんでした。
日本代表のサポーターが渋谷で騒いだなどという報道を聞いた時は、
迷惑な話しだなあ、とか
日本は別にサッカーで勝たなくてもいいのに・・・
とか思ってきました。
そんな私が初めて関心を持ったのは、
1万円払ってサッカーを教える
という本田圭佑選手のツイートです。
私も「適サシ義塾」と称して、似たようなことを4月30日にスタートさせ、無料ということで我ながら「良いことしてる感」を持っちゃっていたのですが、「1万円払うから」には勿論叶いません。
そこまでして、ワールドカップで優勝したい、というのには、正直、驚きでした。
「教える本気度」が問われる時代になったのだなあと実感します。
ウチの場合「1万円払うから」では二番煎じだから「肉1キロ差し上げるから」かなあ(笑)

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さらに好調

引き続き弊ブログへのアクセスが大変好調です。
1月14日にそれまでの1.5倍になり、その後ずっと好調を維持しております。
2月から5月のアクセスは、その前の4か月の1.28倍で、今月は、その好調だった2~5月のさらに1.12倍になっています。
内容面では、特段変化していないんですけどんね。
「オレがシェアした」とか、お心当たりのある方は、御礼を申したいので、お教え下さいまし。

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ドーバーソール

国際観光日本レストラン協会の理事会が上野公園の精養軒さんで開催されましたので、参加しました。もちろん、その後の食事会にも参加させていただきました。
精養軒さんは、そもそも1872年に、明治の元勲・三条実美や岩倉具視の援助により、築地に「西洋館ホテル」として創業。その築地の建物は関東大震災で燃えてしまいますが、それ以前に上野公園に出していた支店を中心に今日まで発展してこられました。
オーソドックスなフランス料理を頂戴して、結構と思いました。
が、
「オーソドックス」とは何?とあらためて聞かれたら、私は答えられるわけではありません。
では、どこがオーソドックスな感じがしたのでしょう?
食材を世界から集めている点かもしれません。
最近でこそ、国産の「顔の見える食材」を使うことが、フレンチでも多くなりましたが、かつては高級なフランス料理屋では、食材は世界的に有名なものが珍重されました。
例えば今回、
ドーバーソールのタラバ蟹巻き
という一品が出ましたが、ドーバーソールとは何でしょう?
シタビラメに似たカレイ目の魚で、ドーバー海峡のドーバー港に水上げされるものが有名なので、「ドーバーソール」と言われているそうですが、食べ手に、世界の名産の知識がないとメニューに入れても面白くはないですよね。
昔のフランス料理には、そういう常識、そういうノリがありました。
しかし最近では、どちらかと言うと、国産の、「○○町の△山□彦さんが育てた」食材が珍重されますね。業界の感覚もだいぶ変わったものだなあ、と思った一夜でした。
御馳走様でした。

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坊主しらず

梅雨の時期はネギの収穫が少ない時期です。
春蒔きの場合でも秋蒔きの場合でも、この時期は葱の収穫期ではないからです。
でも、「ちんや」は葱を仕入れることができ、営業出来ています。
この時期でも葱が確保できるのは、「坊主しらず」と呼ばれる、株分けで栽培された葱が出てくるからです。
この葱は、いったん浅く植えた葱の根元から「分けつ」した新芽を取り、それを新たな苗として植えかえて育てて行きます。関東の白葱は、関西の九条葱などの青葱に比べて、「分けつ」しづらい葱ですが、それを丁寧にケアして育てます。
「坊主しらず」と呼ぶのは、葱坊主(葱の花)が出来ないからです。
「坊主しらず」は、栽培にとても手間のかかる葱で、手間をかけて育てても良品に成らないことがあるので、この葱を生産している農家さんは減り気味で、しっかり太く巻くまで栽培できる農家さんは、さらに少なくなってきたと聞きますが、こうした農家さんのおかげで、すき焼き屋は一年中葱を確保できるわけです。
なんとか続けていただきたいものだと思います。

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第48回

第48回「国際ホテル・レストラン・ショー」(HOTERES JAPAN2020)企画委員の委嘱状が日本能率協会さんさから届きましたので、喜んで応諾いたしました。
このショーは、ホスピタリティとフードサービスの商談専門展で、日本能率協会/日本ホテル協会/日本旅館協会/国際観光日本レストラン協会/国際観光施設協会が共催しています。およそ2000のブースが出店する、この業界では日本最大の展示会です。
その企画内容を検討するために毎年「企画委員」が任命されていて、不肖の私も2015年から務めさせていただいています。
2020年はお台場のビッグサイトがオリンピックの関係で使えないため、幕張メッセでの開催となります。会場が遠方になるので、集客に力を入れないといけないなあと思う次第です。
他の委員の皆様、能率協会さん、よろしくお願い申し上げます。

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