坊主しらず

梅雨の時期はネギの収穫が少ない時期です。
春蒔きの場合でも秋蒔きの場合でも、この時期は葱の収穫期ではないからです。
でも、「ちんや」は葱を仕入れることができ、営業出来ています。
この時期でも葱が確保できるのは、「坊主しらず」と呼ばれる、株分けで栽培された葱が出てくるからです。
この葱は、いったん浅く植えた葱の根元から「分けつ」した新芽を取り、それを新たな苗として植えかえて育てて行きます。関東の白葱は、関西の九条葱などの青葱に比べて、「分けつ」しづらい葱ですが、それを丁寧にケアして育てます。
「坊主しらず」と呼ぶのは、葱坊主(葱の花)が出来ないからです。
「坊主しらず」は、栽培にとても手間のかかる葱で、手間をかけて育てても良品に成らないことがあるので、この葱を生産している農家さんは減り気味で、しっかり太く巻くまで栽培できる農家さんは、さらに少なくなってきたと聞きますが、こうした農家さんのおかげで、すき焼き屋は一年中葱を確保できるわけです。
なんとか続けていただきたいものだと思います。

追伸
令和の新時代に向け、「ちんや」は「肉のフォーティエイト宣言」を致しました。ご理解・ご愛顧賜りたく、お願い申し上げます。

Filed under: 色んな食べ物 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)