通達
高市大臣、G.J.
総務省がやっとA5和牛に制限をかけてくれました。
私は、ようやくか、と思いましたし、もっと大幅に制限しても良かったと思いますが、まずは第一歩として、制限をかけたことは良かったと思います。
「制限」というのは、「ふるさと納税」の「還元率」のことです。
これまで「ふるさと納税」は本来の趣旨を逸脱し、自治体間で激しい返礼品競争が起きていました。
地域特産の高級食材やら高級家電やら商品券やら、寄付金額の50%を超える返礼品が多数あり、それが税控除の仕組みを利用することで、実質負担2,000円で買えたのです。
やがて各地の返礼品を比較するポータルサイトまで登場してしまいました。これでは控除を悪用した安売り合戦です。まったく呆れます。
そこでこのたび総務省が返礼品の還元率を寄付額の3割以下にするよう通達を出しました。G.J.
私は、名前も気にいりません。自分の故郷以外を「ふるさと」と言いますか?
第二の故郷と思うくらいお世話になった土地があって、それを「第二のふるさと」と言う人もおいでかもしれませんが、人気一位のA5和牛を買うためだけにクリックした市を「ふるさと」とは言いません。その「誤魔化し感」が私は大嫌いですね。
返礼品はノベルティー程度で良いのです。還元率は5%程度で結構かと。「返礼品目当て」は、いい加減、もう止めて欲しいです。
おっと、冒頭のA5和牛の件について、くわしく書くのを忘れました。
これまで返礼品の人気第一位が、都城市のA5宮崎牛8.000円相当だったのです。ものすごい還元率ですが、今後都城市は大臣の通達に従う方針だとかで、肉はどうするんでしょうかね。
2等級くらいにするんでしょうか(笑い)気になります。
え? 肝心の返礼肉の味はどうなのか書け って?
私は食べてませんから、分かりません。
ここでは一般論だけを申しますと、厳しいバイヤーの目をくぐりぬけた肉が美味しい肉です。
そして厳しいバイヤーは、生産地より消費地にいることが多いです。日ごろ料理人や舌の肥えた消費者と意見交換をしているから厳しくなるのです。
そういう次第で、あくまでも一般論ですが、私は産直サイトの一種である「ふるさと納税」サイトを基本的にはあまり信用しておりませんです。ごめんね。
追伸1
「ブーストマガジン~人生の楽しさを加速するメディア~」(ネットメデイア)に「適サシ肉」の件を載せていただきました。ありがとうございます。
追伸2
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浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。
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978-4-7949-6920-0 C0095
2016年2月25日発売
株式会社晶文社 刊行
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.632日連続更新を達成しました。