住吉史彦2001-2017之②
テレビ朝日さんが、本日朝6時放送の「週刊ニュースリーダー」の中の「ニッポンの仕事人リーダー列伝」のコーナーで私の人生を採り上げて下さいました。先日TOKIOの城島茂さんがインタビューに見えました。
それにつきまして、シナリオの素が必要なので用意してみました。コっぱずかしいですけどねえ、どうせテレビに出てしまうので、ここでも公表致します。題して、
「住吉史彦2001-2017」
この話しは長いので3/25から3/28まで4回に分けてUPします。
<ではでは、どうぞ>
同じ頃私は牛の個体識別制度に注目していました。
BSE対策として、国は全ての牛に10桁の背番号を付け、その牛の生年月日、屠畜日、移動履歴、親牛の番号といったデータを、ネットを通じて公表するようになったのです。
この仕組みを見て、私は考えました、
おお、これからはデータに基づいた仕入れが出来るぞ!
ヤマ勘の時代が終わり、美味しい牛がデータで分かるようになったんだ!
この頃私はBSE問題をきっかけに、どうせ苦労するのなら、本当にお客様を喜んでいただける仕事をしたいと願うようになっていたのです。
で、美味しさのことを考えたら、どうしても生化学に入って行き、データに基づいた仕入れが出来ることを、ものすごく便利に思ったのでした。
もともとは私は文系の学生で、店の個室に明治時代の錦絵を飾ったりして、文化的な店・歴史を感じさせる店ということで押して行こうと思っていたのですが、ここで関心の方向が大きく変わりました。
今では、何カ月の肥育期間の牛の脂肪の構成がどうなっているか、詳細な研究結果が公表されています。だから、美味しい脂を求めたければ、何カ月の肥育期間が必要なのか分かるのです。すばらしい。
しかし、です。美味しさを科学できて来たと言うのに、誤ったブランド化つまりサシの過剰化も同時期に進行し続けました。最近では、「霜降り肉」というメニューをお客様にお勧めしようとすると拒否されてしまう在り様です。
いやあ、俺も年だから、霜降りは無理だよ・・・
いやいや、「ちんや」の「霜降り」の脂は、霜降りと言っても、モタレないんです。なぜなら、不飽和脂肪酸が多いから・・・
と申しまして、お客様に伝わりません。それほどに「霜降り」はネガテイブ・イメージの言葉に成っていたのです。
一番高いメニューが売れないのではビジネスとして本当に困ります。事此処に至っては「霜降り」という言葉を停止するしかない、私はそう思い至りました。
しかし、いつやるのか?
失敗したら、どうなってしまうのか?
そう簡単に決断できる筈もありません。「霜降り」というビッグワードを廃止するのですから、かなりのリスクです。
いたずらに日が過ぎて行きました。
そんな私に決断を促したのは・・・
<この話しは長いので、4回に分けてUPします。続きは明日の弊ブログで!>
追伸①
日本橋三越の催事に出店しています。(精肉=もちろん「適サシ肉」の販売)
「江戸東京“味・技”めぐり」
3月22日(水)~27日(月)
「東都のれん会」の店が多数出店します。
追伸②
3月28日は火曜日ですが、墨田公園の桜が満開になる予想につき、「ちんや」は臨時営業します。どうぞ、ご利用下さいまし。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.584日連続更新を達成しました。