公務員さんのセールス

県産品、市の産品、主として食材を売る展示会が目白押しで、私もお誘いいただいたり致しますが、正直、不毛だと思っています。
基本的に「♡県「♡市」という行政区域で美味いものが産出されるわけではないからですね。
「下仁田葱」というブランドがありますが、下仁田町全域から「下仁田葱」が獲れるわけではなく、一部の特定の土壌の区域が指定されていて、しかも栽培方法も揃えてありますから、それはある程度信用できるのですが、他の食材で県単位などの場合はバラツキがあると思わないといけません。
ついでに申しますと、県庁とか市役所の職員という方々は、悲しいかな、美味しさよりも首長さん・議員さんの指示の方を優先する方々です、例外も、まあ、おいでですけどね。
ですので、今どきの公務員さんのセールスは正直、不毛だと思っています。
地元のものを売り込みたいという熱意は結構ですが、熱意だけで突き進むのは、いかがなもんでしょう。

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ムダ知識50連発

『週刊女性』1/29号の、
「ボーっと生きているアナタのための、ムダ知識50連発!」のコーナーに載せていただきました。ありがとうございます。

・ウーロンハイ、緑茶ハイの「ハイ」って何?
・ムンクは何を叫び、考える人は何を考えているの?
・熟女って、何歳からが熟女?
・キリンの交尾は乱交が基本?
この特集、かなり面白いです。ご一緒させていただいて光栄でした(笑い)

ちなみにウチのテーマは、
・肉は腐りかけがウマイって本当?
でした。この件を調べたい方は、『週刊女性』1/29号をご購読いただくか、こちらをご覧ください。

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東京熱烈肉食美女

雑誌『美ST』3月号に載せていただきました。ありがとうございます。
この雑誌は、美魔女向けなんでしょうか、ね。
巻頭特集は「人生最後のダイエット」ですが、後ろの方に「東京熱烈肉食美女」というコーナーがあり、そこに出てます(笑)
「東京熱烈肉食美女」シリーズは、今回が最終回だったそうで、それがすき焼き特集でした。んで、弊店のすき焼きについては、
「ねぎの甘みと滑らかな舌触りにうっとり。肉は柔らかくジューシーで、濃厚な旨みと甘い割り下がよく合い、すっきり食べられます。」
弊店の割り下は大変甘いのですけど、「スッキリ」と言われることが多いのは、肉の旨みがしっかり在って、それが割り下とバランスするからだと思います。
ありがとうございました。

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卵を食べるための、すき焼き会

「大寒卵」~ここ数年「ちんや」精肉売店で販売している件は、9日の弊ブログに書きましたが、今年はそれだけでなく、お座敷の方でもイベントをしようと思います。そう、史上初の(笑い)、
「卵を食べるための、すき焼き会」を開催いたします。「卵を食べるため」ですから、肉は「二の次」のすき焼き会です(笑)。

<「大寒卵」とは>
この時季は、卵を食べるには最高の時季です。卵の「旬」と言っても良いと思います。その理由は極寒の気候に耐えて、鶏が必死に卵を産むからです。一年で一番パワーがのった卵を食べて、「寒いは旨い」を体感していただけると存じます。

風水では、「大寒」の日に産まれた卵を食べると、その年の金運が上昇すると申しますが、あながち根拠の無い話しでもないのです。2019年に開業や投資を予定している皆様は、是非是非この会にご参加いただき、「大寒卵」ですき焼きをご賞味下さいませ。

この会でご提供申し上げる卵は、特に寒い環境で産まれた卵。新潟県の最北端・村上市の、日本海に面した鶏舎で産まれた「大寒卵」です。
目の前が海なので、その鶏舎の中にはいつも汐風が吹き抜けます。特に冬の日本海は毎日のように荒れた海になりますので、鶏舎には強風で砕けた波飛沫が大量に降り注ぎます。そうした特に厳しい環境から届いた卵を召し上がっていただきます。

<生産者「㈱オークリッチ」さん>
今回の卵が素晴らしいのは、自然環境だけによるものではありません。生産者である「㈱オークリッチ」代表・富樫直樹(とがし・なおき)さんの理念と取り組みは、実にご立派です。

「鶏の持つチカラを引き出す」ために、
・放し飼いで飼育する
・遺伝子組み換えでない穀物飼料を使う
・発酵飼料と山野草などの青草を積極的に与える
・水と空気と土と光を十分に与える
といった手法を採用なさっています。
当日は、富樫さんご本人が「ちんや」に来店されますので、直接説明をお聞きいただき、富樫さんのお人柄にも触れていただきたいと存じます。

<おまけの企画=すき焼きにワインを合わせる>
もう一点。この会にはおまけがあります=すき焼きにワインを上手に合わせる方法をお教えします。
すき焼きは、ワインを合わせづらい料理として知られていますが、その理由は、実は実は、生卵にワインを合わせづらいからなのです。生イクラや生ウニにワインを合わせづらいのと同じです。
よって、すき焼きにワインを上手に合わせるには、溶き卵を工夫する必要があるのです。

その方法を、ナイショでここでお教えする・・・ワケはないですよね。当日ご参加いただいた方だけにご披露いたします。ご期待下さいませ。

<ご興味がおありの方は>
コメント欄に、氏名・電話番号・メルアドをご記入くださいませ。メールでご案内致します。

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なんか、違うよな。

なんか、違うよな。
なんか、変だよな。
と思うようになって久しいです。
肉の売られ方・買われ方について、なんか、違うよな、変だよなと感じるのです。
お客様が、肉を全く体感せず、情報だけ・記号だけで買っている気がするのです。
ネットの時代だから、そうなるのは当然だよ、
ランキングでどれを買うか決めるのは当然だよ
と割り切れないのは、私が昭和の男だからでしょうか。
一部の売り手や産地は、この傾向に素直に従っているようです。とにかくブランド産地として有名になることばかり考えておられる方がいて、失望させられることがあります。
2017年の、私の「適サシ肉宣言」は、肉のサシの話しではありましたが、背景として、情報だけ・記号だけで買う時代が、勿論ありました。
人々が「Ą5」というだけで大金を肉に払うので、
それはどうなの?
と私は言ったのでした。
なんか、違うよな。
なんか、変だよな。
を変えるには、たぶん、お客様がもっと肉にリアルに接する場を創るしかないですね。
これからの弊社の課題は、そこだろうと思っています。
具体的には、肉屋のバックヤード・ツアーとか、肉の教室とかでしょうか。
お客様が自分で肉を切るなんていうのも、面白いかもですね。
だいぶ遅れましたが、弊社の、今年の抱負でした。
オリンピックなんか、構っていられませんね。

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着物警察

毎年成人式の前後になると、「着物警察」を批判する声があがります。昨年は「ハレノヒ」事件がありましたから、なおさらです。
曰く、「着物警察」が「新たなライトユーザーの新規参入をつぶす役割」を担っているとか。
「着物警察」とは勿論、年配の、着物に詳しい女性のことで、若い子が着物で歩いているのを見つけると、アカの他人なのに、
「帯締めの位置がおかしいでしょ」とか、
「今の季節に着る着物じゃないわよ」とか、
「それって、ポリエステル製なのかしら?」とか言ってくるそうな。
おそらく既存の着物業界で着付け教師として働いている方々なのでしょう。文化を護りたいという過剰な使命感から、そういう言動をするのだろうと思います。
まあ、たしかに嫌なヤツであることは事実ですが、そうした「警察」が日本の着物産業を滅ぼすとまで言うと言い過ぎかと思います。
そして、もう一点私には気になることがあるのです、「着物警察」批判に続けて、浅草や祇園の「コスプレ着物」礼賛が続くことです。礼賛のポイントは、
・着物をファストファッション化させた。
・レンタルすわなち共有経済の発想を採り入れた。
・外国人という超ライトな客を取り込んだ。
はい、まあ、そうなんですどねえ、そうした誉め言葉を並べている方は、コスプレ着物店の経営者の多くが外国人だと知ったら、どういう気分になるんでしょうか?ツーリストが母国を出る前に、コスプレの予約をとっている模様です。送迎の白タクのドライバーも、その国の人。
着物らしきものが着られていることは結構かもしれませんが、収益が国外に流れています。
コスプレ礼賛派の方は、伝統産業で外国人が成功をおさめることまで愉快なんでしょうか。素晴らしく寛容なことで、どこかの大統領に聞かせてやりたいものです。
私は、と申しますと、二者の中間ですかねえ。
「着物警察」と「コスプレ着物」の間の、いい感じの商いは無いのかなあ・・・と思ってしまいます。

Filed under: ぼやき部屋,浅草インサイダー情報 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

菌床栽培

突然ですが、椎茸に「原木栽培」されたものと「菌床栽培」されたものがあることをご存知でしょうか?
「ちんや」で使っているのは、勿論「原木栽培」されたもので、こちらが上等ですから、当然それを自慢たらしく説明するのですが、お客様からの反応は、
ゲ、ゲンボック・サバイバルって何かのゲーム???
ということが多いので、世間は椎茸の育て方などには無関心かと思っていました。「ゲンボク」っていう言葉自体が馴染みがないですしね。
ところが今月13日、YAHOO!ニュース経済版のヘッドラインに突如、
「シイタケ菌床 輸入量が過去最高 産地に危機感 「国産」で流通」
という見出しが出たので、私は驚きました。3連休の中日でビジネス関係のニュースが乏しかったからでしょうが、椎茸が主要ニュースになるとはねえ。
ここで念のため菌床栽培(きんしょうさいばい)をご説明しますと、
菌床(オガクズに米糠などの栄養源を混ぜた人工の培地)でキノコを栽培することですね。
原木は字の通り、薪のような形の木に椎茸を付けていく方法で、天然ではないですが、より天然に近いですから、食味は断然原木が勝ります。原木に慣れると菌床の方はナヨナヨしていて、椎茸とは別物かと思ってしまいます。
では、何故菌床で栽培するか、ですが、
・産業廃棄物つまりゴミであったオガクズを有効利用できる。
・種菌付けから収穫までの時間が半分程度で済む。
という理由です。
で、13日のニュースの内容ですが、これが実に酷い話しでして、
中国からの、安い菌床輸入が急増しているというニュースでした。
菌床が輸入であっても、それを国内に導入して、そこで育てた椎茸は「国産椎茸」として販売できる、というのがカラクリです。
食品製造の最終工程さえ日本で行えば、最初が海外であっても「国産!」と言える、というのは椎茸だけではありません。色んな分野で抜け道として利用されていますが、不誠実ですよねえ。
当然国内の椎茸産地は危機感を強めていて、国産菌床には、そのように表示をしようと動き始めたとかですが、どうなりますやら。
皆様、お気をつけを。

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指導

なんだ、そういう指導ができるなら、もっと早くやっておけば良かったと思います。
報道によりますと、「恵方巻き」の販売最盛期を前に、農林水産省は11日、需要に見合った量を販売するようスーパーやコンビニエンスストアなど小売業界7団体に通知した、そうです。
毎年馬鹿馬鹿しく加熱する商戦のせいで、大量のフードロスが生じていて、今や「恵方巻き」は日本のフードロスを象徴する存在になっていますね。
何としても前年より盛り上げようと、近年は高級食材を使ったり、スイーツにしたりと、あの手この手で騒いでいますが、品物が変われば、当然販売数量の見込みが立ちません。それでも販売機会を逃すまいと過剰に発注するものだから、大量のロスが生じているというわけです。
そういう指導ができるなら、もっと早くやっておけば良かったと思います。
それと、もう1点。
この件を報じるメデイアの記事に、
「福を呼ぶとされる、節分の風物詩・恵方巻」
などとあるのが私は大変気になります。
恵方巻は、そのような神聖なものでも伝統的なものではなく、大阪の花柳界での、お大尽遊びの一つでした。それを戦前に鮨業界が利用したものです。
これには諸説あるようですが、ともかくも、そもそもお遊びなのであって、真剣にビジネスとしてやるものではないです。ましてや大量のロスを出すなんて、野暮of野暮です。
コンビニの経営者に、野暮を恥と思う人はいないんでしょうか、ね。

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肉について

忘年会や新年会の前に、5~6分で
「肉について」
話して欲しいというご依頼をいただくことがありますが、
随分ざっくりしたアイデイアですよねえ・・・
5~6時間いただければ、喜んでお話ししますけど。
5~6分の場合は、店主挨拶を謹んでさせていただきます。

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亥年

さて亥年です。
昨年両国の「ももんじや」さんをお訪ねしましたら、ご主人は、
来年は亥年だから12年に一度のフィーバーですよ。
と言っておられました。
干支でそんなに忙しくなるもんですか?ウチは丑年が来ても全然関係ないですよ。
と申しましたが、亥年はやはり大忙しなんだとか。特に年始はお忙しいそうで、結構なことです。寒さが緩んだら、また伺おうかと思っています。
ところで亥年は、牛肉だけのことではなくて、肉食全体のことを考える気にさせてくれる年です。牛鍋というものは江戸時代の猪鍋の具が変わっただけだからですね。
江戸の外れの、街道筋の町にはたいてい「百獣屋(ももんじや)」という料理屋があり、そちらの方面で獲れた猪などを食べさせていました。当時日本人は幕府の政策で、どこかの寺の檀家になっていたはずですが、肉食は止められなかったようです。だいたいお経って、難しくてゼンゼン分かりませんからね(笑い)
興味深いのは、一口に「肉食」と言っても、家畜と野生では同じ意識ではなかったことです。野生の獣を獲って食べることは、家畜を食べることに比べて罪悪感が小さかったようです。この辺の感覚は現代と逆ですね。
牛さんは田圃で働いてくれていたので、食べることに特に罪悪感が強かったようです。その後御一新により、意識が変わったことは御承知の通りです。
家畜を食べるのと野生を食べるのでは、どちらが罪か?
私は勿論わかりませんから、どちらも感謝して、美味しく食べようと思うのみですね。
南観世音菩薩。

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