菌床栽培

しいたけ栽培の世界にも牛の肥育と似たような話しがあります。

しいたけと言うと、原木栽培か菌床栽培かという違いを聞くことがあると思います。

原木栽培では、木にしいたけの菌を打ち込みます。

菌床栽培では、おがくずと栄養剤などを固めた人工培地(菌床)を使います。

が、培地の違いだけではないのです。

菌の打ち込みから収穫まで、原木では2年かかるのに対し、菌床では5週ほどしかかからないのです。

菌自体も違います。菌床栽培用には、短期間で成長するタイプの菌が選抜されているのです。

牛の肥育期間の話しと似ていて、しかし差はしいたけの方が激しいですね。牛の場合30ケ月なのか24カ月なのか、という位の差ですが、しいたけの場合24週なのか5週なのかという違いなので、差が大きいです。

そして大きな違いが収穫時期です。菌床は温度管理された室内で栽培されているので、いつでも獲れますが、原木は屋外のことが多いので、春秋に限られます。だから原木しいたけは、乾燥しいたけとして売られていることが多いです。

味としては、当然ながら原木しいたけが美味いのですが、生産能率があまりに違うのと、時期の問題があるので、生しいたけの業界では近年菌床しいたけが圧倒的に優勢です。

生産能率や利便性を追いかけると美味しくなくなるという一つの事例です。

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Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)