面倒な客

 「二条彪の特選教訓集 みんなで学ぶ 成功の心得No8 お客様への心得」という御本を毎週月曜日の、弊店の朝礼で輪読しています。

 1/17には項目No9「面倒な客を切れ?儲からない客を切れ?」を読みました。

 「最近は、効率化という名の下に、面倒なことを避ける風潮があります。(中略)

 面倒だからやらない、儲からないからやらない、という経営からは、志や使命・理念がまったく感じられません。

 こんなことをして、お客様の役に立つ。

 こんな困っている人を、助けていく。

 そんな志があるからこそ、面倒であっても儲からなくても仕事を続けていけるのです。」

 まさに、その通りと思います。

 売っているモノが、どこよりも安ければ、「面倒なことはやらない、儲からないことはやらない」でも行けるのかもしれません。

 しかし価格をそう安くできない、中小企業の場合は、お客様から経営の姿勢に共感していただかなくては、やって行けません。弊店も、安からぬ肉を売っているので、この辺りは心にとめないといけません。

 ただ、悩ましいのは、弊店のような商売の場合、

面倒なこと=人手のかかること であることです。

 一生懸命面倒なことをやっていると、人手は限られているので、他のお客様がオロソカになってしまいます。

 例えば、弊店の精肉売店で、コマ切れ2キロをお買い上げになり、その2キロを100グラムずつ×20個に分けて、パッキングして欲しい、というご要望があったりします。

 どうです?面倒ですよね。家で自分で小分けすれば良いのに、店に頼んでいるわけです。

 こういうことをしている間に、おり悪しく、他のお客様がやってくれば、お待たせすることになってしまいます。

 でも、その方が「ちんや」に見えたのは、そういうことをしてもらえるから、かもしれません。スーパーだとそういうことをしてくれないので、(当たり前ですが)、それで見えたのかもしれません。このサービスを断れば、「ちんや」もスーパーと同じという結果になります。

 ここで、問題なのは、働いている当人たちの「やらされ感」です。実際、感覚的には、自分で小分けする手間を押し付けられている、とも思えますから、「やらされ感」がぬぐえないでしょうね。

 そこを、この御本を読むことで、「お客様の役に立つ。」という志を再確認し、面倒なこともやって行こう、腹を決めてくれたら嬉しいですね。

 私も御役に立ちますよ。

 弊ブログで、笑いを提供してまいります。

追伸

 1/30実施予定の「ちんや すき焼き通検定」の、受検申込みの受付を始めました。早速応募メールが来ていて嬉しいですね。

 詳しくは、このブログの22年12/25号をご覧下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて325日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。

 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

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お忘れ物

 今週の、ある昼時弊店に財布をお忘れになった方がいました。

 財布だから、すぐお気付きになって、戻って見えるだろう、と思っていましたら、戻って見えません。

 そこで財布の中を調べたら、会社の「従業者証明書」が入っていました。証明書に職場の支店名が記載されていたので、その支店の電話番号を、グーグルで調べて電話をかけたら、

 「そういう者はおりません!」

 「え?退職されたんですか。去年の9月発行の証明書があるんですけど・・・」

 「そういうことはお答えできませんが、とにかく、おりません!」

 ムカ!怪しい電話だと思ったんですかねえ。

 一日経過したので、雷門の交番に届けに行きましたが、交番での手続きの最中に気付いたのは、道案内客のあまりの多さ・・・

 「帝釈天はどこですか?」

 それは浅草じゃなくて柴又だろ!

 っていうか、そういうことで警察の世話になるなよ!

 なんと申しましょうか、トホホな世相な見せられた出来事でした。

 新年会シーズン、皆様もお忘れ物には、お気をつけ下さい。

追伸 

 本日発売の雑誌「おとなの週末」(講談社)に弊店が採り上げられています。

 弊店が今月の「激うま大賞」で、表紙をめくるとすぐ載っています。ご購読を!

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて321日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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シューシャイン

  1/30に「ちんや すき焼き通検定」という検定試験を実施します。そのことをプレスリリースしましたら、した先から広告出稿の誘いを受け、思わず申し込んでしまいました。

「安くしますよ」とおっしゃるので・・・

  鴨られましたかね。1/19のデイリースポーツ1面に出ますので、ご笑覧を。さて、

  このブログの1/11号に書きました通り、年始の最初の火曜日に、椿山荘で「新年会」をして、その夜はフォーシーズンズ・ホテルに泊まりました。この高級ホテルのサービスで感心するのは、「シュー・シャイン」のサービスがあることです。

  「シューシャイン」とは、シュークリームのように甘いマスクの社員のこと、では勿論なく、靴を磨いてくれるサービスのことです。夜中の1時までに、部屋のドアノブに靴を入れた袋をくくりつけておくと、翌朝までに磨いてくれるのです。しかもタダです。

  有り難いでしょう! 泊まるたびに、毎回利用させていただいています。

  そういうサービスを、ウチ夫婦が泊まるようなヒマな日でも、一年中やっているのだから、大変なことです。当然、ちゃんと靴磨きが出来る人=つまりシュー・シャインの社員を一年中いつでも配置しておかないといけないわけです。その経費は、ホテルとしては甘いどころか、にがい負担と思いますが、続けているところは、大変感心します。

  と思っていたら、その翌日たまたまお見送りしたお客様から、

「靴磨きをしてくれる人は浅草にいますか」と聞かれました。

 思い出しますと、私が小さい頃、浅草の街の路上には、靴磨きのオジさん・オバさんがあちこちにいたものでした。また「ちんや」の下足番も靴磨きが出来ました。

  その昔は、下足番にチップを渡すのが一般的でしたので、チップに対する返礼として靴磨きをやっていたのです、下足のオジさんが自主的に。

  15年前に、私が「ちんや」に入った時も、そういうやりとりをしている常連さんが、まだ1〜2人いらしたように記憶していますが、その下足のオジさんが定年になるのと同時に、この習慣は消滅しました。

  当事の私には、「チップに対する返礼としての靴磨き」というやりとりが、なんだかヒドく卑屈に見えておりまして、それで当然、そのサービスを維持しよう、などとは思わず、そういう習慣がなくなったことを、むしろ内心喜んでいました。

  でも、最近考え方が変わってきました。

  職人技で作られた靴を大事にして持ち続け、料理屋に行く時には、そういう靴を履いていく、ということが行われなくなったら、ザンネンだ、そう思うようになりました。

  地場産業の中心地に店を構えているのだから、靴を作るとか、靴を磨くとかそういう仕事を応援する側にまわらないといけないな、と思うようになりました。

  もちろん、昔のようにチップはもらえませんから、この御時世、経費がイタいですし、第一、正しい磨き方を知りません。そういう次第で、こういうサービスを復活させるのは、簡単ではないですから、時間はかかると思いますが、視野に入れておいておきたいものです。

  もちろん、チップを下さっても良いんですよ。今なら喜んで頂戴します、はい。

追伸 

 明日発売の雑誌「おとなの週末」(講談社)に弊店が採り上げられます。ご購読を!

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山縣有朋の庭

 年始の激闘営業も、1/10「成人の日」をもって一応ひと段落、1/11火曜日は休業させていただきます。

 さて、椿山荘の庭に「錦水」という料亭がありますが、最初の火曜日に、その料亭の個室で日本料理を戴くのが、ここ数年の我が家の慣習になっています。

 椿山荘は、明治の元勲・山縣有朋の造営した庭です。

 山縣は長州・奇兵隊の出身で陸軍に入り、日清・日露の戦役で日本を勝利に導きました。その辺りはエラかったのですが、やがて政界に転じてからは、内務大臣や司法大臣、総理大臣を歴任する内に、あちこちに子分を配置して一大派閥網を造り、その勢力を背景に、政党が政権を獲るのを妨害し続けました。それが業績です。

 その一方山縣は趣味人でもあって、和歌に長じ、造園を趣味にしていました。そうした庭の一つが椿山荘で、今や数少ない東京の別天地とも言うべき場所です。こういう場所に来ると気分の入れ換えができます。

 その昔、この庭を望む、フォーシーズンズ・ホテルで結婚披露宴をしましたので、以来年に一度訪ねています。

 その庭にある「錦水」さんで、ウチのヨメは着物を着て食事するのを楽しみとしていますが、それにあわせて髪も造営しないといけません

 年末年始の仕事をする内、その髪はボー然とした状態になっており、美容院に行く必要がありますが、椿山荘には美容院もあるので便利なのです。 

 そういう次第で、ヨメが美容院に予約の電話を入れると、こう聞かれたそうです・・・

「何か、お祝いごとですか?」 そう聞かれてヨメは困り、

「ええ、新年会みたいなものではあるんですけど、ムードとしては、法事って感じですかねえ」

 電話の係の人は、困ったでしょうね・・・

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粗相はじめ

 やってくれました。

 粗相はじめを・・・やってくれました。

 まあ、でも意外なことではありません。例年のことですが、年始からの激闘営業で、スタッフは皆、1/7頃には疲労が蓄積していて、集中力が落ちていますので、年始営業後半戦のミスについては要注意です。

 でも今回、被害を受けたお客様には、勿論、大変申し訳ないのですが、「洗濯すれば済む」事故だったのは助かりました。

 汁を御洋服にこぼした等の事故については、すぐにお詫びして、クリーニング代を支払う姿勢を示せば、そこで治まるケースがほとんどです。悪気のないミスを犯した人間を責めたてようという人は、あまりいません。自分も人間ですからね。

 「ちんや」での過去10年の事例の中で、治まりの良くなかった事例と言えば、「オタクの店で汚されたブラウスを、洗濯したけど汚れが落ちなかったので、新品を買った」ということで、その新品の領収書が送られてきた例が1例あっただけです。

 気分的にはザンネンですが、勿論、こういうケースでも、迷わず、即座に支払う姿勢を堅持したいところです。法的には過剰なのでしょうが、事故のたびに対応方法を考えていると、悩んでしまい、精神衛生上良くありません。

 新品の代金を請求されても全額支払うぞ、という方向性が決まっていて、その方向で腹が据わっていれば、粗相事件も、さほど恐れることはありませんね。

 今シーズンの事故としては、もう一つ、昨年末の忘年会シーズンの最中に、下足の取り違え事故がありました。

 弊店の下足番が間違えたのではないのですが、同じ会社のお仲間の中で、取り違えが起きました。

 悪いことに、その取り違えた方、よほど早くお帰りになりたかったらしく、他のお仲間が玄関に降りてみえるのを待たずに、「お先に!」とお帰りになってしまいました。後から、ゆるゆるとお仲間が降りてみえた時には、くだんの間違えた方の御靴が玄関に残されていました。あーあ。

 勿論、大勢様のご宴会とか、少人数でも「○○組合」とか「△△協議会」とか他人さんのお集まりの場合は、個別の靴札をお出ししていますが、同じ会社の方の場合は、1グループに1枚の札で済ませています。それでこういう事故が起こってしまいます。

 事故と言っても、明日朝会社に出勤して靴を交換すれば、それで済むハズですが、今回困ったのは、間違えられた方の人が、この靴はキツくて履けないから帰れない、とおっしゃったことです。

 普通、そんなに寸法の違う靴とは、そもそも取り違えないんですけどね。

 それで、その被害者の方、「ちんや」のスリッパを貸して欲しい、とおっしゃいます。今日家に帰るのに必要だ、といわけです。

 それは仕方ないので、当然お貸ししましたが、あれから3週間、スリッパは戻ってきません。

 そのスリッパは、私の愛用のスリッパでして、「ほとんど靴に見える」スリッパでした。

 私は日頃、店の中と、店の周囲や下足室を上がったり降りたりするので、靴をいちいち着脱するのがメンドウ臭く、スリッパを愛用しています。そのスリッパは、足の甲の部分が立派で、ほとんど靴に見えるのですが、後ろの部分がすぐ脱げるように出来ています。前から見ると、靴にしか見えません。

 便利だったんですけどね。

 スリッパ、カム・バック!

 追伸

 1/8は大相撲・東京場所の、初日の前日でしたので「呼び出し衆」の皆さんが、興業の宣伝のため、弊店を訪問されました。店内に居あわせたお客様にも、初日の取り組み力士名を読み上げるところを、御観覧いただきました。

 ♪相撲は明日が初日じゃぞぇ〜♪白鵬に〜は〜魁皇じゃぞぇ〜♪

っていう感じの、独特の名調子を文字にできないのですがザンネンですが、良いものですよ。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて315日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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正月は大儲け

 1/7には、浅草観光連盟・浅草商店連合会・浅草観音奉賛会の合同新年会がありました。

 新年会に出たりいたしますと、

 いやあ、住吉さん、正月は大儲けなんでしょ、いいねえ、羨ましいよ!

などと言われたりします。

 たしかに損はしておりませんから、儲けてはいますが、大儲けとまではいきません。

 そんなの、ウソだろ!大儲けに違いない!と思った方は、冷静に考えてみて下さい。

 そもそも飲食店というのは、お客様に店の中に入っていただいて、一定の時間をかけて食事をしていただいて、それで初めて売上げが立つものです。食事をしていただくには席が必要であって、その席は、正月だからといって急に増えません。

 大勢のお客様が押し寄せて来たとしても、席数以上に受け入れることは出来ませんから、後は結局、お断りする結果になります。断った分は売上ゼロですよね。

 今の御時勢で、毎年見えていただいている方がお支払いになる単価は、確実に下がっていますので、席数が増やせないのであれば、売上げも確実に減ります。忙しさは同じで、売上は減るのです。

 冷静に考えてみれば、忙しそうな様子であっても、それがイーコール大儲けでないことがわかると思います。

 では、そういう状況の中で、売上を増やすにはどうしたら、良いのでしょう。

①正月だけ、単価の安いメニューの販売を中止する。

⇒これを簡単に実行できると思っていただくと困ります。

 電話で、予約したい日を言わずに「料理はいくらからありますか」と問い合わせ、いったん切ってから、また後であらためて、日を指定して予約をする方がおいでですが、そういう予約の仕方をした方の場合、安い価格のメニューがあるのだ、と信じてご来店になります。当然、トラブルの元になりますね。

「安いメニューがあるって聞いたから来たのに困るじゃないか。どうしてくれる!」っていう経験した方が多いのでしょう。頻繁に聞かれます・・・

「正月は「正月メニュー」なんですよね?!高いんでしょう?!」って。弊店は違うんですけどね。

②正月だけ利用時間を短くする。

⇒これも簡単に実行できると思っていただくと困ります。

 お客様は遅刻をなさることがあるからです。弊店では、1回のご利用時間を2時間30分と決めさせていただいていますが、これなら30分遅刻をされても、まだ2時間あります。だから「まだ2時間あるので、ゆっくりなさって下さい」と申すことができます。

 でも、もし「2時間制」と決めた場合に、お客様が30分遅刻をなさると、もう困りますよね。1時間30分で食べていただかないといけません。担当スタッフとしては、「お次が控えてるんだぞ」「早く食べてくれ」「終わったら帰ってくれ」という気分になってしまい、険悪ですね。

 要するに、正月だからと言って、飲食店は画期的に儲けることは出来ないのです。

「外には人がいっぱい歩いているんだから、単価の高い客だけ上手く選べば、大儲けのハズなのに、それが出来なくて悔しい!」

「予約の客が遅刻してきて、そのクセ単価の安い物しか注文せず、さらに、そのクセいつまでも長居して悔しい!早く帰ってくれ!」

って、思わないようにするには、特別な心がけが必要です。正月とは、そういう心がけが必要な時季なのです。

 洋物をお取り扱いの方にとっては、クリスマスが浅草の正月に相当するようですが、その洋物関係の方に、先日、心がけを教えていただきました。

 私がツイッターでフォローしている、「洋菓子舗ウエスト」さんのアカウント@yogashihowestに、去年のクリスマスの頃、次のようなツイートが出ました・・・

「クリスマスになると先代社長の言葉が思い出されます。「洋菓子屋にとってクリスマスはお客様に恩返しをするときだから、儲けようなどと思っちゃいけない。とにかく損得抜きで精一杯美味しいものを作って美味けりゃまた一年ご贔屓にしてもらえる。まずけりゃ?それでおしまい。」

 私が存じ上げているのは現社長のY田さんで、先代社長の、この話しは初耳でしたが、Y田さんの、品質に大真面目な姿勢は、こういうところから来ているのだなあ、と感心&納得しました。

 メッポウ良い話しと思い、今年の正月は、日に一度この文章を読むようにしていました。

 こちらにとっては「繁忙期」でも、お客様にとって、年に一度の楽しい食事の機会ですからね。「美味けりゃまた一年ご贔屓にしてもらえる」と信じたいところです。

  ♪はやく〜過ぎ去れ〜お正月♪(小学校唱歌「お正月」、作:住吉廉太郎)

追伸①

 上に綺麗ごとを書きましたが、この御時勢で、営業時間を延ばしたこともご報告いたします。その分、スタッフの疲労度が上がりますから、ミステイクにつながる懸念はあります、勿論。「成人の日」の3連休が終わるまで、気はぬけません。

 ♪はやく〜過ぎ去れ〜お正月♪(小学校唱歌「お正月」、作:住吉廉太郎)

追伸②

 1/8は大相撲・東京場所の、初日の前日ですので、「呼び出し衆」の皆さんが、興業の宣伝のため、「ちんや」を訪問されます。当店3階ステージ上にて、初日の取り組み力士名を読み上げられますので、いあわせたお客様にも、ご観覧いただきます。

 到着時刻は3時前後で、所要時間は1〜2分です。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて314日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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待ち時間

 平成23年年始の激闘営業も、中盤戦です。

 1/2〜1/4の忙しさは去りましたが、まだ「成人の日」の3連休があるので、気は抜けません。

 また「新春浅草歌舞伎」を浅草公会堂でやっていまして、筋書きに広告を出していますので、ご見物がえりのお客様にも「ちんや」へ来ていただいています。さて、

 正月は、当然忙しいので、予約の無いお客様には、長時間お待ちいただくわけですが、そういう場合に、その方の人間性が現れるもので、観察していると勉強になります。

 すき焼きは食べたい、しかし「30分待ちです」とか「1時間待ちです」とか、自分の気に入らない状況を告げられた時に、人はどう反応するか・・・いろんな方がいるものです。

 一番合理的なのは、大人しく待つことです。年始の浅草で、予約をしていなければ、待たずに美味い食事にありつくのは困難です。それをすぐ了解して、ジタバタしないのが、一番早道と言えます。

 でも、ジタバタなさる方もおいでです。今年の1/3の昼時には、同じ方が同じ日に3度もやって来ました。

 その方、最初の時「1時間待ち」とお話しすると、すぐに諦めて、出て行かれました。

 20分ほどして、またやって来たのですが、その間に別の方が、中に入って待ち始めたので、待ち時間が最初よりさらに延びてしまいました。2度目には「1時間半以上待ちです」と宣告されて出て行かれたので、「もう戻っては見えないだろうな」と思っていると、なんと、それから小1時間ほどして、またやって来たのです。

 さすがに、その頃には、昼のピーク時も過ぎていたので、25分ほどの待ち時間で、ご案内することが出来ました。要するに、「ちんや」のすき焼きにありつくまで、おおよそ2時間を費やしたわけです、その方は。

 有り難いことは有り難いですが、「待たされた」「疲れ果てた」という印象が残るのは、微妙な気分ですね。

 困るのは、「じゃあ、1時間後にまた来るから席取ってといて!名前は、

戻手来須男ね。モドリテ・コズオって言うから!」と言い捨てて出て行こうとする人です。

 そういうタイプの方の内、結構な割合の方が、戻っては見えないのです。そう、ノー・ショーなのです。

 歩いている途中で他に空いた店が見つかるのか、あるいは、家に帰りたくなるのか、理由は知りませんが、見えないことが結構あるのです。しかも、連絡をよこさないのが御約束です。その間取っておいた席は、空かしっぱなしですから、こちらにとっては損害です。

 性悪説に立ちたくはないのですが、これには私も懲りまして、数年前から、そうした短時間の予約は受け付けないことにしました。

 今は、1時間でも、2時間でも、あくまでも、中で待っていただきます。

 店に入った後、出かけるのは構いませんが、全員の外出は許しません。どなたか御一人は必ず中に残っていただきます。

 このような強気とも思える手段を、不快に思う方も、勿論、おいでです。ワザと強気にしているわけではなく、自己防衛なのですが、受け取りようによっては、強気=態度がデカいとも見えます。

 3年ほど前の、松ノ内のある日、外国の方と御二人で道中のお客様が、弊店の席を待つハメになりました。そして中へ入った後、その外人さんは日本語が出来ないから、どうしても一緒に外出したい、と言い出しました。

 それが拒否されると、今度は、自分は、ここの御主人と同じ大学の卒業だ、先輩だぞ、と言い始めました。そう、かのテイノウ義塾大学のご卒業だそうな。

 わが母校の雑誌「三田評論」に広告を出しているので、私が低脳、イヤ慶應出なことをご存じだったのでしょう。でも、その本人が今貴殿で話している人物ですよ、ということには、どうやら気がつきません。

 店の態度がデカいので、自分もデカい態度をとりたくなったのでしょうが、そんなことは言わずもがな、ですよね。ムカ。かえって私の心証を害する結果となりました。

 その方を、結局外出させましたが、1時間後ではなく、1時間50分後に戻ってきました。ムカムカ。

 そこで、そうして戻ってきた、その先輩に私は言いました、

「お食事できる御席を、後ろの予約の方が見えるまで、2時間空けてあったのですが、遅く戻って見えたので、1時間10分になってしまいました。どうなさいますか。すき焼きを食べるには、最短1時間30分かかりますから、大急ぎで召し上がっていただくことに成りますね。え?それで良い?ありがとうございます。さすがです。ご高配に感謝いたします・・・」

 本当は、後ろの方との間には、少し余裕の時間をとってはあるのですが、そういうことは申すハズもありません。だって、予約時間より30分位早く見える方はザラですからね、特に正月は。

 さて、そうして食べ始めた、その先輩、食べ始めてから40分後に係から「ラスト・オーダー」を宣告された時は、さすがに不快げだったらしいのですが、自得な話しであることは申すまでもありません。

 皆様、お正月こそ、ご利用は計画的に。

追伸

 年明けは1/1だけ休ませていただき、1/2〜1/10は続けて営業いたします。1/11は悪しからず休業させていただきます。

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忘年会が出来ない日

 今日はクリスマス・イブとか言う日でしたね・・・たしか。

 せっかくの12月の金曜日なのに、忘年会が出来ませんねえ、今日は。

 代わりにクリスマスの御二人さんが、すき焼き屋を、どんどん利用されるかというと、もちろん、そういうケースもそれなりにありますが、大忙しというわけにはいきません。  

 クリスマスにデートする人が、皆本気でキリスト様を信じているわけではないでしょうが、なんと言っても、浅草は観音様の土地ですから、クリスマスとはイメージがあいませんよね。

 むしろ、時間が経過した御二人さんが多いですかね、「ちんや」では。

 この日にフレンチとかイタリアンのレストランに行くと、若いラブラブなカップルばかりで、そうでない方は、居心地が良くないですから、すき焼き屋の方が快適なのでしょう、たぶん。

 そう言えば、知人のイタリアンが大好きな社長も、「クリスマスには行かない」と言っていました。「第一部:5時30分〜、第二部:8時〜」とか、入れ替え制が敷かれているのも、その人は気に入らないようでした。

 5時半じゃあ仕事終わらないし、8時じゃあ、腹減っちゃうし。

 ごもっともです。

 以前無理して5時半を予約したら、仕事が終わらなくて遅刻しちゃって、後ろが控えてるから、急いで食べるハメになって、散々だったよ。

 なるほど、そんなことがねえ。

 そういう、日頃イタリアンを愛好されている方も、たまには、すき焼きをお召し上がり下さい。

 お願いします。

 アーメン。

追伸

今こそ宮崎牛を食べる会>の応募受付をしています。

 Twitterを使って楽しみながらチャリテイーに参加できる、歴史上最初のイベントです、たぶん。

 是非ご応募下さい!

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切腹最中

 大変申し訳ないことをしてしまいました。大失態と言って良いです。

 実は12/18(土)の午後、台東区の「環境MVP」の表彰式があり、弊社が表彰されることになっていたのですが、私はその式を欠席してしまいました。

 出席の返事を出していたのに、当日店を出られなくなってしまったのです。つまり、ドタキャンをしてしまったのです。

 12/18は浅草寺の「羽子板市」の中日で、ある程度の忙しさを予想してはいたのですが、ここ数年「羽子板市」の人出はさほどでなく、しかも土曜の夜はでなくて昼なので、店をぬけるのも可能と見込んでいたのですが、結局、申し訳ないことをしてしまいました。

 今年の変化として「東京歳の市羽子板商組合」さんのプロモーション方法が変わっていました。ポスターのデザインが一新し、また粗品をもらえるカードの配布を始めました。そのせいか、羽子板を持って「ちんや」へお越しになる方が多かったような気がします。

 でも、それは言い訳なので、この位にします。

 表彰式を準備してこられた、環境課の皆さんには、本当に面目がありません。当然、週明けの朝、謝罪に行くことにしました。

 そこで用意したのが、新橋田村町「新正堂」さんの「切腹最中」です。ご存知の方もおいでと思いますが、「切腹最中」という商品名の最中です。「切腹」は「忠臣蔵」に由来するらしいのですが、この際、そういうことはどうでも良いです。

 なにしろ、急いでお詫びしないといけないので、朝9時の「新正堂」さんの開店を待って購入し、台東区役所へ向かいました。

 それにしても、菓子という商品のベネフィットとして、「お詫び」を前面に出した、この御店のマーケテイング手法に、まんまと引っかかったことは、悔しいです、実に。しかし結局買わずにいられなかったのだから、こちらの負けですね、明らかに。

 御店のホームページに「お詫びの短冊をご用命下さいませ。」と書いてあるから、良く出来ています、この売り方。

 ともあれ、区役所環境課の皆さんには、大人の対応をしていただき、感謝しています。公務員の立場上、菓子は受け取りにくいらしく、辞退されていましたが、この程度の物が「利得」と看做されることもないと思いますので、置いて帰って来ました。 

 誠に申し訳ありませんでした。

 面目ありません。 

 重ねて御詫び申し上げます。

 ただいまより死んでお詫びを・・・

 追伸①

 「新正堂」さんでは「景気上昇最中」というのも売っていましたので、買いました。でも、これは人には贈りにくいですね。「オタクの会社、景気悪そうだけど頑張れよ」っていう感じがしますよね。

 で、ヨメと二人で食べました。

 何?最中を食べたってことは、死んでないのか?

 スミマセン、潔くなくて。

 追伸②

今こそ宮崎牛を食べる会>の応募受付をしています。

 Twitterを使って楽しみながらチャリテイーに参加できる、歴史上最初のイベントです、たぶん。

 是非ご応募下さい!

 詳しくは、このブログの11/27号をご覧下さい。

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土産の応酬

 最近、学校の後輩が親父さんの後を継いで、薬局チェーンの社長に成り、早速取引銀行の幹部を弊店に招待しました。「接待の初陣」というわけですね。

 頑張れ、新米社長! と思っていると、お土産の応酬が始まりました。

 応酬と言いますのは、現在の東北地方を指す地名のこと、では勿論なく、招待側の新社長が、「ちんや」の佃煮を土産として、銀行に持たせるのに対して、銀行の側も、お返しに菓子を外から持ち込む、というやりとりのことを言います。

 こうしたやりとりは特段珍しいことではないのですが、多少の注意を要します。どこに、注意を要するか、と申しますと、お持ち込みの菓子をお預かりする時です。

 土産を部屋の中に置いてくと先方に見えてしまうので、裏で預かってくれ、とおっしゃることがあります。この時、そのお客様が正確に「○○社さんに接待されている、××銀行の者ですが・・・」と言って下されば、話しがすぐ見えるのですが、

 お客様によっては、「○○社さんの席の者ですが・・・」とか「△△の部屋の者ですが・・・」くらいしか言っていただけないことがあります。

 まあ、接待されていることを、あまり知られたくない気持ちはわからないでもありませんが、「○○社さんの席・・・」の「さん」を聞き落とすと全然意味が違ってしまいます。また、「△△の部屋の者ですが・・・」という言い方だけだと、さらに困ります。話しが正確に見えません。

 こういう言い方だと、その「△△の部屋の者」つまり銀行の方が土産を引き取りに見えた時、○○社さんから注文を受けていた「ちんや」の土産も一緒にお渡ししてしまいます。だって、「△△の部屋」の方ですからね。

 当然、引き取りに来た銀行の方は?と思い、「こっち(=菓子)は自分のだけど、こっち(=「ちんや」の佃煮)は頼んでないよ!」と言われるでしょう。

 さて、そう言われて混乱するのは、「ちんや」の方です。「頼んでないよ!」とうことは、「ご注文を間違って聞いていたのかしら!」と慌ててしまいますね。

 でも△△の部屋の○○社の方から、間違いなく、「ちんや」の土産のご注文は出ていて、まだ引き取りに見えていないだけなのです。

 ややこしいのは、このケースとは別のパターンで、招待側が、料理と「ちんや」の土産の他に、さらに外から何か土産を追加で持って来られることもあります。だから土産が2種類ということは、当然「土産の応酬」だな、と決め込むと違うこともあります。

 まあ、対策としては味気ないですが、番号札をお渡しする他ないでしょうね。

 と、いう次第で、この日のご接待は無事終了。ところで銀行はどこを使ってるんですか、と、その新社長に聞くと、

 私のキラいな、某メガバン!

 うーむ、彼の会社には親切なのか、あの銀行。土産まで持ってきて。

追伸①

 12/17〜12/19は、浅草寺の「羽子板市」です。お出かけを!

追伸②

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 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて294日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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