ワイン会

 「ちんや」でワイン会が開催されました。

 お客様が数種類のワインを持ち込まれて、弊店のすき焼きとの組み合わせを楽しまれました。

 え? ワインなんだから「組み合わせ」じゃあなくて、「マリア―ジュ」だろう って?

 そうそう、そのマリーなんとか、が開催されました。

 弊店史上初の「ワイン会」なので、どうなることやらと思いましたが、無事お楽しみいただけたようで、安心しました。

 こういうことが、出来るようになったのは、このブログの昨年の10/22に書きました通り、酒の「お持ち込み」の制度を作ったからです。

 大震災以来いろいろ御酒のことを調べるにつけ、全国の素晴らしい地酒を「ちんや」で飲んでいただけないのは残念、と思うようになりました。

 かと言って、全てを仕入れておくのは、実際問題として不可能です。

と、なるとお客さまに持ち込んでいただくのが実際的ですね。と、いうことでスタートしまして、ポツポツとご利用いただけるようになりました。

 しかし、です。日本酒の地酒をイメージして作った制度ですが、結果としては、日本酒党よりワイン党の皆さんにご利用いただいています。

 では、そうなることを予想していなかったのか、と言うとそうではなく、実は、最初からワイン優位を見込んでいました。おそらくワイン党の皆さんの方が利用なさるだろうな、と考えていました。一般人に知識を普及させる努力の度合いが、断然ワイン業界の方が上だからです。

 ですので、お持ち込みの制度を作るにあたって、まず考えましたのが「ワイン・グラスを買わなきゃ!」ということでした。これは、ちょっとしたハードルでしたね。

 ワイン党の方は、ワインの種類でグラスを使い分けるのが常識ですから、そうした皆さんにも弊店を使っていただくにはワイン・グラスを揃える必要があるのです。まあ、まともな洋食の御店は皆、以前から揃えているわけですから、それに今頃追いついただけの話しですけどね。

 けっ、オレは日本酒しか飲まないぜっ とか

 けっ、日本男児がグラスなんかにこだわっていられるか!

という方のために解説しますが、ワイングラスの使い分けは、味覚に関する科学的な研究の結果始まったもので、合理的な話しです。組み合わせのことをわざわざフラ語で「マリア―ジュ」と言うのは、まあカッコつけですが、グラスの件は違います。

 人間の「味らい細胞」は、舌の上に均等に位置しておらず、ある場所は甘味を感じる部分、ある場所は酸味を感じる部分という具合に、分業しているのです。で、その酸味を感じる部分に酸味の強いワインを一気に注ぐと、酸っぱくて美味しくない、と感じてしまうわけです。

 細口(=末広がり)のグラスでワインを飲んだ場合、舌の奥のほうにワインが接触します。そこが酸味のポイントなので、酸味の強いワインを細口のグラスで飲むと酸味ばかり強調されてしまう、という理屈です。甘味や苦みにもポイントがあります。

・・・この話しは、ネットで「ワイングラス」とか「リーデル」とか検索すれば、さらに詳しく知ることができますので、やってみて下さい。

 とにかく、まあ、こんな感じで、ワインには色々と細々とした「お勉強」が必要です。そして、それを学ぶのが好きだ、という人がせっせとワイン・スクールに通っておられます。

 特に知的な女性がワイン・スクール通いをなさるようですね。

 ここが、まさに日本酒業界の負けているところです。

 ワインの店は女性で華やかなのに、日本酒の店はオヤジの巣窟ですからね。

 だから!

 日本酒業界は、まず以て知的な女性にウケるように、なんでもかんでもフラ語を使うべきです。

 酒は、sake

 すき焼きは、sukiyaki

 猪口は、 choko petit

 うん、オシャレですね。

 酒の「お持ち込み」制度については、こちらです。 

追伸

  毎日新聞社発行の毎日ムック『100年の味 店100選』に載せていただきました。有難いですね。2012年1月12日発行。是非お求め下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて698日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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奏楽堂②

 この話しは、昨日から続いています。

 昭和の終わり頃のことです。

 「旧東京音楽学校奏楽堂」を移築しようとする芸大執行部に異を唱えて対立し、しかし芸大側の強硬姿勢を前に困った故・芥川也寸志先生、故・黛敏郎先生が、内山栄一・台東区長に相談を持ちかけましたが、その場所が弊店「ちんや」でした。

 実は、これは自然の成り行きで、内山先生は元々、株式会社ちんやの顧問税理士さんなのです。今でもお元気で、弊社の税務をお願いしていますが、その税理士さんが区議に出て⇒都議を経て⇒区長になられたわけです。

 その内山先生に、芥川先生・黛先生が、「奏楽堂」の移築をなんとか阻止できないものか、と相談をもちかけたわけです。問題なのは当然、費用と代替地です。

 内山区長の英断で費用は支出され、また土地も現在地が使用できることになって、「奏楽堂」は上野公園の中に残りました。この問題は紆余曲折もあって簡単ではなく、あやうく(?)「奏楽堂」が隅田公園に来る話しなりかけたそうなのですが、最終的には上野公園に残りました。

 そうした緊迫した相談がなされたのが「ちんや」の部屋でした。

 当時中学生だった私に、その話しの趣旨が分かるわけもありませんが、芥川先生・黛先生にサインをいただきに行った記憶があります。

 これでようやく、「奏楽堂」と「ちんや」の関係が見えて来たかと思います。

 こうした経緯がありますので、その後、弊社は「奏楽堂」で台東区が演奏会を主催する時には、協賛をするようにしています。

 協賛を続けて来た期間には、リーマン・ショックやら今回の大震災やら「経費を削りたいなあ」と深刻に思うこともしばしばありましたが、続けてきました。

 この協賛を続けて来たことで、後に私は「台東区アート・アドバイザー」に起用されるのですが、そうした一個人のことよりもっと嬉しいのは、弊店のお客様が「奏楽堂」のお客様になり、「奏楽堂」のお客様が弊店のお客様になったことです。

 昨日のブログに書きました、クリスマスイブの日のことが、とても嬉しかった理由は、そこです。

 「これから奏楽堂の、クリスマス・コンサートに行きます」というお客様が2組、同時に弊店で食事をされたことも奇遇ですが、さらに同時に「ちんやメンバーズ・カード」に入会されたのも奇遇で、驚きました。

 驚き、そしてまた協賛を続けて来たことが報われたような気がしました。

 御縁を大切にすること、それを継続すること。

 それが大事と思います。

 報われる日が来ました。メリー・クリスマス!

追伸

 1/7に浅草7丁目の「待乳山聖天」で「大根祭​り」が開催されます。

 御本尊の聖天様にお供えされた大根が、フロふき大根に調理されて、御神酒と共に参詣客に振るまわれます。毎年1/7の恒例行事です。

 また今回は、近くの​聖天公園でフリーマーケットもあります。福​島県や宮城県の被災地物産展が開催されますので、是非皆さ​ん、お出かけ下さい。

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奏楽堂

 クリスマスイブの日のことですが、嬉しいことがありました。

 夕飯にしては早めの時間に「これから奏楽堂の、クリスマス・コンサートに行きます」というお客様が2組、同時に弊店で食事をされ、さらに同時にそれぞれ「ちんやメンバーズ・カード」に入会されたのです。同じ用向きの方が同時に見えたのも奇遇ですが、さらに2組とも入会されたので、少し驚き、嬉しく思いました。

 まず「奏楽堂」について、ご説明しないといけませんね。

 正確には「旧東京音楽学校奏楽堂」と言います。東京芸術大学にも「奏楽堂」がありますが、「旧」の方は台東区が管理しています。

 芸大の方が新式のホールであるのに対して、台東区の方はと言うと、明治23年に建造された、日本最古の木造のホールで、昭和63年には重要文化財に指定されています。

 かつて滝廉太郎がピアノを弾き、山田耕筰が歌曲を披露し、三浦環が日本人による初のオペラ公演をした由緒あるホールです。ここで有名・無名の多くの音楽家が初舞台を踏みました。

 この「旧」の方の「奏楽堂」が「ちんや」とどういう関係なのか、それをお分かりいただくためには、台東区がこのホールを管理するようになった経緯を知っていただかないといけません。

 さて台東区に移管される前、このホールは芸大のもので芸大の敷地内にあったのですが、新しい現代的な建物を建設するに当たって邪魔になり、「明治村」への移築が決まりました。

 ところが、この移築話しに故・芥川也寸志先生、故・黛敏郎先生が異を唱えました。「由緒ある「奏楽堂」は上野の杜にこそ相応しい。移築は反対だ。」と。

 対する芸大執行部も「移築推進」で強硬だったため、この問題は、ちょっとした紛争になりました。昭和の終わり頃のことです。

 そこに割って入ったのが当時の台東区長・内山栄一先生でした。代替地を上野公園内に用意し、移築費用を区が負担する、と決めたのです。これは英断でした。

 ここで、やっとこの話しに「ちんや」が登場します。

 芸大執行部の強硬姿勢を前に困った芥川先生・黛先生が、内山区長に相談を持ちかけた、その場所が、「ちんや」だったのです・・・

 この話しは、まだ続きますが、長いので今日のところは、これにて。

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住吉史彦の十大ニュース

 お待たせしました!

 今年も「住吉史彦の十大ニュース」の時間がやってまいりました。

 え? 誰も待っていないって?

 そういう声は無視して、どんどん行きましょう。

 今日はポイントだけを書きますので、詳しい内容を知りたい方は、アンダーラインのある所をクリックして下さいね。さて、

1月 「ちんや」すき焼き通検定試験を実施しました。

 勇気ある17人の方が受験し、見事全員が合格されました。今後も継続して実施し、「すき焼き通」を増やして行きたいです。

3月 第8回「すきや連」を京都三条寺町の「三嶋亭」さんで開催しました。

 「すきや連」が初めて関東以外に進出しました。

 この日に合わせたかのように「すきや連」旗振り役代表の、向笠千恵子先生の御本『食の街道を行く』が、料理本のアカデミー賞とも言われる、「グルマン料理本大賞」の、紀行本部門2010年グランプリに選ばれ、発表されました。

 その目出度さも加わって、この回は、いつになく盛り上がっていたように思います。3日後に大震災が襲ってくるとは知らず、とても楽しい夜が更けました。

 5月「青森・岩手・宮城・福島・茨城 五県蔵元連合試飲会@浅草」を開催しました。

 大震災に遭い、「守ろう、東北のSake!示そう、ニッポンの絆!」というスローガンで、三社祭が開催できない、その日に開催しました。

 合計67社の蔵元さんから、酒を出品していただきました。また陳列作業には、浅草料理飲食業組合役員の皆さん、浅草酒販組合さんのマンパワーを集めて当りました。

 経験のない一大事業でしたが敢行しました。

7月 「ちんや」で「料飲三田会」の例会を開催しました。

 料飲三田会というのは、慶応大学を出て料理屋を経営している人たちのグループです。会員の顔ぶれは、東京でも良く知れた御店の御主人様方ですので、緊張しました。

 東北地方の、慶応出身の蔵元さんが造る御酒をお出ししました。

7月 「ちんや」の精肉売店で、調味料を売り始めました。

 今世の中には、「出来合い調味料」がやたらと増えてきていますが、正直、私の味覚からすると、残念なものばかりです。それに添加物がたくさん入っています。肉屋が肉だけを売っていればOK、という環境ではなくなってきたので、始めた次第です。

 醤油をかわきりに、その後、味噌などの他の調味料も売ることも始めています。

7月 第9回「すきや連」を「銀座吉澤」さんで開催しました。

 第9回は、汚染エサの問題で畜産業界が大揺れの最中の開催と成りました。それでも、「すきや連」は挫けていません。この日も開催店のY社長が「こんな大勢さんの宴会は初めて!」という位の、大人数が集結しました。

 「必ず乗り越えるぞ!」と大盛り上がりでした。

8月 「すき焼き川柳onツイッター」コンクール、略して「すき川」をネット上で実施しました。

 今年の8月は汚染牛報道で大ダメージの最中でした。ボヤイていても仕方ないですので、この企画を実行しました。キャッチコピーは「川柳で日本の食卓に笑顔を!」

 530句もの句が集まり、びっくりでした。傑作には「ちんや」食事券をプレゼントしました。

8月 隅田川花火大会の日に、「ちんや」で国際観光日本レストラン協会の納涼会を開催しました。

 花火は、震災の影響で例年より一ヶ月遅れ、8月末の開催になりましたが、関係の皆様のご尽力により無事開催されました。業界の仲間と共に鑑賞することができ、本当に有り難いことでした。

9月 <大震災6ヶ月―全ての食材を東北+北関東から集めた、住吉史彦の会!>を開催しました。

 この会は昨年に続き2回目でした。

 「御偉方」をおよびせず、私と年齢の近い皆様(プラスマイナス10歳)にお声かけさせていただく会という点は昨年と変わりませんが、今年はご案内先を「飲食業界・食品製造業界の方限定」という風に変更、また題名の通り、食材を東北から集めました。

 参加者は私の親しい方ばかり。「オレ達が日本の食文化を造るぞ」と大盛り上がりの夜でした。

11月 第10回「すきや連」を、群馬県前橋市のすき焼き店「牛や清」さんで開催しました。

 今回も定員オーバーの、多数の皆様のご参加があり大盛況。上州和牛を堪能しました。

 またこの回は宴会の前に「産地見学ツアー」が付きました。下仁田の葱畑、原木しいたけ、蒟蒻工場を見学して有意義でした。群馬の皆さん、お世話になりました!

 そして最後に、もう一つ。

 2/28に弊ブログが連続更新365日を達成しました。その後、大震災をまたいで671日(1年10か月)まで伸びています。

 記念の日には「連続更新365日記念スペシャル カリスマ受け売り師・住吉史彦の生涯の半分くらい」と題して、6日連続の長篇ブログをUPしました。

 さてさて、あまりに多くのことがあり、決して忘れることのないだろう2011年の、弊ブログも本日が千秋楽となりました。万感胸に迫り、大したことは書けません。

 ただただ御礼だけを申し上げます。

 読者の皆様、ご愛読いただき誠にありがとうございました。

 2012年もご愛顧を賜りたく、お願い申し上げます。

  東西、東〜西〜

 

ある呑み屋へのオマージュ

 今年の師走のある夜、学校の同期生が、さる御偉い方を接待するのに弊店を使ってくれました。

 その御方を弊店へ連れて来たのは、事実としては確かに同期生なのですが、私には、その場にはいない別の人が連れて来てくれたように感じられました。

 「別の人」が誰かと申しますと、今は閉店してしまった、ある呑み屋のママさんが連れて来てくれたように感じたのです。その御方と私は、ともにそのママさんの店の客だったからです。

 「ともにその店の客」と申しましても、実は、その店が営業している間に御一緒する機会は、残念ながら一度もありませんでした。だから今回が初対面です。

 その御方は、私の父とほぼ同年代の年齢で、その店の40年を超える歴史の中では前半の客でした。私はと申しますと終盤の客でした。それで、通った時期が重なっていないのです。

 その店が開店したのは、私の生まれた年と同じ1965年で、私が通うようになったのは、「開店35周年」の少し前の頃でした。

 そのすぐ後、その御方は偉くなりました。それまでは文筆の御仕事をされていたのですが、見識を買われて公職に就かれました。それも国民経済の枢機に参画する要職でした。

 この御出世を、ママさんは当然喜びましたが、店の業績には、どちらかと言うとマイナスの結果となったようです。要職に就いてしまったものですから、そう頻繁に店を訪ねることが出来なくなったのです。当時ご体調もベストでなかったようでした。

 それでママさんは、その偉くなった御方が書いた御本を、他の客に読ませることにしました。店の棚に御本が並べてあって、それを読むように勧めるのです。

 正確には「勧める」とうよりは、半強制でした。

「住吉さん、アナタ! この本、お読みになったこと、あるの?!」

「駄目よ、アナタ! お読みにならなきゃあ!」

いつも「アナタ」の「ア」にアクセントが付いていました。

 この他にも、ママさんは客の画家の展覧会のチラシを私に渡して、観に行くことを強制しました。そうやって客同士を懇意にさせるのが、ママさんはとても好きで、同時に商売の手法でもありました。

 そういう調子で、店は今世紀に入ってもしばらく営業を続けましたが、次第に客の高齢化が目立ってきました。

 話していても「○○さんが死んじゃったの」「△△さんは肝臓が悪くて、もう飲めないの」という話題が増えました。開業から40年近いのですから、仕方のないことです。

 そんな中、私は客の中では新参で、最年少の部類でした。「開店40周年」を祝うパーテイーでは、「最年少の客」としてスピーチを求められました。ママさんのことを褒め称えましたよ、当然ですが。

 しかしその頃、店の周囲が再開発の対象になり、またママさんの御母上の介護が大変になってきたことから、数年前、その店はついに惜しまれて閉店しました。閉店したことは新聞記事にもなりました。

 結局その店で、私はその偉い御方と御一緒する機会はありませんでした。

 でも御本を読んでいたので、今月初めてお目にかかった時に困りませんでした。ママさんの話しで盛り上がることも出来ました。嬉しいことでした。

 私にとって、その店の記憶は、30歳過ぎから40歳を少し超える時期までの記憶です。

 たぶん、その御方にとっても壮年期の、バリバリ書きまくっていた頃の記憶の中の店なのだと思います。一度も御一緒しなくても、そこが共通項なので、話しが噛み合ったのだと思っています。

 「懐かしい記憶の中の店」、それがある有り難さを感じた、歳の瀬でした。

 追伸

 12/29-12/31の三日間、「ちんや」精肉売店の店頭は、正月用のお肉をお求めの方で、大変混雑いたします。「長時間行列したくない」と思う方は、必ず12/28までに肉の予約をして下さいますよう、お願いいたします。

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太陽笑顔

 ロート製薬さんが発行する『太陽笑顔fufufu』という雑誌の「スマイルトラベル東京浅草編」というコーナーに弊店が採り上げられることになり、先日取材の方が見えました。

 その『fufufu』には『太陽笑顔fufufu.net』というサイトもあります。このところ大手さんの、消費者向けサイトを見て研究するのを怠っていましたので、久しぶりに開けてみました。

 拝見しますと、基本的には通販をしたいのだと思いますが、そこはグッと抑えて、トップページでは、

 「美と健康をテーマにした、コミュニテイーサイト」と銘打っています。内容は、

①さまざまな人と交流できる「部活」

②美と健康のスペシャリストたちによるコラム

が2大眼目のようです。

 「美と健康のスペシャリストたち」は、その世界では有名なのかもしれませんが、私にはちっとも有難味が分からないので、パス。

 「部活」を見てみますと、

・美肌部

・ダイエット部

・愛情グルメ部

・健康習慣部

・婚活部

・子育て部

がありましたので、迷わず「婚活部」を開きました。

 え? 「愛情グルメ部」が先じゃあないのかって? まあ、いいじゃないですか。

 さてさて、このセクションは、一般人からの投稿欄と「婚活ビューテイー講座」の二つから成っています。

 なんだ、結局「ビューテイー講座」に行き着つくのか!と言う勿れ、ここはロートさんのサイトですから。

 しかし、です。読んでいくこんなことが・・・

「2011年前半に結婚したこのふたりに共通して言えることは「今までの自分では考えられなかったこと」を実行したという点。実はこれって、すごく婚活では意味ある行動だと思うのです。私もそうですが、人は歳を重ねれば重ねる程、変わることが怖くなります。でも、そこで勇気を出して変えてみるというのは大きな一歩なのです。」

 なる臍。

「先日、私の親友が37歳にして髪をバッサリと切り、ショートヘアーにしました。CMなどでよく見る、30代の人気女優風に、と美容院でオーダーしたものの、美容師さんから完成後「ごめんなさい。無理でした」と言われたそうですが(笑)彼女は別人のように変わりました。そして、急にモテ期が到来したと言います。きっと、勇気を出した彼女にも春は近いと思います。」

 ほお。

「みなさんも、マンネリを打破し、思い切って何かを変えてみては?そこには幸せな未来が待っているかもしれませんよ!」

 俺も、髪型変えるかな・・・

追伸①

 皆さん、目薬もパンシロンもメンソレータムもロートですよ!!!

追伸②

 毎日新聞社発行の毎日ムック『100年の味 店100選』に載せていただきました。有難いですね。2012年1月12日発行予定とか。是非お求め下さい。

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夜一番

 11/14は酉の日でしたので、夜一番の「酉の市」に出かけました。

 「夜一番」で、誤りではありません。

 鷲神社の「酉の市」は、夜中の0時に始まり、次の夜中の24時に終わるので、0時にお参りするのが一番なのです。

 実は、この前日「湖彪会」の若手・Tさんが滋賀県から上京して見えました。

 滋賀県の、二条彪先生の門下生グループである「湖彪会」さんと、我々台東区の「台彪会」は、今年の9月から交流をスタートさせています。そのメンバーの方が見えましたので、まず弊店で台彪会の有志と食事をしていただきました。

 で、終わりましたのが、夜9時。

 でもここで終わるはずもなく、場所を移して呑み直し。あっと言う間に、夜も更けて11時に。

 それで、どうせここまで遅くなったのだから、もう少し粘って、「酉の市」に出かけよう、という話しになりました。

 11時半に二次会の店を出て、神社へ着くと、既に結構な人数が開門を待っています。

 今回は日曜の夜中に始まる「酉の市」でしたので、「人出が寂しいかも」と想像しましたが、余計なお世話だったようです。

 やはり「台彪会」の、三益酒店さんS姉妹とも偶然合流して行列。

 しばし行列する間に目に入ってきますのは、協賛の提灯です。

 中でも「浅草今半」さんと「米久」さんの提灯がたくさんあって目立ちます。

 「台彪会」幹事長のGさんから、

 来年は「ちんや」さんも張り合って提灯出さなきゃあ!

とハッパをかけられました。

 うーん、でも鷲神社は場所的に、国際通りの「浅草今半」さんや、ひさご通りの「米久」さんのテリトリーなんですよねえ。棲み分けしてるわけですね、一応。

 それはさて置き、私はこの、

 浅草で食事⇒二次会⇒移動⇒開門を待って、夜一番の「酉の市」

という展開をオススメさせていただいています。

 今回の二次会は、浅草の居酒屋でしたが、神社付近には屋台も出ていますから、そこで二次会でも良いでしょう。

 近年温暖化のせいか、夜中でも寒くないので、いい感じですよ。

 オススメしておきます。

 なお「三の酉」は11/26(土曜)です。金曜の夜中から土曜の夜中までですので、混み合うと思います。

 お出かけになるなら、お早めに。

追伸①

 11/17(木)放送の、NHKの番組「ブラタモリ」で「ちんや」が紹介されます。

 と言っても、すき焼きの話ではなくて狆の話し。今回のテーマは「江戸の動物」なのです。私も撮影されましたが、果たしてオンエアされるのか・・・

 放送時間は、午後10時からです。

追伸②

 11/27に第五回「ちんや」すき焼き通検定試験を実施します。

 年内最後の検定です。今年の内に、「自称すき焼き通を、公認すき焼き通に!」

詳しくは、こちらです。

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消防団

  消防団の大勢様が戻ってみえ始めたようです。

  勿論、「ちんや」のお客様として戻って見えた、という意味です。

  消防団には日頃の激務の見返りなのか、福利厚生の予算があるようです。それは使わないといけません。そして体力勝負のご公務ですから、その予算を使って召し上がる物と言えば・・・

  そう、肉です。

というわけで、従来から消防団の大勢様には、弊店を頻繁に利用していただいていたのですが、今回の大震災で、そういうご予約はほとんどキャンセル。その後もパタリとご利用がなくなりました。

  それは、ご公務があるから当然です。文句を言ったら、バチが当たりますが、営業上は痛かったことは事実ですね。

  そんな消防団の大勢様が、ようやく戻ってみえ始めたようですので、震災中のご活躍に感謝し、また日頃防災に尽力なさっていることに感謝して、御酒を差し入れています。

  差し入れる御酒は、茨城県石岡市の「白菊」。

  この蔵元の若旦那も、実は地元の消防団で頑張っておられるからです。

  余震はまだ完全に収まってはいないようです。消防団の皆さんが、急な出動をせずに済み、気楽に浅草見物が出来る日が来ることを祈ります。

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後援会

 学生時代の後輩が都議会議員をしています。

 その彼が、後援会の団体さんを連れて、来てくれました。半日旅行でスカイツリー近辺を散策し⇒その帰りがけに「ちんや」で懇親会、という段取りでした。

 議員さん方は、後援会の結束を固めるため、たまにこういう催事をなさるようで、弊店でも、たまにお引き受けしていますが、議員さん本人が私の知り合い、というケースは初めてです。

 その彼、都議会は2期目ですが、なんでも、今度衆議院の解散があったら「出たい」という考えで、しかも想定される対抗馬は大臣経験者の現職です。後援会対策にも熱が入っています。

 だいたい、後援会と申しますのは、一種のプロジェクト・チームのようなものです。

 選挙戦というプロジェクトを2度経験した皆さんですから、同志的な雰囲気が既にできているのでしょう。しかも次回は、さらにビッグなプロジェクトです。終始盛り上がって、楽しそうな宴会でした。

 こういう時に、「畳の宴会場で、すき焼き宴会」は良いなあ、と我ながら思います。

 私はノン・ポリですので、彼の政策は拝聴しませんでしたし、勝敗の目算は私には全く分かりませんが、このチームがお帰りになった後、またいつか、揃って「ちんや」をお訪ねいただきたいものだと思いました。

 そのためには勝っていただかないといけませんが・・・

追伸①

 弊店では肉を召し上がっていただく前に、牛の個体識別番号と生産県をお示ししています。汚染エサを与えていないことが確認されていますのでので、安心して国産牛を召し上がっていただくことができます。

追伸②

 「ゆかたdeプレゼント」を実施しています。ゆかた姿で弊店に見えた方に、東北・茨城の冷酒1本(300ml)を差し上げます!(お座敷で、料理1人前を召し上がる方に限り)

 弊店以外の台東区の御店でも、同様のプレゼントが。そちらは、8月13日(土)から28日(日)まで実施予定です。

追伸③ 

 今月の昼時より「四分の三すき焼き」を始めました。

 ご昼食セット(4.300円)の、お肉とご飯の分量を四分の三人前にできます。価格は3.800円です。満腹するまで食べたくはないが、おいしい肉を少し食べたい、という時に、どうぞ御利用を。

追伸④ 

 地下1階カウンターレストラン「ちんや亭」でも、「ちんや」座敷と同等の、霜降り肉すき焼きを召し上がれるようにしました。

 「旨い肉を食べたいが、記念日でもないし、座敷に上がるのは億劫だ」というお客様、あるいは御一人様のお客様、是非ご利用を。

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還暦の会

 十数年前、私が東京商工会議所台東支部の青年部に入った当時、幹事長だったT先輩と、同期の幹部K先輩が60歳になり、先日弊店で、還暦のお祝いの会がありました。

 青年部の定年は50歳ですから、先輩が卒業されてから10年がたつわけですが、その後今日までおつきあいを続けさせていただいて、還暦の会も弊店でお引き受けすることになりました。有難いことです。

 そして、今回は会場を提供するだけでなく、世話人補佐=要するに事務・会計総元締めとして、この会の運営をさせていただきました。

 普通、自分が運営に関わらない宴会だと、料理屋は料理を出すだけでの仕事です。だから、

①案内先リストを作って、

②全員にメールやFAXを、

③返事をくれない方に催促し、

④出席者リストを作り、

⑤席割りを考え、

⑥式次第を考え

⑦司会・挨拶・手締めを依頼し、

⑧余興を考え、

⑨余興に必要なグッズを、ドンキ・ホーテに買出しに行き、

⑩二次会の心配をし・・・

というような幹事さんの苦心は、なかなか料理屋をやっているだけでは分かりません。それを体験できる貴重な機会でした。

 おかげ様で、52人という多数の方が参加、にぎやかに盛り上がりました。中には四次会までハシゴした人もいたとか。やはり、和室の宴会が一番楽しく、盛り上がると私は思います。

 震災で、還暦を迎えられなかった方もおいでになる、という状況の中での、お祝いごとではありましたが、元気な者がションボリしていても、日本は良くなりません。

 元気な「アラ管」さん、イヤ、「アラ還」さんには、いっそう活躍していただいて、70歳の時や77歳の時もまたお祝いしたいものです。

 目出度し、目出度し。

追伸①

 弊店では肉を召し上がっていただく前に、牛の個体識別番号と生産県をお示ししています。汚染エサを与えていないことが確認されていますのでので、安心して国産牛を召し上がっていただくことができます。

追伸②

 「ゆかたdeプレゼント」を実施しています。ゆかた姿で弊店に見えた方に、東北・茨城の冷酒1本(300ml)を差し上げます!(お座敷で、料理1人前を召し上がる方に限り)

 弊店以外の台東区の御店でも、同様のプレゼントが。そちらは、8月13日(土)から28日(日)まで実施予定です。

追伸③

 今月の昼時より「四分の三すき焼き」を始めました。

 ご昼食セット(4.300円)の、お肉とご飯の分量を四分の三人前にできます。価格は3.800円です。満腹するまで食べたくはないが、おいしい肉を少し食べたい、という時に、どうぞ御利用を。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて529連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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