重々すき焼き

 月刊「百味」2月号が届きました。

 「百味」には、向笠千恵子先生の『続すき焼き ものがたり』が連載されています。この連載は、昨年の5月号より始まったもので、今回で第10回です。この連載を、私が早速読むだけでなく、「ちんや」では全従業員が読んでいます。

 さて、今回「重々すき焼き」なるものが載っていました。

 その作り方は、鍋に脂を溶かして、しらたきを鍋一杯に敷きつめるのがポイントで、あとはしらたきの上に肉、野菜を重ねて割り下を注いで煮るそうな。

 「日本こんにゃく協会の宣伝リリースに「重々すき焼き」というメニューがあったのだ」と書かれているので、協会が考えて、プレスリリースをしたようですね。

 向笠先生は、この「重々すき焼き」を、①スーパーのしらたきと、②群馬県の、「小金沢下仁田蒟蒻」さんの生芋しらたきの2種で実験されたようです。同じ鍋の左右半分ずつに、この2種のしらたきを敷いて煮て、食べ比べた模様。

 比べると「気泡のあるなしによって味の吸い方がまったく異なっていた。太さのばらつきは舌の感触のよさにつながっていた・・・」そうです。

 スーパーのは工場メイドですので、気泡はなく、太さが均一ですが、「小金沢下仁田蒟蒻」さんのは、手作業で作っているので、気泡有り、太さは色々です。つまり、生芋に軍配が上がり、

 「群馬のすき焼き食材のおいしさは、すべて手作業から産み出されていることに、あらためて気付かされたのである。」と結ばれています。

 この号はここで終わっています。当然気になるのは、「重々すき焼き」そのものですが、スペースが切れたのか、お味がビミョーだったのか、これ以上は書かれていないです。

 3月に「すきや連」があるので、その時にでも、うかがってみようと思います。

追伸

 1/30実施予定の「ちんや すき焼き通検定」の、受検申込みの締め切りは、今日中です。既に10人以上の挑戦者がエントリーしておいでです。迷っておいでの、貴殿も是非!貴女も是非!

 詳しくは、このブログの22年12/25号をご覧下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて331日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。

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Filed under: すきや連,すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (1)

住吉史彦の十大ニュース

 いよいよ2010年も、今日を残すのみとなりました。

 ブログの読者の皆様、ご愛読いただき、誠にありがとうございました。御蔭様で読者数が着実に増えており、嬉しく思っています。

 2011年もご愛顧いただきたく、お願い申し上げます。

 さて、本日は予告いたしました通り、

 「2010年・住吉史彦の十大ニュース」を発表です。

 その第一位は・・・西麻布のバーで顔面をボコボコにされたこと、では勿論なく、以下に発表いたします。各項目をクリックすると、その日のブログにリンクしています。

3月 第五回「すきや連」を、横浜市「太田なわのれん」さんで開催しました。

(初めて「すきや連」が東京以外に進出、しかしいつも通り大盛況でした。)

3月 国際観光日本レストラン協会の理事に就任しました。

(真面目にお務めせねば・・・)

7月 平野正敏さん (ヴィオラ・アルタ奏者)のコンサートに出演しました。

(会場は、旧東京音楽学校奏楽堂。「饗応・居留地・牛鍋」という題で、食べ物の話し=日本人が、西洋の食べ物に遭遇した時代、幕末から明治時代のことをお話ししました。)

7月 第六回「すきや連=日本短角牛の、すき焼きを食す会」を「ちんや」で開催しました。

(いつにもまして盛況で、短角牛への関心の高まりを感じました。) 

 8月 「おいしい夏休みー親子体験食味学習会」を開催しました。

(シュートボクシングの世界チャンピオンの緒形健一さんにもお話しいただきました。)

9月 「ちんや」創業130年記念「住吉史彦の会」を開催しました。

(私の年齢の近い友人・知人をお招きし大盛況でした。京都や山形からもご参加いただき感激しました。)

9月 「ちんや」創業130年記念ホームページを開設しました。

(このサイト上で「世界に一つだけの すき焼き思い出ストーリー」の募集を始めました。)

10月 第ゼロ回「すき焼き三田会」を開催しました。

(♪肉の王者〜慶應〜♪と熱唱しました。)

11月 第七回「すきや連」を、小伝馬町「伊勢重」さんで開催しました。

(炭火を使った、すき焼きで、今回も大盛況でした。)

12月 ツイッター・ユーザー向け「今こそ宮崎牛を食べる会」を開催しました。

(チャリテイーとツイッターとすき焼きが合体した、史上初の企画でした。今後の、私の方向性をこの時に見出しました。)

 あ、そうそう、もっと重要なことが・・・

 それは、このブログを開設しました!(3月)

 え? それじゃあ、11大ニュースだよ・・・

 明日は、浅草寺の除夜の鐘を突きました後、未明1時頃にUP予定です。いつもは予約投稿でワードプレスにUPさせていますが、年始くらいは手動でUPします。

 皆様、良い御年をお迎え下さい。

追伸

 精肉売店の、正月用肉予約販売は12/28で〆切らせていただきました。12/29-31はフリー販売のみです。この三日間昼時11:00-15:00は大行列が出来ます。また夕刻には品切れ予想されますので、なるべく、10:00-11:00にご来店下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて306日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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今こそ宮崎牛を食べる会-卓話全文①

 弊店の、年末年始の営業について、問い合わせがたくさん来ています。年内は12/31まで営業、年始は1/2より営業いたします。また本日は火曜日ですが、臨時営業いたします。よろしくお願い申し上げます。さて、

 12/26に「今こそ宮崎牛を食べる会」を開催しました。

 以下は、その時にいたしました、私の話しの全文です。やや長いので3日にわけてUPいたします。ご笑覧下さい。

<以下卓話全文>

 こんばんは。先日ボコボコにされました、顔面の整復手術が上手くいきまして、皆様の前で、お芝居が出来ることを嬉しく思っております、エビ様でございます。え?そのネタはもう古い?それは、そうでした。早速本題に入らせていただきます。

  宮崎県の畜産再建は勿論、応援したい。

 でも、今ゼロからやるなら、従来の仕事そのまま再建、だけでなく新しい価値観に基づいて再建しても良いのでは? と、いうことをこれからお話しいたします。

  「価値観」と言うとブランド化批判の話しだな、と思う方がいらっしゃるかもしれませんが、ブランド化そのものを批判する話しは、今日の所はいたしません。何故なら、牛をまったくブランド化しない、という選択は現実的でないからです。

 1980年代に日米牛肉・オレンジ交渉というのがありまして、その結果1991年から、海外の安い牛肉が入ってくるようになりました。海外から安い牛肉が入ってくる以上、それと張り合って国内で、より安い肉を生産する、というのは、事実上困難です。

 人件費も飼料代も高い日本で畜産をやる以上、安い、単なる栄養源としての肉ではなく、そこに何か付加価値を付けて、仕上がったものを高く買っていただく他ありません。ブランド化が避けられない理由がそこにあります。だから、ブランド化そのものへの批判は、今日はやめておきます。

 ここで問題にしたいのは「何か付加価値を付けて」の「何か」です。従来のブランド牛が、世の中にアピールしてきた価値を今後も、そのまま続けて訴えていくべきかどうか、その辺りを今日は皆さんと一緒に考えたいと思います。

  世の中の変化につれて、価値観の流行り廃り、ということがありますね。ブランドの表現する価値そのものが、今の時代にあっているのか、この現代を生きている方の相当数から共感を得られるか、という点が問題です。牛の場合はこのことを、今考えてみる必要があると思います。

  さて、そういうことで、牛のブランドの基礎となる価値を、今まではどこに求めてきたか、これからはどうなるか、考えてみましょう。

  従来のブランド牛が体現している価値は二つありますが、その内の一つは、「肉がやわらかい」ということです。このことが明治時代以来とても重視されてきました。現代人は肉がやわらかい、ということを全く特別のことと感じませんが、昔は、とてもスペシャルでスゴいことだったのです。

 肉を霜降りにすれば、やわらかさを実現できます。初期の牛鍋に使われた肉は、肉用に育てられた牛の肉ではなく、農業のかたわら飼われていた牛の肉ですので、当然硬かったわけです。

 その牛を農作業からリタイアさせた後、太らせて、つまり霜降りをつけて、肉をやわらかくする、これが最初の仕事でした。

 次いで、牛の交配が始まりました。霜降りが付きやすい牛同士の交配を、この交配をひたすら続けてきたのが、今の黒毛和牛の実態です。この方式が現代まで続いています。

 牛の交配の先進地は近江・松阪でした。やがて、その後人口受精や、精子の凍結が出来るようになり、全国で行われるようになりました。牛のブランド化が全国で一気に進んだのは、最初に申しました、肉の輸入自由化の前後です。

 口蹄疫流行の時も、スーパー種牛の確保が問題の焦点になりました。長年交配に交配を重ねてきた牛なので、貴重ということで、なんとか処分を免れようとしたのです。

 実は今、黒毛和牛のメスの、おおよそ4頭に1頭は親戚です。スーパー種牛の遺伝子を引く子同士で交配に交配を重ねてきたせいで、そういうことになっています。人間の4人に1人が親戚だったら、ビックリですよね。でも黒毛和牛の世界では、そういうことが普通になっています。これというのも、「やわらかい肉」をひたすら追求した結果です。

 たしかに、硬いものを軟らかくして食べたい、というのは人間の一つの欲求ですが、今売られている肉ほど、やわらかい必要があるのか、という意見にも耳を傾けた方が良いと、私は思っています。

<卓話、明日へ続く>

追伸

 精肉売店の、正月用肉予約販売の〆切りは本日12/28です。12/29-31の昼時は大行列ができますが、その最中でも、本日中に予約していただければ、お並びいただくことなく、確実に御肉をお渡しいたします。是非ご予約を。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて303日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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今こそ宮崎牛を食べる会

 12/26に「今こそ宮崎牛を食べる会」を開催しました。

 11/27の、このブログに書きました通り、この会は宮崎牛のすき焼きを食べるだけでなく、現場で参加者が、宮崎への応援メッセージを、ツイッターでツイートする、という趣向です。

 参加者数は、期待したほどは集まりませんでしたが、メンバーが多士済々で、談論風発の、楽しい一夜となりました。

 趣向としては、皆でツイートしまくるはずだったのですが、皆さんの座談が興味深くて、ツイートするより話し込んでしまい、なんだか、風変わりな異業種交流会というか他流試合のようになってしまいました・・・まあ、良しとしましょう。

 さて、そのメンバーですが、東海大学デザイン学課程で、記号論・サブカルチャー論・ゲームデザイン論の講師をされているT先生。T先生が、この企画の発案者です。

 それに、そのお仲間で、先生が前職の時から世話になっていると言う、メーカーの社長さんと部長さん。

 口蹄疫被害者への応援メッセージを集めながら、埼玉から宮崎まで1500キロを自転車で走った、学生・小林大地さん。それに彼が通っている、明治大学商学部・久米信行先生の講義を聴講に来ている、社会人学生のY社長。

 久米先生はこの日ご法事で、ご欠席でしたが、講義やツイッターでこの企画を支援して下さいました。

 代わって、久米繊維工業の広報女史。久米繊維さんは社員が皆、ツイッターやブログやメルマガをやっていて(⇒スゴい!)、彼女はその中でもツイッターの女王です。

 それから「台彪会」幹事長のG社長。さらに、やはり「台彪会」メンバーで、私がWebマーケテイングでお世話になっているI社長とリステイング広告の専門家〇さん。一級建築士のU先生。

 さらに「すきや連」メンバーで、群馬県で「赤城牛」を売っている、T社長も参加していただきました。ツイッターは超初心者のようですが、私も似たようなものですので。

 そして、さらに「すき焼き通」の著書にして、「すきや連」旗振り役代表の、向笠千恵子先生も登場!

 宮崎日日新聞さんの取材も入りました。

 そういう次第で開場し、まず最初に小林大地さんが自転車の体験談を語り、続いて私が日本の畜産のことをお話ししました。(その詳細は後日、またこのブログで。)

 この話しを肴に、もちろん宮崎牛を満喫しつつ夜は更けました。

 この夜集まった方々は「宮崎を応援したい」という以外に、何も接点のない方の集団で、このメンバーで集まることは二度とないでしょう。一期一会の気分でおおいに盛り上がりました。

 あ、そうそう、実は今回判明したんですが、ツイッターできないんです、私の携帯。

 買う時に、超カンタンな、お年寄り向けプランを申し込んだせいで・・・

追伸①

 「毎日RT」さんが、この件をお採り上げ下さいました。サイトでもご覧になれます。当日の皆さんのツイートが、http://mainichi-rt.com/news/20101228-2.html

にそのまま載っています。

追伸②

 この会の実現に際しては、宮崎市「杉の子」のご主人・Mさんに大変お世話になりました。Mさんは国際観光日本レストラン協会の常任理事でもあられます。有り難うございました。

 追伸③

 弊店の営業ですが、年内は12/31まで営業、年始は1/2より営業いたします。 

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて302日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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冬の「変わりザク」

 ただ今は忘年会シーズンの最盛期です。お約束の備後ゲームいや、ビンゴゲームが夜毎繰り広げられています。

 でも当たった方の絶叫の仕方が、昔と違いますね。

「あざーす!」「あざーす!」「あざーす!」(=「有り難うございます」の意)

 さて、そんな中ですが、「変わりザク」を変えました。今回は、

 巻き湯葉、ゴボウ、黒こんにゃく の3種盛り合わせです。

 定番のザクに加えて、冬の季節感たっぷりの、こうした具材もお召し上がりいただいています。

・巻湯葉は、築地の老舗専門店「角山本店」謹製。

・ゴボウは、赤土で有名な芹沢ゴボウ(茨城県行方市)

・こんにゃくは、群馬県甘楽郡産

 湯葉は生ですが、ゴボウと こんにゃくは一度下茹でしてあります。湯葉には、割下が良くしみ込むと思います。ゴボウ・こんにゃくは食感をお楽しみいただけると思います。

 この「変わりザク」は、21年7月の第3回「すきや連」(浅草今半さんで開催)の時に、カメラマンのカワイさんという方から提案していただいたメニューです。カワイさんは、素人すき焼き愛好家であって、向笠千恵子先生の「すき焼き通」(平凡社新書)の第9章に実名で登場する方ですが、「すきや連」にも毎回参加して下さる方です。

 その方が「専門店のすき焼き屋さんで、季節の「旬のすき焼き」メニューで、思いっきり季節を感じながら食べられても良いのではと思います。」と提案されました。

 これをキッカケに、21年の秋に始めたメニューが「変わりザク」です。そうです、「変わりザク」は「すきや連」からはじまった、新メニューなのです。

 その秋バージョンが好評だったので、季節ごとに内容を変えて、2回目の冬になりました。

 ♪北国の旅の空〜流れる雲はるか〜時に人恋しく〜♪

 え? まだ一次会? 歌うのは早いぞって?

 そいつはウッカリしました。

追伸

 <Twitterハード・ユーザー限定、今こそ宮崎牛を食べる会>の応募受付をいよいよ、12/12より開始します。

 Twitterを使って楽しみながらチャリテイーに参加できる、歴史上最初のイベントです、たぶん。

 是非ご応募下さい!

 詳しくは、このブログの11/27号をご覧下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて286日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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席割り

 席割りは宴会幹事の最も重要な任務です。

 特に、すき焼きで宴会をする場合は、鍋を囲むので、普通の宴会より席割りに気を遣わないといけません。

 これをしくじると会が盛り上がらないのは当然ですから、幹事は会のメンバーの中で、どなたとどなたが親しいか把握した上、年齢、男女も加味して、上手く配置するのが任務です。

 さらに気を遣わないといけないのは、継続していく会です。一回で終わってしまう=次回が無い会、例えば結婚披露宴は、親しさ、年齢、男女を加味して上手く配置、で良いですが、継続してゆく会となると、そうは行きません。

 毎回親しい者同士がくっついているのは、あまり好ましくありませんから、会を重ねる内に適宜配置を変えて、メンバーを混ぜることも考えないといけません。

 ここが幹事の難しいところです。メンバーの中には「人みしり」の方がいらしたりしますから、混ぜると言っても強引なことはできません。「すきや連」では、私と向笠千恵子先生が、毎回入念に相談して席割りを決めています。完全指定席です。

 11/29に開催した、第7回「すきや連」の時も、そのようにさせていただきました。回を重ねる内に、皆さんが打ちとけてきていて、向笠先生を中心に環が出来つつあることを実感しています。

 逆に12/2に「ちんや」で開催された、台東三田会は「完全クジ引き制」でした。

 前回の台東三田会幹事会の時、私は用事があって早退したのですが、その時に相談してクジ引き制導入を決めたようです。自由席にしておくと、毎回親しい者同士ばかりがくっついてしまい好ましくありませんから、「今回は、混ぜる!」という方針に決したようです。

 で、やってみてですが、この方式は違和感を持つ人が、どうしてもいらしたようです。

 この地域の慶應卒業生の会である、台東三田会は若手から、先輩、大先輩、大々先輩まで、世代の違う方が属しています。新卒の青年から、昭和ヒトケタ生まれの方までおいでです。だから「混ぜる!」のが容易でありません。

 この内、年齢の比率では若手が最も少数派です。数が少ないので、私ですら若手に分類されていますが、その辺りのメンバーは、大先輩や大々先輩に取り囲まれてしまうと、宴会の最中緊張しっぱなしになります。そうした事態を避けようと、今回クジ引きをズルっ子する者まで出る始末でした。とほほ。

 また大々先輩の内の御二方が、最末席を当ててしまいました。クジ引きなので、あり得る結果ですが、これも困りますよね。

 たしかに、自由席にしておくと、毎回親しい者同士がくっついてしまい好ましくありませんから、「たまに、混ぜる!」という方針に異議はありません。でも「完全クジ引き制」は無理があったように思います。私も幹事の一人なわけですから、当日でも「先輩、それはやめましょうよ」と意見しておくべきだったな、と今は思っています。

 ベターなのは「完全クジ引き制」ではなく「世代ブロック別クジ引き制+幹事の分散配置」でしょうね。

 会場を若手ブロック、先輩ブロック、大先輩ブロックに3分し、クジ引きの箱も3つ用意して、それぞれのブロックの中でクジを引いてもらいます。

 そして幹事や元幹事だけは、逆にあえて自分の属するブロックのクジを引かずに、他のブロックに混ざってもらいます。先輩幹事は若手メンバーを親しく指導し、逆に若手幹事は先輩メンバーの御機嫌をとりむすんでもらいます。

 私は、女性メンバーの居る机が良いので、ズルっ子するかも・・・しれませんが。

  本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて280日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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第七回「すきや連」寄せ書き②

 11/29に、「第七回すきや連」を、小伝馬町の老舗「伊勢重」さんで 開催しました。

 以下は、その時会場で皆さんに書いていただいた、寄せ書きです。お読みいただくと、会場の雰囲気がわかります。

 49名様と大勢なので、2日に渡ってUPしていまして、今日はその2日目です。どうぞ、ご覧下さい。

・堪能堪能 お肉と一緒に皆の笑顔を堪能した(坂田甚内)

・鉄鍋に思いを寄せる師走かな(鈴木直登)

・歴史・風格を感じるすき焼でした。(吉澤直樹)

・日本の味伝統の味を堪能させて頂きました。(吉澤裕介)

・小さい頃すき焼といえば鶏肉でした。(加藤政義)

・主役を盛り立ててくれる脇役あってこそ(桐山勝)

・スキヤキソングと共に世界へ(高村善雄)

・美味なすき焼きでございました。(湯浅康毅)

・すき焼きは食べても食べてもあきないよ(坂本敬子)

・すきやきは待てば待つほど美味くなる(三保達郎)

・肉良、炭火の風情良、すき焼は良いですね。(尾崎仁)

・すき焼きは奥が深い。これからもっと勉強する楽しみができました。

(竹地里加子)

・(伊勢重で)馬喰町ですき焼食し馬(うま)かった(加藤英子)

・素材は「すき焼き」のため、「すき焼き」は素材のために。one for all, all for one(高橋司)

・すきやきありがとう(和田政司)

・しもにたのねぎごととどけ鍋までとどけ(ねぎごと=願いごと)

(小金沢章文)

・肉も野菜も(ネギ以外)そろっています。下仁田ネギ待ちです。

(藤井紀美江)

・すき焼きで町おこし(静朋人)

・うしうしうしうまうしうしうしうっしっしひひーん(中江白志)

*11/29の「すきや連」については、このブログの12/1号をご覧下さい。

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 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。この寄せ書きもTwitterしようと思っています。

第七回「すきや連」寄せ書き①

 11/29に「第七回すきや連」を、日本橋小伝馬町の老舗「伊勢重」さんで 開催しました。

 以下は、その時会場で皆さんに書いていただいた、寄せ書きです。お読みいただくと、会場の雰囲気がわかります。

 49名様と大勢なので、2日に渡ってUPします。どうぞ、ご覧下さい。

・すき焼きや大願成就の宵なれば(向笠千恵子)

・すき焼も俳句も愛すべき伝統文化!(和田順子)

・日米中露すき焼き囲めば頬ゆるむ(蜂須賀祥介)

・すき焼きは日本の宝(中村雄昻)

・楽しくない時はスキヤキ 楽しい時もスキヤキ(柴田進吉)

・「伊勢重」さん、伊勢のご出身と聞いて身近に感じました。楽しみに来ました。ごちそうさま(松田武朗)

・すき焼き美味しい!大好きです!(宮台香惠)

・すき焼きの変わらぬ味をこれからも(上田健一郎)

・伊勢重さんのすきやきたのしみにしてました!(九鬼紋七)

・すき焼美味しすぎて食物連鎖の頂点に。(藤井正二)

・すきやきの縁を大切にしたいです。いつもありがとうございます。

(福本吉宗)

・隠岐と言えば「隠岐牛」と言えるようになりたい!(田仲寿夫)

・すき焼が若い人たちにもっと好きになってもらえるよう、知恵を出しあいましょう!(森脇政子)

・すき焼きが牛と知ったのは、社会人になってからです。(米増昭尚)

・最近の嬉しいこと:素人の鍋奉行には最適サイズの28cm「すき焼き鍋」を手に入れる。鍋になれる為と週一回のペースで「鍋」「腕」とも磨きがかかってきたように思い込んでいる。(川井秀晃)

・いつもありがとうございます。(梅田雄一)

・美味しい「すき焼き」体を気にせず毎日腹一杯食べたいな!(原田光祥)

・今の日本の食文化の基本のひとつがすき焼です!どんどん普及しましょう。(土居秀夫)

・夢に見る牛肉の料理はすき焼でした。(天井国康)

・冬到来!牛鍋の季節です。(荒井順子)

・伊勢重の明治の味に舌鼓(石橋伸介)

・すきやきがすきでたまらぬすきや連(藤森朗))

・炭かきて割下の香のたちこめん(鳥山渉)

・伊勢重の真価、手切りにあり(片平梨絵)

・新しいすき焼きを探す旅に(宮本尚樹)

*11/29の「すきや連」については、このブログの12/1号をご覧下さい。

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開催しました、第7回「すきや連」

 11/29の「いいにく」の日に、第7回「すきや連」を開催しました。 

 今回は、手切りの御肉と炭火を使った調理方法で知られる、日本橋小伝馬町の老舗「伊勢重(いせじゅう)」さんで開催しました。

  ご出席下さった、すき焼き屋さんは、松阪牛の「和田金」さん、近江牛(彦根市)の「千成亭」さん、米沢牛の「登起波牛肉店」さん、仙台牛の「かとう精肉店」さん、

 関東では、前橋市の「牛や清(ギュウヤキヨシ)」さん、横浜の「荒井屋牛鍋店」さん、新橋の「今朝」さん、「ニューオータニ岡半」さん、神田の「いし橋」さん、「銀座吉澤」さんなどです。もちろん、会場店の「伊勢重」さんは父子でご出席でした。

 また、すき焼きをメイン料理にしている旅館の方も見えました。「下仁田館」さん、ホテル竹園芦屋さんです。ホテル竹園芦屋さんと言えば、プロ野球巨人軍の定宿として有名ですよね。歴代名選手が好んだ、肉料理のレシピがあるホテルです。

 「すきや連」では毎回のことですが、盛大な宴会です。

 開宴に先立って、今回は、日本一のすき焼き通・向笠千恵子先生が、俳人の和田順子先生と一緒に「すき焼き句会」を開催されました。勿論、すき焼きを題にして句を作るわけです。

 私は宴会の準備で忙しく、そちらは覗けませんでしたが、皆さん俳句が出来るなんて、多才です。

 また、㈱沖縄さとうきび機能研究所のT社長による卓話をお聞きいただきました。テーマは「すきやきに合う砂糖とは」です。この御話しも参考になりました。

 「すきや連」の「旗振り役」兼事務長兼当日の司会者である、私は準備作業はじめ、手間も結構あるのですが、これだけ盛況なら、やり甲斐=大です。

 司会の時、いつもの「司会の市川海老蔵です!」が使えなかったのだけは、ザンネンでしたが・・・

 供された、岩手県産の御肉は当然の旨さでした。随分寝かせてあり、非常にやわらかい御肉でした。M社長、ご子息、大変お世話になり、ありがとうございました。

 次回は、はじめて京都へ進出の予定です。

 関西は肉の本場ですから、楽しみです。ひひひひ。

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*「すきや連」については、このブログの、「すきや連」のカテゴリーをご覧下さい。

さとうきび機能研究所

 11/21に「沖縄さとうきび機能研究所」のT社長が来店されました。

 本日11/29これから、開催する「第七回すきや連」で、「すき焼きにあう砂糖とは」という題で講話をしていただく予定なのですが、その打ち合わせの為の、ご来店です。

 「打ち合わせ」と申しましても、ひらたく言うと、すき焼き屋という人種が、有機化学をどの程度理解できるものなのか、リサーチに見えたのです。リサーチの対象は他でもなく、私・住吉史彦です。

 T社長自身も元々は文系人間で、実は将棋の学生名人だったのですが、大学卒業後、製紙会社に入り、今はすっかり理系に成っておられます。そこを脱サラして、企業されたのが、今の、さとうきびの会社です。さて、そのTさんの御砂糖ですが・・・

 いいですか? 住吉さん、ウチの会社の「粟国生なり糖」にはですね、フラクトースとグルコースが含まれていてですね・・・

 この時点で、既に吐きそうになった方もご安心下さい。私がわかりやすく説明いたします。勿論、私が理解できた範囲で、ですがね。

 まずは有機化学を離れ、イメージから入っていきましょう。 東西東西!

 「沖縄さとうきび機能研究所」さんの「生なり糖」は、

*おじい・おばあが齧っていた、さとうきびの成分をなるべく残したまま、砂糖にした、「アンチ・エージングの砂糖」だそうです。

*だからと言って、原始的な手法で造ったわけではなく、新開発のフィルターを使って、有用でない成分は取り除いてあるそうです。

 通常の砂糖は純度を高める為に、遠心分離機にかけますが、この時に色々な成分が砂糖から分離されます。それが蜜です。この方法により、砂糖の純度は高まりますが、面白味のない味に成っていきます。

 Tさんの御砂糖は、遠心分離機にかけないところが特徴で、フィルターにかけて葉緑素などを取り除いただけなので、さとうきびの元々の味に近い味を実現しています。

 従来からある「黒糖」の場合も、Tさん同様遠心分離機にかけませんので、天然の成分にかなり近いのですが、葉緑素も残っているので、酸化しやすいのが難点です。

 またPH値をアルカリ方向へ調整するため、石灰を投入しており、黒糖にはその成分が残っています。この石灰が黒糖のアクの元です。

 Tさんの御砂糖は、そういうPH調整がされていないため、さとうきび本来の酸味が感じられます。普通に味わうと酸味を特に感じるかもしれません。ここは、好き嫌いの分かれる点です。

 さらに、原料のさとうきびを砕く時の手法にも特徴があるそうです。

 製紙会社のノウハウで、きびを砕くので、細胞のセルの中にあった「結合水」が溶け出します。「結合水」は細胞を自由に出入りする「自由水」と違って、ほとんど出入りしない水なので、いろいろな成分が溶けていて、これにより「おじい・おばあが齧っていた」味になるのです。

 「齧っていた」という所がポイントです。齧ることにより出て来た成分は、動物で言えば、豚骨スープのようなもので、ポリフェノール・ミネラルといった大変有用なものです。

 「アンチ・エージング」は上品には実行できず、とうきびの組織をうまく壊すところがポイントなのだそうです。

 以上で、おわかりいただけたと思いますが、Tさんの御砂糖は、精製糖でも黒糖でもない「第三の砂糖」と言うべきもので、おじい・おばあが齧っていた、「アンチ・エージングの砂糖」なのです。ちょっと、酸っぱいですけどね。

 さらにTさん「まだ大きい声では言えないが、美肌効果もある」とおっしゃいます。それで、この砂糖を入れて焼いたパンを、セレブ主婦が争って買っているとか。

 ほほお、美肌効果ですか。

 でもTさん、そこまで言っちゃうと、眉ツバと言われかねないから、実証しない内に「美肌効果」を広言するのは、やめた方がいいと思いますよ。

 え? まだ自分じゃ広言してないのに、ブログに書かれたら困るって?

 ああ、それはそうです、早速実証しましょう。

 ウチには、女のスタッフがいっぱいいますし、浅草の女将さん方に配布してみる、というのはどうでしょうね。ご紹介しますよ、喜んで。

追伸

 本日11/29に開催される、第七回「すきや連」では、T社長の砂糖のお話しに続いて、小伝馬町の「伊勢重」さんにて、すき焼き大宴会です。

 既に、松阪の「和田金」さん・米沢の「登起波牛肉店」さんなど、全国の、すき焼き関係者が50人のご参加が決まっていて、満員札止めです。

 この催しは、「旗振り役」兼事務長の私にとって、毎回結構な手間がかかるのですが、盛り上がること間違いないので、楽しみですね。

 後日、このブログでも報告いたします。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて274日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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