席割り

 席割りは宴会幹事の最も重要な任務です。

 特に、すき焼きで宴会をする場合は、鍋を囲むので、普通の宴会より席割りに気を遣わないといけません。

 これをしくじると会が盛り上がらないのは当然ですから、幹事は会のメンバーの中で、どなたとどなたが親しいか把握した上、年齢、男女も加味して、上手く配置するのが任務です。

 さらに気を遣わないといけないのは、継続していく会です。一回で終わってしまう=次回が無い会、例えば結婚披露宴は、親しさ、年齢、男女を加味して上手く配置、で良いですが、継続してゆく会となると、そうは行きません。

 毎回親しい者同士がくっついているのは、あまり好ましくありませんから、会を重ねる内に適宜配置を変えて、メンバーを混ぜることも考えないといけません。

 ここが幹事の難しいところです。メンバーの中には「人みしり」の方がいらしたりしますから、混ぜると言っても強引なことはできません。「すきや連」では、私と向笠千恵子先生が、毎回入念に相談して席割りを決めています。完全指定席です。

 11/29に開催した、第7回「すきや連」の時も、そのようにさせていただきました。回を重ねる内に、皆さんが打ちとけてきていて、向笠先生を中心に環が出来つつあることを実感しています。

 逆に12/2に「ちんや」で開催された、台東三田会は「完全クジ引き制」でした。

 前回の台東三田会幹事会の時、私は用事があって早退したのですが、その時に相談してクジ引き制導入を決めたようです。自由席にしておくと、毎回親しい者同士ばかりがくっついてしまい好ましくありませんから、「今回は、混ぜる!」という方針に決したようです。

 で、やってみてですが、この方式は違和感を持つ人が、どうしてもいらしたようです。

 この地域の慶應卒業生の会である、台東三田会は若手から、先輩、大先輩、大々先輩まで、世代の違う方が属しています。新卒の青年から、昭和ヒトケタ生まれの方までおいでです。だから「混ぜる!」のが容易でありません。

 この内、年齢の比率では若手が最も少数派です。数が少ないので、私ですら若手に分類されていますが、その辺りのメンバーは、大先輩や大々先輩に取り囲まれてしまうと、宴会の最中緊張しっぱなしになります。そうした事態を避けようと、今回クジ引きをズルっ子する者まで出る始末でした。とほほ。

 また大々先輩の内の御二方が、最末席を当ててしまいました。クジ引きなので、あり得る結果ですが、これも困りますよね。

 たしかに、自由席にしておくと、毎回親しい者同士がくっついてしまい好ましくありませんから、「たまに、混ぜる!」という方針に異議はありません。でも「完全クジ引き制」は無理があったように思います。私も幹事の一人なわけですから、当日でも「先輩、それはやめましょうよ」と意見しておくべきだったな、と今は思っています。

 ベターなのは「完全クジ引き制」ではなく「世代ブロック別クジ引き制+幹事の分散配置」でしょうね。

 会場を若手ブロック、先輩ブロック、大先輩ブロックに3分し、クジ引きの箱も3つ用意して、それぞれのブロックの中でクジを引いてもらいます。

 そして幹事や元幹事だけは、逆にあえて自分の属するブロックのクジを引かずに、他のブロックに混ざってもらいます。先輩幹事は若手メンバーを親しく指導し、逆に若手幹事は先輩メンバーの御機嫌をとりむすんでもらいます。

 私は、女性メンバーの居る机が良いので、ズルっ子するかも・・・しれませんが。

  本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて280日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。

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