土地柄

東京はどこでも同じと思っていただくと困ります。

下町と東京中央では「土地柄」が大いに違います。

そして、その土地柄の違いはすき焼き店の様子の違いにも現れています。

東京中央のお客様は、自分で鍋奉行をすることに自信がおありでないようです。特に接待の場で鍋奉行をしくじると、自分の昇進に響きますので、手を出したくないようです。

で、「店の人に最初から最後までやって欲しい」ということになります。

私に言わせれば、すき焼きを作れない人なんて、ほとんどいませんけどね。

下町のすき焼き店では、様子がだいぶ違います。

下町でも接待はありますが、下町の接待の主役である中小企業の社長連中は、幼い頃からすき焼きに慣れていますから、鍋奉行は得意中の得意。接待先の人を感心させることなんて、お茶の子さいさいです。

むしろ、自分が奉行として活躍したいから、すき焼き店を接待の場に選ぶのです。

結局、土地柄の違いはすき焼き店の様子の違いにも現れています。

店の人に最初から最後までやって欲しければ、東京中央のすき焼き店へ。

自分が活躍したければ、下町のすき焼き店へ、行かれるのが宜しかろうと存じます。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.593日目の投稿でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 11:28 PM  Comments (0)