上州バンザイ②

 少し前の話しになりますが、11/23に第10回すきや連を、群馬県前橋市の「牛や清」さんで開催しました。

 参加された方には寄せ書きをしていただきました。会場の、盛り上がった雰囲気がわかりますので、昨日から公開しています。今日は、その②です。是非ご覧下さい。

・この会はいつも楽しいですね。すき焼きは肉と野菜のバランスの最もとれた料理です。

・子供の頃ちょっと豪華な夕食はすきやき

・ネギのこんにゃく、下仁田名産、上州黒毛和牛と一緒に。すきやきは群馬の名産?

・小雪に食ふすき焼きのあたたかき

・おいしいすき焼

・いつもありがとうございます。

・すき焼きはぐんまに来ても、うしだった

・ザクならばネギコンニャク椎茸だ。

・「すきや連」はいつもにぎやかで元気もいただきます。

・ようこそ!群馬へ!!

・負けねえように頑張ろう!!って思えた、牛や清@前橋でした。

・上州和牛おいしいね!!

・上州和牛日本一

・群馬県食肉卸売市場は日本一!だと思います。対米輸出認定工場。

・すき焼きの食材揃ふ群馬かな

・ここは肉ここはネギなり鉄の鍋

・美味に囲まれ最高の夜です。

・お肉大好き

・原木しいたけ最高

・上州和牛よろしく

・黒毛和牛は世界一

・ぐんまならではの、すき焼きお宝鍋!!全国にもっと広まることを願っています。

・最高のお肉、最高の野菜、最高の味

・すき焼きは心もお腹もぜいたくな気持ちにさせてくれます。すき焼き万歳

・素晴らしいロケーションの「牛や清」さんで頂けたすき焼きは格別でした。冬場には「旬」の下仁田葱に切り替えられる、群馬ならではのすき焼きに大満足いたしました。今回は下仁田産地見学会で、地元のパワー全開企画に感動です。下仁田は国道254号(上州街道)で特産品全てがすき焼きの材料と恵まれた土地です。平成版「食の街道・上州すき焼き街道」なんてネーミングの新街道名は、如何でしょうか。

・「群馬のおいしいものは?」と尋ねられ、私は「どうしよう、本当においしいもの無い」と思っていた私、とんでもない、本物を知らなかっただけ。今日はとても有り難い、素晴らしい日。本物の美味しいものを評価できる向笠さまに美味しいものをご教示頂きました。群馬には、とても美味しいものがたくさんあります。ありがとうございます。温かみがあり甘い、小金澤さまの蒟蒻、下仁田ねぎ、シイタケ、洋ナシのコミス、皆に自慢して群馬のおいしいものを話すことが出来ます。今日はみなで囲んで食べられる温かいと感じるすき焼き、日本の伝統の食べ物、醤油を使う、しかも超おいしいというのがいい。群馬でおいしいものに会えた感動は一生忘れない、私の宝ものです。向笠さまにいらっしゃっていただき、群馬県人として心から感謝です。ありがとうございます。

追伸

 毎日新聞社発行の毎日ムック『100年の味 店100選』に載せていただきました。有難いですね。2012年1月12日発行予定とか。是非お求め下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて652日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。

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上州バンザイ

 少し前の話しになりますが、11/23に第10回すきや連を、群馬県前橋市の「牛や清」さんで開催しました。

 参加された方には寄せ書きをしていただきました。会場の、盛り上がった雰囲気がわかりますので、是非ご覧下さい。

・下仁田ねぎ、こんにゃく、しいたけ、上州牛、醤油に敬意を表して、

 妙義おろし産物揃ふ鍋の中(千恵子)

・下仁田ねぎ、こんにゃく、しいたけ、今回は社会科見学のようで勉強になりました。そして、すき焼き最高!

・ねぎ、こんにゃく、しいたけ、春菊、にんじん、えのき、手打ちうどん、すべて群馬県産。素晴らしい。

・群馬の食材、群馬の人材の素晴らしさに驚いています。

・感謝。群馬県産食材で、おいしいすきやき

・「食の力は人の力」。原料・素材が食材になるまでの努力を感じた、群馬の一日でした。

・おいしいものはおいしい 日本の食文化ガンバレ 

・蒟蒻に今日は売り勝つ若菜哉―松尾芭蕉は刺身蒟蒻が大好物だったそうです。

・おいしさ それは「愛」 おいしさで人は幸せに。

・(や)っぱり旨い (ま)た食べよう (ふ)るさとの味 (ぐ)んまの名産  

・ねぎとこんにゃく下仁田名産 上毛カルタの「ね」です。

・香りを楽しみ食して幸せが広がる 最高のすき焼きに合う牛肉は私が育てます!

・米沢より来ました。「すきや連」楽しみにしております。

・本当は楽しい時間を本当にありがとうございました。

・今日も楽しみに車とばして来ました。遅くなってごめんなさい。

・コンニャク、葱、シイタケ 日本の食材をおいしくするのは、すき焼きですね。

・群馬のおいしいものを頂きまして幸せでございます!

・すきやきは大勢で食べてこそおいしいですね

・視覚、味覚、出合いをありがとうございます。

・味と心

・群馬県をまるごといただくような料理がすき焼きですね。

・声をかけて下さりありがとうございます。しらたきに卵をからめて食べるのが好きです。

・前橋に生まれ47年間で初めての来店です。本日はおいしい時間を楽しみたいと思います。

・すきやきは晴れ着のソウルフードです!群馬のおいしさと情熱に感動しました。ありがとうございました。

 寄せ書きはまだまだありますが、今日はこの辺で。

追伸

 毎日新聞社発行の毎日ムック『100年の味 店100選』に載せていただきました。有難いですね。2012年1月12日発行予定とか。是非お求め下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて651日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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前夜祭

 「三の酉」の日の前日に、新宿の懐石料理「柿傳」さんで、国際観光日本レストラン協会の理事会がありましたので出席しました。

 理事会の後は、当然のように結構な御料理と東北・茨城の御酒をいただき、司会者だったにも係わらず、ご機嫌になってしまいました。

 で、食事が終わりますと、御主人のYさんが「皆で酉の市へ行きましょう!」とおっしゃいます。

 え? 夜中の十二時までは、まだまだ時間がありますけど・・・

 新宿の花園神社でも、浅草の鷲神社に似た「酉の市」が開かれるのは知っていました。当然時間も同じで、24時から0時と思っておりましたら・・・

 ああ、「前夜祭」があるんですよ!

 ぜ、「前夜祭」ねえ、なんか名前が洋風ですが、そういうことなら参りましょう。

ということで、生まれて初めて浅草以外の「酉の市」へ出かけました。

 参りますと、既にスゴい人出です。金曜の夜ですからね。

 しかも、既に熊手を売っているではありませんか。

 「前夜祭」どころか、バリバリの本格営業です。うーん、融通きかしてるなあ。

 浅草でも「酉の市」の前日には、屋台や露天商が出て、「前夜祭」っぽくなっていますが、開門はあくまで0時で、皆さんは行列して待っています。熊手もまだ売っていません。神社の神事でありますから、それが当然なのですが、「利便性」という意味では、新宿の方が便利ですねえ。

 それに熊手商の皆さんにとっては、商売できる時間が長い、というメリットがありますね。

 「酉の市」は酉の日に開催されるので、年によって曜日が変わってしまいます。今回のように金曜の24時から土曜の0時までなら大賑わいですが、日曜の24時から月曜の0時までとなると、とたんに寂しくなります。日曜の夜中に出かける人は少ないですからね。

 その点、「前夜祭」をして、日曜の夕方から営業すれば、少しは売上を作れます。

 でもねえ、なんだかなあ。神事らしさが薄れますよね。

 まあ、浅草の「三社祭」も交通規制の関係で、本来の縁日ではなくて土日にやっているので、人のことを言えませんけどね。

 皆さん、どう思われます?

 神事らしいのが良いに決まってる!とお思いの方は、是非不便な日の夜中にお出かけ下さい。

 あ、今年はもう終わってしまったので、来年の話しですけどね。

 来年は、

「一の酉」が、7日(水曜)の24時から8日(木曜)の0時まで、

「二の酉」が、19日(月曜)の24時から20日(火曜)の0時までです。当然「二の酉」が不便でオススメです。

 来年は「三の酉」はありませんので、是非、「二の酉」へ。

 追伸

 本日11/27は、「すき焼き通検定」の試験日です。受験生の皆さん、頑張って下さいね。

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予行演習

 桜鍋の「中江」さんを訪問しました。

 訪問と言っても、桜鍋を食べに行ったわけではなく、企業訪問(=見学)をしました。

 実は、来年4月20日の「ニッポン全国彪友会―台東万博!」では、「台彪会」の8社の会社が企業訪問を受け入れるのですが、「中江」さんも、その内の1軒です。

 それで、全国から見える皆さんに対して恥ずかしくないように、今から受け入れの予行演習をしています。残りの7社の社長と私を訪問客に見立てて、「中江」の四代目にプレゼンをしていただいたのです。

 「中江」さんは、今年が創業106年目なのですが、これまでの歴史の説明があった後、さらに四代目が跡目を継いだ後に、どのような改革をなさったかの説明がありました。

 四代目は、素材や御酒を産地まで求めに行ったり熱心に研究されていて、大したものです。

 また、その経緯がメニュー上に面白く書かれていて、そのストーリーに惹かれて注文する人もいるでしょう。良く出来ています。

 さらに今後は、吉原の文化に注目を集めるための仕事をして行きたい、とか。なるほど、大変結構かと思います。

 あっと言う間の90分でした。

 ここにあまり細かく書くと「ネタバレ」になってしまうので、この位にしておきますが、期待できますよ、「中江さん」。全国の皆さんも、喜んで下さるでしょう。

 どうぞ、ご応募を!

 この予行演習シリーズは、まだ続きます。

追伸①

 明日11/22は火曜日ですが、11/23の祝前日ですので臨時営業いたします。どうぞご利用くださいませ。

追伸②

 11/27に第五回「ちんや」すき焼き通検定試験を実施します。

 年内最後の検定です。今年の内に、「自称すき焼き通を、公認すき焼き通に!」

詳しくは、こちらです。

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天麩羅の幸せ

 私の好きな食べ物は=鰻、天麩羅、焼き鳥です。勿論「すき焼き以外では」という前提ですが。

 最近ミシュランで評判の寿司が入っていませんね。寿司も勿論大好きですが、温度のないものなので、寒い季節には、やはり揚げたての天麩羅、目の前で焼いた焼き鳥に吸い寄せられてしまいます。

 食べ物の温度は、その食事の「幸せ感」に直結する、と私は思っています。

 でも電子レンジや電化調理器具による熱はNGです。電子レンジは、食べ物の分子だけを熱くするので、まわりの空気にあまり変化がおきません。それが「幸せ感」につながらない理由だと考えています。

 料理の作り手の「おいしいものを作りたい」という気持ちが、温度というカタチで、食べ手へと、空気を経由して伝わるのが、「幸せ感」の重要な要素だと思っています。

 東電さんがPRするところによりますと、オール電化厨房にすれば、器具からの放熱がとても小さいので、「涼しい厨房」を実現できると言います。厨房と言えば、灼熱の汗みどろの職場というのが相場ですから、「涼しい厨房」に心惹かれる気持ちは、まあわかります。

 でも、なんか幸せっぽくない感じがします、私には。

 そんなことを考えていたら、おいしい天麩羅を、その御店の御主人と一緒に食べる機会に恵まれました。新宿「つな八」の御主人C村さんの「揚げ揚げ会」が、それです。

 それはそれは美味しく揚げられた天麩羅が次々に出て来て、最高でした。

 でもこういう場合に心配なのが、自分の消化力。調子に乗って食べ過ぎて、後でイタい目にあったことが何度もあります。

という話しをしましたら、御主人が用意して下さったのが・・・

 大根ジュース。

と申しますか、要するに、大根おろしをおろした時にできる汁のことです。ここには消化酵素のジアスターゼが含まれています。ジアスターゼと言えば、有名な胃腸薬の『タカヂアスターゼ』でおなじみですね。

 しかも聞けば、大根ジアスターゼは1905年(明治38年)に、日本人が発見したのだそうな。素晴らしいです。

 それが「つな八」さんの裏メニューなのだそうです。御蔭様で、心ゆくまで堪能できました、天麩羅を。

 温度とともに、下着まで油くさくなりましたが、それが「幸せ感」の重大要素と言うものです。

 Banzai 天麩羅。

追伸

 11/27に第五回「ちんや」すき焼き通検定試験を実施します。

 年内最後の検定です。今年の内に、「自称すき焼き通を、公認すき焼き通に!」

詳しくは、こちらです。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて626日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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一人前

 本日は、鷲神社の「酉の市」の日です。是非お出かけいただき、浅草の冬の風情をお楽しみ下さい。夜中の12時までやっています。さて、

 最近料理屋の会合に出ますと、

 一人前注文して下さらない御客様が多い!(怒!)

という嘆き・ボヤキを耳にします。

 実際、鰻屋に入って鰻を食べず、天婦羅屋に入って天麩羅を食べず、枝豆とか適当な酒肴を取るだけの人が結構いるのだそうです。驚きです。

 料理屋の商売は面積商売ですので、売上を産むはずの席が、一人前注文して下さらない人に占領されるのは、当然イタいことです。

 この状況、なんとかならないものか、と皆さんが言い募りますが・・・

 無理でしょうね。

 私自身も、忘年会が終わった後、仲間ともう少し話したくて、二次会でチェーンの居酒屋に行った時は、一人前注文しないと思います。

 だから、両方同じ料理屋じゃないか、なんで一人前ずつ注文できる料理屋と、一人前ずつ注文できない料理屋が存在するんだ、おかしいじゃん。一人前の注文を強制する権利なんて無いはずだけど。

という意見に有効に反論できないのが悔しいところです。

 どうやら、そういう場合の注文の仕方が、居酒屋だけでなくて、全体の標準に成ってしまっているようです。入り口にパソコンを置いておいて、「一人前ずつ注文します」というボタンをクリックしないと中へ入れないようにしておかない限り無理でしょうね。

 でも面積のことは、この際置いておきます。それよりも・・・

 お客様は、自分の店の料理を楽しみにいらして⇒おなかを減らしてきて下さるはずだ、という気持ちが裏切られることの、気持ちの面でのダメージの方が痛いです。

 鰻屋の店員に向かって、

 今日は、おなかが空いてないから、鰻は要らないんだ!

と言い放つことは、カノジョとデートするために会っておいて、

 今日は、キミと色々話したりするような気分じゃあないんだ!

と言い放つようなもんです。

 じゃあ、なんでここに来たのよ?! アタシだってヒマじゃあないのよ。さようなら。

と言われても仕方ないと思いますよ。

 この話しを、権利・義務とか、そういう発想で捕らえると、とても虚しいと思います。

追伸①

 11/17(木)放送の、NHKの番組「ブラタモリ」で「ちんや」が紹介されます。

 と言っても、すき焼きの話ではなくて狆の話し。今回のテーマは「江戸の動物」なのです。私も撮影されましたが、果たしてオンエアされるのか・・・

 放送時間は、午後10時からです。

追伸②

 11/27に第五回「ちんや」すき焼き通検定試験を実施します。

 年内最後の検定です。今年の内に、「自称すき焼き通を、公認すき焼き通に!」

詳しくは、こちらです。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて621日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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ジビエ

 ジビエがブームだそうです。

 ジビエとは地冷えする寒い気候のこと、では勿論なく、野生の動物や鳥を狩って、それを食べる料理のことです。

 最近北海道では野生の鹿の数が増えてしまい、里へ降りて来て畑を荒らすので、それを駆除しないといけなくなっているそうです。駆除するには猟友会のメンバーを動員して、撃ってもらうわけですので、経費がかかります。

 で、地元では撃った鹿の肉を売って、その経費を少しでも回収することを思いつきました。そのために食肉処理場を整備したりしているそうです。それで、東京にも鹿肉が出回るようになった次第です。

 ところが、です。私が最近ジビエを食べた御店のシェフによると、そういう肉は臭みがあって良くないのだそうです。

 その説明を以下にしますが、少し残酷な流血話しなので、読みたくない方は今の内に「戻る」ボタンをクリックしていただきたいです。

 さて、動物を撃つ時、頭や脊髄を一発でしとめれば、動物の苦しみは小さいです。しかし、他の部分を撃ったりしてしまうと、動物はもがき苦しみます。これが味に影響するわけですが、駆除活動の場合は、能率的に多数をどんどん駆除するのが、本来の仕事ですから、あまり丁寧に照準を定めたりしないことがあるそうです。

 また銃撃後なるべく早く食肉処理すなわち=血を抜いて皮や内臓と分離しないと味が落ちるのですが、駆除の場合は、いちいちそうした処理をせず、後でまとめて行うようです。

 そうした肉は美味しくなく、そういうものをジビエだと思ってしまっている方が多いようなのですが、その御店のシェフ=「コジト」のYさんは、そういう状況を嘆いて、自分で猟に行くことにした、とのことでした。

 自分で山に入り、丁寧に銃撃し、丁寧に食肉処理をするのだそうです。スゴイです。

 結果、私も臭みのほとんど無い鹿肉をいただくことができました。

 そういう話しを、シェフはニコニコと語ります。ところが同行した仲間の中には、こうした流血話しが得意でない方もいらして、さらに猟や食肉処理の様子を撮影したアルバムも拝見したので「・・・」となってしまった方もいらしたようでした。

 私はどうか、と申しますと、牛の食肉処理の様子は見学済みですので、まあ免疫はあります。

 牛の味の良し悪しが、処理の手際次第で変わってくるのは、野生の鹿とまったく同じです。ただ、牛の場合は野山で牛を撃つわけではなく、と畜場の中で、牛を固定した状態で撃つわけで、また食肉処理も即座に行われるわけですので、ジビエのように大きな差が感じられることが少ない、ということです。

 全ての牛や鹿が成仏してくれることを願うばかりです。アーメン。

追伸①

 11/17(木)放送の、NHKの番組「ブラタモリ」で「ちんや」が紹介されます。

 と言っても、すき焼きの話ではなくて狆の話し。今回のテーマは「江戸の動物」なのです。私も撮影されましたが、果たしてオンエアされるのか・・・

 放送時間は、午後10時からです。

追伸②

 11/27に第五回「ちんや」すき焼き通検定試験を実施します。

 年内最後の検定です。今年の内に、「自称すき焼き通を、公認すき焼き通に!」

詳しくは、こちらです。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて620日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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通信販売

 とある大手の通販カタログを見ていて、あれ! と思いました。

 とある個人経営の、小所帯の老舗料理店の惣菜が載っていたからです。それを冷凍の状態で通販するとか。

 ほお、そんなことやっておいでだったんだ! 人は見かけによらないなあ。

と、いうことで注文して⇒届きまして⇒イヤな予感。

 まず記載されている「製造者」が別の会社です。会社名は、勿論ここには書けないので、仮称で「ザンネン食品株式会社」とでもしておきましょうか。

 ちっ! 要するにOEM生産か。

 でも、パッキングのロゴや、シンボルマーク・色づかいは、その老舗さんのイメージそのままです。「製造者」の項目を見落とせば、人はその老舗さんが造ったものと信じるでしょう。

 解凍しつつ、さらに詳しくパッキングの記載を読もうとして、私の目は点に。

 冷凍だから食品添加物は控えめと予想していたのですが、以下そのまま転載しますが・・・

「牛肉、ビーフエキス、乳たん白、粉末卵白、食用油脂、粉末状大豆たん白、でん粉、還元でん粉糖化物、佐藤いや砂糖、食塩、更新料いや香辛料、パン粉、でん粉、小麦粉、米粉、大豆油、果糖ぶどう糖液糖、湯種、ショートニング、パン酵母、醗酵調味液、食塩、ソース(野菜、果実(トマト、りんご、にんじん、たまねぎ))、砂糖類(砂糖、果糖ぶどう糖液糖)、醸造酢、食塩、コーンスターチ、マスタード、加工でん粉、調味料(有機酸等)、酵素、酸味料、増粘多糖類、着色料(カラメル、ターメリック)、参加防止剤いや酸化防止剤(VC)」

・・・うおお、激しいです。

 たまたま、この前の日に、取材で私を訪ねて見えた、食文化研究家の先生が、この老舗さんを褒めておいででしたので、私は余計ブルーな気分になりました。実際、御店自体は良い感じなのです。でも見えないところで丸投げ生産をやっておいでだったとはねえ。

 さてこの添加物の大名行列を見て、私はこの食い物を食べることを躊躇しました、とても。 

 しかし食べないといけません。美味しいかもしれないからです。体をはってでも、味を確認するのが、私の務めというものです。

 で、結果ですが、

 残念の極み。

 ああ、八百万の神々よ、この食い物を許し賜うのか。

追伸①

 11/17(木)放送の、NHKの番組「ブラタモリ」で「ちんや」が紹介されます。

 と言っても、すき焼きの話ではなくて狆の話し。今回のテーマは「江戸の動物」なのです。私も撮影されましたが、果たしてオンエアされるのか・・・

 放送時間は、午後10時からです。

追伸②

 11/27に第五回「ちんや」すき焼き通検定試験を実施します。

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観光より台東区の未来(あす)を考える

「観光」より台東区の未来(あす)を考えるシンポジウム

というシンポジウムが開催されました。

 主催者しましたのは、自称「したまち青年4団体」。

 すなわち浅草法人会青年部会・上野法人会青年部会・東京商工会議所台東支部青年部・東京青年会議所台東区委員会です。私もこの内の浅草法人会青年部会・東京商工会議所台東支部青年部に入っています。

 今回は、特に「食」を中心に議論をする、ということで私も幹事としてお手伝いをいたしました。

 震災後、観光客の数が激減し、いまだ回復に至っていません。

 そこで「したまち青年4団体」に何か出来ることはないか、特に「観光の中の食文化」に着目して、そこから台東区を元気にしたい、そういう趣旨のシンポジウムでした。

 出演者は、結構、オオモノです。

 第一部の基調講演は、日本政府観光庁長官・溝畑宏様。震災後の観光地の現状や、観光産業のトレンド・食文化観光の在り方などをご講演いただきました。

 この方は、旧自治省の官僚出身なのですが、サッカーの「大分トリニータ」の社長をされたりとユニークな経歴の方です。

 弁舌も熱血で、客を飽きさせない語り口は「超官僚級」です。今や講師として人気があるとか。この日も大きな拍手を受けていました。

 次に第二部パネルディスカッション。ご出演は評論家の山本益博さま、台東区役所文化観光産業部長の田辺英一さま、それからカリカチュア店の事業が好調な若手実業家の「カゲ様」の御三方でした。

 さて、この日の私の担当はと申しますと、パネラーの皆さんのお世話。

 つまりは出番までの間、控え室で茶飲み話しの御相手をし、出番になったらステージまでご案内する、というカンタンなものでした。

 メインの幹事の皆さん達は、忙しそうでしたが、私はのんびりするのが用事です。

 お酒も出せたら、なお良かったんですけどね、控え室で。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて604日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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回想600日

 おかげ様にて、本日弊ブログは、600日連続更新を達成しました。皆様のご愛読に心より感謝申し上げます。

 さて、この機会に100日の頃、200日の頃・・・を思い出してみようと思います。

 弊ブログは昨年の3/1にスタートしまして、100日目は6/8でした。

 始めた当初の目標は「連続100日更新」でした。当時続けられるかどうか、まったく分からなかったので、100日に達した時は、ただそれが嬉しく、100日になったこと自体が、この日のテーマでした。お恥ずかしいことです。

 その後、平野正敏さんのコンサートへの出演、第六回「すきや連=日本短角牛を食す会」、「おいしい夏休みー親子体験食味学習会」・・・と行事が多く、それがそのままネタになったので、どんどん書けました。

 200日目は9/16でした。この頃になると、かなりペースが掴めてきました。ちょうど、「ちんや」創業130年の年で、関連事業が続いていましたので、ネタに困ることはありませんでした。

 ブログ200日のすぐ前には、第一回「住吉史彦の会」を開催し、翌日には「すき焼き思い出ストーリー」のサイトを開設しました。色々なことが好調な時期だったと思います。

 好調は、年末にかけても続きました。第7回「すきや連」(@伊勢重さん)、「チャリテイー宮崎牛の会」などを開催したりして、その顛末のことなどを書きつつ、昨年の12/25に連続更新300日に達しました。

 そして、その日にあわせて新発表もしました。それは・・・

⇒「ちんや すき焼き通検定」という検定試験でした。

 この検定は、すき焼き業界初だったでしょう、たぶん。すき焼き通検定は、創業130年の記念事業の最後を飾るものとして、スタートさせました。当然、ブログのネタです。

 年始からも、順調に更新が続き、2月末には、更新365日記念スペシャル・六夜連続興業「カリスマ受け売り師・住吉史彦の生涯の半分くらい」を書きました。第8回「すきや連」も京都・三嶋亭さんで開催しましたので、これも当然、ブログのネタです。

  このブログが絶好調だったのは、この頃でしょうか。

 しかし、です。この後すぐに日本は大震災に襲われます。

 もう何を書いていいのか分からず、毎日が辛かったのを思い出します。

 しかし更新は続きました。震災不景気で店がヒマになり、時間ができてしまったのが理由です。でも理由はもう一つ。

 この大震災という状況を生きた、自分の記録をつけたかったのが理由でした。

 でも当時書けることと言えば、ぼやきばかりでした。それで連日ぼやきばかりを書いていますと、激励やら応援やらをいただけるようになりました。

 実は、以前の私は、そういうことをまず言わない男でした。そういう可愛くない自分を少し改造しようと思い、ブログを始めたおりに「ぼやき部屋」というカテゴリーを設けました。

 でも、こんなにボヤくことになるとは、この頃まで、勿論思ってもみませんでした。

 しかしボヤき出しましたら、有り難いことに、多数の皆さんが激励やら応援やらをして下さるようになりました。以前の私なら、

「頑張って!」とか「応援してるよ!」などと言われた時には、

「いやあ、ポチポチやって行きますよ!」とか

「まあ、潰れない程度に頑張りますよ!」とか返していました。可愛くなかったですよね。

 しかし、この頃になって、この年にして初めて、激励・応援に心から素直に御礼が言える自分を見つけた、それがブログ400日目の頃でした。

 その後、日本の食の状況は良くなっているとは言いがたいですね。

 放射能の問題があるからです。特に、ブログは500日の頃には、牛の汚染エサの問題が浮上し、畜産の世界は3月頃にもまして厳しい状況になりました。

 そんな中でも連続更新は続きました。

 ちょうど7/26に第9回「すきや連」を「銀座吉澤」さんで開催した時、出席者の皆さんは、最初は悲壮な表情でしたが、やがて宴会が進むと口々に「なんとか頑張りぬこうよ」と言い合うようになりました。だから、弊ブログもやめられませんでした。意地でも続行です。

 そうは言っても、気分は晴れません。またしても「食の安全」が、問題になったからです。牛は全頭検査をしない限り、売ることが難しくなり、それが実現したのは、9月になってからのことです。

 「全頭検査」っていう言葉は、ちょうど10年前のBSE問題の再来のようでした。対策が後手にまわって、マズいことになり、最後に打つ手は全頭検査しかない状態になった状況は、BSEの時と同じ展開に見えました。デジャブーのようでした。

 思えば、過去10年間、食をめぐるニュースは、なにかと暗いものばかりでした。BSE、O-157、強毒性鳥インフルエンザ、口蹄疫、中国製毒ギョーザ、事故米転用事件、食品添加物、偽装表示、そして極めつけの放射能・・・・・そんな話題ばかりでしたね。

 実は、初めてBSEが国内で見つかった平成13年9月の前の月=平成13年8月に、私は「ちんや」の六代目を継ぎ、今年の8月で10周年だったのですが、その後10年間、食をめぐるニュースは、なにかと暗いものばかりでした。楽しい時間は、あまりに少なかったように感じます。

 それで、この日、私は以前にも書いたことを、また繰り返して書いています、

・・・そういう10年が過ぎ去って、皆さん、そろそろ、気分を変えたくありませんか!

 食は、もっと楽しい気分で語られて良いものに決まっています。

 今年、日本のお笑いの聖地である浅草から、食と笑いを同時に発信したいと思っています。浅草の知人の中には、お笑いの仕事にかかわっている人もいます。最高の立ち位置ではありませんか・・・

 私は、今年はそういう仕事をしたいと願っていました。

 もちろん仕事ですから「食の安全」の方にも取り組みますが、それは仕事の目的というより前提の話しで、その前提の上で「食と笑い」「食の楽しさ」をやりたかったわけです。 

 でも、今は原発のせいで、また前提であるはずの「食の安全」に、フォーカスが当ってしまいました。残念です。

 だいたい「安全」関係の用事って楽しくないんです。しかし暗いムードを変えることを諦めはしませんよ・・・

 その後、川柳で日本の食卓に笑いを!ということで「すき焼き川柳onツイッター」などを実施しつつ、更新は続きました。

 そして、今日が600日目。

 これから、いったい、どうなるのでしょう。

 日本は。日本の食は。すき焼きは。そして私は。

 まったく見当つきません。

 でも「このブログを続けよう」という気持ちは、100日の時より強くなっているような気がします。

 もちろん、不測の事故があって止まることは、あり得ます。

 でも、今ここで終わりたくはありません。

 今の状況を見届けて、思ったことを駄文に綴り続けたいと思います。

 どうぞ、今後も、お見捨てなく。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて600日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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