川柳コンクール、その後

年に一度「すき焼き川柳コンクール」を公募して、面白い句を選ばせていただいています。
選句は悩ましくも楽しい作業で、今年度もこれらの句を選ばせていただきました。ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。
入選しますと、「すき焼き川柳包装紙」に句が刷り込まれます。包装紙は5月の三社祭の日に出来上がる予定ですが、そこに刷り込まれる点が普通の川柳コンクールと違う特徴です。
昨年末入選した方に、その旨通知しましたら、何人かの方が食事をしに来店して下さいました。
そして、その中のお一人が句を色紙にしたためてご持参くださいました。大変嬉しいことでした。
お話しを伺いましたら、以前から俳句のたしなみがある方で、職場の俳句大会で一等になったこともあるとか。そのような、ちゃんとした方とは存じ上げず、応募していただいたとは、誠に恐縮でした。ありがとうございました。
包装紙が出来ましたら、お送りいたしますので、お楽しみに。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は3.622本目の投稿でした。3月1日まで無事連載が続けば10周年になる予定です。引き続きご愛読を。

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受賞企業紹介番組

弊社が台東区役所から「したまちTAITO産業賞」をいただいたことは既にお報せしましたが、ありがたいことに、明日J:COM11チャンネル(旧台東ケーブルTV)で、その告知番組(受賞企業紹介)を流して下さるようです。契約している区民の皆様はどうぞ、ご覧ください。
私のインタビューや料理、店内の様子などが放送されます。
放送時間は、9:20~、13:20~、17:20~、21:20~の4回。
またパネル展示もして下さるようで、ますます区役所さん、サービスが良いです。雷門前の「浅草文化観光センター」において、2月14日(金)から28日(金)までの期間。
誠にありがとうございます。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
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適サシ肉3年

毎年1月15日は「適サシ肉の日」です。
2017年に私が「適サシ肉宣言」をした1月15日が「適サシ肉の日」として日本記念日協会さんから認定されています。協会による「制定の由来」は以下の通りです。
「2017年1 月15日に、東京浅草の老舗すき焼き店「ちんや」の六代目当主・住吉史彦が、自店で過剰な霜降肉(A5等級)を使うことを止め、「適サシ肉」すわなち適度な霜降の入った肉だけを使うと宣言した。本件は各種メデイアやインターネットで大きな反響を呼び、「A5信仰が終焉した日」として日本の食肉業界・飲食業界に記憶された。なお「適サシ肉」という言葉は住吉による造語で、株式会社ちんやは後にこの言葉を商標として登録した。」
今年は、そこから3年。「適サシ」という言葉もだいぶ定着してきましたが、もう一段知っていただくための宣伝をしたいと思っています。
で、「適サシ肉」のロゴをデザインしたマグネットを製作しました。色はもちろん小豆色です。
今年のこの日に「ちんや」座敷に上がっていただいた方には、このマグネットを差し上げますので、ご自宅の冷蔵庫などに貼り付けていただければと思います。
15日にご都合が悪くて浅草へ来られない方も、ちんやメンバーズカードに入会していただいたら、このマグネットを差し上げておりますので、どうぞ、ご来店下さいませ。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
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海を渡ったスキヤキ

かなり、面白かったです、この本。
『海を渡ったスキヤキ  アメリカを虜にした和食』(グレン・サリバン著)
すき焼きに限った本ではなく様々な和食が採り上げられているのですが、後半の盛り上がる部分は、すき焼きの件です。
まずは明治時代の話し。
この頃日本は未だ貧しく、一方アメリカ経済は黎明期でしたので、多くの日系移民が労働者としてアメリカへ渡ります。多くはひどい待遇で、特に鉄道建設の現場はド田舎だったので、食料が調達できません。
そこで移民達はなんと、近所の野山に出かけて獣を打って来ます。
で、すき焼き。この本では「すき焼き」と表現されていますが、これに匹敵するのは日本の江戸時代の「ももんじや」の料理と言えるでしょう。
野獣の臭みを抜く方法が「穴に埋めて置く」などリアルです。
移民達は、ロクな食事を与えられないので自分で料理が出来るになり、その中からアメリカで料理店を開業する者が現れます。1909年の統計では381軒もの日本人オーナーの飲食店があったとか。日本人による和食店より日本人による洋食店の評判が良かったというから面白いです。
しかし、そうした店も移民排斥法、そして太平洋戦争で壊滅的ダメージを受けます。
戦後、まったく違う形でスキヤキ・ブームが起きます。
GHQの日本統治に参加した米兵は駐在中たびたび開催していたすき焼きパーテイーをしていました。長期に渡る滞在ですから、気分を盛り上げる為にパーテイーをするのですが、盛り上がるのはすき焼きだ!と、すき焼きがハレの食べ物だということがアメリカ人にも分かったのですねえ。
彼らは帰国後もしばしばすき焼きパーテイーを開催→それが1960年頃には一大ブームとなり、スキヤキと言えば日本風全般を意味するところまで行きます。
坂本九ちゃんのヒット曲『上を向いて歩こう』がアメリカで『スキヤキ』と呼ばれたのは、日本の歌という位の意味で、内容とすき焼きが関係無くてもおかまい無しだったのです。
・・・このように、「アメリカを虜にした和食」と言っても、2020オリンピックに引っかけて和食を売り出そうという話しではありません。波乱の日米関係史の中でアメリカで生き残ってきた、和食の話しです。だから面白いと言えます。
著者がハワイ出身なだけに、ハワイに土着した和食の件も面白いです。
出版社: 中央公論新社
ISBN-10: 4120052508
ISBN-13: 978-4120052507
発売日: 2019/11/19

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
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「東京ミラクル」インタビュー③

元日放送の、
NHKスペシャル「東京ミラクル」第4集 老舗ワンダーランドー佐藤健・物々交換の旅
に出演させていただきました。
「東京ミラクル」は、2020オリンピックをひかえて東京の魅力を紹介するシリーズです。これまで「築地」「鉄道網」「アニメ」を特集してきましたが、今回は東京の老舗を紹介します。
東京は、関東大震災、東京大空襲で二度にわたり壊滅的な被害を受け、焼け野原となったにもかかわらず、世界最多の老舗店があります。その長寿の秘密を探る、という番組でした。
お恥ずかしいことに私のインタビューもありまして、こんな↓ことをお話ししました。
その三<従業員に美味しい肉を食べさせる件>
「適サシ肉宣言」とは等級が4等級を使う方針のことで、従来高級とされてきた5等級を排除しますのですので、経営上はリスキーでした。
そこで従業員を全員一人ずつ呼んで、それぞれ90分程度かけて、この件を説明しました。大勢一緒の座学形式ではダメだと思ったからです。
この「一人ずつ説明会」で皆分かってはくれたようでした。反対意見はまったくありませんでした。しかし、腑に落ちたかというと別問題で、そうは見えませんでした。何しろ化学用語のオンパレードですから。アミノ酸とか不飽和脂肪酸とか、脂の融点とか。
しかし私は、この話しがいかに大事な話しでも、従業員に丸暗記を強制する制度を造りたくはありませんでした。試験をして成績と給料を連動させるとかはイヤでした。で、考えたのが「29日の肉まかない」でした。
理屈が心底分からなくても、とにかくウチの肉はうまい!と皆が確信していれば、それで充分と思うことにしました。理屈に興味のある人がやって来れば、その時は私がお相手すれば良いのです。
お客様に直接接するのは従業員です。今は、その一人一人が自分の体感で肉を語れるのが最善と思っていますので、「自分の感想をお客様に言えば良いのさ」「不飽和脂肪酸とか言わなくてもいいよ」と言っています。
色々調べた挙句、人の体感でオーケーなんだ!食べ物に関する限り、体感と合理性は一致するという認識に辿り着いたので、今はそう言えます。全てBSEのおかげです(笑)以前の私なら理解の遅いスタッフを軽んじたかもですが、そうならなくて良かったです。
美味しい肉を従業員が食べてしまうというのは、一見顧客第一主義に見えないかもですね。しかし考えていただきたいのですが、「私達、美味しい肉を食べたことなんかないです!」「何が美味しいかなんてゼンゼン分かりません!」つて言う人に接客されたいでしょうか?
で、美味しい肉を従業員が食べてしまいますが、回り回って、お客様の為になると思っています。で、うまい肉は従業員が食べる、という形になっています。(終わり)
*見逃した方は→「NHKオンデマンド」で1年間配信されます。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
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「東京ミラクル」インタビュー②

元日放送の、
NHKスペシャル「東京ミラクル」第4集 老舗ワンダーランドー佐藤健・物々交換の旅
に出演させていただきました。
「東京ミラクル」は、2020オリンピックをひかえて東京の魅力を紹介するシリーズです。これまで「築地」「鉄道網」「アニメ」を特集してきましたが、今回は東京の老舗を紹介します。
東京は、関東大震災、東京大空襲で二度にわたり壊滅的な被害を受け、焼け野原となったにもかかわらず、世界最多の老舗店があります。その長寿の秘密を探る、という番組でした。
お恥ずかしいことに私のインタビューもありまして、こんな↓ことをお話ししました。
その二<いろいろ調べて結局元に戻ってしまった件(2001~2017年)>
BSE問題の後、景気も悪かったこともあり業績が大変悪い時期が続きました。
そこで私は本当に美味しい牛・美味しい肉とはどういうものなのかを考え始めました。それまでは良く考えなかったわけですから、人間は危機に直面しないとサボるものだという話しです。
その思考の成果は2017年に「適サシ肉宣言」として公表します。「適サシ肉」とは黒毛和牛のメスで、30か月以上肥育された牛で、等級が4等級の肉を熟成させたものです。19年には牛の重量が480㎏以下という項目も追加しました。
「適サシ肉」かどうかを判断する為のデータは、03年に導入された個体識別制度で得られるようになったデータです。そのデータは従来産地から市場関係者までで止まることが多く、流通の末端業者や消費者が接する機会は少なかったのですが、国民の安全・安心のためということで、誰でもいつでも見ることが出来るようになりました。皮肉なことに、BSEの副産物として美味しい牛かどうかのデータが得られるようになったのでした。
「適サシ肉宣言」については事前に父(弊社会長)には相談しませんでしたが、この件が大ヒット(大炎上?)し世間の話題になったので、やがて気づいたようでした。興味をいだいた父が私に、この件を私に尋ねてきましたので、「適サシ肉」の要件を説明しましたら、父の反応は怪訝な様子で、昔から美味しい肉とはそういう肉だ。何故それが話題沸騰なんだ?という感じでした。
父は、個体識別制度が無かった時代の人間です。データは乏しく、感覚による評価で仕事をしていました。しかし、結局似たような選択をしていたのです。また「適サシ肉」要件で仕入れた肉が皿に盛られて運ばれているのを見た時私は、子供の頃の肉だ!昭和50年代の肉みたい!と感じました。データで調べても感覚で感じても、似たような結果になっていたのです。
そう言えば、日本の老舗企業には食べもの関係が多いです。食品に酒、薬、旅館まで入れれば、老舗業界の多数派です。食べものは人が本能で接するものなので、感覚に従って行くと、結局合理的な結論と同じになるのかもしれません。(二終わり)
*見逃した方は→「NHKオンデマンド」で1年間配信されます。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は3.597本目の投稿でした。本年3月1日まで無事連載が続けば10周年になる予定です。引き続きご愛読を。

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「東京ミラクル」インタビュー①

昨夜放送の、
NHKスペシャル「東京ミラクル」第4集 老舗ワンダーランドー佐藤健・物々交換の旅
に出演させていただきました。
「東京ミラクル」は、2020オリンピックをひかえて東京の魅力を紹介するシリーズです。これまで「築地」「鉄道網」「アニメ」を特集してきましたが、今回は東京の老舗を紹介します。
東京は、関東大震災、東京大空襲で二度にわたり壊滅的な被害を受け、焼け野原となったにもかかわらず、世界最多の老舗店があります。その長寿の秘密を探る、という番組でした。
お恥ずかしいことに私のインタビューもありまして、こんな↓ことをお話ししました。
その一<「たぶん安全」の件(2001年)>
2001年9月10日に千葉県で飼育されていた牛がBSEだと発表され、大問題になりました。弊社でも売上は半分位になり、3年間戻りませんでした。
その時私は自分の売っている肉について、「絶対安全」ではなく「たぶん安全」として売っていました。「安全です!安全です!」とRRすることはしませんでした。
絶対安全と言う根拠がなかったからです。その後全頭検査が導入され、03年には個体識別制度が導入されましたから、その段階では「絶対安全」と言うことも可能になりましたが、01年の問題発覚直後はそう言えず、お客様に嘘をつかない為には「多分」が必要でしたが、その対応は「弱腰」と当時批判されたりもしました。
ちなみに「多分」の根拠ですが、BSEの原因である飼料「肉骨粉」は、乳牛の乳の出を良くするための飼料で、そもそも肉牛には与えないものなので、肉牛のみを仕入れている「ちんや」は多分安全だったからです。老齢になつて乳の出が悪くなった乳牛を食用に転用する(「乳廃牛」と言う)ことはありますが、それは肉質が残念なので「ちんや」は昔も今も仕入れていません。で、「たぶん安全」でした。
結局日本は2013年に「BSE清浄国」に認定されますが、それまでに26頭の感染牛が確認されました。「絶対安全!」と言っていた人達の発言は嘘になってしまったわけです。国産から米国産に切り替えて「絶対安全!」と言った人もいましたが、その後アメリカでもBSEが発生しています。
そもそも店がお客様から信用を獲得するには、嘘をつかないことが大切ですが、普通に商いをしている範囲では嘘をつく必要性など感じません。嘘をつく必要性を感じてしまうのは、自分にとって著しく不利な状態に陥った時で、私の人生では2001年9月がその時でした。その時にどう行動するかが「分かれ目」なのだと、振り返って思います。
日頃「信用第一」と言う人は多いですが、それが実は簡単でないことは、不利な状態を経験して、初めて分かりました。(一終わり)
*見逃した方は→「NHKオンデマンド」で1年間配信されます。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は3.596本目の投稿でした。本年3月1日まで無事連載が続けば10周年になる予定です。引き続きご愛読を。

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2020年お芽出とうございます。

皆様、新年お芽出とうございます。本年もお読み下さり、誠にありがとうございます。
さて年始からテレビ出演の告知でお恥ずかしいのですが、
本日夜放送の、
NHKスペシャル「東京ミラクル」第4集 老舗ワンダーランドー佐藤健・物々交換の旅
に出演させていただきます。
「東京ミラクル」は、2020オリンピックをひかえて東京の魅力を紹介するシリーズです。これまで「築地」「鉄道網」「アニメ」を特集してきましたが、今回は東京の老舗を紹介します。
東京は、関東大震災、東京大空襲で二度にわたり壊滅的な被害を受け、焼け野原となったにもかかわらず、世界最多の老舗店があります。
番組では、俳優・佐藤健さんが「長寿の秘訣の象徴」である老舗のとっておきの商品を、物々交換しながら訪ね歩き、伝統を受け継ぎながら進化を続ける常識外れの商売哲学を探って行きます。
最初に、この話しが来たのは、まだ昨年の早い時期だったと記憶しています。局の方が拙著『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』(2016年、晶文社)を読んで下さり、2020年に東京の老舗特集を放送したい、ということで在り難いことだと思いましたが、その後今年の秋までご連絡はなく、あの話しはなくなったのかなーと思っておりましたが、そうではありませんでした。
3度ほど聞き取りや打ち合わせがあり、撮影は5回ありました。
・佐藤健さんの物々交換の場面
・私のインタビュー
・料理撮影
・お客様が店内で召し上がる様子
・弊社員の賄いの様子
撮ったうちのどれだけが放送されるか分かりませんが、ご高覧いただけましたら幸いです。

*放送予定は以下の通りです。
<本放送>
1月1日(水)夜10:15〜11:04
<再放送>
1月2日(木)午前4:10〜4:59
<NHKオンデマンド>
本放送から1年間配信されます。
予告動画は、こちらです。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は3.595本目の投稿でした。本年3月1日まで無事連載が続けば10周年になる予定です。引き続きご愛読を。

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住吉史彦の十大ニュース2019

大晦日は例年「住吉史彦の十大ニュース」の日です。
詳しい内容を知りたい方は、アンダーラインのある所をクリックして下さいね。よろしくお願いします。さて、
2月「卵を食べるための、すき焼き会」を開催し、「大寒卵」ですき焼きを食べていただきました。

3月「台東区芸術文化支援制度」の10周年を記念して、これまでの活動を振り返るアーカイブ展が開催されました。区の「アートアドバイザー」である私もトークイベントに参加しました。

3月 令和時代の肉の仕入れ方針を明確にするため「肉のフォーティエイト宣言」をしました。これが2019年の一番重大なニュースです。

4月 慶應義塾「料飲三田会」の総会を、大森海岸の「松乃鮨」さんで開催し、会長として再任されました。任期は2年間です。

6月 大阪で開催されたG20の、首脳配偶者プログラム二日目の昼食に肉を提供させていただきました。大森海岸の「松乃鮨」さんが配偶者つまり奥様方に鮨を握ったのですが、そのネタの一つとして提供させていただきました。

9月「すきや連」の第31回例会を、昨年新装なったばかりの「東京会館」さんにて開催致しました。

11月 台東区役所から「したまちTAITO産業賞」を頂戴しました。誠に在り難く恐縮なことでした。

11月 東京都食品衛生協会が創立70周年を迎え、私は食品衛生功労者・協会会長表彰をいただきました。誠に在り難く恐縮なことでした。

12月「東商オリンピック・パラリンピック アクションプログラム」の一環だとかで、東京駐在の外国大使館員の方々が東京の魅力に触れるツアーが開催され、その昼食を「ちんや」が提供しました。大使閣下ご本人も何人か見えました。

12月 令和二年元日放送の、NHKスペシャル「東京ミラクル」第4集 老舗ワンダーランドー佐藤健・物々交換の旅 に出演させていただくことになり、その撮影や打ち合わせがありました。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は3.594本目の投稿でした。来年3月1日まで無事連載が続けば10周年になる予定です。引き続きご愛読を。

卵の代わり

最近こちらが忙しくて成立しなかった取材に、すき焼きの卵に関するものがありました。
卵はすき焼きの材料の中で、一番問題のある食材です。理由としては、
・アレルギーを起こす人がある。
・生卵を食べる習慣のない国がある。
今回の取材でも「卵の代わりになるものはないか」探したいというのがありました。
では、そもそも何故すき焼きに卵が付いているのか、すき焼きに卵は必需品なのか。
牛鍋が食べ始められた最初の頃、卵は必ず付いていたわけではないようです。牛鍋以前の獣肉の店「ももんじや」でも卵が付いていないケースがあります。
誰が付けたのかは分かりませんが、誰かが積極的に付けたと思われます。
では、なんのために付けたのか?
・温度を下げる
・味をマイルドにする
・ゴージャス感を出す
現代人が理解しがたいのは「ゴージャス感」でしょう。現代では卵は大変安く供給されていますからゴージャス感が感じられないと思いますが、卵が貴重品で、肉+卵でゴージャス感を感じた時代もあったのです。
で、結局、卵の代わりになるものはないか?
例えば豆乳はどうか?
・温度を下げる→OK
・味をマイルドにする→卵ほど粘度がないので、上手く絡まず、味をマイルドにする効果が少し弱いように思いますが、まあOKでしょう。
・ゴージャス感を出す→うーん、私は豆乳では、心躍る感覚はないですねえ。
トロロ→食材としのインパクト・存在感があり過ぎて、温度を下げる+味をマイルドにするを逸脱しています。
おろしりんご→味が変わってしまい、温度を下げる+味をマイルドにするを逸脱しています。
なかなか卵に代わるものは見つからないような気が、私はします。

追伸、テレビ出演の告知です。
2020年元日放送の、
NHKスペシャル「東京ミラクル」第4集 老舗ワンダーランドー佐藤健・物々交換の旅
に出演させていただきます。
「東京ミラクル」は、2020オリンピックをひかえて東京の魅力を紹介するシリーズですが、今回は東京の老舗を紹介します。
東京は、関東大震災、東京大空襲で二度にわたり壊滅的な被害を受け、焼け野原となったにもかかわらず、世界最多の老舗店があります。
番組では、俳優・佐藤健さんが「長寿の秘訣の象徴」である老舗のとっておきの商品を、物々交換しながら訪ね歩き、伝統を受け継ぎながら進化を続ける常識外れの商売哲学を探って行きます。
*放送予定は以下の通りです。
<本放送>
1月1日(水)夜10:15〜11:04
<再放送>
1月2日(木)午前4:10〜4:59
<NHKオンデマンド>
本放送から1年間配信されます。

予告動画は、こちらです。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
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