鬼の棲み家

大ヒットアニメ『鬼滅の刃』がテレビで放送されたことにより、「鬼滅」の「聖地」である浅草が、また話題になることもあるようです。大正時代風の着物をレンタルして浅草を散歩するファンもいます。

が、そもそも「鬼滅」では何故浅草が鬼の棲み家なんでしょう?

当時随一の繁華街で、繁華街特有のダーティーさが浅草にはあったから、つまり今の新宿歌舞伎町のような土地柄だったということで選ばれたのかもしれません。

で、あれば、ですが、関東大震災(1923年)後の浅草にした方がよりリアルだったかもと私は思います。

当時震災で全てを失った人が、仕事を求めて浅草に流入していたからです。川端康成の小説『浅草紅団』を読むと、その様子が分かります。

なりふり構わず生き残ろうと、もがいていた人々の間なら、鬼も棲みつき易かったかもと思います。

しかし「鬼滅」の浅草には「凌雲閣」が描かれていますね。

「凌雲閣」は当時最高の展望塔でしたが大震災で倒壊しました。よって「鬼滅」の時代とは、大正元年(1912年)から23年までの間ということになりますね。

あ、そういう細かいことを考えずに視る方が良いですか、ね。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。 弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は4.231本目の投稿でした。

Filed under: 憧れの明治時代,浅草インサイダー情報 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)