義理チョコ

義理チョコであろうと、営業チョコであろうと、貰って悪い気はしない、というのが人情と申すものです。

その男心で消費経済が拡大するのだから、

「セント・バレンタインとチョコは関係無い!」だとか、

「日本人には古代ローマ時代の故事なんて関係無い!」だとか言わずに、イベントとして続行して行けば良いじゃないか!っていう意見を支持する人は、実は多いと思います。

しかし、です。この行事があまりに普く日本人の間に浸透し、あまりに気軽にチョコが買えるようになった結果、有難味が薄れたことは誰も否定できないでしょう。

普段あまり立ち入らないようなデパートとか、チョコレート専門店で買うからこそ、有難味があるのであって、光熱費の振込みのついでにコンビニで買えてしまうバレンタイン・チョコって有難味がゼンゼンないですよね、どうも。

私がそう思うのは「そもそも、コンビニはコンビニエンスさを追求して欲しい」と思っているからです。

人の心をくすぐる商品と、コンビニエンスさを体現した商品が同居するのがイヤです、ものすごく。

便利にしてはいけないものまで、便利にしようとする行為って、いかがなものか、と思います。

カレシのハートを射止めたいと本気で思っておいでなら、やはりにチョコ造りに人生を捧げている人が造ったチョコを使って欲しいと思うのです。

愛し合う男女が結ばれるよう、命をかけて皇帝に逆らった、セント・バレンタインの真似は出来ないでしょうが、チョコ専門店に足を運ぶ位の手間はかけて貰いたいものです。

南無観世音菩薩。

いや、間違えた、アーメン。

追伸①

藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は336人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.083日連続更新を達成しました。毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

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弁当男子

今日はややビロウな話しです。

嫁が通っている美容院の先生(=男性)が、最近「弁当男子」に成ったそうです。

以前は、お気に入りの和食屋さんがあったので通っていたらしいのですが、最近その店が廃業してしまい、仕方なくコンビニ弁当を買っていたら、その弁当の消化が悪くて仕方なく、それで自作の弁当を持参するようになったのだそうです。

コンビニの食品は、過度に精製された材料を使っていて、過度に食べ易い(=柔らかい)ことがあります。工業的に下処理をして、半調理まで行ってしまうからですね。その口上の場所イヤその工場の場所は、海外のことが多いようです。

となると消化が良さそうですが、結果は違います。コンビニ弁当は代謝が良くないのです。

和食屋さんや自炊の場合、未加工の(=生の)食材を、切り刻んで⇒火を通すだけですので食物繊維が残ります。その食物繊維が排便を促すわけで、それが普通の正常な状態なのです。

逆に、過度に精製された食材で出来た弁当の場合、むしろ宿便と化して、体内に残ってしまうことがあるようです。

「消化が悪い」の正体は、これです。「消化が悪い」というより、出ない、のです。

あな、恐ろしや。

追伸①

藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
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世界農業遺産

最近熊本県が新聞まるまる一面を使って「くまもとあか牛」の広告をしていました。

知事と柔道の山下選手が出ていて、結構目立つ広告です。

その「くまもとあか牛」という牛は、和牛4種の内の1種「褐毛牛」ですので、「ちんや」をはじめとしたすき焼き店のほとんどが使う「黒毛和牛」とは別の種類です。飼育頭数も少なく、畜産の方面ではマイナーと申せましょう。

肉が霜降りに成りにくいので、これまで市場で高値がつきませんでしたが、育て方によっては肉の中のアミノ酸を増やせるとかいう話しで、熊本県だけが力を入れてブランド化しようとしているのです。

その「あか牛」のことをここで書いても、まあ、良いのですが、「ちんや」で扱っていると誤解されると困るので、やめておきます。食べたい方は「銀座スエヒロ」さんにいらして下さい。

それよりも、私はこの記事の中で「!」という発見をしました。

阿蘇の農業を、「世界農業遺産」に登録することを目指している、という一文です。

お恥ずかしいことながら、私は知りませんでした、「世界農業遺産」。

調べましたら、最近佐渡と能登が指定されていた、というではありませんか。

ご存知だった読者さんもいるかもしれませんが、受け売りしますと、

「世界農業遺産」とは、国際連合食糧農業機関が認定しているもので、正解なプロジェクト名は「Globally Important Agricultural
Heritage Systems」。

略称は、頭文字を取って「GIAHS(ジアス)」で、「世界農業遺産」は愛称なのだそうですが、その方が分かりやすいことは分かりやすいので、まあ、それも良いでしょう。

認定の趣旨は、どちらかと言うと、途上国に向けた支援策の意味合いがあるようで、これまで認定されて来たのは、フィリピン・イフガオの棚田とかマサイの牧畜とかです。

しかし先進国でも、伝統的農法や生物多様性を守る試みは認定してくれるようで、それが佐渡と能登です。他の先進国からはまだ登録が無いようです。

思えば、日本の畜産業は「スーパー種牛」を選別し、それによって取引相場を上げることばかりに目を奪われてきました。

その結果、黒毛和牛の雌の相当割合がDNA的に似ている、つまり「アタシもカノジョも、みんなプリンセス」みたいな状況に接近していることは、私のような、それを売っている立場でもマズいと思わざるを得ません。

生物多様性を守る試みは、むしろ先進国で、経済合理性と戦わないといけませんから、厳しい戦いに成ります。それが「世界農業遺産」に認定されるのなら、実に結構と思います。

今後の経過に注目しましょう。

追伸①

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気象庁批判

「最近の天気予報はズルい」と思っていたのは、私だけではないようです。

どうも大げさに予報する傾向があり、気象庁の自己保身に見えてしまうのですが、ブログでそう書くことは、流石に私は控えておりました。

予報のせいで、お客様のキャンセルが入るのが悔しい、と解釈されたらつまらないですからね。まあ、実際、そうなんですけど。

それで気象庁批判を控えておりましたら、私よりよほど歌劇に、イヤよほど過激に批判している人がいました。

それは、東京都のイノセ知事。

しかもツイッターで批判を展開します。

「天気予報は科学なのに責任に対する心理に支配され歪んでいる。成人の日に外れたので過剰に積雪量を2度も見積もった。多めに先読みすれば責任逃れができるとする姿勢がもし3度目にあったら責任を追及します。狼少年は許さない。気象庁の自己保身のためにどれだけの組織、人が迷惑を与えられたか」

このコメントは勿論、2/6の降雪量予想が、大げさ方向で外れた件についてのコメントです。

成人の日の大雪を予想できずに、大して積もらないと言ってしまい、それで混乱が起きたので、気象庁は一転2/6は「降るぞ!降るぞ!」と大騒ぎしました。それが結局外れたことを東京人ならほぼ全員がご存知でしょう。

実は、私はその前夜25時位まで飲んでいたのですが、店を出ると、ポツポツと雨が降り出しました。

で、その時の気温は9℃。一緒に居酒屋を出た仲間と、

これから朝までに0℃以下に下がるとは思えないよねえ。今回予報は外れるよね、ゼッタイ!と言い合っていました。

果たして予報は外れ、しかし2/6の弊店の営業成績は、予報の線に沿ってガタガタでした。朝方以外は、普通の雨だったんですけどね。トホホです。

こんな様子では、雪国の人に笑われますよね。

新発田の金升酒造の御主人は「雪が降ると夜の街に出たくなる」と言っておいででしたが、東京人も、そう成ったら良いですね。

そう成ったら、やめますよ、気象庁批判なんて野暮なことは。

追伸①

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請求してくれれば払うよ!

日本人って、いつから、なんで、こんなに金払いが悪くなったんだろう?という疑問が生じまして、ネットで検索してみました。

そうしましたら、上位に並んだのは、ほとんどが恋愛ネタか水商売ネタでした。つまり男性が女性に対して、どの位の比率で奢るか、というテーマですね。

このテーマを扱ったサイトは随分たくさんあるもので、「へええ~」と思いました。それらは読んでいてなかなか面白いことは面白いのですが、最初の疑問というのは、勿論そういう疑問のことではありませんから、そっちの話しは、今日はさて置きます。

「金払い」とは店に対する、客の金払いのことです。

最初に申しておきますが、値切ったり・支払いを遅らせたりは論外です。

そうした客には「次から決して売らない」ということにすべきです、当然。

私が申したいのが、客が店に何か特殊な用事を依頼した場合の、支払いのことです。

依頼するだけして、支払いは定価コッキリですか?

実際問題、目に見えたコストがかからず、人が動くだけの場合、店は客に特に料金を請求しない場合が多いと思います。

手前どもも、請求しません。まだまだ日本では人間が動くこと=サービスに対して金を払うという気持ちが薄いですからね。

いやいや、請求してくれれば払うよ!

という人がいるかもしれませんが、

それが野暮なんです、私に言わせれば。合理的ではありますけど、江戸ッ子らしくありません。

まず、店の側としてはイレギュラーな日当計算をするのが面倒です。それにですよ、専門性の高い仕事をして⇒それで初めて金子(きんす)を頂戴したい、というのが私達の心情です。

例えば「昼12時からの宴会なんだけど、色々余興の仕込みがあって、どうしても朝10時に入店したい!」っていう場合、私達のやることは、いつもより早く起きる、ということだけです。

特にリクエストがなくても30分前には綺麗にセットを済ませますが、そこからさらに90分前となると、特別に早く出ないといけません。

そこに専門性はありませんから、日当を請求したいという気持ちは湧きません。

しかし、です、当然のごとくそう要求されて、現場の態度でもちっとも感謝されないとなると、こちらも人間ですから、愉快ではないですね。

「皆さんで、お八つにこれを食べて下さい」という菓子折りとかないんでしょうかね。

その位の金額の支出をすることで、この社会がどれだけ愉快にスムーズになることか!と思います。

「請求されなければ払わない」という皆さん、願わくば、一度こちらの心中を察してみて下さい。

心の中で叫んでますよ。

べらんめえ。田舎者め。

追伸①

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街コン

「粗コン」=「街コン」の粗悪版が開催されている、と報道されています。

まずここで念のため「街コン」についてご説明申しますが、

「街コン」とは、街ぐるみの、非常に大規模な合コン・イベントです。最低でも100名、大きなものでは3.000名近い男女が集まるようです。

ルールとしては同性2名以上が一組となり、開催地区の何軒もの飲食店をまわります。一定の料金を払うことで、食べ歩き・飲み歩きが可能になる、というもので、店で相席となった異性との「新たな出会い」が楽しめる、というわけです。

このイベントが「飲食街活性化」「地域活性化」の起爆剤になる、ということで、最初は宇都宮市で「宮コン」が04年に開催され、その後「活性化」を目指す各地の人々が開催して来ました。

こうして「街コン」は、年々大規模化して来ましたが、ここへ来て「曲がり角」に来ている模様です。

当初は、純粋に「活性化」をしたい地元の人々が主催してきましたが、やがてこのイベントをビジネスとして展開しようとする人が現れ、それにつれて次第に粗悪版が開催されるようになったようです。

この状況を憂いて、初期から携わっている人々が、最近「社団法人日本街コン協会」を結成しました。協会のサイトには

「既に開催地域によってはビジネス目的の主催者やコンサル会社への苦情なども実際に起きており、このままでは「街コン」の悪評やトラブルが起こり、真摯に「飲食街活性化」を目指している主催団体も巻き込まれるのは時間の問題だと感じております。」

「その対策として「街コン」本来の目的を啓蒙して「街コン」ブランドの維持、モラルハザードの阻止を推進する全国組織の形成が急務であると考えております。」

とあります。

しかし、元々は「街コン協会」の人達と協働していて⇒最近分派した反対派の側も「全国街コン協議会」を結成しており、双方が「街コン」「宮コン」といった名称を商標登録し合うという泥沼状態に陥っているようです。

私に言わせれば、このイベントをビジネス化するのは、そもそも不可能だったと思います。

だって、何十軒もの飲食店が安い貸切り営業に応じるなんて、よほど不景気な経済の下でしかあり得ません。そんなのに応じるのは集客に悩む残念な店だけです。

なにしろ、街コンの参加費は男子6,000円、女子4,000円程度なのに、その内会場となる飲食店に払われるのは一律2,500円~3,000円程度なのだそうです。「赤字だけど、PRだから仕方ない」と嘆きつつ参加している店も少なくないとか。

その結果、新宿の「街コン」に参加した経験のある男性が言うことには、

「出される料理が枝豆や乾きものばかりでがっかりしましたよ。これじゃ店のリピーターになりたいとは思いませんよね」

当に「粗コン」。

これでは店のPRには成らないと思いますよ、私は。

しかし「街コン」の誘いには、集客に悩んでいない好調な飲食店も参加していたようです。地元の有志が、「街コンで飲食街活性化を!」と手弁当で奔走しているのを見て、顔見知りなだけに断れなかったのだと思います。

このイベントの迷惑性を中和してきたのも地元の人々です。大勢の若い男女が乱痴気騒ぎを繰り広げるわけで、しかも「街ぐるみ合コン」ですから、路上で大声を出したりします。

これまでそれが問題に成らなかったのは、地元有志がなだめて回ったからでしょう。相当な御苦労であったと拝察申します。

しかし今や、熱い有志による運営という前提は抜け落ちてしまい、商売ベースの「街コン」が全国に輸出されているようです。

この調子ですと、いつまでも盛り上がらないと思いますけどね、申し訳ないですが。

商標登録しても「街コン・ブランドの維持」「モラルハザードの阻止」は難しいでしょう。日頃食品や工芸品のブランドに接している目で拝見しますと、いかにもブランドが緩く出来ていて、ブランドとは呼びにくい位です。よくまあ、特許庁が商標を許したもんです。

「街コン協会」側は「街コン4ヶ条」なるもの制定し、「街を知る者が主催している」「街と連携が取れている」「街に賑わいをもたらす規模である」「街の幸せを目指している」~ことをブランドの要件にして行きたいようですが、私には、どうにも技術的にアバウトに見えます。

実際問題、ここまで泥沼化してしまいましたので、今後の発展はかなり困難と思います。

でも、各地の商店街が疲弊する中で「飲食街活性化」は是非やりたいことですね。

全国の商店街の皆さん、飲食店の皆さん、この騒動の経過を注視して、次回何か事を興す時の参考にして欲しいです。

「街コン」関係の皆さん、御愁傷様でした。

追伸①

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勝利至上主義

女子柔道の暴行事件ほど、最近残念な事件はないと思います。

これは高校生の部活とは全くレベルの違う、日本代表チームで起きた事件ですし、

他でもない、嘉納治五郎先生が創始した柔道で、こういうことが起こったわけですから、衝撃を受けた人は多いと思います。

この問題が、五輪東京招致の障害になりかねないことから、JOCは、暴力撲滅に不退転の決意で取り組む決意を記した英文の声明を、海外メディアに向けて出したそうです。ここは是非、しっかりやっていただきたいですね。

さて、この問題を巡る世間での議論ですが、暴力容認論の人は、今やそう多くはないと思います。しかし、

「金何個以上」とか勝利至上主義が暴力を産んでいる、と論じる人と、

いやスポーツなのだから勝利至上はむしろ維持して、許される指導法の範囲を線引きして決めるべきだ、と論じる人の二手に分かれているように思います。

では経営も勝利至上主義であるべきか。

勝利至上は維持して、許されるもうけ方の範囲を線引きして決めるべきだ、と考えるか。

そもそもスポーツと経営は同列に論じるべきか。

考え方は分かれるような気がします。

今日は、ここまで書いたついでですので、私の意見を書きますが、

スポーツのことは、私は分かりません。

しかし経営は勝利至上であるべきでない、と私は思います。

同業より1円でも安く!!!

とかいう発想が、どれだけこの国を不幸にしていることか、と思います。

そうではなく、同業と似た商品でも、デザインを変えたり、売るターゲットを変えたり、販路を変えたりして、正面衝突を避ける経営の方が、皆がハッピーに成れるような気がします。

しかし、デザインのセンスが良くても、楽しい販促を展開しても値段が同業より高ければ、必ず勝てるとは限りません。不確実です。一方同業より安ければ、勝てる確実性はだいぶ高まります。そう、経営の世界で勝利に拘ると、どうしても値下げに向かってしまいがちです。

すき焼きは、そう在りたくありません。

割り下の味が違えば、似ていても同じすき焼きではありません。

それぞれの店が、それぞれにもっと特長を伸ばし、お客様が何軒もすき焼き屋を巡って、その違いを楽しんでくれたら良いのに!と思います。

私が「すきや連」活動をしているのも、勿論そのためです。

そう、この狭い業界だけでも勝利至上主義から抜け出したい、そう強く願います。

追伸①

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泊まる、深まる

経営者はテレビCMをボサ~と視ていてはいけません。

たしかに「話題性狙い」だけ「ウケ狙い」だけのCMも多いですから、そういうのはボサ~と視て良いどころか、トイレに行っても良いのですが、中には自社の提供出来るベネフィットを、真面目に訴えているものも在って、参考になります。

まずは福島県いわき市の「スパリゾートハワイアンズ」のCMを視てみましょう。

「ハワイアンズ」とは旧「常磐ハワイアンセンター」のこと。フラガールがあまりに有名ですね。

2011.3.11大震災の被害で休業しましたが、2012年2月より営業再開。8月より首都圏で流し始めたCMが「人生初ハワイアンズ編」です。

登場人物は、女友達らしき若い女子3人組。

その3人が、温泉やショーやレストランでの食事を楽しむ様子が流されます。

「上手だな」と思いますのは、3人にお揃いのムームーを着せていることです。揃いの衣装を着せることで「チーム感」を醸せますね。宿泊すると漏れなく借りられるのでしょうか。

そして、このCMの主題は、リゾート気分を満喫した後、夜更けて語り合う3人組の画像にかぶせて、文字で提示されます。それは、

「泊まる、深まる」

飲食業である「ちんや」も、お客様同士の仲が「深まる」よう祈念し努力しておりますが、宿泊業ではないので、服を脱がせて⇒お揃いのムームーを着せて⇒「チーム感」を醸すわけには行きません。

「泊まる」ことのベネフィットとして「深まる」が在ることを、丁寧に説明するCMだと思います。

これを視た社長さんの中には、不景気で社員旅行を中止していることを反省し、

是非再開しよう!

と思う人がいるかもしれません。

もう一つ視てみましょう。

大手回転寿司チェーン「かPPA寿司」のCMです。

まず、一人のビジネスマン風の青年が、街で美しい女性とすれ違うのですが、カノジョは「かPPA寿司」のレジ袋を提げて歩いています。

恋心を抱いたカレシは、カノジョは「かPPA寿司」が好きなのだから、「かPPA寿司」に行けば会える!と推測、行動を開始します。

その様子は連続シリーズCMに仕立てられていて、「空回り篇」「涙篇」などのいくつかのバージョンがあります。

そうした経過を辿った後、ついに最近、「告白篇」が流されています。

その告白は、逆にカノジョからでした。

最近までカレシからのモーションが成功していなかったのに、ここで話しは急展開し、

「好きなんだよね、この軍艦と君の事」とカノジョから告白。

その一言でカレシだけでなく店内の客全員が凍りつき、寿司だけが回転している所で、このCMは終わります。

勿論、ここで話題にしたいのは、回転寿司のベネフィットとして、「女性を口説ける」というのが在る!と視聴者を説得できたかどうか、です。

さて、皆さん、どうでしょう?

あるいは単に話題性を狙っているのか。でも、話題性狙いなら、もっと他の手もあったんではないか、と私は思うのですよね。

テレビを見逃した方は、ハワイアンも回転寿司もネットで視ることもできますよ。

ご覧あれ。

追伸①

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 現在の笑顔数は334人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

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にらみ

浅草公会堂で上演されている「新春浅草歌舞伎」を観てきました。

正月の歌舞伎公演に市川団十郎家の当主が出演する時は、必ず吉例の「にらみ」があり、にらんでいただけば一年間無病息災である、という医学を全く無視した言い伝えがあり、年末以来咳の止まらない私も、その御利益を期待した、という次第です。

さて毎度のことですが、演技内容を批評できるほど私は歌舞伎に詳しくありませんので、今回も批評はパスさせて下さい。

外野で気づいたことを書きますが・・・

幕間に芸能人ビジネスの元祖を見つけてしまいました。それは、

「助六弁当」。

一体全体、この弁当のメーカーは「花川戸助六」の食生活について、どれだけの見識があって、「助六弁当」なるものを売っているのか。ここは一つ販売員を詰問してやろう!

・・・なんてことは、はい、しませんでした。地元ですから。

ああ、江戸の昔から芸能人ビジネスはやってるんだなあ、と思いながら、呼び込みの声を聞いていました。

以来、昨年の芸能人ステマ・ブログ騒動に至るまで、芸能人ビジネスが上手く行った、という話しは、あまり聞きませんよね。

今年は、どんな芸能人グッズが売り出されるのでしょうか。

ガガすき焼きとか、出来ませんかねえ。

なお演目は、片岡愛之助さんの「六助」、中村壱太郎さんの「お園」による『毛谷村』と、

市川海老蔵さんの「弁慶」、愛之助さんの「富樫」、片岡孝太郎さんの「義経」による『勧進帳』。

1/27まで浅草公会堂にて公演をしています。御観劇を。

 

追伸①

藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は334人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.059日連続更新を達成しました。毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

Filed under: ぼやき部屋,浅草インサイダー情報 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)

恵方巻き

〇〇の時期に××を食べると良いことがある。

という行事が各地に色々とありますね。

中には商業的イベントに成ってしまい、それを利用した関係業界の販売促進活動・商戦が活発化しているケースもあります。

その代表例は「恵方巻き」でしょう。

今や節分というと豆まきより恵方巻き、という勢いです。

恵方巻きについては、コンビニの宣伝攻勢で、今や知らない人は少ないと思いますが、念のため解説しますと・・・

節分に食べると縁起が良いとされる太巻きのことです。

大阪を中心として食べられていて、別の言い方として「丸かぶり寿司」「恵方寿司」「招福巻」「幸運巻」「開運巻き寿司」などと表現されることもあるそうです。

発祥については、諸説があってハッキリしないらしいのですが、江戸時代の終わり頃、大阪の商人たちの間で、商売繁盛と厄払いの意味で、節分に恵方巻を食べる習慣が始まった、という説が有力です。

既に戦前から大阪の鮨商組合、海苔商組合が、商業的イベントにしていたそうですが、1980年代にコンビニがこのイベントに参入、1990年代には全国的イベントに持ち上げました。

最近では太巻きを離れてしまい、円柱の形が似ているだけで、ロールケーキなどの洋菓子や和菓子業界でも恵方巻きをやっていますね。ファーストフード業界も色々やっているようです。

ここまで来ると、うーん、と思ってしまいます。

私は健全な商魂を否定する気は毛頭ないのですが、そもそもの根拠とイベントを展開する範囲が、ある程度カッチリしていないと、なんだかなあ、です。

何でも在り、では気持ちが入っていきませんよね。気持ちがぬけたらお終いです。

ところで、この時期には、恵方巻きイベントより根拠がややカッチリしている「××を食べると良いことがある。」も存在します。

それは「寒卵」です。

寒の内、つまり小寒から立春の前日(=節分)までの間に産まれた卵を食べる習慣です。俳句の季語にも成っています。

そうすると、その年はお金に困らない、と風水は教えているそうです。

「寒卵」には、あながち根拠がないわけではなく、この時期は寒いので、他の時期に産まれた卵より滋養が高いようです。それを食べるわけです。

食べ物を単に食料として食べるのではなく、幸せを願いながら食べる時、人は普段より高品質な食べ物・特別な食べ物を買って食べようとします。その行動を行事化・イベント化するのなら、私は結構と思います。高品質なものづくりをしている人には商機になるのですから、なおさら結構です。

しかし、その気持ちがぬけ落ちて、形ばかり円柱形の食いモノを求めるのであれば、私は良いイメージを持てません。

私の考えに御賛同いただけるようなら、寒の内にはコンビニ恵方巻きより、会社の宴会などで商売繁盛を祈念しつつ、卵を食べるというのはいかがでしょう。社員さんがパワーアップするかもしれません。

ついでに、すき焼きも・・・

私は、この行事をコンビニがイベント化しないことを祈念しつつ、卵を食べることにしたいと思います。

追伸①

藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は334人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.057日連続更新を達成しました。毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

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