請求してくれれば払うよ!
日本人って、いつから、なんで、こんなに金払いが悪くなったんだろう?という疑問が生じまして、ネットで検索してみました。
そうしましたら、上位に並んだのは、ほとんどが恋愛ネタか水商売ネタでした。つまり男性が女性に対して、どの位の比率で奢るか、というテーマですね。
このテーマを扱ったサイトは随分たくさんあるもので、「へええ~」と思いました。それらは読んでいてなかなか面白いことは面白いのですが、最初の疑問というのは、勿論そういう疑問のことではありませんから、そっちの話しは、今日はさて置きます。
「金払い」とは店に対する、客の金払いのことです。
最初に申しておきますが、値切ったり・支払いを遅らせたりは論外です。
そうした客には「次から決して売らない」ということにすべきです、当然。
私が申したいのが、客が店に何か特殊な用事を依頼した場合の、支払いのことです。
依頼するだけして、支払いは定価コッキリですか?
実際問題、目に見えたコストがかからず、人が動くだけの場合、店は客に特に料金を請求しない場合が多いと思います。
手前どもも、請求しません。まだまだ日本では人間が動くこと=サービスに対して金を払うという気持ちが薄いですからね。
いやいや、請求してくれれば払うよ!
という人がいるかもしれませんが、
それが野暮なんです、私に言わせれば。合理的ではありますけど、江戸ッ子らしくありません。
まず、店の側としてはイレギュラーな日当計算をするのが面倒です。それにですよ、専門性の高い仕事をして⇒それで初めて金子(きんす)を頂戴したい、というのが私達の心情です。
例えば「昼12時からの宴会なんだけど、色々余興の仕込みがあって、どうしても朝10時に入店したい!」っていう場合、私達のやることは、いつもより早く起きる、ということだけです。
特にリクエストがなくても30分前には綺麗にセットを済ませますが、そこからさらに90分前となると、特別に早く出ないといけません。
そこに専門性はありませんから、日当を請求したいという気持ちは湧きません。
しかし、です、当然のごとくそう要求されて、現場の態度でもちっとも感謝されないとなると、こちらも人間ですから、愉快ではないですね。
「皆さんで、お八つにこれを食べて下さい」という菓子折りとかないんでしょうかね。
その位の金額の支出をすることで、この社会がどれだけ愉快にスムーズになることか!と思います。
「請求されなければ払わない」という皆さん、願わくば、一度こちらの心中を察してみて下さい。
心の中で叫んでますよ。
べらんめえ。田舎者め。
追伸①
藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。
他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。
是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)
追伸②
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は336人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.074日連続更新を達成しました。毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
No comments yet.