バレンタインすきや連

 2/14バレンタイン・デーに、松阪市の「和田金」さんで第11回『すきや連』を開催いたします。

「鰻業界がクリスマス・イブに鰻を!」と言っていることを知り、以前このブログで「ならばバレンタインには、すき焼きを!」と宣言させていただきました。

 で、今回はそのバレンタイン・デーに開催です。2/6に申込みを締切りましたが、仙台から鹿児島まで60人以上のすき焼き屋さん・関係者の方にご参加いただくことになりました。『すきや連』は毎回大盛況で嬉しい限りです。

 例会=宴会の前には「和田金」M専務のご厚意で、直営牧場の見学もさせていただけることになりました。見学会は防疫の必要上バスから降りるわけにいかず、サファリパークのように、バスの中から牧場を見学します。そこはチト寂しいですが、まあ、口蹄疫の問題があるので、仕方ないことです。

と、いうわけで、見学をした後は、松阪牛で「バレンタインすきや連」です。

 募集を始めてから当日までに、バレンタインにすき焼きを食べなくてはいけない理由を構築=デッチ上げようと思いましたが、残念ながら果たせず、結局、参加者の間でプレゼント交換をすることにしました。

 参加して下さる、女性の皆様には、次のようにお願いしました・・・ 

 「この日はバレンタインデーですね。参加なさる男性諸氏は、御自分の職場にいればチョコを貰えるのに、松阪へお越しになるので、「おあずけ」の格好です。そこでお願いなのですが、

チョコまたは地元の甘味を1点、ご持参いただけないでしょうか。和菓子でも結構です。」

「女性参加者に一つずつ甘味をご持参いただき、それでは数が足りないので抽選をして、ラッキーな男性に差し上げたいと存じます。これを例会の余興として、楽しく盛り上げながら、差し上げてみたいと思います。」

「お値段は、ごく安価で手土産程度の品(1.500円程度)で結構です。

男性陣からは当日参加費をいただき、「お返し」を用意いたします。」

 え? 参加費? タダじゃないのって?

 あったり前です。こんな、良い話しがタダのわけないでしょう。

 昔から「タダほど高いものはない」って言いますからね。

 よろしくお願いします、男性も女性も。

追伸

 「台彪会」会長として、「ニッポン全国彪友会ー台東万博!」を計画しています。

 二条彪先生の門下生約200m人が集まる、一大交流会です。先生のメルマガを取っている方なら、どなたでも参加できます。

 2012.4.20(金) 浅草が燃えます。

 詳しくは、こちらをご覧下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて709日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

 「すき焼き思い出ストーリー」のサイトは、こちらです。

なぜ売上数字を追いかけないのか

 FBを見ていて、二条彪先生の勉強会でご一緒するFさんの「シェア」が目にとまりました。

 その文章は【量的変化が必ず質に変わる】という一文で、沖縄教育出版・会長の川端保夫さんという方が書かれたものを、Fさんが「シェア」なさったようでした。とても良い話しなので、引用しますと・・・

「昨日、新人さん二人に毎日の仕事の心構えについてお話をしました​。 なぜ売上数字を追いかけないのか。それは売上を追いかけると 売上が上がった日は自分にマルをつけられて元気がいい。売上が上がらない日が二日も三日も続くと 段々落ち込んできて、自分はこの仕事に向いているのか不安になる​。」

「毎日の仕事にマルをつけられて365日充実した仕事ができる方法​がある。それは成果を上げるためにたてた 声かけやハガキを出す行動量目標をクリアしたら毎日自分にマルを​つける。」「量をしっかりこなしているうちに量的変化が必ず質に変わる。コップの水が一杯になったときあふれ出す臨界点に達したとき カタストロフィー(大転換)が起こる。 飛行機もスグには上がらない。助走があって空中に舞い上がる。」

「カタストロフィーが起こるまで毎日をマルがつけられる仕事をすることが 落ちこまないで仕事を楽しく充実してやるコツである。」(引用終わり)

 弊店の場合、なかなかカタストロフィーまで行きませんが、それでも最近目標設定を変えました。

 既に1月末の中間棚卸の後の、社員懇親会で宣言したのですが、

⇒弊店では、経営上の目標値を〇〇円ではなく、〇〇人にします。

 状況が悪い中、売上が上がらない日が二日も三日も続くと 皆が段々落ち込んできてしまいます。気分が滅入ります。

 お客様は、実は毎日見えていただいているのに、

@単価が低いなあ とか、

いやいや@単価が上がっても組単価が上がらないとダメなんだよな、

とかボヤキに入ってしまいます。

 経営者がそういうことを考えることは、まあ、ありますが、現場の人間が、@単価の低いお客様を粗略にするような気持ちになったら最低です。贅沢を言ったらいけません。

 目標を「〇〇人」にしておいて、その数のお客様のお相手ができたら、満足感が持てるようにしたいと思います。

 しかも、「〇〇人」は「〇〇人」でも、「ちんやメンバーズカード」の入会数、利用数、記念日ハガキ利用数を目標にすることにします。

 このカードを持っていただくには、少なくとも二度は御来店いただく必要がありますし、会費500円を払い込んでいただかないといけません。

 そういうハードルを越えて下さる、コアなお客様の数を目標にしたいと思っています。

 さらに! 

 数字だけではなく、ビジュアルの「やり甲斐」も欲しいと思っています。何か数字以外の、目に見えた目標、例えば「笑顔」を目標にしたら良いですよね。

 まだ詳細は内緒ですが、

 「日本国復興元年 1.000人の笑顔計画!」というのを企画しています。

 この企画を3月11日にスタートさせるべく、鋭意準備中です。

 「ちんや」の店で、素晴らしい笑顔の画像を撮影して、それを提供してくれたお客様には⇒クーポンを差し上げる、というプログラムを組み立てて、来年の3.11まで、およそ1年間をかけて、笑顔画像を集めて行こうと思っています。

 そのクーポンですが、笑顔写真を次回ご来店時に持って来ていただくと、そのままクーポンに成るのです。クーポンで東北の御酒が貰えて、さらに無料で「ちんやメンバーズカード」に無料で入会できることにします。

 こういうクーポンなら良いでしょう!

 スタッフにも嬉しいクーポンです。前回の写真を持って、また来て下さるのですから、御酒くらいサービスしたくもなるというものです。

 世間のクーポンというのは、ただただサービスを要求して来る紙のことで、不快この上ありませんが、笑顔写真クーポンなら全員がハッピーですよね。

 だから、そういう笑顔を集められたら「マルをつけられて365日充実」と行きたいですね。

 売り上げは、その後からついて来ると信じます。

 追伸

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 2012.4.20(金) 浅草が燃えます。

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むぎとろ

 「ちんや」の、浅草広小路をはさんだ真向いに「浅草むぎとろ」さんがミニ支店を出されました。

 カウンター10席ほどの小さな御店ですが、しっかり「とろろ飯」が食べられます。

 駒形橋の西詰めにある、「むぎとろ」の本店さんは、今では料亭風の建物となっていて、料理もコースです。その最後に、ようやく「とろろ飯」が出てきます。

 一方、こちらの支店は、直球勝負の「とろろ飯」なので、小さい店でかえって良いという方も多数おいでと思います。

 メニューは「とろろ飯」500円也。

 お新香と、かりんとうの様な「とろりんとう」が付いています。

 「高いなあ」という勿れ。

 それはそれは、こだわった「とろろ飯」なのです。

 なんでも初代のお考えは、とろろ飯は「家庭でも簡単に作れる料理だからこそ、素材にはこだわる」ということだったそうです。

 気温や天気によって、すりおろした芋に加える昆布の出汁の分量に変化をつけるなどの工夫もされています。      

 すごくサッパリ、消化にも良いです。

 その昔、とろろは真夏の食欲増進に珍重されたそうですが、その感覚は勿論今でも在ります。食べて終わって⇒おなかが減る感じ、と申しましょうか。

 すき焼きを召し上がった後の、「〆め」に良いかもしれません。

 そういう回遊コースができたら、それも、浅草の食文化ですね。

追伸

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修学旅行のご馳走は

 「すき焼思い出ストーリー」のサイトに、また新しい御投稿がありました。続けて御投稿があり、有り難いことでした。

<YOさん(東京都在住、45歳)からいただいた「すき焼き思い​出ストーリー」です。>

  題して『修学旅行のご馳走は』

  私の通っていた私立女子校の小学校修学旅行の行き先は、京都で​した。1学年90名ほどが寒い2月の京都を訪れます。宿泊はこじ​んまりとした旅館でしたので、部屋の大きさが、大部屋から小部屋​までまちまちでした。班分けは背の順で、背の小さなグループは大​人数で大部屋に、私は一番背の高いグループでしたので、小さな6​人部屋に、という具合でした。

  配られた旅行の栞には、毎日の食事の献立が細かく出ていますが​、最後の日の夕食については「ご馳走」とだけ書かれています。「​ご馳走って、何かしらね。」と食いしん坊の私たちは期待に胸をふ​くらませていました。

 「ご馳走」はすき焼きでした。小部屋の6人で鍋を囲みます。仲​居さんが、「お代りたくさんしてくださいね」と京都弁で言いなが​らお肉を運んでくれました。「お代りたくさんしてくださいって言​ってたわね。」と言いながら、仲良し6人、あっという間にお肉を​平らげ、「お代りください!」と言いに行きました。

 するとなぜか仲居さん大慌て。毎年同じことを言うけれど、お代​わりした子供たちは初めてだったようなのです。先生方にも連絡が​行き、先生まで大慌て。別の部屋に余っているお肉を探しに行き、​無事に大部屋で手つかずのお皿を発見して、「よく食べる子は大き​くなるって本当ね。」というセリフとともに、お代わりが運ばれて​きました。

 さて、それから約10年。私は京都の人と結婚しました。里帰り​すると必ず1度は「ご馳走」のすき焼きが出てきます。京都の人は​東京の人に負けないくらい、すき焼きが好きなのですね。私たちが​帰ると聞くと、母は一番美味しいすき焼き屋さんに走り、すき焼き​用のお肉をたくさん買ってきて準備します。

 季節によっては掘りたての筍が入ったり、細かな変化はあります​が、お肉はやっぱりちゃんとしたお店でホンモノを買わないと、と​いうことのようです。母や子供たちとすき焼きの鍋を囲みながら、​修学旅行での先生方の慌てぶりを懐かしく思い出します。

 あれから30年。私の母校に通う娘の、修学旅行の行き先は京都​。なんと宿も同じ。最後の日の夕食はすき焼きだったそうですが、​お代わりはしなかった模様。

 <投稿終わり>

  それにしても、30年間修学旅行が同じ宿で、30年間御馳走がすき焼きってス​ゴいですね。

  それと御馳走っていう言葉も、いい言葉ですよね。  最近あまり言わなくなりましたが、復活させたいですね。

  YOさん、ご投稿有り難うございました。 

 追伸

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実家のすき焼き

 「すき焼思い出ストーリー」のサイトに、新しい御投稿がありました。一か月ぶり位でしょうか。

 東京都在住・48歳の、パイフーさんの「すき焼き​思い出」です。

 題して「実家のすき焼き」・・・

・・実家は新潟の上越地方です。

 上京し30年以上過ぎましたが、すき焼きといえば、実家のものが​基準です。関東では割り下を使いますが、実家では砂糖、酒、醤油​を直接入れていきます。そして肉はなんと豚を使っていました。

 割り下を使ったり、牛を使ったりするのは東京へ来てから知った​ので、それまではすき焼きとはそういうものだと思っていたわけで​す。今でしたら酒を飲みながら、ということになりますが、当時は​子供でしたからあくまでも夕御飯のおかずです(父は晩酌しながら​だったと思いますが)。

 具を一通り堪能した後、くたくたになった葱や細かな具の残った​汁を御飯にかけて食べる。これが最高の締めですね。

 ちなみに、すき焼きは日曜の晩が多かったように記憶してます。​やはり「ハレ」の食べ物なのでしょうか。今でも、サザエさんのテ​ーマソングが流れると実家のすき焼きを思い出してしまうのです。​<終わり>

 「すき焼思い出ストーリー」のサイトを運営していて面白いのは、このように各地のすき焼き事情を教えてもらえることです。

 こういう話しを記録している人は、そうはいないでしょう。こうして投稿していただくことで、昔のすき焼き事情が記録されるのが嬉しいですね。

 ちなみに、豚のすき焼きは珍しくはなく、東日本では良く行われていたようです。

 以前にも群馬県の方から、豚すき焼きについての御投稿が届いたことがありまして、それでそうした事情も知ることができています。

 今後も、どんどん御投稿いただきたいと思っています。

 * 「すき焼き思い出ストーリー」のサイトは、こちらです。

追伸

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指宿

 ツイッター検索は面白いです。先日も変わったものを見つけました。

 鹿児島県指宿市の、「いぶすき夢美」様(@ibusukiyumemi)という、存じ上げない方のツイートに、私はビックリしました。それは・・・

「JR九州の数年前の企画なんだけど、指宿駅でクリスマスイブにすき焼きをやるっていうのがあったわ。イブにすき焼き…「イブすき」…今もやってるのかしら。」

というツイートを見つけましたので、早速詳しく調べてみましたら、

 ありました!!!

 南日本新聞社の報じたところによりますと・・・

「指宿市のJR指宿駅前広場で12月24日、クリスマスイブ恒例のイベント「イブの夜にスキ焼き」があった。1杯100円ですき焼きを販売。フラダンスなどのステージショーもあり、多くの人出でにぎわった。」

 ほお、既に恒例行事になっているんですか。

「指宿とクリスマス「イブ」、「すき」焼きをかけたイベントで同駅前通り会の主催。」

「すき焼きは地元産牛肉や野菜などをふんだんに使い、販売開始直後から長蛇の列ができた。会場にはカレーライス、豚汁、おでんのテントも並び、鹿児島日豪協会が提供したワインの試飲コーナーもあった。」

「ステージではフラダンスのほか、人気アイドルグループAKB48に成り切って歌とダンスに挑戦するAKBコンテスト、地元のフィリピン人会によるフィリピンの郷土芸能の披露や和太鼓、バンド演奏もあった。」

 AKB成り切り、ですかあ。まあ「イブすき」のネーミング自体が馬鹿馬鹿しいですから、AKB位は許容範囲内でしょう。

 この企画のザンネンなところは指宿市でしか成立しないところすね。

 あ、でも、仮にですよ、指宿さんという御名前の方がいらして、イブにすき焼き宴会を主催したら、それも「イブすき」ですよね。

 AKBに成り切れるかなあ、指宿さん。

追伸

  毎日新聞社発行の毎日ムック『100年の味 店100選』に載せていただきました。有難いですね。2012年1月12日発行。是非お求め下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて701日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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感動企業

 YKK販売代理店の後継者の皆さんの集まりである、「翔栄会」の研修会に参加させていただきました。

 私たち「台彪会」は、日頃「台東区若手経営者サポートセミナー」で二条彪先生に御指導いただいていますが、「翔栄会」の皆さんも二条先生に習っています。

 先生から、

「皆さんとても熱心で真面目な方々です。(中略)今回台彪会の皆さんがおいでいただけることになるかもしれないが、合同で勉強をする気はないか?と聞いたところ、ぜひ台彪会のみなさんとご一緒に勉強したい!!という熱心な返事がありました。」

とのお勧めがあり、また私たちは4/20に「ニッポン全国彪友会―台東万博!」を主催予定ですので、その宣伝も兼ねて、仲間8人と共に参加してきました。

 さて、今回の研修内容は「ヤマシナ商事」山品社長の、経営体験談です。

 山品さんは、二条先生がコンサルタントを始められた最初の頃からの、古参の弟子で、

一日に2度も3度もブログを更新することでも知られています。

 まず、ヤマシナ商事の経営理念を拝見しますと・・・

 みんなの笑顔で幸せ築きます。それが私たちヤマシナ商事です。

『お客様に安心と信頼を提供することで、お客様をはじめ社員やヤマシナに関わるすべての人たちに喜び、感動を与えたい。』

『安心・信頼・チャレンジ精神で日本No.1企業を目指す。』

『そして、みんなを笑顔に変えたい。』

 私たちヤマシナ商事は、単にモノやリフォームを売るのではなく、お客様の幸せな空間づくりのお手伝いをさせていただきます。

 その幸せな空間づくりを通じて、ヤマシナに関わるすべての人たちが笑顔で幸せになっていただきたい!

 そんな想いからこの経営理念が生まれました。

・・・とあります。

 この文章だけ読むと、さほど珍しく感じないかもしれません。

 単に〇〇を売るのではなく、お客様の幸せな△づくりのお手伝いをさせていただきます。

というフレーズは、結構見かけます。

 「ちんや」も、

 単に、すき焼きを売るのではなく、お客様の思い出づくりのお手伝いをさせていただきます、と標榜しています。

 でもヤマシナさんは、幸せな空間づくりのための、手間ヒマのかけ方が、半端ではなく、

ああ、ここまでやればお客様は感動して下さるかもしれないなあ、担当した社員さんも、働きながら感動しちゃうかもなあ、と感心させられました。

 例えば、ヤマシナ商事さんの仕事は、家のリフォームですが、その工事前と工事中、工事後の様子を動画に撮って、DVDに仕上げて、竣工後にお客様と職人さんが一緒に見るのだそうです。

 まず前段では、そのご家庭(=お客様)がリフォームを決意した事情が語られます。

 例えば、おじいちゃんが要介護になったから、あるいは3世代同居しないといけなくなったから・・・

 それから、壊してしまう家への断ち切れない愛着も語られます。そもそもDVDを作り始めたキッカケは、壊す家の記録が欲しい、という要望があったからだとか。

 そして、工事に入ります。今度は職人さん達が出演して、工事にかける意気込みや注意点を語ります。

 そしてそして、工事後。新しい家で微笑む、ご家族の画像。

 ここに泣ける音楽をかぶせます。

 ううう・・・

 これを見て我々も感動しましたが、当事者のお客様と職人さんは、たいてい感動のあまり号泣してしまうそうです。

 うーん、良くできています。しかもこれが自社制作と言うから二度感心します。

 それだけでなく、ヤマシナさんはリフォームOB家族に毎月DMを送ったり、OB仲間でのバス旅行、夏祭りなども実施しているそうです。

 リフォームというのは、一回ご注文があったら、次の注文があるまで、かなりの期間がありますね。その間もDMを送り続けるのだそうです。

 へええ。

 「費用対効果」とかいうケチなことは考えないのですね。

 実際、リフォームのリピート率は83%で、デイズ二―ランドの97%に迫っているとか。

 そして講演の最後に山品さんは、

 皆さん、経営は、give and take ではなく、

  give and give だと思いますよ!

 おお、流石、感動企業。

 この学びの機会を作って下さった、ヤマシナさん、「翔栄会」の皆さんに感謝です。

追伸

  毎日新聞社発行の毎日ムック『100年の味 店100選』に載せていただきました。有難いですね。2012年1月12日発行。是非お求め下さい。

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ワイン会

 「ちんや」でワイン会が開催されました。

 お客様が数種類のワインを持ち込まれて、弊店のすき焼きとの組み合わせを楽しまれました。

 え? ワインなんだから「組み合わせ」じゃあなくて、「マリア―ジュ」だろう って?

 そうそう、そのマリーなんとか、が開催されました。

 弊店史上初の「ワイン会」なので、どうなることやらと思いましたが、無事お楽しみいただけたようで、安心しました。

 こういうことが、出来るようになったのは、このブログの昨年の10/22に書きました通り、酒の「お持ち込み」の制度を作ったからです。

 大震災以来いろいろ御酒のことを調べるにつけ、全国の素晴らしい地酒を「ちんや」で飲んでいただけないのは残念、と思うようになりました。

 かと言って、全てを仕入れておくのは、実際問題として不可能です。

と、なるとお客さまに持ち込んでいただくのが実際的ですね。と、いうことでスタートしまして、ポツポツとご利用いただけるようになりました。

 しかし、です。日本酒の地酒をイメージして作った制度ですが、結果としては、日本酒党よりワイン党の皆さんにご利用いただいています。

 では、そうなることを予想していなかったのか、と言うとそうではなく、実は、最初からワイン優位を見込んでいました。おそらくワイン党の皆さんの方が利用なさるだろうな、と考えていました。一般人に知識を普及させる努力の度合いが、断然ワイン業界の方が上だからです。

 ですので、お持ち込みの制度を作るにあたって、まず考えましたのが「ワイン・グラスを買わなきゃ!」ということでした。これは、ちょっとしたハードルでしたね。

 ワイン党の方は、ワインの種類でグラスを使い分けるのが常識ですから、そうした皆さんにも弊店を使っていただくにはワイン・グラスを揃える必要があるのです。まあ、まともな洋食の御店は皆、以前から揃えているわけですから、それに今頃追いついただけの話しですけどね。

 けっ、オレは日本酒しか飲まないぜっ とか

 けっ、日本男児がグラスなんかにこだわっていられるか!

という方のために解説しますが、ワイングラスの使い分けは、味覚に関する科学的な研究の結果始まったもので、合理的な話しです。組み合わせのことをわざわざフラ語で「マリア―ジュ」と言うのは、まあカッコつけですが、グラスの件は違います。

 人間の「味らい細胞」は、舌の上に均等に位置しておらず、ある場所は甘味を感じる部分、ある場所は酸味を感じる部分という具合に、分業しているのです。で、その酸味を感じる部分に酸味の強いワインを一気に注ぐと、酸っぱくて美味しくない、と感じてしまうわけです。

 細口(=末広がり)のグラスでワインを飲んだ場合、舌の奥のほうにワインが接触します。そこが酸味のポイントなので、酸味の強いワインを細口のグラスで飲むと酸味ばかり強調されてしまう、という理屈です。甘味や苦みにもポイントがあります。

・・・この話しは、ネットで「ワイングラス」とか「リーデル」とか検索すれば、さらに詳しく知ることができますので、やってみて下さい。

 とにかく、まあ、こんな感じで、ワインには色々と細々とした「お勉強」が必要です。そして、それを学ぶのが好きだ、という人がせっせとワイン・スクールに通っておられます。

 特に知的な女性がワイン・スクール通いをなさるようですね。

 ここが、まさに日本酒業界の負けているところです。

 ワインの店は女性で華やかなのに、日本酒の店はオヤジの巣窟ですからね。

 だから!

 日本酒業界は、まず以て知的な女性にウケるように、なんでもかんでもフラ語を使うべきです。

 酒は、sake

 すき焼きは、sukiyaki

 猪口は、 choko petit

 うん、オシャレですね。

 酒の「お持ち込み」制度については、こちらです。 

追伸

  毎日新聞社発行の毎日ムック『100年の味 店100選』に載せていただきました。有難いですね。2012年1月12日発行。是非お求め下さい。

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いろは

 瀬戸内寂聴先生が東京新聞に、大正時代の文学界をテーマにした連載をされています。

 先日、その内の一回で、木村荘太が伊藤野枝に「熱烈な恋文攻勢」をかけた、という話しが書いてありました。

 木村荘太とは、この時代の作家・翻訳家で、武者小路実篤の「新しき村」に参加した一人でもありますが、この作家のことをご存じない方は多いと思います。

 私だって、すき焼き屋でなければ記憶していなかったと思います。木村荘太の父が、すき焼き屋だから記憶しているのです。

 実は、木村荘太の父は「すき焼き屋だ」どころではなく、すき焼き業界史上最大の、話題の男なのです。

 荘太の父・荘平は牛鍋屋チェーン店「いろは」を20数箇所に展開して、「いろは大王」と呼ばれると共に、葬儀会社「博善社」の社長も兼ねた実業家でした。

 多数の愛人を持ち、その愛人に「いろは」各店を経営させていたそうです。

 スゴいですよね。伝記本も出ています。

 あちこちに作った子の数が、男13人に女17人、というから驚きです。荘太も妾腹の子の一人でした。

 荘太の他にも才能ある子が多く、また裕福だったためか、多くが文学方面に進んでいて、異母姉栄子が木村曙の筆名で作家として知られた他、同母弟に木村荘八(挿絵画家)、異母弟に木村荘十(直木賞作家)と木村荘十二(映画監督)がいました。八、十、十二とか名前の付け方がいい加減なのが素晴らしいです。

 荘平は、今の人権感覚ではトンデモナイ男でしょうが、この時代の、肉食な勢いを感じますね。

 そして、その「大王」荘平の子である荘太が、時代の先を行く女性・野枝に恋をしたわけですから不思議です。

 ややこしいですね、大正時代。

追伸

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Filed under: すき焼きフル・トーク,憧れの明治時代 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)

すき焼き鍋

 旧知の陶芸家JN先生から、

 耐火性の年度イヤ粘土で、すき焼き鍋を作ったから「ちんや」でテストさせて欲しい、

とリクエストがありました。

 そこでとりあえず、先生と、私の美術部時代の先輩2人と一緒に、このすき焼き鍋=土鍋を使って、新年会をすることにしました。

 さて先生が持ってこられた鍋を拝見しますと

 た、たしかに土ですね。

 そうさ、粘土が特殊ってだけだからね。外見じゃわからないよ。

 じゃあ、行ってみますか。

 ご搭乗の皆さま、脱出口を確認した上、危険回避姿勢をとって下さい。

 3!2!1!投入!!!・・・

 ところで普通、すき焼き鍋と言えば、鉄が相場です。

 鉄は、丈夫で熱にも強く、油のなじみがとても良いからです。強火と油を多用する中華鍋の材料として良く使われます。

 では、すき焼きに特別に強火が必要かと言うと、必ずしもそうでもなく、肉などは、あっと言う間に火が通ってしまいますから、そんなにガンガン加熱しませんよね。

 それでも鉄を使うのは、やはり油のなじみが良いからだと思います。

 で、土鍋ですき焼きはどうか、ですが、最適ではないものの、問題ないように思えます・・・

と一瞬思いましたが、やはり問題点はありますね。

 それは、「ちんや」流のすき焼きの作り方です。

 「ちんや」の場合、最初から鍋に割り下を入れず、牛脂を敷いて、肉と葱を炒め、その上から割り下を注ぐのですが、これは危険行為です。

 鍋の上と下で温度差が出来てしまいます。火が直に当たっている場所は当然温度が高く、割り下を注いだ場所は下がります。この2か所の間で温度差が大きくなると危険です。

 土鍋で天麩羅を出来ないことは知られていると思いますが、同じ理由でして、鍋の中に、大きな温度差をあると割れてしまうから出来ないのです、普通は。

 ですが、今回の鍋は新式の耐火性粘土で出来ています。

 JN先生、曰く、

 へ〜き、平気。350℃に熱した上から、氷を放り込んだって平気だったんだから!

 そ、そんな危険な実験なさったんですか・・・

 じゃあ、行ってみますか。

 3!2!1!投入!!!

で結果ですが、問題なしでした。

 傷一つなく。普通に、「ちんや」流ですき焼きをできました。

 味も、やわらかいような気がします。これが遠赤外線効果なんだとか。

 でも、まあ、こういう新式の土鍋でない土鍋の場合は、やはり避けておいた方が良いと思います、すき焼きは。普通に煮るだけならOKと思いますが、「ちんや」式や関西風すき焼きは、一応NGにしておき、鉄鍋を使っていただくことにしましょう。

 鉄鍋は、たしかに重く・錆びやすい=つまり手入れが面倒なのが欠点です。

 そこで「ちんや」の売店で、すき焼き鍋(=鉄鍋)をご購入いただいた場合には、「お手入れマニュアル」を差し上げています。

 手間暇かけるのも、また楽し、と思いますよ。

追伸

  毎日新聞社発行の毎日ムック『100年の味 店100選』に載せていただきました。有難いですね。2012年1月12日発行。是非お求め下さい。

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