カープ女子

プロ野球の球団経営と言えばこれまで、

球団で生じた赤字は親会社の宣伝費と見做す。

というのが基本路線で、球団は鉄道会社や食品会社・IT会社のオマケのような存在でした。野球事業を真剣なマーケティングの対象として考えていないようにも見えました。

その傾向が最近変わりつつあるようで、経済評論家ぐっちーさんがその件を論じた『AERA』2016/10/03号の記事を、私は大変面白く読みました。

その記事は「ここだけの話/親子3代にわたるカープ女子の凄さ」という記事でした。

内容を要約しますと、

・広島東洋カープを愛する「カープ女子」は若い娘ばかりではない。テレビは若い娘ばかりを撮るが、若い「女子」のお母さん・お婆さんもカープを応援してきた。

・女性が中心になって応援することで、「カープ愛」が次世代へ継承される。逆に男性ばかりが応援するジャイアンツでは「ジャイアンツ愛」が次世代に継承されない。

・女性主導で一家がカープを応援する体制が出来ていることで、「客層が全世代」という、マーケティング上大変好ましい状況が出来ている。

人口が120万人ほどしかない広島市がプロ野球の球団を持てている秘訣は、これだったのです。

いいですね。弊社と似ています。

客層が全世代

「ちんや愛」が次世代へ継承される

似た路線です。

よく取材の記者さんなどが、「ちんやさんの客層は何歳くらいですか?」

と私に聞いてきますが、あれは、

老舗の客層は年寄りばかりに決まっている→将来が悲観される

という思い込みと悪意のこもった質問です。

ところがどっこい、記者さん達が想定していない「客層が全世代」は実現可能なんです。嫌味な記者さん、お生憎様です。

まもなく「クライマックス・シリーズ」ですが、「客層が全世代」の球団に日本一に成って欲しいものです。頑張れカープ。

追伸

CSフジテレビONEの
『寺門ジモンの肉専門チャンネル』に出演させていただきます。

芸能界一肉に詳しい男」寺門ジモンさんが送る肉料理に特化した待望の肉専門番組が、これです。出られて光栄です。

放送は、10/09(日) 18:40~19:10です。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.416連続更新を達成しました。

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革命

「ちんや」に、革命的に新しい溶き卵2種が登場します。

新メニューです。

しかも、そのネーミングを公募。応募作が将来本当にお店のメニュー名として使われます。ゆくゆくは商標登録を目指します。

これは、すき焼き界の革命だ!
しかし明治維新が必然だったように、この革命もまた必然と言えるでしょう。なんてね。

■メニューの紹介
・メニュー名=「変わりタマゴ」
①カレーオイル入り卵(仮称)
②ヨーグルト入り卵(仮称)
・価格=各200円(税込み)
・提供店舗=すき焼き「ちんや」浅草本店お座敷

■卵の詳細
①溶き卵にカレーオイルを加えます。
②溶き卵にヨーグルトを加えます。
*「甘」「辛」「旨」の三味が強烈なすき焼きは、最初美味しく感じるが、食べ続ける内に飽きてしまうことがあります。そこで「苦」「酸」を足すことで、五味が揃い、最後まで美味しく食べ続けられます。
*伝統に反するので一見革命的に見えますが、食の理論に沿ったレシピです。

(カレーオイル入り卵)
・カレー粉と若干のスパイスをオイルに入れて溶き、それを生卵に加えます。
・すき焼きに足りない「苦味」を補い、アクセントを付けます。
・カレー風味のすき焼きは映画監督の小津安二郎(おづ やすじろう、1903年-1963年)が好んで食べました。小津が愛した旅館「茅ヶ崎館」さんで今でも食べることが出来ます。
・ただし小津方式は、カレー粉をそのまま振りかけるところが、「ちんや」方式と違います。オイルに溶かす「ちんや」方式は吉田裕一調理長が平成26年に発案しました。
・シラタキに良く合います。(キンピラに七味をかけると美味しいのと同じ原理です)
・金彩の器に入れてお出しします。
・風水によれば、カレーのウコン色は、運気・パワーが上昇します。目出度い会合、あるいはご商談にピッタリです。(会社の新年会、創業記念日、ご接待)
・使い残したら、ごはんにかけて食べると美味しくいです。どこか懐かしい味がします。

(ヨーグルト入り卵)
・ヨーグルトを生卵に加えます。
・すき焼きに足りない「酸味」を補い、味を中和させます。(「味の抑制効果」と言います。)
・甘辛味と酸味とがバランスして、信じられないくらいサッパリ、マイルドに感じます。(酢の物に醤油を加えると美味しいのと同じ原理です。)
・どの具材もサッパリと食べられます。
・日本料理店「バサラ」さんが開発した「トマトすき焼き」にヒントを得て、「ちんや」六代目住吉史彦が平成27年に発案しました。
・ただし「バサラ」方式では、トマトを鍋の中に入れて、全てを酸っぱくするのに対し、「ちんや」方式では、玉丼の中だけを酸っぱくします。
・酸っぱいヨーグルトが苦手な方でも「抑制効果」で中和することで美味しく食べられる。ヨーグルトの新しい使い方でもあります。
・柿釉(かきゆう、朱色)の器で提供します。ヨーグルトの白色がよく映えます。

■ネーミング公募について
・浅草の「ちんや」店舗にて実施しています。実際に店舗で食べた方だけが投票できます。ネットでの募集は致しておりません。
・参加費無料。
・お一人様一作に限らせいただきます。
・募集期間:平成28年12月5日(月曜)まで
・結果発表:平成29年1月1日(元日)
「ちんや」すき焼き思い出サイトにて
http://www.sukiomo.com/
・入選者の特典:すき焼き券 10.000円を進呈します。

(以上)

追伸

CSフジテレビONEの
『寺門ジモンの肉専門チャンネル』に出演させていただきます。

芸能界一肉に詳しい男」寺門ジモンさんが送る肉料理に特化した待望の肉専門番組が、これです。出られて光栄です。

放送は、10/09(日) 18:40~19:10です。

 

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第二回

国際観光日本レストラン協会「第二回青年後継者の集い」を開催いたしました。冒頭私は代表世話人として、この↓ように挨拶させていただきました。

(以下私の挨拶)

住吉史彦でございます。一言ご挨拶申し上げます。

本日は「第二回青年後継者の集い」「いざ鎌倉」と題しましてお誘いいたしました所、第一回を上回る数の皆さんが、馳せ参じて下さいました。本当にありがとうございます。あ、すみません、ここで拍手が湧き起こる段取りなんですけど(笑い)はい、まばらな拍手をありがとうございます。

実は私、皆さんにお声かけする立場の者としまして、今回どの位の方に来ていただけるか、前回よりも余程心配に思っておりました。私は、こういった会の運営も、料理屋の経営と基本は同じだと思っております。「ヒマだったし、試しに行ってみたら、なかなか良かったから、もう一度」という具合にリピートしていただくのが好ましい展開です。ですので、今日大勢お越しいただければ、それは第一回が好評だったということの証明であり、逆に人数が減れば第一回は不評だったということになるわけでありまして、それで先ほど申しましたように大変心配しておった次第でございますが、結果は前回を上回る数のご参加をいただけまして、心からほっとしております。

それどころかですね、4月にはオブザーバーだった方で、その後レス協会に入会して下さった方がおいでです。横浜の「荒井屋」さんと埼玉の「福寿家」さんですね。ありがとうございます。また関西支部の「支部だけ会員」だった道頓堀の「はり重」さんが協会本体にも入会して下さり、今回参加して下さっています。大変嬉しいことですので、合せてご報告いたします。

そして、こういう形がとれましたのも、第一回で講師をお務めいただきました「綱八」の志村さん、御店として受け入れて下さいました「今朝」の藤森さん、それから二次会を受け入れて下さいました「車屋」の伊藤英里さんのおかげだと思っております。お三方とも今日お見えですので、あらためまして御礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。

さて、それで、今回でございます。協会の「これまで」と「これから」について尾川会長にとっくりと語っていただきますが、実は私もこういう機会は初めてです。私は34~35歳の頃から協会に出入りさせていただきまして、今が50歳ですから、15年ほどになるのですが、このような機会は初めてでして、大変楽しみにしております。会長、どうぞ、よろしくお願い申し上げます。1時間では不足だということは重々承知しておりますが、そこを曲げて、簡略にお話しいただきまして、なんとか、1時間05分位に(笑い)纏めていただければと存じます。何卒よろしくお願い申し上げます。

それから、その後は「御代川」さんのお食事と「近藤」さんの二次会です。「御代川」さんには大変なご面倒・ご負担をおかけして、本当に恐縮です。恐縮ではありますが、今日7時半まで終わらせてしまえば、当分回ってきませんのでね(笑い)はい、良かったですねえ。

逆にですね、その辺りに座っておいでの皆さんは、「次は回って来るかも」と今から覚悟をお決めいただけたら、と存じます。私も協会に入りたての頃に関東支部の納会を頼まれまして大変緊張しましたのを昨日のことのように覚えております。そういうことは前触れなく、急に言われますのでね。地震・雷・火事・台風、それからレストラン協会は急に来ます(笑い)ので、日頃から充分備えていただければと存じますが、

えー、なんでしたっけ?そうそう、御代川さん、喉元過ぎればなんとやらですのでね、どうか一つよろしくお願い申し上げます。

最後になりましたが、世話人のメンバー紹介です。お名前をお呼びしましたら、自席でご起立願います。

それから、最後の最後にもう一言だけ、私ごとを申し上げさせていただきます。実は私、今回で最後回です。私は昭和40123日生まれでして、去年の12月に既に50歳に成っておりますから、今年で卒業です。もちろん本年度は来年の331日までですから、来年度に橋渡しするお仕事は年度いっぱいさせていただきますが、皆さんにお集まりいただくイベントの主催者としては今日が最後となります。じゃあ、来年はどうなるの?という話しは懇親会の最後にさせていただくことにしまして、ただ今の時点では、なんとか、ミッションでありますところの2回開催に漕ぎつけましたことにつき、お世話になったすべての皆さんに御礼を申し上げまして、私の挨拶を終わりたいと思います。本日は誠に誠にありがとうございます。

追伸

CSフジテレビONEの
『寺門ジモンの肉専門チャンネル』に出演させていただきます。

「芸能界一肉に詳しい男」寺門ジモンさんが送る肉料理に特化した待望の肉専門番組が、これです。出られて光栄です。

放送は、10/09(日) 18:40~19:10です。

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ニッポン観光の影④

10/110/210/3号に続いて、読売新聞さんが連載している「ニッポン観光の影」という特集の件です。

3日間で既に、中国系インバウンド観光業は、現状ではまともな商環境ではない、まともな市場ではないということが、お分かりいただけたと思いますが、4日目の今日は「真打」とも申すべき民泊の件です。

読売新聞の9/24号によりますと、

「京都市は今年5月、市内の民泊物件2.702件の実態調査結果を公表。53%は仲介サイトの地図が不正確で所在地を特定できず、意図的に不正確にしたとみられる例もあった。」

ご、ごじゅうさんパーセントが不正確だって!

もちろん意図的ですよね。摘発逃れ、指導逃れが目的です。客には、商談が成立した後で、正しい住所を教えるのだとか。

いやはや。まったく、トホホですが、この記事には希望もありました。

京都市が民泊規制に熱心だということです。

この記事には載っていませんでしたが、我が台東区も民泊規制条例を制定しました。

民泊は、この国の観光業を破壊するだろうということを、京都と台東区は分かっています。だってパリが既にそうなったんですから。

オリンピックなど一時の話し。観光業を壊すことは、国の百年の大計から外れます。

民泊推進派の皆さん、落ち着いて考えて欲しいです。

追伸

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『寺門ジモンの肉専門チャンネル』に出演させていただきます。

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放送は、10/09(日) 18:40~19:10です。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.413連続更新を達成しました。

 

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安愚楽鍋

『安愚楽鍋』(あぐらなべ)を購入しました。

明治4年に刊行された本物です。古書を扱っている知人が持って来てくれました。

正確に書きますと、この本は、

『牛店雑談 安愚楽鍋』の初編(仮名垣魯文著、落合芳幾画)

粋な姐さんやたいこ持ち、西洋かぶれから田舎侍まで、牛鍋店に出入りする客を描き、文明開化期の風俗を風刺した滑稽本です。「開化期風俗文学の筆頭」と言われたりするそうです。

手に取りますと、和綴じの本というのは、厚い本ではないのに温かみがあって良いですね。

でも、とてもとても読みにくいです。特に平仮名が。

一方楽しいのは挿絵。

明治維新からすぐの頃だというのに、バターやチーズを売る店が描かれています。洋風の馬車が走っていて、御者はマントを着込んでいます。牛鍋を食べる客はほとんどが和装ですね。

しばらくは眺めて楽しめそうです。

貴重なものを在り難うございました。

追伸

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『寺門ジモンの肉専門チャンネル』に出演させていただきます。

「芸能界一肉に詳しい男」寺門ジモンさんが送る肉料理に特化した待望の肉専門番組が、これです。出られて光栄です。

放送は、10/09(日) 18:40~19:10です。

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市田邸

「市田邸」で開催された、劇団「疎開サロン」さんの公演を観て来ました。「台東区アートアドバイザー」としてお手伝いしている公演です。

「市田邸」というのは、上野桜木1丁目(=芸大の裏手)に在る古民家です。

明治40年に日本橋で布問屋を営んでいた市田善兵衛の自宅として建てられたもので、国登録有形文化財建造物です。

当初は平屋の建物だったそうですが、大正時代に家族が増えたため増築して、現在は木造2階建て。戦後、市田家の長女・春子さんが、この家を使って下宿経営を始め、芸大音楽部声楽科を中心とした学生が、ここ住み、育っていったそうです。

その後平成13年、下宿経営を止めることになった時、地域や東京芸術大学の有志が集まり、ここを借り受けて、芸術文化活動の拠点として使うことになりました。NPOたいとう歴史都市研究会(「たい歴」)という組織も出来て、「市田邸」の管理は、今はこのNPOがしています。

文化財の活用事例として、私は大変結構なことだと思っています。

「たい歴」さんでは、この家の貸し出しもやっていて、今回の公演は、それです。内外の古典作品を、劇場以外の空間で上演することを続けて来られた「疎開サロン」さんの「牡丹燈籠」(=三遊亭圓朝作の怪談)でした。

いやあ、怪談って、普通の家の狭い空間で聞くと格段に怖いですねえ。殺しの場面では役者さんは、庭を転げ回って大奮闘。

近所の本物のカラスの声も、いい感じのBGMになっていました。

「疎開サロン」の皆さん、お疲れ様でした。

追伸

拙著は好評(?)販売中です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。

東京23区の、全ての区立図書館に収蔵されています。

四六判240頁

価格:本体1600円+税

978-4-7949-6920-0 C0095

2016年2月25日発売

株式会社晶文社 刊行

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.411連続更新を達成しました。

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ニッポン観光の影③

昨日・一昨日に続いて、読売新聞さんが9/20から連載を開始した、「ニッポン観光の影」という特集の件です。

2日間で既に、中国系インバウンド観光業は現状ではまともな商環境ではない、まともな市場ではないということが、お分かりいただけたと思いますが、今日は3日目ですので、その現状が今後どうなるか、です。

結論から申しますと、悪くなりそうです。

理由は規制緩和です。

読売新聞の9/23号に書いてありました通り、「通訳案内士」の資格がなくても、有償でガイドを出来るようになるのです。民泊緩和に続く、とほほ緩和の第二弾の申せましょう。

成長するためには規制緩和するしかない、っていうのは神託なんでしょうか。衛生とか交通とか、そういう分野での規制緩和はやりにくいけど、その点観光なら緩くしても、まあ、平気だろーっていう感じなんでしょうか。

たしかに現状の「通訳案内士」の試験は難し過ぎるかもしれません。私も本屋さんでテキストを見ましたが、

ひえー、こんなにたくさん覚えることがあるのかあ!

と思いました。

で、結局どうなっているかと申しますと、9/23号を引用すれば、中国人ガイドはこの資格を無視していて、

「大阪城では、徳川家康が建てたと説明していた」

ということになっています。こういう人と、試験を通った人とで二極化が起きてしまっているのです。

私は、今時の観光をめぐる情勢が腹立たしくて仕方ありません。

勉強熱心で、倫理観の高い人が恵まれる経済を創らないといけません。中国人でも、そういう方はいると思いますけど。

追伸

拙著は好評(?)販売中です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

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価格:本体1600円+税

978-4-7949-6920-0 C0095

2016年2月25日発売

株式会社晶文社 刊行

 

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ニッポン観光の影②

昨日に続いて、読売新聞さんが9/20から連載を開始した、「ニッポン観光の影」という特集の件です。

9/21の記事には、残念なガイドが蔓延る背景について書かれていました。

それは、ネット。

ネットを使って、中国国内の旅行業者が、日本在住のガイドを雇っているケースが大変多いので、日本の当局が実態を把握しにくいようです。記事を引用しますと、

「中国の大手旅行サイトには、白ナンバーの車の画像とともに、自己紹介や携帯番号を記した日本在住のガイドたちの写真がずらりと並ぶ」

「白タク行為を公然と売り込むページだ」

そう、ガイドすることが違法なだけでなく、客を載せて運転することについても許可を取っていないのです。

そのことを批判されても、

「友人や知人と旅行するようなもの」と悪びれる様子もないのだとか。いやはや。

昨日も書いたことを繰り返しますが、中国系インバウンド観光業は現状ではまともな商環境ではない、まともな市場ではないと考えていただくのが良いと思います。実際、日系の大手旅行会社はあまり取り扱っていません。

これはどうも、民泊紹介サイトと似たような事情ですね。

ネットが個人ビジネスをし易くした結果、違法なものでも、取り締まりが追いつかないようです

困ったもんです。国が手を打ってくれないので、我々は自衛するしかないようです。

彼らにバック・マージンを出さない弊店でも、連日彼らから架かってくる電話の応対をしなければなりません。順法精神のない人間と話すのが、どんなに苦痛に満ちたものか、皆さんも想像していただけると嬉しいです。

今のところ、私は「時間厳守」「遅刻NG」をきびしく言い渡すことで、順法精神のない人間が弊店に入ってくることを止めようとしています。ルールを守らない人間は、たいてい時間も守らないからです。これは一定の効果があると考えています。

なにはともあれ、トホホな状態です。ご同情を賜りたく、お願い申し上げます。

 

追伸

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「芸能界一肉に詳しい男」寺門ジモンさんが送る肉料理に特化した待望の肉専門番組が、これです。出られて光栄です。

放送は、10/02(日) 15:00~15:30 です。

 

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ニッポン観光の影

..読売新聞。

この記事が広く読まれれば、もう、

「ちんや」さんも中国人でウハウハなんでしょうね。羨ましいなあ。

などと言われなくて済みます。

さて「この記事」と申しますのは、読売新聞さんが9/20から連載を開始した、

「ニッポン観光の影」という特集です。

その記事によりますと、

「中国出身で関東地方に在住する40代の女性ガイド」は、

・基本給なし。収入は免税店からのバック・マージンに頼っている。

・ガイドする際の飛行機代や宿泊代は自腹。

・日本の「通訳案内士」の資格は無し。つまり違法ガイド。

という驚くべき状態で、香港の旅行会社が出してくるガイドの仕事をしているそうなのですが、こういう人物がガイドをすると、どういうことになるかというと、別のケースですが、

・免税店に客を誘導し、そこに3時間も滞在させる。

・@数万円の健康食品や、珊瑚や真珠を買わせる。(本当に数万円の価値があるのではなく、マージンを乗せた分割高)

・買い物、いや、買わせ物に3時間も費やした結果、富士山には大遅刻して、日没前のわずか20分程度を富士山で過ごさせる。

という事態が起きているのだそうです。

実は大遅刻は弊店などでも頻発していて、本当に迷惑しています。今月も2時間遅刻の事例がありましたが、何故そんなに遅れてくるのか、買わせ物に時間を費やしていたからに違いありません。

買うまで買わせるから、2時間もかかるんです。

そんな彼らにバック・マージンを出さない弊店でも、連日彼らから架かってくる電話の応対をしなければなりません。それが、どんなに苦痛に満ちたものか、皆さんも想像していただけると嬉しいです。

そして、さらに驚くべきことに、取材に応じた在日中国系旅行会社の中国人社長(50)が言うには、

「悪いのは客だ。ツアーの値段が安いのは、それなりの理由があると知ってもらわないと」

要するに、中国系インバウンド観光業は現状ではまともな商環境ではない、まともな市場ではないと考えていただくのが良いと思います。実際、日系の大手旅行会社はあまり取り扱っていません。

この記事が広く読まれれば、もう、

「ちんや」さんも中国人でウハウハなんでしょうね。羨ましいなあ。

などと言われなくて済みます。助かります。

で、問題は、このトホホな状況を改善する方策が在るのか?ですが、それもこの記事に載っていました。

それは国税。

国税当局が既に把握しているところでは、彼らはバック・マージンを税務申告しておらず、脱税の疑いが濃厚なのだとか。

..国税。

ここは観光日本のために一肌ぬいでいただきましょう。

最後に、念のため確認しますが、中国人の大遅刻は国民性ではなかったのです。悪しき商慣習・悪しき商環境の成せる業だったのです。ここはしっかり認識しておきましょう。

 

追伸

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『寺門ジモンの肉専門チャンネル』に出演させていただきます。

「芸能界一肉に詳しい男」寺門ジモンさんが送る肉料理に特化した待望の肉専門番組が、これです。出られて光栄です。

放送は、10/01(土) 15:30~16:00と

10/02(日) 15:00~15:30 です。

追伸②

拙著は好評(?)販売中です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。

東京23区の、全ての区立図書館に収蔵されています。

四六判240頁

価格:本体1600円+税

978-4-7949-6920-0 C0095

2016年2月25日発売

株式会社晶文社 刊行

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.408連続更新を達成しました。

 

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1000人すき焼き

なるほど、その手がありましたか。迂闊にも、そのニュースを視るまで気づきませんでした。

大勢ですき焼きをしたい時は、柔道場を使えば良かったんですねえ。

「そのニュース」と申しますのは、

「大野将平らリオ金祝賀会 1000人すき焼き」という記事です。

日刊スポーツさんが伝えたところでは、

「リオデジャネイロ五輪柔道男子73キロ級金メダリストの大野将平(24=旭化成)が19日、同じ天理大出身でパラリンピック男子100キロ超級銅メダルの正木健人(29)とともに奈良県の天理教教会本部での祝賀会に参加した。」

「会場を埋めた約1000人に振る舞われたのは、すき焼き。柔道部の優勝を祝う、昭和初期からの伝統の食事で、和牛300キロを一斉に平らげた。」とか。

画像を見ますると、柔道場には紅白の幕が飾りつけられ、広い畳を学生服の男子ばかりが埋め尽くしています。スゴい状態です。この状態ですき焼きをしたのですねえ。

思えば、50人以上で、畳ですき焼きを出来る設備って、あんまり無いんです。東京では畳の宴会場は今後さらにどんどん無くなるでしょう。

普通の宴会場は世の中にたくさんがありますが、やはりすき焼きは畳じゃないとねえ。

しかし、この問題は今回一気に解決しました。柔道場を使えば良いのです。目から鱗でした。ありがとうございました。

あ、いや、金メダルお芽出とうございました。

追伸

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「芸能界一肉に詳しい男」寺門ジモンさんが送る肉料理に特化した待望の肉専門番組が、これです。出られて光栄です。

放送は、10/01(土) 15:30~16:00と10/02(日) 15:00~15:30
です。

追伸②

拙著は好評(?)販売中です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。

東京23区の、全ての区立図書館に収蔵されています。

四六判240頁

価格:本体1600円+税

978-4-7949-6920-0 C0095

2016年2月25日発売

株式会社晶文社 刊行

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.407連続更新を達成しました。

 

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