ニッポン観光の影

..読売新聞。

この記事が広く読まれれば、もう、

「ちんや」さんも中国人でウハウハなんでしょうね。羨ましいなあ。

などと言われなくて済みます。

さて「この記事」と申しますのは、読売新聞さんが9/20から連載を開始した、

「ニッポン観光の影」という特集です。

その記事によりますと、

「中国出身で関東地方に在住する40代の女性ガイド」は、

・基本給なし。収入は免税店からのバック・マージンに頼っている。

・ガイドする際の飛行機代や宿泊代は自腹。

・日本の「通訳案内士」の資格は無し。つまり違法ガイド。

という驚くべき状態で、香港の旅行会社が出してくるガイドの仕事をしているそうなのですが、こういう人物がガイドをすると、どういうことになるかというと、別のケースですが、

・免税店に客を誘導し、そこに3時間も滞在させる。

・@数万円の健康食品や、珊瑚や真珠を買わせる。(本当に数万円の価値があるのではなく、マージンを乗せた分割高)

・買い物、いや、買わせ物に3時間も費やした結果、富士山には大遅刻して、日没前のわずか20分程度を富士山で過ごさせる。

という事態が起きているのだそうです。

実は大遅刻は弊店などでも頻発していて、本当に迷惑しています。今月も2時間遅刻の事例がありましたが、何故そんなに遅れてくるのか、買わせ物に時間を費やしていたからに違いありません。

買うまで買わせるから、2時間もかかるんです。

そんな彼らにバック・マージンを出さない弊店でも、連日彼らから架かってくる電話の応対をしなければなりません。それが、どんなに苦痛に満ちたものか、皆さんも想像していただけると嬉しいです。

そして、さらに驚くべきことに、取材に応じた在日中国系旅行会社の中国人社長(50)が言うには、

「悪いのは客だ。ツアーの値段が安いのは、それなりの理由があると知ってもらわないと」

要するに、中国系インバウンド観光業は現状ではまともな商環境ではない、まともな市場ではないと考えていただくのが良いと思います。実際、日系の大手旅行会社はあまり取り扱っていません。

この記事が広く読まれれば、もう、

「ちんや」さんも中国人でウハウハなんでしょうね。羨ましいなあ。

などと言われなくて済みます。助かります。

で、問題は、このトホホな状況を改善する方策が在るのか?ですが、それもこの記事に載っていました。

それは国税。

国税当局が既に把握しているところでは、彼らはバック・マージンを税務申告しておらず、脱税の疑いが濃厚なのだとか。

..国税。

ここは観光日本のために一肌ぬいでいただきましょう。

最後に、念のため確認しますが、中国人の大遅刻は国民性ではなかったのです。悪しき商慣習・悪しき商環境の成せる業だったのです。ここはしっかり認識しておきましょう。

 

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978-4-7949-6920-0 C0095

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株式会社晶文社 刊行

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.408連続更新を達成しました。

 

Filed under: ぼやき部屋,今日のお客様 — F.Sumiyoshi 12:00 AM
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