クラシック音楽

節分イベントで、美味しい卵の生産者「㈱オークリッチ」代表・富樫直樹さんと対談しました。オークリッチさんの理念と取り組みは、実にご立派です。
「鶏の持つチカラを引き出す」ために、
・放し飼いで飼育する
・遺伝子組み換えでない穀物飼料を使う
・発酵飼料と山野草などの青草を積極的に与える
・水と空気と土と光を十分に与える
などに実行しておられ、また、
・鶏舎にクラシック音楽を流す
そうな。この部分が気になったので、対談の中で、どういう音楽が尋ねてみたところ、富樫さんの返事は、
やはりモーツァルトですかねえ。ダメだったのは日本の演歌です。演歌をかけると明らかに鶏の落ち着きがなくなるんです。
ほお、そうでしたか。でも富樫さん、「イグノーベル賞」ではヴェルディのオペラ「椿姫」が効くと書かれていますよ。
「椿姫」が効くと書かれているのは、2013年の「イグノーベル医学賞」の論文なのですが、その賞を獲得したのは、日本人の新見正則さんでした。新見さんの文を引用しますと、
「心臓を移植したマウスは、免疫の拒絶反応によって平均7日間で死んでしまいますが、ヴェルディのオペラ「椿姫」を聴かせたところ、生存期間が平均で40日間にまで延びました。次に長かったのがモーツアルトで、平均20日間でした。エンヤの歌では平均11日でした。ほかにも英語のリスニングCD、工事現場の音、周波数音などでも実験しましたが生存期間には変化は見られませんでした。音楽が効果的でした。」
富樫さんの鶏舎は、新潟県村上市の日本海に面した場所にあり、強風で砕けた波飛沫が大量に降り注ぐような場所にあります。
私が鶏さんだったら、そんな寒い場所で落ち着いてモーツァルトを聞けないと思いますねえ。
今度、ヴェルディや、ワグナーとかも試してはいかがでしょうか?テンション騰がると思いますけど。

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人脈トーク

某義塾大学卒業生の得意技=人脈トーク
俺はね、Kさん(やはり某義塾出身の偉い人)をね、わりと知ってるんだ!
私:そうでしたか、凄いですね。(心の声:Kさんなら、私もわりと存じ上げてますけど、貴殿の話題が出たことはないですね)
俺はね、Eさん(やはり某義塾出身の偉い人)をね、結構知ってるんだ!
私:そうでしたか、凄いですね。(心の声:Eさんなら、私も結構存じ上げてますけど、貴殿の話題が出たことはないですね)
俺はね、Ⅰさん(やはり某義塾出身の偉い人)とはね、親しいんだ!
私:そうでしたか、凄いですね。(心の声:Iさんとは、私もお親しくさせていただいてますけど、貴殿の話題が出たことはないですね)
俺はね、Oさん(やはり某義塾出身の偉い人)とはね、昵懇なんだ!
私:そうでしたか、凄いですね。(心の声:Oさんなら、私も昵懇ですけど、貴殿の話題が出たことはないですね)
先輩方、あんまりカッコ良くないですよ、ハッキリ申して。

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節分イベント

節分、世間は恵方巻で忙しかったようですが、弊店では卵のイベントを致しました。
史上初の(笑い)、
「卵を食べるための、すき焼き会」でした。「卵を食べるため」ですから、肉は「二の次」のすき焼き会です(笑)。
<「大寒卵」とは>
この時季は、卵を食べるには最高の時季です。卵の「旬」と言っても良いと思います。その理由は極寒の気候に耐えて、鶏が必死に卵を産むからです。一年で一番パワーがのった卵を食べて、「寒いは旨い」を体感していただけると存じます。
風水では、「大寒」の日に産まれた卵を食べると、その年の金運が上昇すると申しますが、あながち根拠の無い話しでもないのです。2019年に開業や投資を予定している皆様は、きっとご利益があると思います。
この会でご提供申し上げた卵は、特に寒い環境で産まれた卵。新潟県の最北端・村上市の、日本海に面した鶏舎で産まれた「大寒卵」です。
目の前が海なので、その鶏舎の中にはいつも汐風が吹き抜けます。特に冬の日本海は毎日のように荒れた海になりますので、鶏舎には強風で砕けた波飛沫が大量に降り注ぎます。そうした特に厳しい環境から届いた卵を召し上がっていただきました。
<生産者「㈱オークリッチ」さん>
今回の卵が素晴らしいのは、自然環境だけによるものではありません。生産者である「㈱オークリッチ」代表・富樫直樹(とがし・なおき)さんの理念と取り組みは、実にご立派です。
「鶏の持つチカラを引き出す」ために、
・放し飼いで飼育する
・遺伝子組み換えでない穀物飼料を使う
・発酵飼料と山野草などの青草を積極的に与える
・水と空気と土と光を十分に与える
といった手法を採用なさっています。
ありがたいことに当日は、富樫さんご本人が「ちんや」に来店されましたので、直接説明をお聞きいただきました。
「大寒卵」も、特定の日に獲れた卵を珍重するのですから、一見、恵方巻やバレンタインチョコ、ボジョーヌーボー、クリスマスケーキといった記念日商法に似ていなくもありません。
が、違うところもありまして、
・美味しい根拠がある。
・特定の日に獲れたものであって、特定の日に消費するものではないので、フードロスの問題は発生しない。
インチキな「恵方巻」の日に、あえて硬い催しをやるのは、なかなか痛快な気分でした。

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言い方

住吉さんは、なんで、そういう言い方をするんですか?
と聞かれることがあります。
脂の融点が低い、とか、
不飽和脂肪酸の割合が多い、とかいう言い方についてです。
脂の融け方が良い、
と言った方が感覚的に分かり易いのに、どうして、そういう言い方をしないのか、という質問です。
ちなみに肉の業界では同じことを、
「あぶらとけ」が良い
と言います。
これを商売上のコミュニケーションとして考えた場合、分かり易くないことは不利に作用します。
普通の人は「ゆうてん」という音を聞いた場合、祐天寺駅しか思い出さないでしょう。だから、なんで、肉と東横線が関係あるのか?と思ってしまいます。
分からなきゃ売れないのに、分からない言い方をするのは×ですね。それなのに、なんで、そういう言い方をするんでしょう?
自分でも良く分かりませんが、たぶん、
マジシャンの「タネ明かし」の気分とでも申しましょうか。
だから、私は理屈を聞きたがらない方には、無理には説明しません。マジックの「タネ」を聞きたがらない人は多いですからね。対面で説明するのは、あえて聞かれた場合だけです。

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浅草六区芸能伝~第14幕

月刊『浅草』に東洋興業会長・松倉久幸さんの「浅草六区芸能伝」が連載されていて、おもしろいです。
松倉さんは、2016年に刊行された拙著『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』の中で私が対談させていただいた、浅草の九人の旦那衆の一人ですが、その松倉さんの連載が、このところ『浅草』の巻頭に連載されているのです。
さて今月の「第14幕」は「東洋館」の「色物」についてです。
現在「東洋館」がある場所には、かつて「フランス座」があり、ストリップショーとお笑いで一時代を築きましたが、お笑い芸人たちがテレビに転進することが多くなり、またストリップに対する世間の見方も変わったことから、松倉さんは業容の転換を決断します。
平成12年に色物専用劇場「東洋館」が開業しました。
「色物(いろもの)」というのは、興行界の用語ですが、落語・講談をのぞく演芸のことでして、具体的には漫談、マジック、曲芸などを言います。
この時から松倉さん率いる「東洋興業」は「浅草演芸ホール」が主に落語、「東洋館」が「色物」という体制になりました。
ですので、「第14幕」で紹介される芸人さんは、わりあい最近の方々ということになります。
そのわりあい最近の色物芸人の筆頭格として紹介されているのは、
「ナイツ」さんです。松倉さんの評は、
「大変な勉強家で、数多くの舞台をこなしつつ着実に腕を磨き、正統派でありながら独自の技も満載の時事ネタでブレイクを果たしました。塙は漫才協会の副会長、土屋は常務理事でもあります、必ずや、未来のお笑い界をしょって立つ存在となってくれることでしょう。」
土屋さんは、大のすき焼き好きでもありまして、雑誌で「ちんや」を紹介して下さったことがあります。
ますますのご活躍を祈念します。
『浅草』、購読ご希望の方は㈱東京宣商さんへ。TEL:03-5827-1962

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あと2か月

ちょい食べGO!は、あと2か月です。二回目の告知ですが、
肉の食べくらべキャンペーンを開催しています。タイトルは、
「めざせ13冠 ちょい食べGO!」
これは何かと申しますと、
「ちんや亭」の肉メニューを召し上がった方にスタンプカードをお渡しし、1種類食べるたびにスタンプを1個押して行くキャンペーンです。
7種類、10種類、13種類を召し上がった時点で、それぞれ称号と特典がもらえます。
《7冠(7種完食)》称号=牛聖、特典=ちんやお食事券2,000円
《10冠(10種完食)》称号=牛王、特典=ちんやお食事券3,000円
《13冠(13種完食)》称号=永世牛王、特典=ちんやお食事券5,000円または肉1㎏
*ちょい食べサイズはもちろん、 レギュラーサイズを召し上がった場合でもOKです。
*「食べくらべ」が主眼ですので、同一料理を再度召し上がった場合は、スタンプの追加はありません。
実施期間=2019年3月31日まで。
<このキャンペーンを通じて、住吉史彦が皆様にお伝えしたいことは>
「ちょい食べ」は楽しく、そして世の中の為(フードロス削減)にもなる、ということです。ちょい食べサイズを一度に2種類食べていただけば、4日で7冠達成です。
すでに4名の方が7冠、2名の方が13冠を達成しておられます。
ご賛同いただける皆様のご来店をお待ちしております。

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一頭買い

昨年末は、このブログが中断致しまして、皆様にご心配をおかけしましたが、おかげ様にて大晦日に再開することができまして、そこから本日まで一か月連続更新することができました。また、その間年末年始の繁忙期も大過なく営業することができました。あらためて心より御礼申し上げます。さて、
とあるご取材で「一頭買い」の話しをしてみました。すぐにはピンと来ない様子でしたが、段々理解して下さると良いと思います。
「一頭買い(いっとうがい)」とは、文字通り、飲食店や小売り店が牛さん一頭の肉全部仕入れることを言います。
食肉市場では基本的に一頭単位で取り引きされているので、問屋さんは必ず一頭買うわけですが、その肉の行き先が問題です。一頭全部を街場の飲食店一軒が全部引き取っているかと申しますと、それはかなり珍しいことでして、牛さんの一部の部位だけを仕入れるレストランさんが多いと思います。ステーキ屋さんはサーロインとフィレしか使わないことが多いので、当然そこしか仕入れません。
そんな中で弊店が一頭買いをしている理由はなんでしょう?それは細かい注文をつけたいからです。
皆さんご存じの通り、私は「適サシ肉宣言」をしていますので、そういう牛さんしか買いませんが、そういう細かい注文をしておいて、「フィレしか要らない」とか注文したら問屋さんは、それ以外の部位を売り捌くために、四苦八苦しなければいけないわけで、ご迷惑なご注文になってしまいます。受けてもらえないでしょう。
だから、宣言に書いたような細かい条件をつけるなら、一頭丸ごと買ってあげないといけないわけです。
また、保管上の取り扱いについても、
2週間は脱骨せず丸のままで熟成させて欲しいとか、弊店からの希望があるので、それをやっていただくためには、一頭丸ごと弊店のものでないといけません。
このように、「一頭買い」は味に直結することがらなんですが、どうも、言葉は取引上の細かい話しに聞こえるのか、一般の方に話してみても、ピンとこないことが多いようです。
弊ブログの読者の皆さんは、どうぞ、御記憶下さい。

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社長とメデイア

社長がテレビやメデイアに出るのは良くない。
と教える方がいます。理由は、
テレビで自分が言ったことを実際に実行せざるをえなくなってしまい、無理な経営=例えば借り入れを起こす展開になってしまうことすらあるからです。
私もそう思います。
が、実際問題、弊社の場合は、テレビに出ると収入につながりますから、大言壮語をしないよう、気をつけつつ出る、ということになります。
ここで問題なのは、社長が大言壮語しないとテレビ的には面白くないことです。過剰な「こだわり」のある人の方が、テレビ的には面白いですよね。
他にこだわっていることはありませんか?
その他にこだわっていることはありませんか?
その又他にこだわっていることはありませんか?
・・・といった誘導尋問に乗せられて、普段やってもいないことをテレビで言ってはダメです。
テレビで自分が言ったことを実際に実行せざるをえなくなってしまい、無理な経営になってしまうことがあるからです。
気をつけましょう。

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名刺交換のマナー

検索で名刺交換のマナーを教えるサイトをいくつか見つけ、読んでみました。このところ新年会が続いていて、名刺交換の嵐だからです。
で、気づきました。
どういうタイミングで名刺交換すべきか教えているサイトが、ほとんど無いです。
名刺交換を始めてからの作法については、あーでもない、こーでもないと教えられています。曰く「相手先の会社名やロゴの上に指がかかるようにしていけない」とか。私は、そんなことで怒るほど了見狭くないですけどね。
それより問題なのは、やはりタイミングです。今まさに刺身を口の中に投入しようとしている、その瞬間に、
ちょっと御挨拶よろしいでしょうか?!!!!!
と来るのはですよ、
はい、勿論、どうぞ!
と口では申しますが、内心怒り狂わずにはおられません。
あ、料理業界以外の方には、この状況が想像つかないかもしれませんが、本格的なフルコース料理を食す合間をぬって、名刺交換したがる方がおいでなのです。料理屋にもろもろの商品を納めている、「協力業者」「賛助会員」といった方々です。
それが仕事なのだから、ある程度は仕方ないです。安からぬ会費を会社が負担して参加しているのだから、その見返りとして多数の名刺が必要だという事情は分かります。最近は名刺管理のアプリとか出来て、名刺管理が以前よりやかましくなりましたから、名刺獲得に以前より必死にならざるを得ないのでしょう。そこは想像つきます。
でも、乾杯した途端にザッと席を立って、名刺交換したい相手に突撃するのはいかがなものでしょうか?
乾杯の酒を楽しむ時間はありません。その酒を醸した蔵の人に対して配慮のない行為だと思うのですが、突撃して来たのは、なんのことはない、別の酒蔵の方。同じ立場で気持ちが分からないもんでしょうか、ね。
名刺交換すべきタイミングを教えるサイトが、ほとんど無いのは困ったことです。

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変態

「こだわり」という言葉が悪い意味から良い意味になってしばらく経ちますが、昨今では「変態」も褒め言葉のようです。
ある鮮魚料理の店主は、自分の眼鏡にかなう魚が仕入れられないと店を休んでしまうそうです。
魚が仕入れられるかは、天候や波浪の加減で予測できませんから、結果、その店は席の予約ができません。客からの予約の申し込みを断ってでも、仕入れにこだわる、その店主は「変態」で、それは褒め言葉なのだそうです。
まあ、言葉は変異するものだから仕方ないですけどね。
時に、私も「変態」だそうです。
適サシ肉宣言」で提示した、肉の条件にこだわっていて、世間が「良し」としている肉=A5とか、有名産地ブランドをまったく無視しているところが「変態」なんだとか。
言われてみれば、私は以前から多数の人様の意見を無視しても平気でした。だって、世間に肉に本当に詳しい人なんて、ほとんどいませんからね。そんな「多数」に合わせる必要なんて、ないわけです。
それを本人は「変態」と思っていないのですが、さて、私は「変態」と言えるでしょうか?
そして、貴女は「変態」?

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