浅草六区芸能伝~第14幕
月刊『浅草』に東洋興業会長・松倉久幸さんの「浅草六区芸能伝」が連載されていて、おもしろいです。
松倉さんは、2016年に刊行された拙著『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』の中で私が対談させていただいた、浅草の九人の旦那衆の一人ですが、その松倉さんの連載が、このところ『浅草』の巻頭に連載されているのです。
さて今月の「第14幕」は「東洋館」の「色物」についてです。
現在「東洋館」がある場所には、かつて「フランス座」があり、ストリップショーとお笑いで一時代を築きましたが、お笑い芸人たちがテレビに転進することが多くなり、またストリップに対する世間の見方も変わったことから、松倉さんは業容の転換を決断します。
平成12年に色物専用劇場「東洋館」が開業しました。
「色物(いろもの)」というのは、興行界の用語ですが、落語・講談をのぞく演芸のことでして、具体的には漫談、マジック、曲芸などを言います。
この時から松倉さん率いる「東洋興業」は「浅草演芸ホール」が主に落語、「東洋館」が「色物」という体制になりました。
ですので、「第14幕」で紹介される芸人さんは、わりあい最近の方々ということになります。
そのわりあい最近の色物芸人の筆頭格として紹介されているのは、
「ナイツ」さんです。松倉さんの評は、
「大変な勉強家で、数多くの舞台をこなしつつ着実に腕を磨き、正統派でありながら独自の技も満載の時事ネタでブレイクを果たしました。塙は漫才協会の副会長、土屋は常務理事でもあります、必ずや、未来のお笑い界をしょって立つ存在となってくれることでしょう。」
土屋さんは、大のすき焼き好きでもありまして、雑誌で「ちんや」を紹介して下さったことがあります。
ますますのご活躍を祈念します。
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