クーポンサイト なぜ廃れた?

久しぶりに「スカスカおせち事件」の「グ×―ポン」さんから電話がかかってきました。

はい、住吉でございますか、留守にしております。ええ、体調がすぐれませんから、しばらく休むと思います。生憎でございました。失礼しまーす。

と、まともには話しませんでしたが、受話器を置いた時、なんだか、ひどく懐かしい感じ~まだやっていらしたんだねえ!という感慨がありました。

そうしましたら、その翌日ネットで、

「クーポンサイト なぜ廃れた?」

という記事を発見しました。まだやってらっしゃるのに「廃れた」とは随分ですねえ。

記事によりますと、

「2010年から2011年前半にかけて、話題となったクーポンサイト。フラッシュマーケティングという手法で、「○時間以内に△△人が購入すればディナー半額に」という、共同購入モデルとして話題になりました。参入障壁の低さから、一時は100サイト以上も誕生しました。また、アメリカの大手、グルーポン社が日本市場へ進出、リクルートなども参入し、わずか数カ月で“戦国時代”へ突入するなど、多くのメディアでも取り上げられました。」

そうでしたねえ、懐かしいです。

「しかし、2011年の年明け早々、2強だったうちの1社、グルーポンが提供したおせち料理(2万円相当とのふれこみ)が、イメージ画像とあまりに違うものが届くトラブルなどもあり、ブームは徐々に沈静化。100サイト以上あったサービスは、次々に閉鎖していき、今年の夏には、2010年当初からサービスを提供していた“老舗”のKAUPONも事業譲渡。継続しているサイトもありますが、ブームとしては1つの時代に幕が降りる形となりました。」

ふんふん、そうでしたか!

三菱UFJコンサルティング&リサーチの鈴木ちさ氏が解説するところでは、日本で定着しなかった理由は・・・

「フラッシュマーケティングの本来の手法は“体験”を共有すること。30人が24時間以内に購入する、というイベントを体験し、レストランのコースを安く体験する、というところが新しかったのですが、徐々に、単に安いだけのクーポンになってしまった。当時、デフレだったこともあり、単なる安売りには、ユーザーが共感しなくなったのが一番の原因ではないでしょうか」

また、スカスカおせちの事件で「クーポンで購入した商品がどういうものが届くか、不安だったにも関わらず、信用を裏切る形となってしまった。結果として、ユーザーが離れてしまうことにもつながったと思います。」

飲食店側にとっても、

「そこに集まってくるユーザーは“チェリーピッカー“と呼ばれる、安売りに集まってくるユーザーばかり。そうなると、飲食店などがクーポンを提供しても、新規顧客やリピーターが獲得できるのではなく、クーポンの商品だけを食べて、リピートしてくれないお客しか来てくれません。そうなってしまうと出店する側にとっては、魅力あるサービスとは言えなくなってしまいます。」

と、まあ、至極当り前の話しばかりです。

あのようなものを面白がって報道したメデイアの皆さんは、少し頭を冷やしていただきたいと思いますね。

あのようなものが廃れて本当に良かったと思います。

誠に御愁傷様でした。

お悔み申します、おっと、間違えた。ゼンゼン悔やまれませんな。

追伸、

3/25と4/1は火曜日で通常なら休業日ですが、春休み中ですし、隅田公園の桜も咲きそうですし、臨時営業いたします。行楽のお帰りなどに、どうぞ御利用下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.480日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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Marketing and Consumption in Modern Japan

薄井和夫先生(埼玉大学経済学部長)の、

Marketing and Consumption in Modern Japan

という新著に「ちんや」が所蔵する開化絵「東京府下第一大区尾張街通煉化石造商法繁盛之図」が載りました。明治6年の銀座煉瓦街を描いた作品です。

御本を在り難く戴いたのですが、拝見しますと、全部英語で字が多いこと・・・十年の歳月をかけた、という大著です。それが全部英語・・・

日本語版もあるのだろう、と思ったら無いのだとか。

この御本は日本の「アマゾン」でも売られているのですが、内容紹介がやはり英語・・・でした。

This book explores the development in Japan throughout the twentieth century of marketing and consumerism. It shows how Japan had a long established indigenous traditional approach to marketing, separate from Western approaches to marketing, and discusses how the Japanese approach to marketing was applied in the form of new marketing activities, which, responding to changing patterns of consumption, contributed considerably to Japan’s economic success. The book concludes with a discussion of how Japanese approach to marketing is likely to develop at a time when globalisation and international marketing are having an increasing impact in Japan.

この文を自動翻訳の「エクサイト」に入れてみましたら、

「この本はマーケティングと消費者保護の20世紀を通じての日本で開発を調査します。

それは、日本がマーケティングへの長い確立している固有の従来のアプローチをどのように持っていたか示します、マーケティングへの西洋のアプローチから分離する、またマーケティングへの日本のアプローチがどのように新しいマーケティング活動の形で適用されたか議論する、どれ、日本の経済的成功に相当に寄付された消費パターンの変更に応答すること。その本は、マーケティングへのアプローチがグローバル化と国際マーケティングが日本で増加するインパクトを持っている時でどんなに日本だろうかの議論で締めくくります。」

全然違うぞ!!!

って言うか、日本語に成ってないぞ!!!

って言うか、笑えるなあ。

これだけコンピューターが発達しても、あいかわらず翻訳って出来ないんですねえ。

仕方ないから、自分で訳すか・・な。

その開化絵の画像はこちらでご覧になれます。

追伸、

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開花予想

寒かった今年の陽気も、ようやく春めいてきまして、東京の桜の開化は3/25、見頃は3/31-4/7という予想だそうです。

お彼岸から開花までの、この時期、浅草は有望な稼ぎ時を迎えます。弊店に限っては三社や花火、サンバより有望です。

去年は記録的に開花が早くて3/19に開花してしまったので、お彼岸と桜が同時に来てしまいました。

それは実に良くない事態でした。

人出がいくら多くても、飲食店の席数が増えるわけではないので、お客様をお断わりするばっかりで、収入にはなりません。だからお彼岸と桜が同時は困るのです。

今年は、その同時は避けられたのですが、3/20にテレビ番組に出たので、今度はお彼岸とテレビが同時になってしまいました。

うまく行かないもんです。

弊ブログの読者の皆さんにおかれましては、少し時期をズラしてお越しいただけましたら、嬉しいです。

何卒、よろしくお願い申し上げます。

なお、25日は火曜日で通常なら休業日ですが、春休み中ですし、隅田公園桜祭りも始まりますし、臨時営業いたします。行楽のお帰りなどに、どうぞ御利用下さい。

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割烹着

先日先輩に連れられて銀座に遊びに参りましたら、ママさんが割烹着を着ていました。

老舗高級クラブに長年勤めた後、現在の店を独立開業・オーナーに成った、素敵な方です。

おや、今話題の割烹着ですねえ!

とひやかしてみましたが、ママさんは疑惑の研究者と一緒にされるのが面白くないのか、反応が冷ややかでしたので、それ以上割烹着の話しをするのは止めました。

もう一軒の割烹着の店「りけん」は、オボカタさんを割烹着で「演出」したのではないか、という「疑惑」について、

「そのような事実はありません」と全面的に否定したそうですが、どうも、その回答だけが妙に明快だなあと思えてしまいます。

ともあれ、どんな制服にも興味を抱く男はいるもので、蓼食う虫も好きずきですから、「割烹着で演出」の話しは、この位にしておいて、割烹着の歴史について、ここで簡単に見ておきましょう。

さてさて、まずはその起源ですが、「赤堀料理学園」の前身「赤堀割烹教場」の創立者・赤堀峯吉が考案した、という説が有力のようです。峯吉や赤堀菊は日本女子大学校でも日本料理の教師をしていて、その後開設された各地の女子大が、このスタイルを真似たようです。

と、この文も勿論コピペーですが、私が発見したとは一言も書いていませんから、盗用には当りませんよ、悪しからず。

割烹着の話しを続けますが、このように初期の頃には割烹着=イケてるイメージだったはずです。女子大という日本に初めて登場した、近代的でスペシャルな所に通う女性が身に着ける服でしたから、当然、イケてるイメージです。

それがイケてないイメージに決定的に転換したのは、昭和戦前のことで、「国防婦人会」が原因でした。

「国防婦人会」は「国防は台所から」というスローガンを掲げ、出征兵士の見送り、軍人遺族の慰問といった活動をしましたが、そうした活動をする際に着たのが割烹着でした。

「国防婦人」たちは、そうした奉仕の場面だけではなく公式の場にも、どんどん割烹着姿で出席したので、すっかりその格好がトレードマークになった模様です。

戦時中を描いた映画やドラマを見ると、女性が皆揃って割烹着を着ていますが、その理由が、これです。

このように、どんな物も考案された当初は、イケてる存在だった筈なのです。すき焼きもそうです。物の魅力を取り戻すには、考案当初の感覚を取り戻すこと。そうすれば色々な物が、きっと魅力的に現代に蘇ると思います。

出直して欲しいです、オボカタさん。

追伸、

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食品ロス

到底食べきれないほどの大量の料理を出してくる店のことを「コスパが良い店」と評価したことはありませんか?

評価したのであれば、貴女は立派な「環境の敵」です。

貴女には、今「食品ロス」のことが大きな社会問題になりつつあることを認識していただきたいと思います。3/18の読売新聞にも大きく「食品ロス」の記事が出ていました。

記事によれば、日本で廃棄された「食品ロス」は推計で年間500万t~800万t。内事業系が300万t~400万tで、家庭系が200万t~400万tだそうです。

数字がアバウトなことですぐ分かる通り、このロスを減らそうという取り組みは始まったばかりで、Mottai‐naiの祖国の面目丸潰れ、という状況です。すぐにも取り組まないといけません。

長野県松本市では「30・10運動」というのをやっていて、「宴会の最初の30分と最後の10分は席について食事をしよう!」と呼びかけているそうです。

素晴らしいですが、逆に言うと、残りの時間は皆さん名刺交換に忙しくて自席におらず、当然料理は視野の外、と成るのですねえ。うーん。

弊店の宴会でも、イザすき焼きが始まろう、というタイミングに自席においででない方が多いです、結構。

でも、すき焼きを強行します。そうしますと、皆さん、自然に席に帰って来てくれます。すき焼きを楽しみにして下さるから戻って下さるわけで、そこは在り難いことだと感じます。

日本料理の店には、もう一つ問題があります。「御飯は〆」という頑なルールがあることです。だから、なかなか満腹せずに食べ進めてしまいます。

すき焼きを食べて「お替わり」をしたくなり、「4人で2人前」位にしておけば良いのに「4人で6人前」も注文してしまい、結局御飯を残す⇒「食品ロス」というケースが少なくありません。

弊店には「御飯は〆」というルールは存在せず、実際、すき焼きと同時に御飯を召しあがる方もたくさんおいでですから、そのようになさっていただいて、まったく結構です。

それなのに、お客様の中にも頑な人がいらして、弊店のスタッフが、

すぐ御飯を召し上がりますか? それとも後になさいますか?と尋ねると、

馬鹿野郎!御飯は〆に決まっているだろう!

と怒り出す人がいるそうで、摩訶不思議。

だいたいですね、「御飯は〆」というのは、外食の日本料理と居酒屋だけのルールなのであって、フレンチに行けば、かなり早い段階でパンが出て来ますよね。イタリア人なんか、前菜のすぐ後でパスタを食べてしまいます。

自宅での和食の場合も、おかずと御飯は同時ですよね。「炭水化物は〆」じゃあないんです。

「御飯は〆」は、店側の、酒を飲ませて売り上げを作りたい!という発想の成せる業でしょう。あるいはネット上で「コスパが悪い」と評価されるのを怖がっているのかもしれません。

私は勿論酒飲みですが、この考え方を支持しません。

居酒屋に行くと、さんざん飲み食いした後なのに、店員が「〆」を勧めてきますが、私は勿論注文しません。注文しないと仲間から、

ええ?!住吉さん、〆を食べないの?!

と場を盛り下げる犯人のように扱われますが、注文しません。

だって、食べられませんから。残したらMottai‐naiですよ、まったく。

追伸、

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キャベツすき焼き

弊店の板長が春キャベツをすき焼きに入れたら美味いですよ、と言いだしたので試してみました。

ふん、なかなか行けます。

キャベツは癖のない味なので、様々な料理に使われる野菜ですし、肉の脂とよく合います。野菜炒めやお好み焼き、焼きソバに必ず入っているのは、やはり脂と合うからだと思います。

脂を含むと甘味が引き出されるのがキャベツの面白いところです。

イメージ的には、すき焼きイメージじゃないよなあ、と言う方もおいでかもしれません。

元々日本に在った野菜ではなく、幕末・明治から外国人用に栽培され始めた野菜ですので、洋食イメージですが、今や生産量はダイコンに並ぶほど栽培されています。

既に日本に定着したと言って良いと思いますし、それに味が合うのだから、すき焼きにしない手はありません。

すき焼きに出来るものは、なんでもすき焼きにするのが私です。

冬キャベツは玉が締まっていて繊維っぽく、ある程度長時間煮込んだ方が良いのに対して、春キャベツ(=新キャベツ)は柔らかめなので、すき焼きに丁度良いと思います。

また春キャベツは生産量が少なめで近年人気が高いです。三浦の春キャベツとか暴走の春キャベツとか、イヤ、房総の春キャベツとかを「変わりザク」として売り出したら売り上げも期待できそうですね。

それにですよ、キャベツのキャベジンは胃に良いです。

キャベジンが胃腸に取り込まれると、胃腸の粘膜の組織をつくり、飲み過ぎで壊れた組織の修復をしてくれるとかで、胃腸薬の商標としても有名ですよね。

既成イメージさえ捨てていただけば、楽しくて実利的と思いますよ、キャベツすき焼き。

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民族差別

ちょっとしたトラブルがありました。

外国人の御客様を満室でお断わりしたのですが、その方はマイノリテイー民族の方であったので、断られたことを「民族差別だ!」と受け取ったようでした。

その日、開店の時点で空いている部屋は1室しかなく、その方と前の方が続けて店に入ったため、当然前の方が入った時点で満室に成ったのですが、店の外に「満室!!」の掲示を出すのが一瞬遅れてしまいました。それで「満室!!」の掲示がされていないのにお断わりするという、マズい段取りになってしまいました。

単純にスピードが追いつかなかっただけなのですが、「差別だ!」となってしまい、往生しました。

レストランは国を代表する立場なのだから、レストランが差別をすれば国が差別をしたのと同然だ!

という、その方の議論には賛成ですが、なにしろ誤解なんだから、そんなにワーワー言わないで下さいよ、まったく。

そう言えば先日京都の先斗町で遊んだ時も同じような話しになりました。

最近京都は景気が良いってねえ?と私。

そうどすなあ、外人はんが多くて困りますう、と芸妓さん。

ああ、そうだねえ、先斗町は観光客がドヤドヤ往来するような通りに会員制の店が直に面しているからねえ、そういうことになっちゃうよね。そういう時はなんて言って断るの?

それは~ノー、ノー、どすなあ。

ええ?! なんか他に言い方ないの? ウイー・アー・メンバーシップレストランどす、とか言わないの?

そうやなあ、やっぱりノー、ノーだけどすわあ。

うーん、これから大変ですな、京都も浅草も。

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ブルートレイン

「あけぼの」がなくなってしまいましたね。相撲の話しじゃないですよ、昭和の「出世列車」とも言われたブルートレイン「あけぼの」(上野~青森間)の話しです。

JR東日本にまだ残っているブルトレとしては、

「北斗星」(上野~札幌)がありますが、2014年度末に臨時化されるとの報道があり、

「カシオペア」(上野~札幌)も2015年度末に廃止されるとの報道があるそうです。

とても寂しい気持ちですね。私も、母の実家が盛岡なので、子供の頃往き帰りにブルトレを使っていました。子供ですから一睡もせず、ひたすら夜景を見ていた記憶があります。

しかし寂しがっているだけでは仕方ないです。ブルトレをなんとか残すことができないものか、ここで考えてみましょう。頭の体操になると思います。

ノスタルジアだけでは残せませんから、しっかり商品として売れていくようにしたいところです。

さてウイキぺデイアによりますと、そもそも

「夜行列車の最大のメリットは、深夜という非有効時間帯を利用して目的地に移動できることにある。そのため、他の競合交通機関の(昼行)最終便より遅く出発し、始発便より早く目的地に到着する設定の場合、最もその効果を発揮する。」

とありますが、そのメリットは、現代ではより安い夜行バスにとって替わられてしまいました。バスは危険という現実もあるようですが、その話しは今日はさて置きます。

また全国に空港が整備されたので、夜間に移動しなくても、朝6時羽田発の飛行機に乗れば、日本全国たいていの用事が足りてしまいます。夜行列車の市場はこちらからも奪われていますから、利便性を最大の「売り」として夜行列車を売って行くのは、もはや難しいと思わざるを得ません。

そう、ノスタルジアだけでは残せないのですが、しかしやはりノスタルジアをメインの価値として売って行く道が、私は上策と思います。まあ、すき焼き屋みたいなもんです。

最近ではJR九州の「ななつ星in九州」が有名ですが、この列車は博多駅から乗って九州を1周して博多で降ります。つまり利便性がゼロの、旅情を楽しむだけの列車なのです。

この列車が、料金が高いのに大盛況と聞きました。あれを日本全国でやりましょう。

豪華客船のように、それに乗ることが生涯の夢だ、みたいな列車にします。会社をリタイアしたら退職金で夫婦で乗る、みたいな列車にします。

九州1周なんて小さいことを言わず、稚内から鹿児島まで走らせます。

日本1周の方が豪華客船よりよほど良いと思います。自分の人生で関わった、日本の土地を巡るのですから、海外よりよほどノスタルジックです。転勤人生を歩んだビジネスマンならとても感慨深い旅になること間違いないですよね。

ポイントは毎日運行させることです。

広島支店に勤務した経験のある人なら、車中泊だけでなく、広島に1泊したい筈です。その場合、いったん下車して市内に泊まり⇒翌日の同じ列車の同じ席に座れたらベストですよね。

是非是非、そういう予約の仕方ができるようにしましょう。

FBにファンページを開設して、乗客がそれぞれの想いを投稿できるようにします。

四菱銀行広島支店長の経験者が、九友商事広島支店長の経験者と同じ列車に乗り合わせて、その二人がFBの投稿を通じて知り合う、なんていう椿事が起こるかもしれません。

このように鉄道がもたらしてくれるものは、利便性だけはないと思います。

「夜行列車」という商品は売りにくくても、「夜行列車のノスタルジー」という商品は売れると思います。「すき焼き」という商品が売りにくくても、「すき焼きの思い出」という商品が売れるのと同じことです。

生き残って欲しいですね、ブルトレ。

追伸、

本日18日は火曜日ですが、彼岸の「入り」の日ですので臨時営業いたします。墓参のお帰りなどに、どうぞ御利用下さい。

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1.080円床屋

デフレが解消される方向なら良いことですね。

「10分1000円」の宣伝文句で急成長してきたヘアカット専門店「QBハウス」が、消費税率が8%に引き上げられる4月1日から料金を1080円に値上げするそうです。創業初の値上げとか。

報道によれば、

「人件費の高騰などから、コスト上昇分を企業努力だけでは埋めきれなくなった。」のだそうです。

シャンプーせずに短時間で済ませられて、

千円札専用の券売機を導入して⇒釣り銭や両替紙幣を一切用意しないやり方が有名でした。

デフレ時代の象徴のような存在でしたね。

私も一時世話になっていましたが、「ちんや」の社長が千円床屋なんか行ってちゃダメですよ!と言われ反省して、今は利用しておりません。

肉に付加価値を付けて売ろう、デフレをなんとか解消しよう、という人間が、自分の頭は千円床屋ではたしかにダメですね。止めて本当に良かったと思います。

でも、久しぶりに関心が涌いてきました。

80円をどうやって清算するんでしょう。

1.100円出す人ばっかりではないですよ。

1.130円かもしれないし、

1.180円かもしれないし、

1.500円かもしれないし、

1.530円かもしれないし、

1.580円かもしれないし、

10.000円かもしれないし、

10.100円かもしれないし、

10.130円かもしれないし、

10.180円かもしれないし、

どうやって清算するんでしょう。

10分以内に清算するのは大変ですねえ。

ひひひひ。

追伸、

明日18日は火曜日ですが、彼岸の「入り」の日ですので臨時営業いたします。墓参のお帰りなどに、どうぞ御利用下さい。

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浅草すき焼き研究会

「地域団体商標」を登録できる団体の要件を拡充してNPOにも認める件、ちょっと待っていただきたい!と思います。

「ご当地グルメ」をさらに盛り上げることができるということで、報道は歓迎モードですが、私は苦々しく思っています。

商工会や商工会議所なら良いと思いますよ。まがりなりにも評議員の選挙とかありますからね。でもNPOはどうなんでしょう。

特定のNPOが、地域を代表するような感じに成るのは是非やめて欲しいです。

例えば、私が勝手に「浅草すき焼き研究会」というNPOを造って、

「浅草すき焼き」という登録をしたら、OKなんですかね?

私が、浅草のすき焼き屋を代表しているわけでもないのに登録出来てしまったら、マズくないですか?!それじゃあ、「地域団体商標」ではなく、そのNPOの商標ですよね。

既に「浅草鮪」とか「浅草山菜」とかの浅草グルメはめじろ押しで、名乗り放題です。

あの皆さんが、去年始めたばっかりなのに、「浅草」と名乗るのが公的に認められる道が拓けるなんて寒気がします。

地域の名前を名乗れるのは、よほどの公的団体だけでしょう!というのが私の普通の感覚ですが。

皆さん、いかがですか?

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