ブルートレイン
「あけぼの」がなくなってしまいましたね。相撲の話しじゃないですよ、昭和の「出世列車」とも言われたブルートレイン「あけぼの」(上野~青森間)の話しです。
JR東日本にまだ残っているブルトレとしては、
「北斗星」(上野~札幌)がありますが、2014年度末に臨時化されるとの報道があり、
「カシオペア」(上野~札幌)も2015年度末に廃止されるとの報道があるそうです。
とても寂しい気持ちですね。私も、母の実家が盛岡なので、子供の頃往き帰りにブルトレを使っていました。子供ですから一睡もせず、ひたすら夜景を見ていた記憶があります。
しかし寂しがっているだけでは仕方ないです。ブルトレをなんとか残すことができないものか、ここで考えてみましょう。頭の体操になると思います。
ノスタルジアだけでは残せませんから、しっかり商品として売れていくようにしたいところです。
さてウイキぺデイアによりますと、そもそも
「夜行列車の最大のメリットは、深夜という非有効時間帯を利用して目的地に移動できることにある。そのため、他の競合交通機関の(昼行)最終便より遅く出発し、始発便より早く目的地に到着する設定の場合、最もその効果を発揮する。」
とありますが、そのメリットは、現代ではより安い夜行バスにとって替わられてしまいました。バスは危険という現実もあるようですが、その話しは今日はさて置きます。
また全国に空港が整備されたので、夜間に移動しなくても、朝6時羽田発の飛行機に乗れば、日本全国たいていの用事が足りてしまいます。夜行列車の市場はこちらからも奪われていますから、利便性を最大の「売り」として夜行列車を売って行くのは、もはや難しいと思わざるを得ません。
そう、ノスタルジアだけでは残せないのですが、しかしやはりノスタルジアをメインの価値として売って行く道が、私は上策と思います。まあ、すき焼き屋みたいなもんです。
最近ではJR九州の「ななつ星in九州」が有名ですが、この列車は博多駅から乗って九州を1周して博多で降ります。つまり利便性がゼロの、旅情を楽しむだけの列車なのです。
この列車が、料金が高いのに大盛況と聞きました。あれを日本全国でやりましょう。
豪華客船のように、それに乗ることが生涯の夢だ、みたいな列車にします。会社をリタイアしたら退職金で夫婦で乗る、みたいな列車にします。
九州1周なんて小さいことを言わず、稚内から鹿児島まで走らせます。
日本1周の方が豪華客船よりよほど良いと思います。自分の人生で関わった、日本の土地を巡るのですから、海外よりよほどノスタルジックです。転勤人生を歩んだビジネスマンならとても感慨深い旅になること間違いないですよね。
ポイントは毎日運行させることです。
広島支店に勤務した経験のある人なら、車中泊だけでなく、広島に1泊したい筈です。その場合、いったん下車して市内に泊まり⇒翌日の同じ列車の同じ席に座れたらベストですよね。
是非是非、そういう予約の仕方ができるようにしましょう。
FBにファンページを開設して、乗客がそれぞれの想いを投稿できるようにします。
四菱銀行広島支店長の経験者が、九友商事広島支店長の経験者と同じ列車に乗り合わせて、その二人がFBの投稿を通じて知り合う、なんていう椿事が起こるかもしれません。
このように鉄道がもたらしてくれるものは、利便性だけはないと思います。
「夜行列車」という商品は売りにくくても、「夜行列車のノスタルジー」という商品は売れると思います。「すき焼き」という商品が売りにくくても、「すき焼きの思い出」という商品が売れるのと同じことです。
生き残って欲しいですね、ブルトレ。
追伸、
本日18日は火曜日ですが、彼岸の「入り」の日ですので臨時営業いたします。墓参のお帰りなどに、どうぞ御利用下さい。
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毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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