タトゥー

今年「もめそう」なことシリーズです。

旧臘の話しですが、第44回 国際ホテル・レストラン・ショー(HOTERES JAPAN 2015)の企画会議があり、私は企画委員なので出席しました。席上、

HOTERESショーに直接関係なくても良いので何か御意見がある方は、どうぞ!と企画委員長(=帝国ホテルの会長さん)に促されてマイクを握ったのは、旅館組合の方でした。

外国人のタトゥーの問題で、旅館の現場がとても困っています。

早く行政が国民の意見をまとめてガイドラインを作って欲しいです。

という御意見でした。それはご尤も。

ここで私も国民の一人なので意見を申してみたいと思いますが、日本人にタトゥー、いやハッキリ申して刺青を嫌う感情がある以上、いくら外客誘致をしたいからと言って、安易に解禁すべきではないと考えます。

残念なことではありますが、この国に反社会勢力が現存していて、彼らを根絶する為の努力が現在進行形で続けられています。それは、外客誘致などよりずっと優先順位の高い事柄のはずです。

外客誘致⇒オリンピックを盛り上げる、に水をさすことは何でもいけないみたいなムードに私は賛成できません。

国がなすべきことは、日本の温泉には独自のルールがあることを海外に周知させることであって、

こういうタトゥーならOK、ここまでの大きさならOKとか奇妙な「線引き」をすることではないと思います。

習俗としてタトゥーを描いている民族の方には、入国の際に特に丁寧に説明する必要があります。

この重要な仕事を個々の温泉旅館に委ねるべきではありません。

国民の総意をもとにして、政府機関が入国者に告げるべきだと考えます。

 

追伸

年始の営業案内です。

年始=1月1日のみ休業し、2日から11日まで休まず営業致します。

どうぞ御利用下さい。

 

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一物二税

さてさて、今年「もめそう」なことと言ったら、もちろん軽減税率ですね。

トレイにのせたら10%、

手提げに入れたら8%

って信じがたい話しですよね。旧大蔵省と言えば、日本で一番秀才な人達が集結している筈ですが、なんでこんなに阿呆なんでしょうか。

あ、そうか、「大蔵卿」と言えば賢人が阿呆のマネをする筋ですから、それを演じていたのですねえ。

この制度は、小さからぬ影響があると私は思いますよ。もちろん良くない影響が。

料亭に入って行って、弁当下さい!近所の公園で食べますから。

って言う人が登場しかねません。

「ちんや」には大した影響はないと思います。しかし浅草の街には影響があるでしょう。

近頃浅草に「歩き食い」の店が増えて困っていたのですが、あれがますます増えるでしょう。

だって店の中に入って食べると10%で、店の外つまり路上で食べれば8%で、そこには簡単なベンチや椅子が、さもここで食べなさいという感じに置いてあったら、そっちで食べてしまいますよね。

コンビニコーヒーなんて歴然と飲食店の風情ですが、それなのに立派な8%だそうです。それなら「路上ベンチで菓子」も立派な8%。さらに「我も我も」と続く輩が出て参りましょう。

さてしかし、菓子のベンチには2~3人しか座れないので、すぐ満員になります。で、客は立ち上がって「歩き食い」を始めてしまうのです。

客の手は粉や脂でベトベト。

テイクアウトなのだから本来キチンと包装しないといけないはずですが、店側は課税逃れでテイクアウトを装っているだけですから、そのまま食えるような包装しかしません。

その手で他の店の商品に触るなんて。

浅草は「なんちゃって」な店を受け入れてきた街ですが、課税逃れ商法を受け入れたくはないですね。

 

追伸

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もしかして

さてさて2016年ですが、今年はネット社会に突入して何年目でしょうか。弊店がホームページを開設したのは創業120年の時(=西暦2000年)で、今年は2016年ですから、日本でネットが普及し始めてザックリ20年~25年といったところでしょうか。

で、私が気にしていることは、どうやら、ネットは人を野暮にしてしまうようだ、ということです。

特にお金を使う場面で、どんどん野暮になっているように見えます。

料理や商店や旅館でお金を使って、

どうも高いなあ~

と感じた場合、貴女ならどうしますか?

いきなりネットの口コミサイトを開いて、コスパに低い点をつけてやりますか?

それは野暮の極みです。

まずは、もしかしてその店に自分が気づかない良い点が在ったのかも・・・

と考えてみましょう。

ある日私は、とある和食店で食事をして、

いやあ、高いなあ~

と思ったので、業界の別の知人にその件を話してみました。そうしましたら、返事は、

あの店は最近カウンターを直したんだけど、800万円とかする銘木を使ったらしいよ。それが原価にオンしたんじゃないの?

でした。め、銘木ねえ。その場で言ってくれないと分からないなあ。

コスパは、この時点で考えましょう。

(A案)そうか、銘木か。次回はその良さを体感したいから、再チャレンジしよう!

あるいは、

(B案)自分は申し訳ないが、銘木には興味を持てないから、もう行くのは止めよう。

高いなあ~と感じてすぐに、その不満をぶつけられる場が在るというのは、実に良くないと私は思います。「もしかして」と考える時間がないからです。

「もしかして」と考えれば成長できるんですけどね。

銘木に気づくことが出来る→粋人 という路線です。

さてさて2016年、人々はもっと野暮に成るんでしょうか。

あ、申し遅れましたが、皆様、新年あけまして、おめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

 

追伸

 

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住吉史彦の十大ニュース2015

お待たせしました!

今年も「住吉史彦の十大ニュース」の時間がやってまいりました。

え? 誰も待っていないって?

そういう声は無視して、どんどん行きましょう。

今日はポイントだけを書きますので、詳しい内容を知りたい方は、アンダーラインのある所をクリックして下さいね。さて、

3月 第20回「すきや連」を開催しました。 会場は、珍しい肉屋発祥のホテルとして知られ、またプロ野球・巨人軍と甲子園球児の定宿としても知られる「ホテル竹園芦屋」さんでした。

3月 このブログが2/28で満5年になりましたので、主に食べ物関係の御職業で、世代が近い皆さんをお誘いしまして、「ちんや創業135年記念、住吉史彦のブログ5年間連続更新記念 俺のすき焼きの会!」を開催させていただきました。

5月 慶應義塾「料飲三田会」の総会が開催され、不肖・私が幹事長に選任されました。  全く以て役者不足と申す他ありませんが、在り難くお請けすることに致しました。

5月 家畜改良技術研究所が3年間かけて取り組む「牛肉のおいしさ総合評価指標開発事業」の「推進検討委員」に任命されました。

7月 第21回「すきや連」を開催しました。 会場は浅草新仲見世の「今半本店」さん。今回も50人以上の、全国のすき焼き関係者が集結して大盛況。老舗の味と風情を堪能させていただきました。

7月 母・綾子が他界しました。

10月 慶應義塾の広報誌『三田評論』の10月号に出演させていただきました。 『三田評論』には毎月「三人閑談」といって、三人の卒業生が対談するコーナーがあるのですが、今月のテーマが「和牛を食す」で、そこに入れていただいた次第です。

10月 第22回「すきや連」を米沢市の「グルメプラザ金剛閣」さんで開催しました。

11月 「肉メディア」で、私の連載が始まりました。  「肉メディア」は、「今までありそうでなかった、肉好きの、肉好きによるお肉の情報ポータルサイト」です。そこで「大人のすき焼き教科書」と題して連載を致しました。

12月 「ちんや」創業百三十五年を記念して、『読み継ぎたい すき焼き思い出ストーリーの本』を刊行致しました。

 

いやあ、今年も忙しかったです。

これにて2015年の弊ブログも千秋楽となりました。まずは御礼だけを申し上げます。読者の皆様、ご愛読いただき誠にありがとうございました。

2016年もご愛顧を賜りたく、心よりお願い申し上げます。

東西、東〜西〜

 

追伸

年末年始の営業案内です。

年末=12月31日まで休まず営業致します。

年始=1月1日のみ休業し、2日から11日まで休まず営業致します。

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恒例の忘年会

台東三田会の恒例の忘年会が今年も「ちんや」で開催されましたが、今年は恒例でなかったことが1点。

それは私自身が卓話の講師だったことです。

今年の10月、慶應義塾の広報誌『三田評論』に出演させていただきましたが、それを会の幹事さんが読んで下さっていて、今回卓話を!ということになった次第です。

で、私が講師だったのですが、その演題は「すき焼きはなぜ、焼かずに煮るのか?!」

内容をここでご紹介しますが、

なぜ煮るのか?を考えるには最初に日本人がどのように牛肉を食べて来たか考えないといけません。

日本人は「煮る」という調理方法を好んできました。水の豊富なこの国の人々は「煮る」という調理方法を発達させて来ましたが、フランスは「焼く」、中国は「炒める」ですね。で、日本は煮ます。

そもそも「煮る」という調理方法は、あらためて申せば水を媒介として食材を加熱する方法です。

「煮る」の決定的な特徴は、品温が100℃を超えないということです、当たり前ですが。

100℃を超えませんので牛肉を煮た場合も80℃から90℃で加熱されます。で、和牛肉はその温度帯で香り物質をたくさん揮発させるのです。

和牛肉は海外産の肉に比べて香り成分の総量が圧倒的に多く、特に「ラクトン類」という有機化合物がたくさん揮発します。桃やココナッツといった果物の好ましい香りを感じさせる匂いですね。

その「ラクトン類」こそが所謂「和牛香」つまり和牛の一大特長であるところの、独自の良い匂いの正体だと、近年の研究で明らかにされたのです。

このように牛肉を煮る、しかも客の目の前で煮るという調理方法が和牛の「香りが良い」という特長を最も楽しめる方法だと言えるのです。

どうも、焼き肉屋さんに行った時より、すき焼き屋さんに行った時の方が良い匂いがするような気がするんだよね・・・と感じるのは、不思議ではないのです。

そして、それ以前に、日本人はとにかく煮るのが好き。コンビニでおでんが売られているのは、おでんが煮ることを突き詰めた料理だからです。

すき「焼き」という料理名なのに煮ているのは、一体全体どういうことなんだ?!という超基本的な疑問の答えがここに在ります。

まずもって、日本人はとにかく煮るのが好き。

そして香りが豊富という和牛の特長を堪能するには、煮るのがベスト。

そういうわけです。

ああ、すき焼き屋で良かった!そう思いながら、皆さんにお話しさせていただきました。

追伸

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題して、「大人のすき焼き教科書」。

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ぜんそく

今年も残すところ後三日となりました。

「ちんや」精肉売店に正月用の肉をお求めになるお客様の行列が出来るのは今日辺りからですが、お陰さまで、今年の私は風邪をひいていません。

例年今頃は風邪をひいて、咳が長引くのが恒例ですが、今年はそれを免れています。在り難いことです・・・

・・・と思っていたら、「霊長類最強女子」がぜんそくと診断されたそうです。

報道によりますと、

「レスリング女子で世界大会16連覇中の吉田沙保里(33)=ALSOK=が今月10日に「ぜんそく」と診断されていたことが分かった。16日に都内で行われた全日本選手権(21~23日、代々木第二体育館)の記者発表会見で、日本連盟の栄和人強化本部長(55)が明らかにした。」

「9月の世界選手権前からせきが止まらなくなることがあり、「走っても練習でも呼吸が上がる。寝ても寝られないことがあった」と栄氏。3週間前から症状が悪化し、本人が「何かがおかしい。病気かもしれない」と漏らしたため、今月10日に病院に行ったところ判明したという。」

で、しかしその後結局今月の全日本選手権で優勝してしまうのだから、大変なことですね。

正直、これまで強すぎて親近感の湧かない方でしたが、ぜんそくと聞いて一気に親しみを感じてしまいました。私も夏冬とても難儀しています。

こちらは、1/11までロード続行です。頑張らなくちゃなあ。

 

追伸

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膾を吹く

「羮に懲りて膾を吹く」とは、前の失敗に懲りて、度を越して用心深くなることの例えですが、

香川県庁さんは「おいでまい」に懲りて「うどんかるた」を吹いてしまったようです。

香川県が県のオリジナル米「おいでまい」PRのためにイメージガールを募集した際、要項に「色白でスタイルの良い方」と記載して猛批判を受け、撤回するハメに陥った件は、弊ブログの11/3号に書きました。

「色白でスタイルの良い方!」と公言してしまった時点で、女で釣ろうという作戦か!

と言われてしまい、品質の話しは吹っ飛んだと思います。コミュニケーションの怖さを実感させる一件でした。

その香川県さんが、今回は「うどんかるた」を作り、その中の、

「つ」=「強いコシ 色白太目 まるで妻」を、

「良いイメージで受け取らない人もいるのでは」と批判されて、

撤回するかどうか検討して、結局撤回を撤回したようです。トホホ。

これは最初からOKだったんじゃないですかねえ。

そういう妻と離婚したと言うなら洒落になりませんが、強くて太目でも一緒に居るのだから、結局夫婦仲は悪くないわけですよね。良いんじゃないですかねえ。

この句は公募で集めた約2.900句の内の1句だそうですが、撤回にしたら投稿者はさぞ悲しんだろうと思います。

それに作戦としても、イメージガールよりかるたの方が余程良いと思います。すき焼きかるたも作ってみたいものです。

今回は「おいでまい」に懲りて「うどんかるた」を吹いたと言わざるを得ません。

残念。

追伸

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すき焼きでクリスマス

うーむ、このブログの12/24号の記事は撤回した方が良いのかもしれません。

「すき焼きでクリスマス」は今後普通のことになっていくのかもしれません。

そう思ったキッカケは、

【ジャンプ】葛西、Xマスは怜奈夫人の「すき焼き」で英気養う

という新聞記事でした。その記事によりますと、

「スキージャンプW杯個人第6戦(19日、スイス)で銅メダルを獲得し、最年長表彰台記録を更新した葛西紀明(43)=土屋ホーム=が22日、成田空港に帰国。欧州遠征へ再び出発する25日まで、つかの間のオフを過ごす。」

「楽しくパーティーしてリフレッシュしたい。(怜奈夫人が)すき焼きを作ると言っていました」と“和風クリスマス会”で英気を養う計画だ。」

「レジェンド葛西」と言えば、世界で戦う日本人の代表のような方ですが、世界で活動すると、どうしてもそのスケジュールはキリスト教徒の都合に合わせざるを得ません。だから休暇はどうしてもクリスマス。

で、「すき焼きでクリスマス」になってしまいます。

うーむ。

七面鳥のすき焼きを開発するかな(笑い)

追伸

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題して、「大人のすき焼き教科書」。

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刊行致しました~『読み継ぎたい すき焼き思い出ストーリーの本』

何度かこのブログに書いてまいりましたが、

「ちんや」創業百三十五年を記念して、『読み継ぎたい すき焼き思い出ストーリーの本』を刊行致しました。

実際の本が出来て、手にしますと嬉しいものです。是非多くの方にお読みいただきたいと思います。

 

<刊行に当たって御挨拶>

「ちんや」創業百三十五年を記念して、すき焼き思い出ストーリーの本を刊行することになりました。

ここに掲載されているストーリーは、一般の皆様から投稿していただいたものです。

思い起こしますと、すき焼きは文明開化の昔から、日本人の思い出の中に生きてきた料理です。料理は他にいくつもありますが、人々の思い出と一番つながっている料理はすき焼きではないかと私は考えます。

でも残念ながら、そうした思い出話しを纏めて保存したことはなかったように思います。そこで私は皆様にストーリーを投稿していただき、それを本に纏めようと思い立った次第です。

ストーリーを読みますと、感動して落涙を禁じ得ないものから、クスっと笑ってしまうものまで、様々なものが集まりました。

時代背景も、激動の昭和を色濃く映したものから、現代の世相を映したものまで。

様々とり揃えることが出来まして、企画者としてこんなに嬉しいことはございません。今後この本を、店の歴史の資料として、すき焼き文化の資料として、末永く保存させていただきます。

今回は儲けることが目的の刊行ではありませんので、図書館や学校などの教育機関、食文化の発展に資する施設に収蔵して頂ける場合は喜んで寄贈させていただきます。一般の皆様には実費でおわけしたいと存じます。

編集作業は株式会社IMCさんにお世話になり、イラストは寺坂安里さんに描いていただき、楽しい本に成りました。

是非多くの方にお読みいただきたいと思います。

<内容は以下の通りです>

(1章)主の六代 客の六代

~お爺ちゃん・お婆ちゃんからお孫さんまで。絆をつないで来たものは?

すき焼きほどご家族で食べるのにふさわしい料理はないと思います。私・住吉史彦は店に出ていて、ご高齢のお客様から「自分も幼い頃爺さんに連れられて、ここへ来たもんだよ!」とたびたび聞かされました。そしてその方の傍らには可愛いお孫さんが。と、いうことは五代に渡ってご利用下さっているのです。味覚が家族の絆と成り、弊店にはとっては、その味覚こそが本当の財産です。

(2章)昭和に生きて

~生き抜いた先に、食べたくなった料理とは?

「激動の時代」というだけでは表現しきれないほど厳しい時代だった「昭和」。あの時代を経験した人達もだいぶ少なくなりました。戦争というとてつもない理不尽が在り、その分人々は成長というとてつもない渇望を抱いて生きていました。一代で何代分も生きた人達が沢山。そして、その人達が成長のシンボルであるかのように食した料理が、すき焼きでした。

(3章)オラがすき焼き

~家庭ごとに違うすき焼き、地方ごとに違うスキヤキ。なんて面白いのか!

すき焼きは「関東」VS「関西」だけではありません。ご家族の数だけ、街の数だけのすき焼きが在って、そのどれもが後世に伝えたいものばかりです。どれが一番美味しい?と問うのは止めて、全部面白い!と言っていただけたら嬉しいです。

(4章)おご馳走

~人は何故その大切な日にすき焼きを食べるのか?

「ご馳走」に「お」を付けてしまう人を咎めてはいけません。それほど嬉しいのですから。そして、その嬉しい日に食べたのは、すき焼き。嬉しい日だけではありません。悲しみを噛みしめて、「きっとまたいつか」と誓う日にも、やっぱりすき焼き。すき焼き鍋は人の人生を映す鍋です。

(5章)浅草じゃなくちゃ!

~出かけるだけで心騒ぐ街。さて腹ぺコになってきた。

浅草にすき焼き屋が多いのは偶然です。牛鍋が世に登場した時、繁華街としての浅草が全盛期だっただけです。しかし、いつの頃からか、すき焼き食うなら浅草じゃなくちゃ!浅草行くならすき焼き食わなきゃ!と成りました。ゆるゆるのように見えて実はキビシいこの街で、すき焼きが変わらず支持されていることが嬉しいです。

(特別対談「浅草小学校同級生が語る、愛すべき浅草とすき焼き」)

琵琶奏者・友吉鶴心

VS

ちんや六代目住吉史彦

 

追伸

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学校蔵の特別授業

大学同期の尾畑留美子さんが『学校蔵の特別授業~佐渡から考える島国ニッポンの未来』という御本を出されました。

「学校蔵」というのは本当に学校を酒蔵にしてしまったものです。

かつて「日本で一番夕日がきれいな小学校」と言われ、136年の歴史がありながら廃校になってしまった佐渡市の旧西三川小学校を、地元の蔵元五代目である尾畑さんが酒造りの場として再生したのが「学校蔵」です。

尾畑さんはそこで酒造りをするだけでなく、「学び」「交流」「環境」を柱に一連の『学校蔵プロジェクト』を展開してこられましたが、その顛末が今回本になったわけです。

また今回の本には、プロジェクトの一環で実際に「学校蔵の特別授業」で講師をつとめた方々・藻谷浩介さん、酒井穣さん、玄田有史さんが登場して、興味深い話しを語っておられます。

「地方と都会の境目は?」

「人口のベストバランスとは?」

「近未来の仕事のあり方」

「地方に見出す希望」など、

現代の日本の地方というものを考える場合の、とても重要なテーマが語られています。

ちょうど良い時期に同期生の忘年会が「ちんや」でありましたので、御本と、それから勿論「学校蔵」のお酒を取り寄せて大いに盛り上がりました。

このたびは出版誠におめでとうございました。

 

追伸

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