開催しました~第17回「すきや連」

第17回「すきや連」を開催しました。

今回の会場は明治2年ご創業の、京の老舗「モリタ屋」さん。今回も50人以上の、全国のすき焼き関係者が集結して大盛況でした。

まずは、参加者の皆さんが書いて下さった寄せ書きをご覧ください。

・ミラノ万博、東京オリンピックですき焼きをアピールしましょう。

(向笠千恵子)

・やっぱりスキヤキが一番でしょ!(山田保)

・「旨味全開!」(村山忠彦)

<牛の絵>(須田菁華)

・一期一会、一鍋一愛(三嶌太郎)

・すきや連の皆様いつも感謝感謝。(柴田進吉)

・すき焼き京野菜美味しいです。モリタ屋さんありがとうございます!

(柴田伸太郎)

・すきや連のおかげで京野菜を学ぶことができました。(大竹道茂)

・お肉の厚みは美味しさ深いです。甘みも優しくやっぱり京都のすき焼きおいしかったです。モリタ屋さんありがとうございます。(羽鳥裕子)

・私がすき焼き好きなのは親父ゆずりです。(黒田誠)

・すき焼きだいすき下仁田ねぎとともに食せばもっとすき(島崎進)

・うちの店熊本すき焼き加茂川創業者のルーツの京都に参りました。大変美味しくいただきました。(山下みき)

・鴨川のほとりで頂くすきやき、モリタ屋さん最高です!!(荒井順子)

・初参加のすきや連!モリタ屋さんおいしいお料理ありがとうございました。今後とも宜しくお願いします。(荒井亮一)

・川のほとりで頂くすき焼き、モリタ屋さんの心意気を味あわせていただきました。(加藤英子)

・京都の夜鴨川すき焼きありがとう。(相沢二郎)

・ざらめの香ばしい♪お肉京野菜感激しました。ごちそうさまです!

(相沢ヒロミ)

・京都のすき焼きを堪能させていただきました。ありがとうございます。

(高岡修一)

・とてもおいしくいただきました。ぜひまた参加させていただきます。ありがとうございます。(星南子)

・すき焼き最高!ありがとうございました。(西居基晴)

・昨年はお世話になりました。明治二年の創業同士頑張って行きましょう。(宮本尚樹)

・食のレジェンドSUKIYAKI世界へ羽ばたけ!本日は大変勉強になりました。(宮本美希)

・何時もありがとう!すきやきモリタ屋さん(小林甲児)

・モリタ屋さんのすきやきおいしかったです。シメのうどん最高!ありがとうございました。(小林由佳)

・この夏鴨川のゆかですき焼きを食べることを目標とします。(鳥山渉)

・迫力とやさしさ楽しめるモリタ屋さん すき焼きは幸せな時間が流れます。すき焼最高!!(高岡慎一郎)

・田中さん、吉岡さん、女将さん、すき焼は人が作って嬉しい食卓 鍋ではなやぐ鴨川の京の夜は明けません。(高岡哲郎)

・京野菜の話しききモリタ屋様のすきやき感謝(和田政司)

・鴨川の流れを見ながら頂く京都のすき焼最高です。(藤森朗)

・かもがわで育つ京野菜京都肉(近田康ニ)

・京都肉京野菜美味しかったです!黒毛和牛最高(吉澤直樹)

・鴨川をながめつつ食すすき焼最高です!(吉澤裕介)

・京都肉美味でございました。吉澤教授よりお肉の話しいろいろ聞けて楽しいすき焼きタイムを過ごせました。ごちそうさま。(清水祐子)

・あの人の言葉思い出す夕焼けの高瀬川 京都慕情ありがとうございます。(梅田雄一)

・鴨川を横に京都肉を食す。さすが京都を代表するモリタ屋さん。京都のすき焼きを堪能させていただきました。美味しかったです。ごちそうさまでした!(鈴木拓将)

・スキ焼きが増々スキになりました。これから子供に会いに行きます。(静朋人)

・いつの日か京都で鹿児島の黒豚を食べるすきや連を見たいです。

(米増昭尚)

・美味しい食事を笑顔で出来る事は幸せです。本日は美味しいすきやきありがとうございます。(永野治子)

・人の出会い、肉の出会い、すき焼きありがとう(大西克彦)

<寄せ書きは以上です。今回大変お世話になった「モリタ屋」の吉岡社長、本当にありがとうございました。御礼申し上げます。>

追伸、

2/24にインターネットラジオ局CROSSWAVE☆SENJUの番組「ビジネスチャンネル~この人に聞きたい」に出演させていただきました。

過去の放送は、こちらのURLで聞けますので、よろしかったら、是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.464日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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経理の最高峰

料飲三田会の新年会が人形町の「濱田家」さんで開催されました。言わずと知れた日本料理の最高峰です。

最高峰ですから美味しかったのは申すまでもないのですが、感心してしまったのは経理の段取りです。

私は会の会計係ですから、皆さんから会費を徴収して、御店に支払うのが仕事ですが、ということはどういう状態になるかと申しますと、宴会の最中私が大金を持っている、という状態になります。料亭さんでの会合ともなれば、さらに大金です。

毎回金のことが気になってさんざん飲めないのが辛いところなのですが、「濱田家」さんは、それを気にして下さり、座敷まで担当の方が集金に来て下さったのです。

お店の側にとっても、終宴後に金を数えるより先に数えてしまった方が、残業しなくて済みますから塩梅が良いですね。

集金に座敷に出向く、その一点だけ思い切れば、双方がハッピーで実に良い方法です。

しかも、そのタイミングも結構でした。会合にはどうしても遅刻して来る方がいるので、全員揃わないとお金も揃いませんが、全員揃ったのを確認した上で、私の席にやって来ました。

GJ!

その後は芸者衆のお酌で楽しく酔えました。

感心した経理の段取りはさらに。

終宴後、たまにしか来ない芳町ですし、芸者衆も一時の衰退から盛り返そうと頑張っているので、こちらも意気に感じて散財を決行することになりました。

つまりは「アフター」。

こちらも楽しかったですが、会計の私の仕事はこれでまた増えます。芸者衆の花代を、粋な先輩方に請求しないといけません。

いったん「濱田家」さんからウチに全員分の請求書を送ってもらい、先輩方にはウチから発送することにしました。配分の根拠を書いた紙を封入しないといけないからです。

その段取りを経理の人に伝えましたら、「濱田家」さんのオリジナル封筒が人数分付いて送られてきました。この封筒をお使い下さい、というわけです。

GJ!

流石ですね。勉強になりました。

追伸、

2/24にインターネットラジオ局CROSSWAVE☆SENJUの番組「ビジネスチャンネル~この人に聞きたい」に出演させていただきました。

過去の放送は、こちらのURLで聞けますので、よろしかったら、是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.459日連続更新を達成しました。

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ラジオの出番

テレビだのラジオだのに出ている、出演者の方は大変ですねえ。放送事故を起こしてはダメですから、出番の前は病気や事故に気をつけないといけません。

不肖・住吉史彦もラジオのトーク番組に出て欲しいと頼まれまして、昨日が出番でしたので、出番の大分前からインフルエンザや飲み過ぎが気になって仕方ありませんでした。

え? そもそも飲まなければ「飲み過ぎ」にはならないだろう って?

それがですね、ラジオの前の週に、業界の総会とか「どぜう飯田屋」さんの婚礼とか、飲みの出番がめじろ押しで、本当に心配でした。

さて、そんな話しはさて置きましてトークの内容ですが、依頼主は、このブログの2/3号で紹介しました「愚直経営」の社長・渡井さんです。

渡井さんは素晴らしい経営者であるだけでなく、ラジオのパーソナリティもなさっているのです。

「千住から世界に配信する!」インターネットラジオ局CROSSWAVE☆SENJUに毎週出演なさっているのです。スゴいです。

ネタも2種類あって、隔週で違う内容をやっています。

「千住魚河岸チャンネル」=足立市場の旬の食材やお店を、もとちゃん・あっちゃんと3人で紹介するコーナー

「ビジネスチャンネル~この人に聞きたい~」=渡井さんと親交のある社長をお呼びして経営者の考えをトークするコーナー。

私は「この人に聞きたい」の方でした。

渡井さんは、事前にこのブログを詳細に読んで下さっていて、おおよそ沿った内容でしたから、読者の皆さんには慣れた話題でしょう。

ブランド論=「住吉さんにとってのブランドとは何か?」とか、

世襲経営者の、気持ちの持ち方とか、そういう話しでした。

あっと言う間の50分で、実に楽しかったです。渡井さん、ありがとうございました。

過去の放送は、こちらから聞けますので、よろしかったら、是非。

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すみだ美人

東京商工会議所の台東支部=墨田支部の交流会が弊店でありました。

両支部の会長はじめ御歴々が見えるので、私はこの御席に、どういう御酒をお出しするか、考えないといけませんでした。で、色々思案しておりましたら、「すみだ美人」という名前の御酒が在ることを思い出しました。

「東都のれん会」で御一緒する、東京神田の蔵元「豊島屋本店」さんの御酒で、「料理王国100選 2014」にも入っている御酒です。

東京を感じさせるスタイリッシュなデザインで、スカイツリーをあしらった全面ブルーの瓶に入っています。日本酒の瓶で、文字通り「真っ青」は大胆ですよね。

しかし、かと言って、デザインだけがカッコ良いわけではないです。広島県産の酒米「八反錦」を用いた、さわやかな味と香りの純米吟醸酒です。

よし、これで行こう!

と決めましたのは墨田区から日本酒通の方が見えるからでした。

出席者リストを支部の事務局からいただきましたら、

あ、久米さんも見えるんだ!

久米繊維の久米さんは墨田支部最年少の副会長さんですが、「日本酒Tシャツ」を製造しておられることでも知られています。

全国の蔵元さんに声をかけて、酒瓶などのデザインを借用してTシャツを作っておられます。しかも国産のオーガニック・コットン100%で。

私も何度かTシャツの展覧会を拝見させていただきました。

その「日本酒Tシャツ」つながりで、たしか久米さんは豊島屋さんとも知り合いだったはず。この御酒ならジャストだ!

と思いまして早速久米さんにメールしましたら、大変喜んで下さり、

「今夜は、すき焼きに専念しようと、クルマで出かけて、お酒はお断りしようと思っていましたが、そういういことなら話は別」

と車を会社に置いてお出かけ下さいました。

「ちんや」の店で、御酒が人と人をつなぐのは嬉しいことです。

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壱岐の「島幸」

向笠千恵子先生の「郷土料理伝承学校」を受講しました。

この「学校」は、日本各地の農村漁村で地域の歴史や先人の知恵とともに受け継がれてきた郷土料理を学ぶ講座です。

日本の食文化に関心の高い人(=料理人、料理研究家、料理店経営者、食に関わる職業の方)を対象に実施されていて、今年が2年目です。

で、今回のテーマは、

「壱岐の「島幸」は、海のおいしさ・里のおいしさの二重奏」。

離島でありながら交通の要所であった壱岐には各地の料理の影響が見られます。様々な要素を巧みに取入れながら独自の食文化が形成されてきました。

その壱岐から見えた講師は「平山旅館」の女将・平山宏美さん。

テレビ番組の取材で、かの松岡修造氏に「オレより元気」と言わしめた名物女将です。

旅館を経営するかたわら、無農薬野菜を栽培し、蜂を飼い、それらを活かした創作料理を研究している方で、地産地消の実践者です。

女将さんの圧倒的なしゃべくりに気圧されていると、鍋とカセットコンロが運ばれてきました。

え? ここで鍋をやるの?

果たして、そうでした。

この日のために女将さんが壱岐から、地鶏・地の野菜・島豆腐を空輸して来て、それで鍋をしようと言うのです。スープは、やや甘目の「しょっつる」みたい。

まったく存じ上げない方と同席だったので、はじめの内はなかなか盛り上がれませんでしたが、そこは鍋の楽しさで少しずつ座が和みます。

なんでも、お隣さんは某公共放送局の、野菜の番組の御担当とか。

うん、この島の野菜、みんなサイズが小さめだけだけど、いちいち味が濃いですね。東京者にはうらやましいことです。

島焼酎も配られて実に結構。そう、壱岐は焼酎文化圏でして、小さい島なのに蔵が数軒在ります。

もはや学校というより、ほとんど宴会です。先生、宴会するって事前に言って下されば良かったのに・・・

やがて〆の蕎麦や御飯を投入して、うーん、おなかいっぱいの「学校」でした。

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ホスピタリテイーの宿

久しぶりに澤功さんの講演を聞きました。

澤さんは観光庁の「観光カリスマ」に選ばれていて有名な方ですが、念のための「カリスマ」のサイトのコピペーにより、ご紹介しますと・・・

谷中(東京都台東区)「澤の屋旅館」館主。

ジャパニーズ・イン・グループ会長(93~98年)。

「東京の下町、谷中の根津神社の近所に、客室数12室の日本旅館「澤の屋」がある。一見何の変哲もない小旅館であるが、実は宿泊客の9割が外国人客で、毎日平均7か国の客が訪れ、年間客室稼働率が90%を越え、これまでに80か国、延べ10万人の外国人客を受け入れるなど、国際交流に貢献しているのである。この旅館の経営者が、澤功氏である。」

「これまで延べ10万人もの外国人旅行者を受け入れ、さらに外国人客の下町での触れ合いに尽力している。」

「倒れかかった下町の小さな旅館を、積極的に外国人旅行者を受け入れることによって再生するとともに、全国各地で外国人旅行者の待遇方法などを説明して、宿泊施設が外国人旅行者を受け入れる際に抱く危惧を払拭することに努め、外国人旅行者の受入促進の啓蒙を図っている。」

・・・という方ですが、文中の「倒れかかった」という表現はちょっと違うと思います。

澤さん自身が館主を引き継いでから、旅行マーケットの変化に対応できず、また仕事を楽しむことも出来ず、17年間低空飛行を続けたのが実態ですから、「倒れかかった」では経営も心も苦しんでおられた頃の様子が伝わらないと、私は思います。

この間澤さんは「御客様は神様」という先代の教えに違和感を感じ続けておられたそうです。

その澤さんが今言っておいでなのは、

サービスはやると疲れて仕方ないが、ホスピタリテイーは、いくらやっても疲れない。

低迷17年の後、ついに客数ゼロの日が3日続き、苦し紛れで外国人客を受け入れ始めた澤さんは、当然必死に「サービス」をしようとして、客の荷物を奪うように運んだりしたものの、ほとんど喜ばれず、やがて「お好きなように」と放置するようになり、ようやく客の要望が見え始めたそうです。

外国人客は日本人の、本当の普通の生活に潜り込むことを希望していたのです。

「サ―ビス」を止めた澤さんが、そうした外人さんの希望に対して骨身を惜しまず対応し始めたところ、今度は不思議なことに次々とサンキュー・レターが届くようになったそうです。

悪名高い日本の満員電車に乗ってみたい、という人のために、どの路線の乗車率が一番高いか調べたこともあるそうです。

この辺りから「稼働率90%」への浮上が始まります。

夕食の提供を止めたのも成功でした。旅館に夕食が無いのは、一見サービスの低下ですが、谷中の地元の食堂や居酒屋を澤さんに紹介してもらった客は、楽しかった!と本当に喜ぶのだそうです。

アメックスのプラチナ・カードを持っているような大金持なのに、焼き鳥屋で地元の人達と飲めて最高だった!と笑顔で澤さんに報告するのだとか。

勿論、これは偶然ではありません。自分の宿の客を受け入れて欲しい、と地元の人々に澤さんが日頃から頼んで回っているからです。

そして、外人さんからのサンキュー・レターを読んで判明したことが、もう一つ。

外国人向けに日本をアレンジして欲しい、と書いてきた人は一人もいない(!)のだそうです。逆に、今の谷中をいつまでも遺して欲しい、と書いてきた人は多数。

私は、こういう澤さんのお話しを聞くのが好きでして、今回が多分五回目です。内容は基本的には同じですが、聞くと気分がスッキリします。

今、世間は外客インバウンド誘致イケイケドンドンですが、ニセモノを外人さんに見せたくはないですよね。

 

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都庁店

知人の新店がオープンした、というので行って来ました。
その御店は、とんかつ「伊勢」さんの「都庁店」。
? 都庁に食事する所なんて、在ったっけ?
たいていの行政サービスは区役所で用が足りますから、都庁に行く用事なんて、ほとんどありません。久しぶりに半信半疑で都庁に向かいましたら、在りました。本庁舎と議会棟の間の、扇型の「都民広場」の地下にレストラン街が在ったのです。
「2月9日都知事選挙!!!」と大書された垂れ幕を横目で見ながら、私は地下へ降りて行きました。
新店がオープンしてすぐはお忙しいだろうと思い、1週間ほどたってからお訪ねしたのですが、チラっと中を覗くと大盛況です。
しまった! 忙しい時間に来てしまったか。出直そうかなあ、
と思っていると、見つかってしまいました。
住吉さん、いらっしゃいませ!
御主人自らが現場に入っていて、
どうぞ、どうぞ、とおっしゃるので、申し訳ないことながら、開店記念サービスの「上ロース」をいただくことにしました。
いただきまして、トンカツが結構だったのは勿論ですが、感心しましたことが二つ。
「おろしポン酢」「八丁味噌」「カレールー」といった、調味料の小鉢が有料で売られているのです。
だいたい、こうした調味料は嗜好性のものですから万人が使うわけではなく、全員に出していたら無駄になります。御客様からリクエストがあったらお出しする、という方式の店が多いと思いますが、客は遠慮して頼まないことも多く、あまり使われない内に年月がたつと劣化してしまいます。で、いつの間にか在庫切れ、という結果になっていることが多いように思います。
でも欲しい人は欲しいんですよね。
調味料=タダ、という神話に捉われずに、多少の金額を課金する方式でも、こういう物が在った方が良いと思います。
特に私は食後の「胃モタレ」が気になる性分ですので、喜んで有料の「おろしポン酢」を注文いたしました。
それから、もう一点。店の方向性・顧客ターゲットを明瞭になっているのは良いことです。
「伊勢」さんのメニューの表紙には、こう書かれていました、
とんかつ「伊勢」は働くあなたを応援します。
新入社員も社長さんも、
お父さんもお母さんも、
営業マンも縁の下の力もちも、
ピカピカの彼もキュートな彼女も、
み~んなとんかつ食べて、
元気にがんばりましょう!
実に明瞭で良いですね!
世の中には、ウチの料理は誰が食べても旨いんだから、全員に食べて貰いたいんだよね!
と言う店がありますが、消費者心理とは、そういうものではないと思います。
この店は、まさに自分の為に在るような店だ!
とお客様が感じて初めて、その店は流行るのだと、私は思います。
そう感じながら10回この御店に通うと、そのたびにスタンプを押してくれるらしいのですが、スタンプが双六形式に成っていて、ゴールは、なんと伊勢神宮。
屋号が「伊勢」だけに伊勢国なのです。
スタートが日本橋でなくて都庁になっていて「・・・」ですが、まあ、そこは仕方ないか。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.425日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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住吉史彦の十大ニュース2013

お待たせしました!

今年も「住吉史彦の十大ニュース」の時間がやってまいりました。

え? 誰も待っていないって?

そういう声は無視して、どんどん行きましょう。

今日はポイントだけを書きますので、詳しい内容を知りたい方は、アンダーラインのある所をクリックして下さいね。さて、

 1月 母校・慶應義塾中等部(=慶應大学の付属中学校)の「キャリア講座」に出講しました。演題は「会社を継ぐ、という人生」でした。

2月 第14回「すきや連」を「ニューオータニ岡半」さんで開催しました。今回も募集開始後すぐ満員の盛況でした。

 5月 全国料理業組合「芽生会」関東甲信ブロック研修会で講演しました。演題は「すき焼きの歴史と現在」でした。

 5月 国際観光日本レストラン協会関東支部・副支部長に就任いたしました。

 5月 料飲三田会・総会を「ちんや」で開催しました。会員の佐渡の蔵元「尾畑酒造」さんの御酒を土鍋で湯煎して飲んでいただきました。

 6月 「すき焼きを食べて、九ちゃんのCDが当たる週間」を開催しました。歌曲「上を向いて歩こう」(=スキヤキソング)が1963年に全米チャートで第1位を獲得してから50周年を記念したイベントでした。

7月 「浅草法人会」の研修会に出講しました。演題は「すき焼きを現代に活かす~商いは、楽しく・古風に・斬新に」でした。

7月 ハート型牛脂の名前『牛ゅっとハート』が、商標として正式に特許庁に登録されました♡登録第5599742号♡商品区分♡第29類♡牛脂♡商標権者♡株式会社ちんや♡登録日♡平成25年7月19日⇒記念日のお食事に是非ご注文下さい。

 7月 第15回すきや連を彦根市の「せんなり亭・伽羅」さんで開催、近江牛を堪能しました。中川畜産さんの畜舎を見学させていただきました。

 11月 第16回「すきや連」をみなと横濱牛鍋処「荒井屋」さんで開催しました。横浜の肉食の歴史について、小林照夫先生のご講演いただきました。

いよいよ2013年の弊ブログも残りわずかとなりました。まずは御礼だけを申し上げます。読者の皆様、ご愛読いただき誠にありがとうございました。

2014年もご愛顧を賜りたく、心よりお願い申し上げます。

東西、東〜西〜

 

 明日は「すき焼き川柳」の結果発表です。

 

<年末の、精肉の販売に関するお知らせです>

年内渡しの予約受注は12/28で終了いたしまして、12/29-12/31はフリー販売です。

12/29-12/31は大変混み合いますので、時間の余裕と防寒具をもってお越し下さい。

営業時間は10時~20時ですが遅い時間は品切れの心配がありますので、なるべく早めにお出かけ下さい。

 

 

きんのと変わらぬけふの味

河治和香先生の歴史小説『どぜう屋助七』が、単行本に成りました。

で、その出版記念会がありまして、私も登場人物の子孫として御招待いただき、光栄にも鏡割りなどさせていただきました。

さて内容紹介です。ネタばれを避けるため、ほどほどに紹介しないといけませんが、この御本は、

浅草駒形にある、どぜう屋の主人・三代目越後屋助七を主人公にした小説です。(ちなみに当代は七代目)

三代目は料理屋の店主としては破天荒な人物で、剣の腕前がスゴく、趣味はと言うと粋な新内流しなので女にモテ、当初店の仕事は「ほったらかし」だったのですが、時代は幕末=御一新の激動期ですから、否応なく歴史の渦に巻き込まれて行きます。

政治の変動以外にも、火事・安政の地震・物価の騰貴と大変な時代でした。

そんな時代に、三代目も、店に集う人々も、江戸っ子の意地と持ち前の明るさで、暖簾を守ろうと頑張りぬく~そういう筋です。

ここに【目次】をコピペーしますと、

一、君は今駒形あたり どぜう汁

二、アメリカが来ても日本はつつがなし

三、恋は思案の外欲は分別の内

四、鯰もおごる神の留守事

五、鯨汁椀を重ねて叱られる

六、冥土の旅へコロリ欠け落ち

七、きゅうりごしんしんごしん

八、風の神雷門に居候

九、江戸の豚都の狆に追い出され

十、きんのと変わらぬけふの味

この話しの脇筋で私の祖先が登場します。

当家は、江戸時代から続いた狆の商いをやめて、牛鍋に転向したわけですから、実はやったことは、どぜう屋さんより大革新だったりしますが、この話しの年代は、それよりもう少し前のこと。狆屋をしていた最後の頃の話しです。

あんまり詳細に書けませんが、私の祖先はどじょうを狆に食べさせたり、狆をペリーに献上したりとユニークなエピソードが満載です。

やがて御一新、狆屋が「ちんや」と成ったのと前後して、駒形の三代目は亡くなり、この小説は終わります。その後のことは・・・このブログでも、まあ、お読み下さい!

ともあれ、なぜ浅草は昔も今も賑わっているのか、なぜ美味いものは昔も今も美味いのか、この話しに出て来るような人達がいたからだと私は思います。

「十、きんのと変わらぬけふの味」という最終章のタイトルに、その意味が込められています。

「きんの」とは今はもうあまり使われない下町方言で、昨日のことです。

河治先生が「変わらぬ今日の味」を評価して下さり、その為に生涯を捧げた浅草人のことを描いて下さったことが嬉しいです。

是非お読みください。 是非。

追伸①

 

クリスマス・イベントを開催します。

「イブすきの日に、指宿の焼酎を!」

とうことで、12/24に「ちんや」お座敷(=個室・大広間)で、すき焼きを頼んだ方に、指宿市の芋焼酎グラス一杯をサービスに致します!

堂々オヤジ・ギャグです。

サービス品だからと言って、質が悪いわけじゃあございません。

白露酒造さんの『岩いずみ』という品ですが、

指宿市山川地区の「黄金千貫」を主に使用。

また国土交通省「水の郷百撰」に認定された、開聞岳の麓より湧き出す天然水(軟水)を使用しています。

白麹仕込と黒麹仕込という製造方法の異なる焼酎を絶妙にブレンドしてありまして、実にマイルドです。

さらに1年熟成させることにより、味わいと甘い余韻を醸し出しています。このメーカーさんは熟成に重きを置いておいでなので、「ちんや」の味に合うと私は思っています。

と、いう次第で「イブすきの日に、指宿の焼酎を!」

お後がよろしいようで・・・

追伸②

ビジネスマンの方を対象に、忘年会に関する意識調査を実施させていただました。
目的は、もちろん、日本の会社の忘年会を、もっとワクワクするもの、もっと意義あるものにしたいからです。
忘年会は毎年惰性でやっている…では悲しいですよね。
ビジネスマンの皆さんは、どんな忘年会なら出席したいのか、逆に、どういう忘年会はパスしたいのか、
その答えがここにあります。
会社の忘年会から、この国を元気にしていきたいと思います。

この調査結果は、そのための参考にしていただきたいと思います。
さてさて、大ショックの調査結果はこちら↓から。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.389日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

神谷バー

「浅草うまいもの会」の忘年会が「神谷バー」さんでありました。

「神谷バー」さんは、この春から耐震補強工事に入っていましたが、ようやく全面新装と成りましたので、皆で飲みに行った次第です。

今回の工事は営業しながらの難工事で、金銭的にも「潰して建て代える方が安い」という見積もりでしたが、御主人は勿論、あの歴史的建物を遺す道を選択されました。

その工事完成で、忘年会が盛り上がったことは申すまでもありません。

恒例の余興のクイズは、こんな↓感じでした。

 

・「神谷バー」さんの創業者の名前はズバリなんとおっしゃったでしょう。

1神谷伝衛門 2神谷伝兵衛 3神谷伝五郎

・神谷バー1階で提供するために、アサヒビール社から直送される生ビールの、専用タンクの大きさは、次の3つの内のどれでしょう。

1:500L 2:1.200L 3:100L

・名物「デンキブラン」の年間消費量は、何盃でしょうか。

1:7万盃 2:50万盃 3:130万盃

・1880年に開業した神谷バーの前身の店の屋号は、次の3つの内のどれでしょう。

1むさしや銘酒店 2びぜん屋銘酒店 3みかはや銘酒店

・神谷伝兵衛さんが、神谷バー・シャトー神谷(牛久シャトー)以外に、もう一つ手がけた事業はなんだったでしょう。

1三河人絹 2三河鉄道 3三河紡績

・現在使用している神谷ビル本館が落成したのは、いつでしょう。

1:1899年 2:1921年 3:1933年 

・神谷バーの電話番号はすばり、(03)-3841-××00番でしょう。

1:5400 2:8700 3:6900

・住吉史彦と「神谷バー」の社長さんには共通のFB友達が何人いるでしょう。

1:34人 2:73人 3:95人

 

<正解>

2神谷伝兵衛 

1:500L 

2:50万盃 

3みかはや銘酒店(神谷伝兵衛さんは、三河国出身だった)

2三河鉄道 

2:1921年(関東大震災、太平洋戦争を生き抜いた建物)

1:5400 

2:73人 

 追伸①

単行本『東京百年老舗』に載せていただきました。

21人のフォトグラファーたちが、歴史と伝統を現在に伝える「老舗」の魅力を余すことなく写しだした写真集です。

時代が変わっても、変わることのない老舗の魅力が、ここにあります。

くわしくはこちら↓です。

 追伸②

ビジネスマンの方を対象に、忘年会に関する意識調査を実施させていただました。
目的は、もちろん、日本の会社の忘年会を、もっとワクワクするもの、もっと意義あるものにしたいからです。
忘年会は毎年惰性でやっている…では悲しいですよね。
ビジネスマンの皆さんは、どんな忘年会なら出席したいのか、逆に、どういう忘年会はパスしたいのか、
その答えがここにあります。
この調査結果は、そのための参考にしていただきたいと思います。
会社の忘年会から、この国を元気にしていきたいと思います。
さてさて、大ショックの調査結果はこちら↓から。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.380日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 
Filed under: 浅草インサイダー情報,飲食業界交遊録 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)