新入会員歓迎会

料飲三田会の新入会員歓迎会を開催しました。
会場は向島の料亭「きよし」さん。
例年花柳界入門会の会場として使わせていただいてきましたが、今年は思い切って、「新入会員さんは御招待」という形にしました。
本格的な和食の品々。
芸者衆の踊りや、お座敷あそびを、ひととき楽しみました。
受け入れ店として、ご尽力いただいた女将のAY子さん、
ご芳志を賜りました、UZ橋先輩、誠にありがとうございました。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて3.037日連続更新を達成しました。
すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

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三角ビル

超高層ビルが老朽化で「大規模改修中」とは時代は巡るものです。
行ってきましたのは、新宿住友ビル48階の京料理「美濃吉」さん。
国際観光日本レストラン協会関東支部の総会でした。私は副支部長ですが、今回の出番は乾杯の音頭だけで楽をさせていただきました。
さて、新宿住友ビルは「住友三角ビル」と言った方が思い出す人が多かろうと思います。日本超高層ビルの中の老舗です。
竣工は1974年。完成当時日本一の高さを誇り、大変有名でした。また日本の高層ビルで初めて200mを超えたビルでもありました。
そのビルが今2020を意識して、大規模改修中とかで入口がだいぶ制限されたり、使えないエレベーターがあったりしました。
思えば、このビルは1975年竣工の「ちんや」ビルと同世代です。あちこちにガタがきているであろうことは容易に想像できます。弊ビルも、おととしエレベーターの付け替えをしまして、目ん玉飛び出るほどの額の投資をしたものでした。が、そういうショボい話しは、この辺にして、そう、お料理です。
お料理は、初夏の京名物が目白押しの内容でした。
一晩の食事の中で鱧、鮎、賀茂茄子という同じ食材が繰り返して登場して、印象が強い食事になりました。
鮎は、この時季ですから、未だ若鮎で、それを料理する前に、竹筒に入れて生きたまま運んできて客に見せ、それを後で焼いてまた持って来るというパフォーマンスもありました。
美味しくいただきました。ご馳走様でした。

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すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

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浪速の味

先日の第29回すきや連の記事が産経新聞大阪版に載りました。東京の方は読めませんので以下に転載しますね。
「すき焼きには難波葱」
全国各地のすき焼き料理店や農畜産関係者でつくる「すきや連」の例会が大正8年創業の「はり重」(大阪市中央区道頓堀)で開かれ、昨年「なにわの伝統野菜」に認証された、「難波葱」を使ったすき焼きが会員ら約60人に振舞われた。
すきや連は平成20年に東京在住のフードジャーナリスト、向笠千恵子さんが『すき焼き通』(平凡社新書)を刊行したのを機に、「すき焼き文化をもっと広めよう」と設立。東京や熊本など各地で年3回、例会を開催している。
今回の会場は、かつて難波葱の産地だった大阪・ミナミ。「なにわ伝統野菜復活の会」の難波りんご事務局長(63)が
「明治初期の難波駅周辺には広大な難波葱の畑が広がり、鴨なんばの由来になったとされている。強いぬめりと香り、濃厚な甘みが特徴」などと紹介した後、参加者は「浪速の味」を堪能した。(終わり)
この記事に掲載された写真には私も写っていましたが、このブログは「字だけブログ」なので悪しからず。

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すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

北海道と松阪

旧知の歴史小説家・河治和香先生が新作を発表され、その出版記念会がありましたので、参加しました。
和香先生は、これまで「有名」とまでは言えないが、ユニークな歴史上の人物を小説にして来て、以前「駒形どぜう」さんの三代目越後屋助七を主人公にした小説『どぜう屋助七』を書かれたことがありました。(ちなみに当代は七代目)
その『どぜう屋助七』の中で、「ちんや」の先祖を登場させていただいたことをキッカケに、弊店へもお越しいただいたりしています。
今回の記念会の会場はアサヒビール本社のゲストルームで、当然アサヒさんのゲストしか入れない所ですが、その会場も「駒形」さんのツテで取ったようです。
さて、その和香先生の今回作は、
『がいなもん 松浦武四郎一代』。
江戸後期から明治にかけて北海道を六度探検し、北海道の名付け親になったとされる松浦武四郎(1818~88年)の生涯を描いた作品です。
出身地は松阪。当時の松阪は伊勢商人の街で、牛は未だ盛んになっていないので、私が招待されてはいますが、牛は関係ありません。
記念会当日も、北海道と松阪の話しということで、両市・道の関係者が参加していて、合同地方創生の感がありました。
話しの中に登場するということで、豆腐料理「笹乃雪」(根岸)のご主人や「長命寺桜もち」(向島)のご主人も見えていました。
出版&ご盛会誠にお芽出とうございました。
皆様、是非ご購読を。
『がいなもん 松浦武四郎一代』(小学館)
ISBN-10: 4093865108
ISBN-13: 978-4093865104

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すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

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あんこう鍋とワイン

「いせ源」さんのあんこう鍋とワインを合わせて来ました。
神田連雀町の「いせ源」さんは、天保元年(1830年)のご創業。あまりにも有名な、あんこう専門店です。
当代のT川さんは同窓で、最近「料飲三田会」に入会して下さったので、メンバー有志で行くことにしたのですが、同行の諸氏はワインの専門家。
うーん、日本の、醤油ベースの鍋物って、ワインと合わせ易くはないですよね。
あんこうは勿論魚で、しかも身の味わいが淡泊ですから、ワインは白かと思いきや、味つけは割り下です。その割り下というものは、醤油という醗酵食品がベースですが、そもそも日本の醗酵食品は、味噌も納豆も、ワイン特に白ワインとは合わせづらいと思います。
醤油には、熟成の進んだ赤ワインで、担任が弱めのもの、いや、タンニンが弱めのものが良いと勧める人が多いようです。
すき焼きも、肉だからといって強い赤ワインを当てるとダメでして、「割り下による煮物」という性格が結構感じられますので、穏やかな赤が良いのです。肉自体も養殖ですしね。
今回は5本ほど試しましたが、北海道余市ピノ・ノワールが良いように思いました。
意外と合ったのはシャンパンでした。シャンパンは醗酵過程がワインと少し違い、旨味成分、糖質、乳酸が多いので、同じく糖質と乳酸が多い割り下に合うと言えます。
あー、結構飲んだなあ。うーい、ひっく。

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すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

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料亭のような鮨店

大森海岸の「松乃鮨」さんを訪ねました。ここは料亭のような鮨店です。
「松乃鮨」さんは、明治43年(1910年)に東京の芝で屋台の鮨屋としてスタート、昭和11年(1936年)に大森海岸に移ってきました。
当時の大森は花街として繁栄していて、大きな料亭が立ち並び、芸者衆も400名以上在籍していたと言います。「松乃鮨」さんも繁盛して、数奇屋造り二階建ての店を建てたそうな。
その後火事に遭ってしまいますが、往時の雰囲気を残して再建を果たして、今日に至っています。で、「料亭のような鮨店」なのです。
今も大森には何人かの芸者衆が活動していて、もちろん「松乃鮨」さんに呼べるのですが、私が訪ねした日は、踊りの会ではなく落語の会でした。
「鶴齢」の青木酒造さんが、今勢いのある春風亭一之輔師匠をお招きし、鮨をツマミに飲みながら気楽に落語を楽しもうという会でした。
美味しく、楽しい会でした。お誘いありがとうございました。

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東京発のおいしい豚肉

「すきや連」で旧知の植村光一郎さんが、
『東京発のおいしい豚肉』という御本を出されました。(ISBN978-4-904733-06-6)
植村さんと言えば、最近は和牛の輸出でも知られていますが、やはり何と言っても、TOKYO―X豚の開発が有名です。この御本は、TOKYO―Xが誕生してから有名になるまでの苦労ものがたりと言うことが出来ます。
さてTOKYO―Xは、1997年に東京都の畜産試験場が開発し、高級豚肉の先駆けとなった品種です。
その美味しさを知った植村さんは、経済効率ばかりを追求してきた、それまでの豚肉業界を転換しようとします。
TOKYO Xの生産やブランド管理は、豚さんの健康に配慮し、肉のおいしさと安全性にこだわることにして、 それを支える「4つの理念」を発表します。それが「安全性(Safety)」 「生命力学(Biotics)」 「動物福祉(Animal Welfare)」 「品質(Quality)」 です。この理念に基づき、TOKYO X は育てられているのです。
Safety 安全、だから安心です
豚の健康状態を良好に保ち、病気への感染を防ぐよう努めています。 肥育期間は抗生物質を含まない指定飼料を使っています。
Biotics 本来の生命の力を活かします
指定飼料はポストハーベストフリー、つまり収穫後に農薬を使用しないで、遺伝子組み換えを行っていないトウモロコシや大豆を採用しています。
Animal Welfare 快適な飼育環境の中で育てます
動物本来の生理機能に沿った飼育管理を行い、より健康な豚に育つよう心がけています。ゆったりとしたスペースと充分な換気、採光を保った豚舎で育てています。
Quality 3品種の交雑による新しい品種です
脂肪の質と味が良い北京黒豚、筋繊維が細かく肉質が良いバークシャー、脂肪交雑が入るデュロックの3品種から、それぞれの良いところを取り込んで改良しました。
・・・この開発とブランデイングが行われたのは、1997年から。つまり景気が非常に悪かった頃です。そんな中でいくたのご苦労があったことが、この御本で分かります。当時スーパーのバイヤーは日々の売り上げを作ることに疲弊していて、その上の役職者に巡り合えて、ようやっと商談が進んだと聞きます。
そして、逆に、厳しい環境だったからこそ関係者が鍛えられたとも言えます。今やTOKYO―Xアソシエーションという立派な組織が出来ています。
不景気は、しっかりしたブランドを創り、
バブル景気は、いい加減なブランドを創る、
という一つの事例と言うこともできると思います。
植村さん、出版お芽出とうございました。

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楽器のある店

大阪道頓堀「はり重」さんでの「すきや連」の後、二次会は曽根崎新地の「KENZO」さんにお世話になりました。「はり重」の御主人の推薦のお店ですから、ミナミかと思いきや、キタでした。
どんな店?と聞かれますと、上手く一言で表現できません。
所謂「スナック」よりは高級感があります。北新地っぽい内装です。
では「クラブ」かと言うと、それも少し違いまして、女性陣が皆ミュージシャンです。歌、ピアノ、サックス、フルートまでいます。
山本リンダを激しく歌い踊る人もいました。踊り易いように、自分用のボードを床に敷くほどの熱の入れようでした。Bravo!
KENZOさん(兼三さん)ご本人も作詞・作曲・ギター演奏をなさり、客の御当地に合わせて演奏してくれるのが、すごいです。日頃各地を訪ねては作曲なさっているので、浅草を歌った自作まであるのです。
そう、この店の業態は「KENZO」としか言いようがないです。
宴もたけなわ、酔ってKENZOさんと語り合う内話題になったのは、東京でも新地でも、楽器の在る店が減ってきた、ということでした。たしかに、その通りですね。
今どきは国民共通で盛り上がる曲がありませんし、
それにピアノは場所を食うので、そこを座席にした方が儲かります。
結果、クラブとカラオケの中間の店が亡くなりつつあります。音楽の心得のある女性も接客するしかなくなっています。
明治150年、なんか、野暮になってきてますねえ。

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青森を語る

日本橋三越前の和食店「三冨魯久汁八」さんをお訪ねしました。
3月の、日本橋三越本店で私のトークショーを、「三冨魯久」の御主人が聞きに来て下さり、それでお訪ねすることになった次第です。
さて「三冨魯久汁八(さぶろくじゅうはち)」さんは、「青森を語る、おまかせコース一本」の御店です。
八戸出身の御主人が地元の生産者の方と連携して、産直で食材を送ってもらい、提供しておられます。
産直は、実際問題としては、ロットの問題やら・歩留まりの問題やら、手間がかかって、料理屋泣かせであるのですけど、そこは郷土愛で頑張っておられるようです。頭が下がります。
青森県は、御店に置いてあった地図を見てあらためて思ったのですが、広大です。そして海も山もありますので、県産品で、和食のコースが出来てしまう位食材が揃います。
郷土料理もあります。たとえば「いちご煮」。
八戸の郷土料理です。ウニとアワビの潮汁のことで、「いちご」の名は、お椀の中の乳白色のすまし汁に沈むウニの姿が 朝もやに霞む野いちごのように見えることから名づけられたとか。
その「いちご煮」を、こちらのお店では、コースの「吸いもの」として入れています。
「いちご煮」の磯臭さは抑えてあります。東京の青森料理の店は、在京青森人を相手に居酒屋感覚の味つけの店が多いように思いますが、こちらは違うということが分かります。日本橋ですからね。
ひと味違う、青森料理でした。御馳走様でした。

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江戸東京・伝統野菜

東都のれん会「東若会」の例会に参加しました。
今年3月に「東若会」の幹事長を退任しまして、今後は気楽に参加できると思うと、嬉しい限りです。
さて今回の会場は、麻布十番の会員店「総本家 更科堀井」さんです。言わずと知れた名店ですね。
そして今回の酒肴は、いや趣向は「江戸東京野菜の夕べ」ということでした。江戸東京・伝統野菜研究会の代表・大竹道茂さんによる講演を聞いた後、江戸東京・伝統野菜を使った食事会という流れです。
大竹さんは「すきや連」に熱心に参加して下さるので、私は旧知なのですが、弊ブログでは「江戸東京・伝統野菜」を紹介したことが、そう言えばなかったので、ここに紹介しておきます。
「江戸東京野菜」は、種の大半が自給または、近隣の種苗商により確保されていた昭和中期(昭和40年頃)までの、「固定種」あるいは「在来種」を言います。
有名なのは、練馬ダイコン、亀戸ダイコン、谷中ショウガ、寺島ナスといったところでしょうか。
ここでポイントなのはF1を排除している点です。F1とは超速い車のレースのこと、では勿論なく、野菜の一代限りの交雑種のことです。
野菜の性質の中で、収量が多いとか、
同時に実が獲れるとか、
皮が強くて、運び易いとか、
農作業上都合の良い形質を持っている親と、普通の親を受粉させた場合、遺伝の法則によって、子には一代に限って強い方の形質だけが現れるので、それを利用するのです。同時に実が獲れる子ばかりが育てば、収穫作業が一回で済むので楽ですね。それを利用するのです。
ところが二代目(F2)(孫)となると、弱い方の形質を持った孫も出て来てしまうので、それは使いません。つまり農家さんは種を取って置くということをせずに、翌年も種の会社から種を買って植えるのです。現代農業では、これが主流です。
ここで問題になるのは、F1の種の獲り方です。
自家受粉されてしまっては、そっちの子が育ってしまい不都合ですから、膨大な手間をかけて、オシベを全部取り除くか、もう一つの方法として、花粉を作れないオシベがつく異常な親を使う、という方法もあるのです。
この異常な親を「雄性不稔(ゆうせいふねん)」と言うらしいですが、かえって分かりにくいので、動物に例えますと男性不妊とか無精子症に当たります。普通の親のオシベを全部取り除くのは、大変面倒なので、そういう親を選抜して使っていくのです。
ここで指摘しておきますが、現代農業では農家さんは種を獲らないのです。毎年大手の種商から便利な種を買うのです。上で書いた「F1の種の獲り方」は、各農家さんではなくて、種メーカーがやります。
そして結果、その農村の土壌に合った在来種はなくなって、大手の種商が開発した便利な、そして残念な親の性質を継いでいるかもしれない種だけが、この国に遺って行くのです。
これは「遺伝的多様性の喪失」という観点で、実に牛の世界に似ています。
そんな中で江戸東京・伝統野菜研究会のような方々だけが在来種を遺しているのです。
トホホな現状でしょう?
でも、これが現実です。お見知りおきを。

あ、お料理はどれも美味しかったです。
「川口エンドウ」と海老のかき揚げがかなり美味しかったです。野菜には当然苦みがありますが、揚げて海老の旨味と一体になり、そこへ塩味を付けることで非常に美味しく感じられました。
御馳走様でした。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて3.008日連続更新を達成しました。
すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

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