神戸ビーフ

次回「すきや連」は「ホテル竹園芦屋」さんで開催することに決まっていますので、先日うちあわせと会場の下見に行って参りました。

さて「竹園」さんはホームページのトップに「JR芦屋駅前にある美味しいお肉(特選但馬牛)を食べることの出来るホテルです」と表記しています。さすが肉屋発祥のホテルと思いますが、ここで質問です。

「但馬牛」って何でしょう。

兵庫県とは言えば「神戸牛」が有名ですが、「神戸牛」は「但馬牛」ではないんでしょうか?

はい、もちろんそれも調べて来ました。

答え=「神戸牛」は「但馬牛」です。「但馬牛」の中の、一定の基準を満たした牛を「神戸牛」と言っているのです。

基準は「神戸肉流通推進協議会」が定めています。コピペしますと・・・

・兵庫県内の繁殖農家(指定生産者)のもとで生まれた

・兵庫県内の肥育農家(指定生産者)が最低月齢28カ月以上育てた

・メスでは未経産牛、オスでは去勢牛

・脂肪交雑(「サシ」の入り具合)はBMS値No.6以上

・枝肉重量がメスでは230kg~470kg、オスでは260kg~470kg

です。

これについて私見を言わせていただけば、

・仔牛の生産者を県内に限っているのは良いことです。他県から仔牛を導入している所が多いですからね。

・肥育期間を定めているのは良いことですが、28ヵ月では米沢牛の32か月以上に比べて見劣りしますね。

・性別は、やはりメスに限って欲しいところです。経産牛(出産を経験したメス牛)でも良いと私は思います。肥育期間が短いのも、オスの去勢牛をOKにしているからでしょう。

・体重制限が在るのは良いことですが、450kg以下だった重量基準を2006年に470kg以下に上げてしまったのは気にいりません。これ以上増やさないで欲しいものです。

・・・このように高級但馬牛=神戸牛と思っていただいてもOKなのですが、高級但馬牛をあえて「神戸」と言わず「但馬」として売ることも出来ることは出来るので、完全に高級但馬牛=神戸牛とは言えません。

そもそも、こういう奇妙なことが行われている理由は二つあります。

第一の理由は、海外で「Kobe-Beef」が有名だからです。

このブログの2013年9月11号に書きました通り、神戸に牛肉を普及させ「神戸ビーフ」の基礎を築いたのは、明治時代の外国人キルビーとハンターでした。以来「神戸ビーフ」は海外で有名です。

神戸で牛は飼っていないのにね。

もちろんブランドというものは産地ブランドに限ったものではなく、「千住葱」のように千住で葱は育てていないのに葱市場のある地名をブランドにしている場合もありますから、別に不当なものではありません。

「神戸」は「千住」に近いケースで、飼っていないのに有名だったものだから、やはりそれはブランドとして整備しようということになったわけです。

第二の理由は、但馬の公使が有名、いや、但馬の仔牛が有名だったからです。この血統は、脂の融点がとても低い血統で、おそらく世界一低いです。

この血統の仔牛は、以前は地元で最後まで肥育されるより、むしろ、松阪や近江へ連れて行かれました。仔牛のブランドとして有名だったのです。

但馬すなわち兵庫県北部から、はるばる松阪まで牛を連れて行ったわけで、大変なことです。それだけ但馬の仔牛が欲しかったのです。

このように「神戸ビーフ」はそもそも産地ブランドではなく、流通地のブランドであったのに、同じ県内に仔牛のブランドがあったので、それを定義に取りこんだのです。

・そもそも流通地のブランドであった

・同じ県内に仔牛の有名な産地があった

という二重の特殊性の故に、牛がいない土地(=神戸)の地名を冠したブランドが出来たのです。

但馬国が摂津国と合併して兵庫県に成らなければ、こういうことには成らなかったかもしれませんね。

分かりにくいぞ!

と思った方、文句は初代兵庫県知事の伊藤博文に言って下さい。

以上のことは、私のようにブランドにこだわらず「旨い牛や旨い」という立場の人間には、さして重要なことではありませんが、一応、まあ弊ブログの読者の皆さんの為に解説しておきました。

あー疲れた。

追伸

一冊丸ごと「すき焼き大全」とも申すべき本が出ました。

タイトルは『日本のごちそう すき焼き』、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.791日連続更新を達成しました。

 

 

 

虎風荘

ほおお、「虎風荘」の初日は、すき焼きが恒例なんですね!

「虎風荘」というのは、プロ野球「阪神タイガーズ」の選手寮のこと。今年も新人5人が入寮、その初日に恒例のすき焼きが振る舞われたそうです。

肉は神戸牛。

今年のドラフト1位・横山選手は、

「すごかった。びっくりした」

と感激していたそうですが、どこがどうすごかったんでしょう?

気になって、スポーツ各紙をチェックしてみましたが、

「すごい」

「神戸牛」

以外の情報は得られませんでした。まったく取材が浅いですな。

それ以前に、神戸であれば関西風すき焼きの筈ですが、誰が作るのか。寮の食堂の人がやってくれるのか。

関西人なら自分で関西風に作れるかもしれませんが、阪神には各地から選手が入る筈で、実際横山選手も新日鉄住金鹿島の出身。出来たんでしょうか。

疑問は解決しません。

時に、阪神と言えば巨人ですが、その巨人が甲子園球場で阪神戦に臨む際の定宿「ホテル竹園芦屋」さんは、以前からの「すきや連」のメンバーで、次回(=第20回)「すきや連」例会は、「竹園」さんで開こうと考えています。

「竹園」さんは、肉屋から発祥したホテルという大変珍しい存在で、それだけに肉料理が美味しいことで評判です。元調理長の梅田茂雄さんが、

『巨人ナインが愛した味~情熱料理人「梅ちゃん」のおいしい交遊録』という本を出しているくらいです。

阪神の方も対抗して、是非本を出して欲しいものです。

追伸

一冊丸ごと「すき焼き大全」とも申すべき本が出ました。

タイトルは『日本のごちそう すき焼き』、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.786日連続更新を達成しました。

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野暮な質問

下仁田の小金沢農園さんから「下仁田葱」が届きましたので、「変わりザク」として販売しています。

言わずと知れた「下仁田葱」は「殿様葱」とも言われる葱の王者。

11月の「葱解禁」が有名ですが、むしろ寒中の、この時期が美味いと私は思います。

「下仁田葱」は最も辛みの強い葱ですが、火を通すと甘く、トロリとなります。

通常のザクに盛られている「千住葱」との食べ比べをお楽しみいただきたいと思います。

え? 下仁田と千住のどっちが美味いのか って?!

野暮な質問ですな。

なんで、いちいち順番を付けたがるんですかね。

両方美味いんです。

優劣・勝ち負けじゃなくて、それぞれに美味さがあるんですよ。

まあ、食べてご覧なさい。

下仁田葱については、くわしくは、こちらです。

追伸

一冊丸ごと「すき焼き大全」とも申すべき本が出ました。

タイトルは『日本のごちそう すき焼き』、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.780日連続更新を達成しました。

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開催しました、第19回「すきや連」例会②

第19回「すきや連」例会を下仁田町「常盤館」さんで開催しました。

今回は、単なる例会ではなく、3重のイベントでした。

まず単行本『にほんのごちそうすき焼き』が無事刊行されたことを記念する会。

それから群馬県庁がスタートさせた「ぐんま・すき焼きアクション」を応援する会でもありました。

例会に先立って、県の主催で「群馬すき焼きシンポジウム」が開催され、私も向笠千恵子先生や、地元の食材関係者の皆さんと共に登壇。群馬のすき焼きを盛り上げるべく議論した後、例会へと突入しました。

さて、例会は今回も満員御礼。

下仁田ならではの、葱と蒟蒻・椎茸が素晴らしい「殿様すき焼き」を堪能しました。

常盤館さん、群馬の皆さん、大変お世話になり、ありがとうございました。

<以下は参加された皆さんに書いていただいた、寄せ書きです。たくさん在るので、昨日からUPしていますが、その②です>

・日本一揺れる列車で一年ぶりの上州へ。下仁田ネギをたくさん買いました。今夜はたのしい酒になりますように。(宮本尚樹)

・親子で参加しました。(中川吉明)(中川真弓)

・下仁田のネギですき焼きありがとう!(西居基晴)

・すき焼はもちろん下仁田ネギも楽しみです。ネギ、コンニャクを買いました。(高岡修一)

・ぐんますき焼き県を夢見ての大切な日に参加させていただき、ありがとうございます。(鳥山真)

・初参加です。そこで一句。オレイン酸数値だけでは「オレ、オレ、サギ」(字余り)(佐々木整輝)

・箸置きがネギ!!楽しい会に参加させて頂きいつもありがとうございます。(星南子)

・本日は下仁田へようこそお越し下さいました。下仁田の名産、群馬の名産をたくさん食べてって下さい。(松浦保)

・すき焼きは牛肉とわり下ということでしたが、群馬のすき焼は、肉しらたきしいたけの素材(財)皆平等で肩並べてになるカナア(内藤雅子)

・今日のシンポジウムは大変勉強になりました。(高橋正恵)

・下仁田の葱、しらたきと上州和牛のコラボした「群馬すき焼」おいしくいただきます。(九鬼紋七)

・「何かうれしいことがあった時、誰か会いたい人に会えた時、人はおいしいものを囲んで喜びを分かち合いたくなる。そんな時すき焼の店「柿安」の名を思い出していただけたら幸せです」~これは先々代社長が作ったパンフの表紙の言葉で先日ランチョンマットに印刷して復刻しました。すき焼は昔も今も特別の料理です(赤塚直子)

・すき焼きはまちをつくり、ひとをつくるんだなあということを実感しました(石川大介)

・下仁田の名産は「ねぎとコンニャク、原木しいたけ」まさにすき焼きの町(佐々木信也)

・鍋の中に広がる群馬の味覚!念願の常盤館でお世話になりました。

(藤森朗)

・秋の山紅葉香るすきやきの鍋(植村光一郎)

・群馬産ネギと牛肉湯気の中(近田康ニ)

・『にほんのごちそうすき焼き』刊行に力を添えて下さった方々、ありがとうございました。その記念の会ともなり、うれしいです(土居秀夫)

・いつも美味しいすき焼きをありがとうございます!『にほんのごちそうすき焼き』無事刊行となり、本当に感無量です(水野良美)

・無事刊行、残る使命は重版出来!(清田康晃)

・本日は常盤館にて例会、本当に有り難う御座います。今後ともよろしく御願いいたします。(島崎進)

<以上>

追伸、

一冊丸ごと「すき焼き大全」とも申すべき本が出ました。

タイトルは『日本のごちそう すき焼き』。11月19日平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.735日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

 

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開催しました、第19回「すきや連」例会①

第19回「すきや連」例会を下仁田町「常盤館」さんで開催しました。

今回は、単なる例会ではなく、3重のイベントでした。

まず単行本『にほんのごちそうすき焼き』が無事刊行されたことを記念する会。

それから群馬県庁がスタートさせた「ぐんま・すき焼きアクション」を応援する会でもありました。

例会に先立って、県の主催で「群馬すき焼きシンポジウム」が開催され、私も向笠千恵子先生や、地元の食材関係者の皆さんと共に登壇。群馬のすき焼きを盛り上げるべく議論した後、例会へと突入しました。

さて、例会は今回も満員御礼。

下仁田ならではの、葱と蒟蒻・椎茸が素晴らしい「殿様すき焼き」を堪能しました。

常盤館さん、群馬の皆さん、大変お世話になり、ありがとうございました。

<以下は参加された皆さんに書いていただいた、寄せ書きです①>

・上州の風と光とすき焼きと(向笠千恵子)

・シンポジウム興味深くお話を伺いました。群馬らしいすき焼を期待しています。(楓千里)

・すきや連に声をかけていただき感謝しております。(飯塚寛巳)

・ありがとう皆で食べる真の味(竹澤嘉介)

・下仁田に葱積み走るバイク連、下仁田に葱腹詰めるすきや連

(鏑木武弥)

・すき焼本完成(鈴木直登)

・ぐんま・すき焼きアクション始動!(土屋真志)

・「群馬のすき焼き」確立に向けて頑張ります。(土橋徹)

・今後とも群馬県をよろしくお願いいたします。(齋藤大輔)

・見ました!!群馬の底力!!(加藤英子)

・すべてのことに感謝(小金澤定夫)

・ネギサミット、すき焼きシンポジウム、すきや連盛りだくさんで少しつかれました(小金沢章文)

・シンポ後にあらためて群馬牛、下仁田葱、こんにゃく堪能しました。

(大竹道茂)

・歴史ある「常盤館」さんのすき焼楽しみ(和田政司)

・「すきや連」初参加です。かぜをひいていて酒が飲めなくて残念!すきやきの味もあまりよく味わえなくて残念!(羽鳥則夫)

・皆で囲むすき焼きに幸せ感じます。「すき焼き応援県」宣言の群馬の人達に小さなたくさんの幸せがいっぱい、すき焼き食べて(羽鳥裕子)

<寄せ書きはたくさん在りますので、続きは明日の、このブログにて>

追伸、

一冊丸ごと「すき焼き大全」とも申すべき本が出ました。

タイトルは『日本のごちそう すき焼き』。11月19日平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.734日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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群馬すき焼きシンポジウム①

『日本のごちそう すき焼き』の刊行のことで色々忙しくしておりましたら、

おっと!

「群馬すき焼きシンポジウム」が明後日に迫っています。私は、このシンポジウムに「県内外の有識者」なる立場で登壇せねばなりません。

このたび群馬県が、県のおもてなし料理として、すき焼きを制定しましたので、それを記念するシンポジウムです。

私の他は、食文化研究家の向笠千恵子先生、

上毛新聞の論説委員長さん、

「赤城牛」の鳥山畜産さん、

下仁田葱の生産者組合代表の方、

下仁田蒟蒻の生産者組合代表の方、

といったメンバーのようです。

まず、今回の企画そのものについてですが、特定の料理方法=すき焼きで食べられることをイメージして畜産業の方向性を決めることに、私は大賛成です。

私の従来からの意見に合致します。

その趣旨にそって私は、どういう肉がすき焼きに向くのか、をお話しする必要があると思っています。

ここで私は、肉を「熟成させ易い牛」がすき焼きに向く牛だ、と申し上げたいと思います。

すき焼きの、割下の味付けが甘くて強い味ですから、それとバランスするだけ充分な肉の旨みが必要です。ですので肉を長期熟成させることが是が非でも必要となりますが、

さてでは、どんな牛の肉が熟成させ易いのでしょうか。

第一に、充分長期間肥育された牛が熟成させ易い牛です。

まずですね、熟成という現象についてここで確認しますと、それは肉を構成するタンパク質が、タンパク質分解酵素によって分解されて、アミノ酸に成ることですが、そのタンパク質分解酵素の働きを抑制するものが牛の体内にあります。

それは成長ホルモンです。

これは、まあ、当たり前と言えば当り前です。牛が成長しようとしている時にタンパク質分解酵素が強く働くと困りますからね。

老化したタンパク質を分解して、体をリニューアルすることは、若い内であってもとても大事なことなのですが、成長期にはなにしろ成長しないといけません。だから、その時期にはタンパク質分解酵素の働きが抑制されているのです。

何を言いたいのか、と申しますと・・・

<この話しは長くなりそうなので、明日の、このブログに続きます>

 

<「群馬すき焼きシンポジウム」に参加したい方は>

群馬県庁企画課にお問い合わせください。事前登録制ですので、必ず県庁に連絡を入れてから御参加下さい。

TEL 027-898-2457 FAX 027-223-4371

詳細は、こちらです。

 

追伸、

一冊丸ごと「すき焼き大全」とも申すべき本が出ました。

タイトルは『日本のごちそう すき焼き』。11月19日平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.726日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

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チョイと転載『日本のごちそう すき焼き』②

「すき焼き大全」とも申すべき新刊本が、平凡社より刊行されました。

タイトルは『日本のごちそう すき焼き』。

この本は、食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、私も勿論執筆に加わっています。

自分の店について書いた他、「すき焼きと日本酒」という題でも一文を寄稿しました。

以下に私が書いた「すき焼きと日本酒」の一部を、チョイと転載します。もちろん全文を転載するわけにはいかないので、さわりだけです。悪しからず。

<以下、転載>

この原稿の依頼が平凡社さんから来た頃、私は「味博士」の「マリアージュ研究」を知りました。

「味博士」とは慶應義塾大学共同研究員の鈴木隆一博士のこと。味を計測して、それをグラフで「見える化」する技術を開発された方です。

『味博士のぜったい太らない食べ方』『日本人の味覚は世界一』といった著書もあります。元々博士と私は熟成肉の研究を通じて知り合いましたが、料理と御酒のマリアージュ研究の方も、結構面白いのです。

博士が大学で開発した「味覚センサー」は、甘・塩・酸・苦・旨の五味を計測してグラフに表示できるのですが、このセンサーで料理と御酒の両方を計測します。

で、そのグラフを重ねてみるとマリアージュの相性度が分かる、という次第です。重ねた結果、五味の数値がバランスよく大きくなっていれば、「味わいに膨らみが出た」ということを意味します。料理と御酒が互いに不足する味を補い合い、「味の構成力が高まった」とも言えます。

この研究で赤ワインには椎茸が最も合う、といった判定が出ていたりしています。面白いですね。

さてさて、この技術を使って、すき焼きと日本酒の相性を判定しない手はありません。早速4点のタイプの違う日本酒を用意しました。

公平に評価できるよう・・・

<続きを読みたい方は・・・>

弊店の店頭でも販売していますし、こちらからでもネットで購入できます。

是非是非よろしくお願い申し上げます。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.725日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

チョイと転載『日本のごちそう すき焼き』①

「すき焼き大全」とも申すべき新刊本が、平凡社より刊行されました。

タイトルは『日本のごちそう すき焼き』。

この本は、食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、私も勿論執筆に加わっています。

以下に私が書いた部分を、チョイと転載します。もちろん全文を転載するわけにはいかないので、さわりだけです。悪しからず。

<以下、転載>

私の祖先が江戸時代から従事してきた狆(ちん)の商いをたたみ、料理屋に衣替えしましたのは明治十三年(1880年)のことでした。私は、そこから数えて六代目の当主です。

在り難いことに店主が代を重ねるのに合わせ、三世代・四世代・五世代に渡って御利用下さる御客様に恵まれてきました。

その、御利用下さる御客様の舌に馴染んでおりますのは、手前どもの、かなり甘目の割下です。東京下町の人々が好んできた味です。御客様の中には地元で洋食店を経営なさっている方もおいでですが、その御店のビーフシチューは、やはりソースが甘目で、お互いに行き来して食べ合っています。

そうした味を「美味しい!」と感じる味覚は、本当に在り難いことに、御客様から、そのお子様へ・お孫さんへと継承され、その家族の中で共有されています。お爺ちゃんが好きなすき焼き屋にお孫さんも一緒に行ける、そして同じ鍋をつつくことが出来る、それこそが、「ちんや」という店の最大の存在意義だと、私は考えています。

浅草には初詣・春のお彼岸・花見・夏祭り・花火大会・秋のお彼岸と、四季の伝統的な行事がありますから、家族揃ってお出かけいただける機会がたくさんあります。そんな折にすき焼きを食べれば、ご家族の思い出・ご家族の歴史を造っていただけると思います。

そのお手伝いをする仕事に、歴代の当主は人生の全てを捧げて来ました。当代の私も全く同じことです。

さて肉のことも少しご紹介しましょう。まず割下の味付けが甘いですから・・・

<続きを読みたい方は・・・>

弊店の店頭でも販売していますし、こちらからでもネットで購入できます。

是非是非よろしくお願い申し上げます。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.724日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

いよいよ刊行~『日本のごちそう すき焼き』

単行本『日本のごちそう すき焼き』が、いよいよ明日11月19日刊行されることになり、それに先立って、メデイア発表会を開催しました。

会場の新橋『今朝』さんには60人以上の、メデイア関係者とすき焼き店主が集まって大盛況。

すき焼きの本の発表ですから、もちろん発表会だけで終わるわけには行かず、会費制ですが、すき焼き懇親会も開催させていただきました。

『今朝』店主のFJ森さんはじめ、スタッフの皆さんには大汗かいて、ご尽力いただきました。本当にありがとうございました。

時に、この本は「まるごと、すき焼き大全」とも申すべき本です。

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

読めば、まずすき焼きの薀蓄が豊富に手に入りますが、おカタいばかりの内容ではなく、

全国のすき焼き店を多数のカラー写真を使ってガイドしてあり、実用本の要素も取り入れております。

31人のすき焼き店主は、私が一人ずつ口説いて回り、今回の刊行事業に参加してもらいました。

「すきや連」活動を続けてきたおかげで、それが可能となりました。

ですので、この本は私と「すきや連」の、この十年間の日々そのものです。

料理屋という職業は、あまり形になる物を遺しにくい職業ですが、今回私はこの本という宝物に恵まれました。本当にラッキーだと感じております。

明日11月19日に刊行されますので、是非是非お求めください。

 

A5版 224ページ(カラー112ページ)

ISBN9784582836752

定価税込1.944円

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからでもネットで購入できます。

 

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.723日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

日本のごちそう すき焼き

今月、「すき焼き大全」とも申すべき新刊本が出ます。

タイトルは『日本のごちそう すき焼き』。

11月19日平凡社より刊行されます。

是非ともお買い上げいただきたく、ご案内申し上げます。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

読めば、まずすき焼きの薀蓄が豊富に手に入りますが、おカタいばかりの内容ではなく、

全国のすき焼き店を多数のカラー写真を使ってガイドしてあり、実用本の要素も取り入れております。

31人のすき焼き店主は、私が一人ずつ口説いて回り、今回の刊行事業に参加してもらいました。

「すきや連」活動を続けてきたおかげで、それが可能となりました。

ですので、この本は私と「すきや連」の、この十年間の日々そのものです。

料理屋という職業は、あまり形になる物を遺しにくい職業ですが、今回私はこの本という宝物に恵まれました。本当にラッキーだと感じております。

11月19日に刊行されますので、是非是非お求めください。

 

A5版 224ページ(カラー112ページ)

ISBN9784582836752

定価税込1.944円

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからでもネットで購入できます。

 

是非。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.706日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

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