リサーチ段階

「ちんや」の地下に「ちんや亭」という、カウンターだけ16席の、小さい店を経営しています。「一人すき焼き」もできますし、ハンバーグ、ロールビーフなどの軽いメニューもやっています。

その店についてテレビの取材がありました。

今は「リサーチ段階」で、放送されるか分かりませんが、こんな↓内容でした。

<「ちんや亭」を1975年にオープンさせたきっかけは?>

・気軽に靴を脱がずに入って「ちんや」の味を楽しんでいただきたかった。

・通常すき焼きなど鍋料理の店は御一人様では入りにくいので、お一人様でも入りやすい店を創りたかった。

・焼き物(=ハンバーグ、ステーキなど)の調理工程を御客様に目の前でご覧いただき、出来上がったら即座に(=3秒以内に)アツアツの状態で御提供申し上げたかった。

<昼限定で営業している理由は?>

・「ちんや」では、ハンバーグ、ロールビーフなどの挽き肉を使った料理も、すき焼き用の高級な熟成肉の端材を使って作っています。そのため材料切れになりがちです。昼のみ営業が、物量的に塩梅が良いのです。

(無理に夜の分も用意しようとすると、「挽き肉用の肉」を仕入れざるを得ず、それは美味しくないのです)

・すき焼き「ちんや」のメニューは、昼食としては重たいものばかりなので、昼間営業していてもスタッフ(=仲居さん)は手持ち無沙汰になりがち。そこで昼は「ちんや亭」で働いてもらい、御客様と顔馴染みになれるようにします。

御客様は日頃慣れない「ちんや」へ、記念日の日などに上がった場合緊張してしまいがちですが、スタッフが顔見知りであれば、安心して食事が出来ます。これにより同一人物に「ちんや」と「ちんや亭」の両方を使っていただけます。夜は「ちんや」の営業に専念します。

・昼時は予約せずにフラリと見える方も多いので、「ちんや」が大勢様などで満席の場合に、その方を収容する店がもう一軒必要でした。(夜のお客様はたいてい予約を入れてから見えるので、そうした心配があまりない)

<ロールビーフを始めた理由は?>

・「ちんや」のハンバーグは牛豚合挽きなのですが、牛挽き肉だけのメニューが欲しい、という御客様の声があったのを、現場の担当者が聞いて⇒メニューにしました。

<常連さんが召し上がるメニューは?>

・近隣の方は、やはり価格的に安いハンバーグ、ロールビーフ、サイコロステーキが多いです。(サイコロステーキは所謂「成型肉」ではなく、形が小さい精肉を使ったステーキ)

・その他に毎回特定のメニューばかり食べに遠方から見える常連さんもおいでになります。

「毎回一人すき焼きの常連さん」「毎回一人フィレステーキの常連さん」がおいでになる。

<テレビ出演歴は? 平成23年以降では・・・>

・BSテレビ朝日『幸福の一皿~美味しさの物語』。平成24年11月9日・23日・平成25年1月2日放送の1件です。

さてさて「今回は浅草の穴場」という番組らしいのですが、どうなりましょうか。

「ちんや亭」はたしかに「知る人ぞ知る」的な店ですが、表通りの雷門通りに在りますし、テレビに出たことがあるので、外れるかもしれませんね・・・

追伸①

単行本『東京百年老舗』に載せていただきました。

21人のフォトグラファーたちが、歴史と伝統を現在に伝える「老舗」の魅力を余すことなく写しだした写真集です。

時代が変わっても、変わることのない老舗の魅力が、ここにあります。

くわしくはこちら↓です。

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

現在の笑顔数は370人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.328日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 
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蝶のたはむれ

久しぶりに藤山新太郎師匠の手妻を観ました。

手妻(てづま)とは伝統的な日本の奇術のことで、藤山さんは、それを継承する数少ないマジシャンです。拝見しましたのは、成田市の鰻屋「菊屋」のご子息の結婚披露宴で観て以来です。

藤山さんは気さくな方ですが、実は偉い方です。1988年、1994年、1998年と文化庁芸術祭賞大賞を受賞しています。三度の受賞は、この賞で初とか。豊富な経験から奇術を論じた本も多数出しておられます。

さて、その日の手妻の会場は「神田の家」。神田明神の隣に在ります。

元々は江戸時代より神田で材木商を営んできた遠藤家が昭和2年に建てた店舗併住宅だったそうです。2009年に文化財として指定を受け⇒神田明神の隣に移築されたそうです。

建物そのものに勿論風格がありますが、数々の調度品も、その材料・仕様に至るまで職人の技が光っています。

その会場に藤山さんが紋付袴の正装で登場。いつもの得意芸=「お椀と玉」「蝶のたはむれ」などを披露。

「蝶のたはむれ」は以前広い会場で観たことがありますが、古民家の狭い空間で観ると、かなり感覚が違い、手妻がまさに手の稲妻=手で為す芸なのだ、ということが分かります。

しかし、それ以上に面白かったのが、藤山さんのトーク。

滅びる寸前だった手妻を継承したものの、仕事が無くて、西洋マジックで食いつないでいた日々のことをカラリと語ります。

そして「蝶のたはむれ」の裏には、生き物の一生=生の歓びと苦しみが在るのであって、こんなマジックは世界のどこにもない、と。

良いものですね、手妻。

 追伸①

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無難

「無難」って、褒め言葉ですか?

自分が飲食店をやっていると仮定して、御客様から「無難な店ですね」って言われたら、どう思いますか?

勿論御客様も店の人間に気を遣われますから、面と向かって「無難な店」とは言わないでしょうが、もし言われたとしたら、私は喜びます。

それどころか、褒め言葉だと思います。

だって「難点が無い」んですから。

そもそも、色々な状況で人は店を選ぶのでしょうが、

冒険したくない、とか

失敗したくない、とか

選んでいる最中に嫁さんと喧嘩したくない、とかいう場面が必ずあると思います。

人はそういう場合に、結局「無難な店」を選ぶのだと思います。

店側に立ちますと、もっと何かカッコ良い言葉で、パンフレットやホームページを飾り立てたい衝動を覚えるでしょうが、

ちょっと待てよ。御客様側は、どういう積りで店を選んでいるのだろう?

と考える時間をとってみますると、「無難」がキーワードであることが分かってきます。

でも無難に成るのは、結構難しいですよ。いや、相当難しいです。

クオリテイーが低くて良いわけではなく、常に相当程度高くないといけません。味がいつも同様でないといけないのは当然です。

プラス、雰囲気全体が落ち着いていないといけません。

色々な要素が落ち着いていないとダメで、「色々」には街の空気も含みます。

私の知人で銀座があまり好きでない人がいるのですが、その理由を煎じ詰めて聞きますと、どうやら上昇志向の男女~ギラギラの男と、セクシーなお姐さんが闊歩しているのが、「落ち着かない」と感じるらしいのです。

銀座の老舗の皆さんは、たいてい落ち着きを志向して商売をなさっていますから、やや気の毒ではあるのですが、気持ちとしては分かります。

無難を極めるのも、また一興です。

追伸①

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親子初共演

平井堅さんが新曲『桔梗が丘』を発売し、ミュージックビデオがYouTubeで公開されています。

新曲と申しましても「ミサワホーム」社のテレビCMに使われていますので、既にお聞きになった方は多いと思います。CMを視たファンから発売を望む声が多数寄せられて、発売に至ったとか。

さて、このMVの目玉は親子初共演。撮影は三重県名張市の平井さんの実家で。本当のお母さんに食事を振る舞われるシーンがあるなど、プライベートな映像です。

お母さんが実家の玄関を掃いているシーンに始まり、やがて食事になるわけですが、その料理は、すき焼き。

平井さんの好物なのだそうです。

名張と言えば、伊賀牛ですからねえ。

なぜか大量の白菜を使います。平井家流なのですかね。

御本人のコメントは「まさか、こんなにパーソナルな部分を撮影するとは思ってもみませんでした」

「自分でもぼんやりと記憶が薄れてしまっていた景色をもう一度見ることができたりして、とても記念になる撮影でした」

良いですねえ、良いですねえ。

平井さん、すき焼きの拡散にご協力いただきまして、ありがとうございます。

平井さんの曲は声域が広すぎてカラオケで歌えないのが難点ですが、応援させていただきます。

追伸①

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トンデモ学園生活

例によってツイッター検索をしていて、面白い記事を見つけました。

「授業中にすき焼き!? 名門・麻布学園のトンデモ学園生活とは?」

麻布と言えば、言わずと知れた、開成・武蔵と並ぶ「御三家」ですね。数多くの東大生や有名人を輩出してきた名門校です。例えば最近の政治家では、橋本龍太郎さん、福田康夫さん、中川昭一さん、与謝野馨さん。

しかし生徒は受験勉強ばかりしているのではなく、校風は「自由闊達」。ほぼすべての行動が生徒の自主性に任されている、という事実は「知る人ぞ知る」ですね。

「学生服もあるにはあるが、ほぼ大半の学生が私服で過ごすため、結局入学式しか着ない者も多い。卒業式ですら、軍服、チャイナドレス・・・」

「校則も存在しないが、「授業中に麻雀をしない」「鉄下駄を履いて登校しない」「教室に出前をとらない」といった3つだけが暗黙の了解としてある。」

あるOBが取材に答えて曰く、

「授業中にコソコソとご飯を食べるのは日常だけど、俺の友達は後ろの席ですき焼きをしていたな。」

へええ!

「昼食の時間の前にあたる4時間目に天津丼を持ってくるように、駅前の那須飯店のおじさんに頼んだんだ。実際来るかどうか半信半疑だったけど、本当におかもち持ってこっそり入ってきたんだ。せっかく来たわけだしと食べようとしたら、K(先生)にいきなり奪われて説教だよ。それでKが5時間目にやってきて説教の続きかと思ったら、キレイに平らげて洗った食器返しにきたんだ。まったくふざけているよね。」

先生が生徒の代わりに出前を食べてしまうというのは流石ですが、それにしても、

すき焼きはOKで、出前はNGという判断基準がユニークです。

橋龍さんがそうだったように、麻布を出て慶應大学に入って来る人は多いので、私の知人の中にも麻布出が何人もいるのですが、

すき焼きはOKで、出前はNGという話しは初耳ですな。

今度確認して、麻布の人に、もっとすき焼きをお勧めしようと思います。

 

追伸①

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単価

単価が下がってきているような気がします。

「単価」と言っても色々ございますが、この場合正確には「客一人当り単価」のことです。

さて、これは悪いことでしょうか。

スーパーで単価が下がれば、是すなわちデフレでしょうが、飲食店では少し事情が違います。

これまで店の中へ入って見えなかった方が、ようやく入っていらして、メニュー表の中の、下の方を注文なさっている、とみることも出来るのです。

デフレが酷い時代に「ちんや」の単価がひどく低かったか、と申しますと、実はそうでもなく、当時店の中に入ってしまった方は、

せっかく来たのだから・・・

どうせなら旨いものを・・・

ということで高めのメニューが結構売れたのです。

しかし、その背後に当然ながら、店に入って来なくなってしまった方が多数いらしたわけで、結局薬局、現象的には「単価が下がる」よりは「客数が減る」「売り上げが減る」ということが起きました。

だから、実際に計上されている数字だけを追ってはダメだ、ということが分かります。

結論は単純ですが、忘れがちなことでもあると思います。

追伸①

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半年目

入社半年目の新入生と面談をしました。

まずは以下の2点を要望しました。

・朝出勤した時点で、その日の仕事の、だいたいの流れ分かっているようにすること、そのためには、前夜退勤する時に、翌日の予約帳を見るクセをつけること。

・自分が任されていない仕事にも、しっかり興味を持つこと。

しかし、ですね、実はそうした段取り的なことについては、そんなに心配していないのです、私は。

段取りが悪ければすぐに周りから怒られますし、毎日やることですから、真面目にやっていれば、いつかは慣れます。

むしろ心配なのは、段取りが出来てくれば一人前!

と思ってしまうことです。

その考えは大間違いです。だって、

いくら段取り良く仕事をしても、それが御客様の御役にたって、楽しんでいただけなければ、仕事をしていてもまさに「くたびれ儲け」です。

その事実を忘れて、仕事の為の仕事になったら意味がないわけです。

だいたい、給料をくれるのは、社長じゃなくて御客様ですからね。

悪いですけど、住吉史彦個人の資産を皆に分けてやる気は毛頭ありません。だから、お金は自分の才覚で御客様から貰ってくれないと困るわけです。

だから日々の、自分の直接の仕事以外にも、世の中の色んなことに、しっかり好奇心を持って欲しいのです。

食べ物全般は勿論、四季の行事や習慣のことにも。浅草のことにも。歴史にも。

一見自分の仕事と関係ないように見えても、この世で起こることはずべてが自分の仕事と関係あります。

御客様が「ちんや」を利用して下さる理由は、本当に様々です。だから、好奇心を失い、自分のフィールドを決め込んでしまったら、お客様との接点がそれだけ減ります。

⇒接客する時の会話も残念なものになってしまい、そうすると結局、御客様の御役にたって、楽しんでいただくことが出来にくくなるのだ、

そう思って欲しいのです、今の内から。

色んなことに好奇心を持つ方が、結局自分も楽しいのです。

段取りだけするなんてつまりません。どうせ、長時間仕事に拘束されるのだから、その一瞬一瞬を楽しんで欲しいですね。

自分を狭く考えたら、ゼッタイ楽しくなりません。今の内から、そう思って欲しいです。

そう話しました。

 

追伸①

単行本『東京百年老舗』に載せていただきました。

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追伸②

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外国人客を受け入れる店特集

御世話になっている銀行さんの気管支から、イヤ、機関誌から取材の依頼がありました。

なんでも、「クールジャパン」~最高のおもてなしで外国人客を受け入れる店特集」という記事だそうで、

「ちんや様の御店の紹介を中心に、外国人集客の取り組みなどについて、お話しをうかだいたいと思います。」

「外国人集客の取り組みなどについて、同業者やこれから事業を創める方へのアドバイスをお願いいたします。」

・・・ということのようです。うーん、アドバイスとは荷が重いですなあ。

さて取材構成ですが、

<お店の経緯>はい、店のHPを見て下さい。1880年に創業し、2001年に不肖・住吉史彦が六代目として事業を継承しました。

<お店・メニューの特徴>同上です。

<現在の活動>

⇒この10年ほど「心に残る思い出を!」というテーマを掲げ、御客様の特別な日に使っていただける店で在りたい!と努力しています。

具体的には、

「すき焼き思い出ストーリー投稿サイト」を開設して投稿を募っています。

ただ今「すき焼き川柳」の投稿を募っています。こちらはアナログ=手配りしています。

こういう企画が出来るのは、すき焼きならではでしょう。投稿の内容は、ご家族ですき焼きを食べた思い出話しが圧倒的に多いですね。

それから、「ちんや」メンバーズカード会員さん限定の制度ですが「記念日割引」という制度を作り、その日は割引になります。御客様が自分で、日を設定できるのが特徴です。

『牛っとハート』という商標の、ハート型の牛脂を開発しました。特許庁に登録済みです。これを記念日=お誕生日とか結婚記念日とか、そういう場合に使っています。割引だけではないんです。ビジュアル的にインパクトがありますので、ツイッターやフェイスブックに投稿していただけて、宣伝になります。

これらの活動はもっぱら日本人の、非観光客相手の活動ですね。しかし間接的な観光客対策に成っていると考えています。観光客というものは、地元で評判の良い店に行きますからね。

エージェントさんへの営業活動などは一切していませんが、地方の御客様でもご本人が弊店を見つけて指名して⇒エージェントさんに手配依頼をして下さいます。だから結局地方の団体さんにも来ていただいています。

<社長様個人の活動も併せて教えて下さい>

⇒ええっ、個人の活動ですかあ、それは長くなっちゃいますよ。まずは弊ブログのプロフィールをご覧ください。そう、色々やってますけどね、一つだけ挙げれば「すきや連」ですね。

全国のすき焼き屋とすき焼き愛好家の団体「すきや連」は、私とフードジャーナリストの向笠千恵子先生とで創りまして、毎年3回ほど会合を持っています。会合の中身は、講師を呼んでの勉強会とか産地の見学会とかです。その後は勿論で皆で、すき焼き大宴会をします。既に16回例会を開催しましたが、毎回50人以上が参加して大盛況です。

もう同業者が足を引っ張り合う時代じゃあないんです。それぞれのすき焼き屋が強い個性を持って、それをPRして、御客様が、その違いが分かるようにならないと面白くないですよね。「すきや連」の宴会では、すき焼き同士が、お互いの違いを話題にしながら、実に楽しく盛り上がります。一般の方にも、いつか違いを分かる楽しさを知って欲しいですね。

<外国人集客の取り組みについて。御客様全体に占める海外の御客様の比率や利用目的(ビジネス・プライベート)など。>

⇒弊店は単価が安くはなく、予約して見える方が多いので、ご想像ほど外国人比率は高くないです。5~8%程度と思います。その中のビジネス対プライベートの比率では、一般のお店よりビジネス率が高いと思います。半々位でしょう。

日本人については、比率は逆でビジネス率は低いです。原因としては浅草という土地柄が、まずありましょうし、弊店が、先ほどご紹介したように「心に残る思い出を!」という方針ですので、自然とビズネスよりご家族連れでの来店が多くなっています。

外人さんの場合、予約をすることがハードルになって、プライベート率が低いですね。日本側にビジネス・パートナーがいれば、その方が予約をしてくれますから、そういうパターンで来店なさる割合が自然と高いです。

「取り組み」ですが、だいたいですよ、「外国人客」と一概に括ることに、私は賛成しません。最低でも3つに分けないといけません。

<まずは純粋の個人旅行客>

たいていはブログとかネットで情報を収集して、個人で予約をするか、ホテルのデスクを通じて予約してきます。「日本の普通の姿に触れたい」という意識の方が多いですから、外人だというだけで、ナイフ・フォークをいきなり出すと、不快がられることすらあります。むしろ箸を使う体験をしてみたいからですね。

こういう方の場合は、御不便を取り除く、ということを主眼にすべきです。

どういう支払い方ができるのか、禁煙対応はどうなのか、アレルギー対応はどうなのか、が入り口でハッキリ分かることが大事と思います。

それから日本体験をしていただく、ということで弊店では、なるべく外人さんに日本語を話していただいています。

日英対照表を作って配っていますが、

Excuse me! と

Sumi-masen! を並べてありまして、外人さんが、Sumi-masen!と言うわけです。楽しいですよ。

<日本人のビジネスパートナーとご一緒の場合>

この場合、そもそも日本人が外国人を接待する、ご接待の席なのだ、というのがポイントです。

たいていは日本人の方が外人さんに色々気を遣われるので、その御指示に従うか、あるいは気の遣い方が失礼ながら不十分であれば店の者がフォローします。

しかし実際は「気の遣い方が不十分」なケースはほとんどなく、むしろ過剰なケースが多く、外人さん御本人は、いつも通りを好む場合が多いように思います。でも、そうは言っても施主は日本人の方ですから、御指示があれば、それにはよほどのことがない限り従います。

<団体旅行で見える場合>もあります。その場合エージェントさんが入りますが、すき焼き屋の事情を良くご存知ないエージェントさんも多く、丁寧に説明しないといけません。

<国際親善プラン導入の経緯>

日本人が外国のゲストを招待する場合、つまり上の事例であっても、そのことを御客様(日本人)がこちらに伝えて下さらないケースが多いです。それを発見するのが、プラン導入の目的です。

国籍が事前に分かっている場合は、卓上にその国の小旗を用意しておきます。単純ですが、これは喜ばれますよ。

<2020年に向けた対応>

純粋の個人旅行客の方の「御不便を取り除く」を、もっと進めます。

例えば、アレルギー対応ですが、甲殻類とか蕎麦とか、そういう食材を絵にしたシートを玄関に備え付けておき、外人さんがチェックを入れてから、中へお通しするようにしようと思っています。

一番頭が痛いのはイスラム教徒の方の「ハラール・ミート」です。先日も浅草商店連合会・浅草料理飲食業組合で勉強会が在りましたので、勉強してきましたが、ハードルが高いですね。

<外国人から見た日本の良さとは>

外国人が相手だから、実際問題として何か仕事の仕方が変わるわけではないですし、変えるのはおかしいですね。

でも、2020は観光業に従事する人間の、気持ちのリニューアルには成り得るかもしれません。どうも、このところ東京人という人種は、日本の地方の人が東京に来るのは当たり前と思ってしまっていて、遠来の客を歓待しよう、という感覚が鈍化しているように感じます。オリンピックを機会に、そうした当然の感覚を取戻さないといけないな、と思っています。

観光業の仕事というものは、どんなに末端の仕事でも、東京を代表して日本を代表して従事するものです。自分一個のためだけに働いているような人物には、決して務まりません。

もし「自分一個のため」という気分が、いつの間にか入り込んで来ているとしたら、これを機会に断然リニューアルして行きます。

とりあえず、こんなところでよろしいでしょうか。

追伸①

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実感

20年以上に渡ってご利用いただいていた御客様がいました。

たいていはご夫婦で仲良く、たまにはお子さんやお孫さんもまじえて、お越しいただいていました。

ある日、その方から予約の電話が入り、たまたま私が取りましたがいつもと少し様子が違っていました。

その方は奥様の名義で「ちんやメンバーズカード」に入っていらして、予約の名義もいつも奥様だったのですが、この日は旦那様の名義。電話の声も別人のようでした。

おや?と思ってベテランの係に様子を見に行かせますと、目に涙を溜めて戻って来ました。

社長、奥様が亡くなったんですって!

たしか6月にも見えたばかりでしたから、これには私も驚きました。

部屋に伺いますと、亡くなったのは本当に突然のことで、30分前まで電話をかけたり普通でいらしたとか。旦那様は「全く実感が無い」とおっしゃいます。

しかし亡くなったのは事実で、この日は家族揃って稲荷町の仏壇屋へ注文に行き、その帰りに寄って下さったのだとか。私にはそれ以上何もかける言葉もなく、料理屋の立場でさし出でがましいことながら、お香典を差し上げて戻って参りました。

天国でご機嫌よく、お暮らし下さいますよう。

南無観世音菩薩。

 追伸①

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招致応援ビデオ

東京2020オリンピック・パラリンピック招致応援ビデオがネットで公開されています。

このビデオでは、様々な世代の人たちがオリンピック・パラリンピックの東京招致を願って、踊っています。

「ビデオの中の人々の明るい笑顔が、スポーツの力や、子供たちの明るい未来、そして東日本大震災からの復興への願いを表現」しているそうです。

その踊りの音楽は、『スキヤキ』の別名で世界中の人に愛されている、中村八大の『上を向いて歩こう』です。

『上を向いて歩こう』は、このブログの6/8号にも書きましたが、悲歌エレジーであり、しかし、悲しみを希望に変える歌でもあります。阪神淡路の時も、今回も自然発生的に人々が歌い出したのは、悲しみを希望に変えてくれるからでしょう。

そして、だからこそ世界中で愛されている、つまり普遍性を持っている、と言えます。

2020東京招致が決定した日の祝宴で、IOC委員であるマレーシア王子が、この歌を日本語で歌い出した、と聞きました。

2020に向けて、日本人が世界に示せるものは何か、が問われていますが、その一つの答えがここに在ると思います。

追伸①

単行本『東京百年老舗』に載せていただきました。

21人のフォトグラファーたちが、歴史と伝統を現在に伝える「老舗」の魅力を余すことなく写しだした写真集です。

時代が変わっても、変わることのない老舗の魅力が、ここにあります。

くわしくはこちら↓です。

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

現在の笑顔数は366人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.314日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)