インバウンド対応事例集

日本政策金融公庫さんが編集した、

『インバウンド対応事例集~おもてなしの国JAPAN』

に載せていだたきました。

「インバウンド対応事例」といっても、弊店は基本的に変わったことはしていないんですけどね。

浅草を入れる必要があったのかもしれませんね。

弊店の他は、

「弘前ねぷた館」さん。

岡山市のお茶の店「ほんぢ園」さん。

「ねぷた館」さんも「ほんぢ園」さんも、地元大学の留学生をインターンシップで雇い入れたいうのは良い考えです。ウチより余程進んでいますねえ。

それから、

岡山市・表町商店街さんは、一括免税カウンターを開設して商店街全体が免税店に成った件。

岡山商工会議所さんは、健康を旅のテーマにした件。

勉強になりました。ありがとうございました。

 

追伸

拙著は好評(?)販売中です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。

東京23区の、全ての区立図書館に収蔵されています。

四六判240頁

価格:本体1600円+税

978-4-7949-6920-0 C0095

2016年2月25日発売

株式会社晶文社 刊行

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.354連続更新を達成しました。

 

 

 

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織都

今日のタイトルを「おりべ」と読んでしまった貴女、インテリですねえ、ステキです。

しかし間違いは間違いでして、今日は「織都」桐生の話しなのですが、群馬県桐生市のことを調べているのは理由があります。

先日「すきや連」で八王子花街に行きましたら、その宴席に出演してくれた芸者衆の中に成華さんという人がいました。彼女は桐生出身で今は八王子で芸者をしていますが、桐生の旧花街・仲町の料亭「一婦美」の若女将とも親しく、断絶してしまった桐生の花街文化を再興しようと和文化イベントなどをなさっています。

で、その「一婦美」さんが「群馬すき焼きアクション」にも参加して、すき焼きもやっているのです。行かない手はありません。「一婦美」さんに、すき焼きを食べに行こう!ということになった次第です。

さて、桐生市にかつて在った花街を支えた経済力は織物産業がもたらしたものでした。

奈良時代に既に、上野国(=現在の群馬県)が絹を織って朝廷に差し出したと言うから驚きます。

1780年代には、水車の水力を使った「八丁撚糸機」を桐生の人が開発。一大紡績工業都市に発展しました。

明治時代になると力織機を早速導入、今度は輸出産業として成長します。大正時代に人絹糸が出来た時にも早速導入。戦前の昭和12年には輸出織物用原糸の内88%を桐生が生産していたと言いますから、大変なことでした。人口が前橋市、高崎市より多い時期もありました。

この時期が桐生花柳界の全盛時代とも重なり、当時の建物が文化財として今日に多く遺されています。

繊維産業が衰退してからは、人口の減少傾向が続き、芸者衆もいなくなりましたが、国立群馬大学工学部がある利点を活かし、産学官連携によって次世代産業を育成しようという人たちもいるとかいうことでした。

桐生のすき焼きがとても楽しみです。

 

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題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

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すずらんさんのお宮参り

今日は花火大会の日ですが、弊ブログはあまりそれに関係ない話題です。さて、

少し引用が長くなりますが、『すき焼き思い出ストーリーの本』に、こんな↓投稿をして下さった方がおいででした。

『姑の思い出』

(平成27527日の投稿)(ペンネーム:すずらんさん、東京都在住の女性、66歳)

今から40年以上も前、私は蔵前在住の主人と見合をし、3カ月位たった頃、主人の義妹達と顔合わせのボウリング大会を義母が計画を立てました。浅草でボウリングをし、その後若者5人を連れ、義母は迷いなく、ちんやののれんをくぐりました。

私は主人の家族達に囲まれ、緊張しながら鍋を前に、だが視線は和やかに語ろう、主人の家族1人1人にむけた。

義父は先に亡くなり、義母は子供4人をかかえ、夢中で家業を盛り立て長男へとバトンを渡そうとしている器の大きい女性です。

遠慮がちにすき焼きを食べる私に「たくさん食べなさい。お店の冷蔵庫にはお肉が待っている」と声を掛け、やわらかな照明の下で笑っていた。

その時の姑の笑顔と食事のにおいが感覚として残っている。

姑は19年前に他界しましたが、今でも我が家の特別の日はすき焼です。

すき焼の香りは喜びに続きます。

<引用終わり>

すずらんさんが蔵前へお嫁にいらしてから40年。

このたびお孫さんが誕生して、今月のある日に「お宮参り」。参拝の後「ちんや」へ食事に来て下さりました。嬉しいですね。

芽出たいので、額も芽出たいのを掛けました。

やがて、今は小さいお孫さんも自分の意思で「ちんや」に来て下さるに違いありません。そうすれば『姑の思い出』のお姑さんから数えて四代目。

この店の主であることを、しみじみ在り難く思った瞬間でした。

南無観世音菩薩。

 

その他の「すき焼き思い出ストーリー」は、こちらです。

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WAZA DEPARTMENT

群馬のすき焼きを「八芳園」さんで食べてきました。

題して、「WAZA DEPARTMENT」。

このイベントは「八芳園」さんが全国各地の伝統技術を持つ職人さん、食の生産者の方など人を通してその地域を紹介するというもので、今回の御題が、

群馬のすき焼き。

群馬県の食の魅力がつまった、すき焼きが提案されていてました。

ザクの野菜が20種類くらいあって豊富。

具を付けるのは卵だけでなく、トマトシャーベットも。割り下の他に砂糖も運ばれてきて、自分で甘さを調整できるのですが、甘く煮つけた具をトマトシャーベットに入れると、なかなかオツな味になりました。

食材を提供していたのは、私の旧知の方々。

お肉は、昭和村の鳥山畜産さんが、牛の種付けから生産・加工・販売までをしている「赤城和牛」。

醤油は、菌の力だけで熟成させる「天然醸造」を続けておられる、安中市の「有田屋」さん、といった具合でした。

なお「八芳園」さんが群馬に力を入れているのは理由がありまして、

2011年より高崎市の老舗結婚式場「ホワイトイン高崎」の運営を、「八芳園」さんが受託しているからです。

大変結構なことだと思いました。ありがとうございました。

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学びを楽しむ

久しぶりに「すき焼き通検定」試験を実施しました。これは本当に試験です。

受かった方が喜ぶ御顔を見て、本当に嬉しくなりました。

この検定は、元々は「浅草うまいもの会」の、宴会の余興の「すき焼きクイズ」が原型ですので、学ぶことを楽しんでいただくのが本旨です。

合格された皆さん、すき焼きを末永く、よろしくお願い申し上げます。

受かった方には認定証を、私から直にご進呈申しました。

その他の特典は、

・「ちんや」お食事券5000円を差し上げました。

・「ちんや」メンバーズ・カード会員証を差し上げました。

・向笠千恵子著「日本のごちそう すき焼き」(平凡社)を差し上げました。

どうです、パソコンの前の皆さんも受けてみたくなってきたでしょう。

次回ぜひ!!

なお合格された皆さんは、以下の方々です。(敬称略)お芽出とうございました。

佐々木潤

南雲宏

滑川善啓

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うしくら

「すきや連」で旧知の佐藤伸一さんが新しい焼肉店をオープンさせました。

国産黒毛和牛だけを扱うとかで、店名は、「肉処 うし喰」。

「うしくら」と読ませるそうです。

店に入るとすぐ、ガラスばりの枝肉保冷庫があり、肉をそこで熟成させています。そして、なんと、そこで解体作業をすることで、パックの状態で肉を保管する期間を極力短くしようと考えておいでのようです。

「ちんや」でも以前は、昭和50年代までは、そういう扱い方でした。

しかし食品衛生がやかましくなるにつれて、大きくて設備の整った場所で解体をして→ブロック単位でパック保管する方が良いということになりました。パックした後に表面を高温の湯に通して滅菌するのです。

今回新しく衛生的な設備で、枝肉保管が出来るのはとても良いことと思います。ご繁盛を祈念します。

場所は中央区入船3丁目。

メトロ有楽町線・新富町駅から歩いて3~5分です。

 

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「上を向いて歩こう」は永遠に

永六輔さんが亡くなられました。83歳でした。

報道によりますと、

「草創期のテレビ界で放送作家として活躍し、「上を向いて歩こう」をはじめ多数のヒット曲を作詞するなど多方面で才能を発揮した永六輔(えい・ろくすけ、本名・永孝雄=えい・たかお)さんが死去したことが11日分かった。」

永さんは、元浅草の寺の子。

NHK「夢であいましょう」の脚本が大成功。自らも番組に出演し、独特の早口なしゃべりで人気者になりました。「上を向いて歩こう」もこの番組で知られるようになりました。

作詞家としては、

「中村八大さんが作曲し、水原弘さんが歌った「黒い花びら」が59年に第1回日本レコード大賞を受賞。」

「以後も中村さんとのコンビで「こんにちは赤ちゃん」「遠くへ行きたい」などの国民的ヒット曲を送り出した。」

近年は、私の母と同じパーキンソン病を患い、一度はテレビに復帰しましたが、残念なことになりました。

「上を向いて歩こう」は永遠に歌い継がれると思います。

ありがとうございました。

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3時のポール

残念ながら私は聞き逃しましたが、ビートルズの日本武道館公演から50周年ということで、ラジオのJ-WAVEが「3時のポール」という企画をやっていたそうです。

その最終回のスペシャル・ゲストは、当然、加山雄三さん。

そして、加山さんのビートルズ話しには、当然、すき焼きが登場します。

時は1966年。面会は、マネージャーもスタッフもいないホテルの部屋で、5人だけでビートルズに会ったと言います。

ポールが「すき焼きが食べたい」と言うので注文したら、

「ボーイさんから『加山さん焼いてください』と言われて。『他の人間は誰も入ってはいけない、と言われているので』と…。ちょっと待ってよと思っていたら、そのボーイさんが耳元で『加山さん、すき焼き屋の息子さんですよね』って言うんだよ。それ映画の中だけなんだけどな…って」

そう、映画「若大将シリーズ」の中で加山さんは「田能久」というすき焼き屋の息子なのです。ちなみにロケ地は「今半別館」さん。それで加山さんは、

「任せとけ、俺やるから」とすき焼きを作り、箸の使い方を教えてあげたとのこと。ただ、ビートルズのメンバーは、当時はうまく箸を使えなかったそうで、1本のお箸でお肉を刺し、卵につけて食べるという食べ方を教えたそうです・・・

その後もビートルズのメンバーの中でも、特にポールと一番親しくなって交流が続いたとか。

これがすき焼きでなくて寿司だったら、このように仲良くは成らなかったのでは?と、すき焼き屋の私は思うのです。

加山さん、55周年の時も、60周年の時も、またこの話しをして下さい。

 

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野菜を食べる「すきや連」

7/7の、八王子市「坂福」さんでの「すきや連」は「江戸東京野菜」を食べる「すきや連」でもありました。

「江戸東京・伝統野菜研究会」代表の大竹道茂さんが「すきや連」のメンバーで、なおかつ多摩は地元という御縁もあり、今回すき焼きのザクの野菜の選定を、大竹さんにアドバイスしていただくことになった次第です。

で、今回採用されたのは、

「江戸東京野菜」に認定されている、立川市の「東京うど」。

弊店では季節の「変わりザク」として使ったことがありますが、大竹さんは、会の前日に東京都ウド連合会の須崎雅義会長のお宅に寄って調達して来て下さいました。

大竹さんによると「アンコウ鍋には欠かせない」と神田の「いせ源」さんでは普段から使っておられるとか。今回初めて知りました。

すき焼きに入れても美味なものです。

さらに、もう1点。そちらはすき焼きに入れるのではなく、酢の物の材料ですが、立川から国分寺に回って生産者の小坂良夫さんの畑で「馬込半白キュウリ」を調達して来て下さいました。

「馬込半白」は、その名の通り、かつて大田区馬込で生産されていましたが、色目が半分白く、サラダにした時見栄えがしないという理由で、生産が減ってきました。

きゅうりらしい味がするというのに残念なことです。こちらもおいしく頂戴しました。

「すきや連」は今回が24回目ですが、野菜にも目配りすることで、まだまだ進化して行くつもりです。

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技術の普及

今日は浅草寺の「ほおずき市」の日で、ついでにサンギイン選挙とかも行われるそうですが、弊ブログは、後者にほんの少しだけ関係のある話題です。さて、

日本農業新聞が、下のようなニュースを配信しました。

「農水省は、和牛のモモ肉とバラ肉を、しゃぶしゃぶや焼き肉向けにカットする技術の海外への普及に乗り出す。」

2016年度から3年間かけ、欧米やアジアから料理人50人を日本に招き、独特の薄切りなどを教える。海外で和牛のモモ肉とバラ肉の需要は小さく、輸出も少ない。しゃぶしゃぶや焼き肉の消費を掘り起こし、牛肉の輸出拡大に弾みをつけたい考えだ。」

最近和食を世界に普及させるため、海外の職人さんを来日させるというプログラムが盛んですから、おそらく、その肉版を考え出したのが、これだろうと想像します。

私が驚いたのは、この件について、ネットのコメント欄に108件ものコメントが付けられていて、7割方が否定的な意見だったことです。

まず、技術は国内にとどめるべきだというもの。

「日本の文化や技術を外に出して、何かいいいことあったか?」「技術を海外にタレ流すのやめてほしい」

次に、輸出にはつながらないというもの。

「もう海外でも和牛は生産されてるし、どれだけ輸出に繋がるかは疑問」「それよりオーストラリアで勝手に作られてるWAGYUブランドの牛肉の取り締まりした方がいいと思います」

日本人シェフが日本の食材でフレンチを作っていますから、たしかに、それと似た結果に成る可能性はありますね。

それから、輸出している場合でない、という意見。これは業界内の人でしょう。

「国内だけでも足りてないのになんで海外にそんな技術出す必要があるの?まったく明後日の方向むいてる。国産牛の現状知らなすぎ」「国内で和牛不足でえらい価格高騰してるのに輸出するのかよ」

業界内に居るものとして、私も最後の意見を支持せざるを得ません。技術は隠すべきだとは申しませんが、牛が足りていないのに外へ送るというのは非現実的です。

にも関わらず、和牛の輸出が推進されるのは何故か?

TPP対策ですよね。いや、対策をやっているフリ。

海外の農業に負けない「強い農業」が日本にもないと、政府としては都合が悪いのです。

「強い農業」が日本にも在るぞ、と言わんがためのアリバイづくりでしょうね、この政策は。ごく一部の知名度のある産地だけに恩恵が及ぶ結果になると私は想像します。

本気の政策だというのなら、国内の和牛不足を解消する政策もセットで出すべきですが、そっちはお留守です。

ついでに申せば、和牛が不足しているだけでなく、その味がどんどん美味しくなくなっていることについても対策が欲しいと私は思います。

なんだかなあ、です、つくづく。

 

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