お預かりしました!

買い物をしようとして、千円札を出して、

「千円お預かりしました!」と言われ、

?こういう場合は「お預かりします!」じゃないの?

と思ったことはありませんか。

しかし、そのコンビニの店員は、客が札をレジに載せた時点でハッキリと、

「お預かりしました!」と言うのです。

たしかに、その時点で既に「預かった」と認識するなら「お預かりしました!」と言うのも、あながち外れていないかも。

札を手から手へ渡すのなら、当然受け取る動作をしながら「預かります」だけど、スーパーやコンビニでは、手渡しはしませんね。

客は札をレジの上に載せ、それを店員がいくらか視認⇒金額を口に出して確認、

というのが決まりきった段取りです。つり銭トラブルを防ぐために手渡しはしないのです。

載せた時点で預かる動作が現在完了していると認めることが出来る・・・かも。

だから「千円お預かりしました!」なのですが、

やっぱり、変です。

そもそも、預ける=預かるという日本語は、その中間段階として、レジの上に載せる、というプロセスを想定していないと思います。

世の中が変われば言葉も変わると言いながら、

レジの上に載せるのが前提の「預かる」って、どうもイヤですね。

とほほです。

追伸

JALさんの機内誌『SKYWARD』の4月号

「JAPAN PROJECT 東京ようこそ、おもてなしの首都へ」に載せていただきました。在り難いことです。ご搭乗のおりにご覧ください。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.493日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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冬ごもり志向

さて税率が8%になりました。

駆け込みと反動ばかりが報道されていますが、そんな表層的なことで大丈夫なんでしょうか?

と思っていたら、経済学者の斉藤精一郎先生も、私と同意見だったようです。

3月に小売業界が駆け込みを奨励した結果、先生によりますと、

「結果として見ると、消費者の冬ごもり志向(低価格志向)を強化させてしまった面もあります。換言すれば、小売業界の“仕掛け”がかえって消費心理を低価格志向に向かわせてしまった。「安くてもいいものがあるのではないか」「できるだけ消費は効率的にしなければならない」という志向が高まってしまっているように思います。」

その通りですよね。業界が自分で自分の首を絞めたのではないか、と私はとても心配です。

税率が上がった結果「冬ごもり」が強化されて、必需品の業界では今後低価格志向が強まり、一方贅沢品は購買頻度が下がるでしょう。

で、どうなるのか⇒斉藤先生の見立てでは、「プチ贅沢」が盛んになる、例えば「吉野家」さんの「牛すき鍋膳」が売れる、ということだそうです。

いやあ、それは困りますなあ、たしかに牛丼に比べれば贅沢かもしれませんが、本物のすき焼きに比べれたらチープなのであって、すき焼きという贅沢品の購買頻度を下げて、「プチ贅沢」品で代替させるだけだと思いますよ。

この部分については私は無視します。

まあ、学者さんの見立ては、こういう感じになるのでしょう。

このブログの2013年5月18日号に書きました通り、

すき焼きを必需品にしていまえば良いんです。

自分の家族は毎年初詣の後に、浅草ですき焼きを食べる、とか

自分の家族は毎年お彼岸には墓参りに行って、帰りに浅草ですき焼きを食べる、とか

自分の家族は毎年お爺ちゃんの誕生日には、浅草ですき焼きを食べる、とか

ウチの会社の忘年会は毎年で浅草ですき焼きを食べる、とか・・・

決めている人には、すき焼きが必需品なのであって、他の商品では代替できません。

そういう商品=その方の気持ちと結びついた商品を提供していくのが良いと思います。気持ちと結びついていれば値引きも要求されません。

だいたい、値引きを言ってくるのは旅行業者とかネット業者とかだけです。

逆に申しますと、そういう売り方をしていかないと消費税が引き起こした「冬ごもり」志向=新たな低価格志向の波に呑まれてしまいます。

それは学者さんには出来なくても、商売人には出来るんです。簡単ではないですが出来るんです。

そして、これから経済を支えることが出来るのは、そういう商売人だと思っています。

追伸

JALさんの機内誌『SKYWARD』の4月号

「JAPAN PROJECT 東京ようこそ、おもてなしの首都へ」に載せていただきました。在り難いことです。ご搭乗のおりにご覧ください。

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御用達の店

そういう店にしたい、などとはこれっぽっちも思わないのに、やはり気になってしまう店は、

「芸能人御用達」の店です。

どういう特殊対応をするのか、気になってしまいますよね。例えば、

一般客用の入口とは別にVIP用入口があるとか。

「ちんや」の場合入り口は、往来のはげしい雷門通りに面して在るだけですから、どうしても人目につきます。店の中に入ってからも客用エレベーターが一基あるだけですから、人目についてしまいます。

この時点で不合格ですね。

さらに部屋も余分にないといけません。

今から30分後に行くからさ~

と芸能人から電話が入ったら、いつでも即座に対応できないといけません。

だいたい芸能人という方々は何カ月も前から予約することなどあまりなく、スケジュールが空いたら、それから速攻で動きます。

だから芸能人専用のVIPルームを造っておいて、一般人は基本的にそこに入れない(=普段は空かせておく)、というルールにしておかないと、「今から行く」には対応できないと思います。大変です。

気になるのはハード面だけでなくて、ソフト面も気になります。

スタッフ全員が芸能人の秘密保護に細心の注意をしないといけません。

しかし報道によりますと、それができない「御用達」の店も在ったようです。

「お笑いコンビ「ウーマンラッシュアワー」の村本大輔が27日、自分が来店したときの様子をツイートした店員にTwitterで抗議。会社を相手に話し合う姿勢を示した。」

「職場に村本がよく来店する。合コンについて話していた」という旨のツイートに、村本は店名を出した上で「昨日、合コンの話なんか一言もしてないよ。個人情報漏らすわ盗み聞きしてるわ嘘つくわ、好きな店なのに残念。。」と反論。」

「村本と同席していたというお笑いコンビ・赤い自転車の宮田庸平も「一切合コンの話なんかして無い!マジで熱いお笑いの話してたのに…」とコメント。行きつけの店に行けなくなってしまったと2人で嘆いた。」

これは実に良くないですねえ。

「・・・客の話を聞くな、それをツイートするなって話。客の個人情報をかいちゃだめってわかる?」

この反撃を受けて店員さんはツイートを削除したようですが、

「全部コピーしたので、あとは、あなたの会社としっかり話します」

なかなか厳しいですが当然です。御用達は失格ですねえ。

SNSが普及して以来、店員が来店した芸能人の秘密を、ネットで暴露してしまうという事件が後をたちませんが、またもやですねえ。

秘密を護れないどころか、面白がってネットに出してしまうというモラルの低さが本当に嘆かわしいです。

もっとも私には、どーでも良い話しですけどね。まあ、興味本位で書いているだけです。

私なんか、芸能人から予約が入っても業界の会合がある日であれば、そちらに出席して店を留守にしてしまいますからね。

そう、花より団子。いや、芸能人より酒、ですね、私は。

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キャベツ大使

もう「ゆるキャラ」はやめましょう!って、私は何回も何回も申し上げています。

銚子の春キャベツは美味いんですから、「ゆるキャラ」なんて要らなくて、美味しい食べ方を知らしめれば良いだけだと思いますよ。それなのに無理やり「ゆるキャラ」をやろうとして、トラブルになってしまったようです。

報道によりますと、

「千葉県銚子市特産のキャベツをPRしようと「銚子キャベツ大使」に任命されたお笑いコンビが披露したキャラクター「きゃべっしー」が波紋を広げている。」

「全国的な人気者となった船橋市の非公認ゆるキャラ「ふなっしー」にそっくりな外見がインターネット上で「パクリだ」などと話題になると、市役所にも「非常識だ」といった苦情が殺到した。」

「市では「公認キャラではない。多くの人に誤解を与えてしまった」と釈明。4日には謝罪文を市ホームページに掲載するなど、事態の沈静化に努めている。」

「事の始まりは先月25日、市役所の市長室で行われた、吉本興業所属のお笑いタレント「キャベツ確認中」の2人へのキャベツ大使の委嘱状交付式だった。コンビ名が縁で、今年6月に市内で開かれたキャベツまつりに参加したことがきっかけで、任命が決まった。」

「交付式では、越川信一市長から委嘱状が手渡された後、コンビの1人がキャベツの妖精として手作りした黄緑色の着ぐるみ「きゃべっしー」の姿を披露した。この時の様子がネット上に公開されると、「ふなっしー」にそっくりな外見や「ふなっしーの生き別れの妹」という設定などが短文投稿サイト「ツイッター」や掲示板などで話題になり、「これは許されない」といった批判の投稿が相次いだ。」

公認ではないと言いながら、市長さん直々に「大使」を委嘱したんですから、言い逃れは見苦しいですなあ。あーあ。

しかし、銚子のキャベツには最近良い話しもありました。

先日放送のテレビ朝日『食彩の王国』が銚子の春キャベツを大きく採り上げていました。

戦後「これからは、キャベツだ!」と一念発起して増産に取り組んだ農家の若者たちの物語は感動的でしたし、地元の料理屋さんが考案した、春キャベツ料理が美味そうでした。

地元の花鯛を使った押し寿司に、茹でた春キャベツをはさみ込むのです。私は残念ながら、未だこの寿司を食べていませんが、是非試してみたいと思いました。

ほら、「ゆるキャラ」は必要ありません。

市長さん、猛省をお願いします。

あ、それから以下は宣伝ですが、このブログの3/20号に書きました通り、春キャベツはすき焼きに入れても、なかなか美味く、銚子ではなくて三浦半島産なのですが、「ちんや」の「変わりザク」として、ただ今販売中です。

どうぞ、お試しください。

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花見ピザ

なんと言うか、商売熱心と言うのか、商魂逞しいと言うのか、外出させた従業員が迷子になりそうでも気にならないんですねえ。

はい、宅配ピザ業者のことです。

なんと花見会場の公園に届けてくれるそうなのですが、上手く客と落ち合えるか分かりませんよね。それでも届けてくれるのだそうで、ネットには、

「受け取り場所をはっきりと!お花見会場での宅配ピザの受け取り方法」という記事がUPされていました。

その記事によりますと注意ポイントは、

「お花見会場は人が多く、場所も屋外で、注文した相手を特定するのが難しい場所です。ピザ屋さんに迷惑がかからないよう、また、配達されたピザをスムーズに受け取っておいしくいただけるよう、携帯電話をいつでも通じるようにしっかり持ち歩き、こちらから声をかけて受け取るようにしましょう。」

それにしても、なんでまた宅配はピザと決まってしまったのでしょう。

今や宅配ピザが、在来の日本の宅配食品=蕎麦屋の出前、ラーメン屋の出前、寿司屋の出前のマーケットを奪い、駆逐してしまいました。富士経済の調査によると、2012年に1267億円だった市場が17年には1330億円まで拡大すると予測されるとか。うーん。

だいたいピザは焼くのに時間がかかるから宅配に向かないと思うんですけどねえ。ひょっとして焼いてはいなくて、チンだけなんでしょうか?

さきほどの記事でも時間はかかっていて、

「11時ごろにみんなでお弁当を食べた後、物足りないということで、11時半くらいにピザ店に電話をして注文、ピザを焼いて、お花見を行っている会場まで配達するのに、1時間程度かかるということでしたので、12時半に目印となる看板の下で受け取る、ということにしました。」

ふーん、妬いていたんですね、イヤ焼いていたんですね。

2月の大雪の時にも、無理やりピザを配達しようとする様子に私は呆れてしまったものでしたが、この商魂こそが在来の宅配業者を駆逐する原動力なのかもしれませんね。

まあ、雪で転倒⇒怪我に比べれば、公園で客と落ち合えず⇒迷子は大した事故ではないです。

果たして、平成24年、日本人の花見と言えばピザでしょう!

という時代がやって来ました。

さらに今後も500円以下の激安ピザが相次ぎ登場。外食・コンビニ大手も参入するなど、競争は激化する方向なのだとか。

いやはや。

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タバコとフェイスブック

とある花街の、とある宴席で喫煙に関するトラブルがあったと聞きました。

それは御店(=料亭さん)が主催して、常連さんを集めたイベントだったらしいのですが、タバコを吸いたい方とタバコの嫌いな方が同席してしまったようです。

店とは別に主催団体があれば、こうした件は、その団体の責任者が仕切ることになりますが、料亭が主催する、

「お座敷遊びの会」

のような集まりの場合、店側が仕切らないといけません。

その場合最早「喫煙OK」には出来ません。別に喫煙所を設けないといけないでしょう。

そして、そのことを喫煙派の方々には事前に知らせないといけないでしょうね。当日知らされると、

そんなこと、聞いてないよ!

と怒り出すかもしれませんからね。

それは常識!当然のマナー!

と押し付けると、御機嫌などというものは余計悪くなるものです。

SNSも最近はトラブルの素です。

FBをやりたい方とFBは困る方が同席してしまうと良くありません。

私自身も、自分の店に知人が食べに来ている日に、会合に出ることがあります。

会合に出れば、つきあいとは申せ、楽しそうな顔はするわけで、その画像がFBに出て、ちょうど私の店にいる知人が目にすると、実にNGです。

知人には予約の段階で、その日は留守にすると伝えてあるのですが、それでも他所で楽しそうにしている様子を見れば良い気分はしないでしょう。

喫煙とSNS~今後は最初に確認をしてからでないと宴会が出来ませんね。

面倒な世の中に成ったもんです。

 

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レファレンス事例詳細

いやあ、忘れていました。図書館に調べてもらう、という手があったのですねえ。

最近はネットでたいていのことを調べられてしまいますから、図書館の存在を忘れがちですが、図書館で調べるのが王道であることは、今でも変わりはありません。

さて、ある日「ある図書に京都のすき焼きの調理法が特別であると書いてあるが、本当か。」ということを調べようとして、豊中市立図書館を訪ねた人がいたようです。

豊中に私の知り合いはいませんから、この不審人物が誰なのかヒジョーに気になりますが、そこまでは調べられないので、先に参ります。

この質問に困った市立図書館さんは国立国会図書館関西館図書館協力課に助けを求めたようです。

で、国会図書館のデータベースを使って回答し、さらにその内容をツイッターでつぶやきました。協力課が@crd_tweetという、ツイッターの公式アカウントを持っているのです。

さらにさらに、詳しいことは国会図書館のサイトの「レファレンス事例詳細(Detail of reference example)」というページにも掲載しました。

さてさて気になる、その回答ですが

「事典類を中心にすき焼き、肉食について調べたが、東西の違いについて言及している資料はあるが、京都という一エリアが特別であるという主旨の記述は見られなかった。調べた資料とその内容については回答プロセスにあり。」

解決/未解決の区分は「未解決」。

なんか、大真面目に回答されると笑ってしまいますね。

やや長くなりますが、その「回答プロセス」を以下にコピペーしましょう。

『日本の東西「食」気質』三嶺書房 「地方料理アラカルト」175ページ

「関西型は、脂身で予め肉を焼くことを身上とし、汁の多い煮る状態を好まない傾向がある。調味料をめいめいで加えるので、鍋ごとに味がちがい、やれ甘いの、辛いのと、にぎやかである。関西のすき焼専門店では、店としての味を保つため、サービス係が味を付ける。ところが、このサービス係はかなりの経験を要するし、人件費もたいへんである。そのため、関西風すき焼の店でも割り下を用意し、肉を焼いてからは、この調味液で煮る形をとる店が多くなってきたようだ。」

 

『たべもの文明考』朝日新聞社 「米食化された『四つ足』」201ページ

「当時の日本人は牛なべやすき焼など、牛肉を野菜といっしょにしょうゆで煮るというしごく日本的な料理法で食べはじめた。」

 

『全集日本の食文化(異文化との接触と受容)』8雄山閣出版 「文明開化と食物」35ページ

「牛鍋は、もっとも日本人の好みにあった調理法で、古くから行われていた雁鍋や、ももんじやのぼたん鍋などの調理法が用いられたものである。関東で牛鍋が行われていたのに対して、すき焼きは関西の食法で、のちに東京の牛肉店にとりいれられたものである。寛永二十年版の『料理物語』の煮物の部に<中略>あるが、このように鉄鍋を用いていったん脂をしいて肉を焼き、そのあとでたまりを入れて煮る。そこにせりやねぎをなどを加えるという調理法は古くからあったようである。<中略>煮えるまで待つ時間が長いので関西風のすき焼が行われるようになったという説もある。」

 

『食の百科事典』新人物往来社 「牛鍋とすき焼文化」140ページ

「牛鍋はそもそも関東風の呼び名であり、もちろん鍋料理であるから、汁を沢山入れてじっくりと煮込むのが普通である。まず温まった厚い鍋に肉を入れて炒め、後に、醤油、味醂、砂糖をまぜて水でうすめた割り下地(割下)を入れるのである。元来はあまり野菜などを入れず、ネギを五分切りにしたものだけ少し入れたようである。牛肉の煮込みと言った方が正確かもしれない。

すき焼きとは、関西風の呼び方で、文字通り焼く料理である。まず鍋で肉を炒めた後、順次ネギや白滝などを入れて炒め、最後に関西風の淡口醤油で味付けするのである。味醂、砂糖などは使わない立て前となっているようである。」

 

同書 「すき焼」269ページ

「脂を溶かした鉄鍋に薄切の牛肉を入れて炒め焼き、割じょう油で味をつけ、ねぎ・焼豆腐・しらたきなどを加えて、煮ながら食べる、鍋料理の一つである。

鶏卵を出すことは関西から始まって、関東でも行われるようになった。

割じょう油は、酒・みりん・しょう油を一・一・二の割合でまぜ、水で二倍に薄めたものを標準にして、好みで変えればよく、さらに砂糖も用いる。」

 

『京都の食景』淡交社 「すきやき屋」128ページ

「鰻と同様に調理に東と西の違いがあって、五木寛之が『この店のやり方は、最初に鍋に砂糖をざらっと撒いて、その上に肉だけをのせて焼く。一緒にいったカメラマン氏、驚いたような顔で見ていた』(『深夜草紙』〈京都好日〉)と触れているように割下を最初から用いる東京のすきやきのやり方とは異なっている。」

 

『深夜草紙』part6朝日新聞社 「京都好日」100ページ

「関西のすき焼きは、砂糖をたっぷり使って甘く焼く。関東から東北へと次第にからくなってゆく。前に山形市でごちそうになったすき焼きは、びっくりするほど塩味がきいていた。」

 

『たべもの日本史総覧』新人物往来社 「牛肉」230ページ

「この時期日本人は牛肉を煮て食べる独特な料理を作り出した。まず牛肉とネギなどの野菜を味噌ないし醤油を入れて煮る牛鍋である。これに対し、魚鳥肉を鋤の刃の上で焼いて食べていた鋤焼をまね、牛肉をまず焼くないし炒めてから野菜、醤油等を加えて煮たのが関西風のスキヤキである。<中略>東京風スキヤキは現在なお割り下を使う点で関西風とは異なる。」

 

『世界大百科事典』14平凡社 「すきやき」684ページ

「ふつう牛肉や鶏肉にネギ、シュンギク、キノコ類、豆腐、白滝、麩などをとり合わせて、しょうゆ、みりん、酒、砂糖などを合わせた割下を注いで煮て食べる。」

 

『改訂調理用語辞典』全国調理師養成施設協会 「すきやき」610ページ

「関東と関西では、材料はほとんど同じであるが、食べかた、味つけが異なる。関東では割り下を用いて煮るが、関西では砂糖、しょうゆ、酒を好みの量、鍋に直接加えて煮る。」

 

『新版総合調理科学事典』光生館 「すきやき」284ページ

「関東と関西では材料は同じであるが作り方が異なり、関東では割り下(しょうゆ、砂糖、みりん、だしを合わせた調味液)で煮るのに対して、関西では肉を焼いてから調味する。」

 

『ブリタニカ国際大百科事典』3ティビーエス・ブリタニカ 「すき焼」813ページ

「鳥獣肉、特に牛肉の日本独特の調理法として国際的にも有名である。厚手の浅い鍋に牛肉の脂身を溶かして薄く切った牛肉を焼き、すぐに割下と野菜(ねぎ、春菊、白菜など)、しらたき、麩、豆腐などを加え煮ながら、生卵につけて食べる。割下をつくらず直接砂糖、醤油、好みにより酒を入れることもある。<中略>また、薄くすき身した肉を味醂、醤油に浸し鉄鍋で両面を焼いて大根おろし、さらしねぎなどの薬味をつけて食べる方法もあり、鍋の代りに鋤で焼いたのが名称の由来であるともいわれている。」

 

『図説明治事物起源事典』柏書房 「牛鍋」286ページ

「広く受け入れられた大きな理由として、牛鍋の調理法があげられよう。すなわち、牛鍋は醤油や砂糖で煮るという、きわめて日本的な調理法であり、これが庶民の口にピッタリ合っていたのである。」

 

『全集日本の食文化(魚・野菜・肉)』4雄山閣出版 「肉ジャガとスキヤキ」253ページ

「その河上が東京に移って暮らすなかで、関西風の『鋤焼』ではなく割り下を使う関東風の『牛鍋』になじんでいき、鋤焼を牛鍋とよぶようになる。」

 

『日本料理語源集』光琳社出版 「ぎゅうすき」「ぎゅうなべ」188ページ「すきやき」355ページ

「牛すきとは牡丹鍋からヒントを得たもので、みそを使うのは肉の臭味を消し肉質を柔らかくするためで、鍋の深さは一・五cmくらいで非常にあさく、<中略>タレは沢山入れられませんから自然焼くと煮るを兼ねた調理法になります。」

 

『舶来事物起源事典』名著普及会 「牛鍋屋」86ページ(豊中市未所蔵、八尾市より借用)

「牛鍋は牛肉を焼くのではなく煮るという点できわめて日本的な調理法である。味噌、ついで醤油などアミノ酸と砂糖による味つけもまた非西洋的な調理法である。」

 

『来し方ゆく末和風たべもの事典』農山漁村文化協会 「すきやき」212ページ(豊中市未所蔵、茨木市より借用)

「現在では、すきやきの一般的な調理法は、脂で牛肉を焼き、これに割下を入れ、ねぎなどを加えて煮るやり方となっている。いわば、焼肉料理と鍋料理を折衷した形である。」

 

『うまい肉の科学』ソフトバンククリエイティブ 「牛鍋とすき焼き」74ページ

「『すき焼き』は、関東と関西ではスタイルが違っていて、関東では割り下に具材を浸して煮る料理(牛鍋スタイル)、関西では醤油・砂糖と共に具材を焼く料理(焼肉スタイル)である。」

<コピぺ―終わり>

 

いやはや、両図書館の皆さん、お疲れ様でした。

今後は私も利用させていただこうと存じます。

時に、この「レファレンス協同データベース事業」のページをチラチラと流し読みしていましたら、「おすすめデータ」というコーナーが目にはいりました。

その「おすすめ」の内容は、なんと、

「割烹着の歴史について知りたい」

おっと、またそのネタですかあ。

なんか、いやらしいなあ、国会図書館。

追伸、

4/1は火曜日で通常なら休業日ですが、春休み中ですし、隅田公園の桜が満開ですし、臨時営業いたします。行楽のお帰りなどに、どうぞ御利用下さい。

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増税前夜

下らないなあ。下らないと思いませんか?

やれ、3/31の夜中にコンビニに行って⇒買い物中に4/1になってしまったら、税率はどうなるんだ?とか、

ファミレスで食事中に4/1になってしまったら、どうなるんだ?とか、

行きつけのスナックに行って、その飲み代をツケにして4月に入ってから払う時はどうなるんだ?とか。

田舎者め!

大した金額じゃないと思いますよ。江戸っ子は、そういうことを気にしないものです。

だいたい、テレビジョンなどと申すものは、本質から遠いことばかり報ずるものですから、いつも通りと言えばいつも通りですが、実に下らないと思います。

ことの本質は、このお金をどう使うか、ですよね。

5%だったものが10%になるのだから財務省はウハウハです。よくよく観ていかないといけないと思うんですけど。

私は将来のために使っていただきたいです。

そう、教育と保育です。

経営の苦しい会社でも将来のために投資しないとダメなんです。投資をやめたら本当にダメになります。これは会社を経営している人なら誰でも感じることです。

教育と保育、特に保育がオソマツだと思いますよ、この国は。

コンビニの、315円で済むはずだった買い物が、324円になってしまったって、どうでも良いんじゃないですか、そんなこと。

なのに、その瞬間のコンビニからライブ中継とか、実に下らないです。

私は5%だろうが、8%だろうが、関係なく飲みに行きますね。

そう、夜の巷ではもう反動不景気が始まっているんです。世間の皆さんが駆け込み消費に必死で、その分飲み食いに回すお金をセーブし始めているので、お姐さん達が困っています。

飲みに行かねばなりますまい。

31日の閉店後レジの修正をする必要がありますが、作業を11時50分までに終わらせて⇒11時59分までに店に入らねば!

急がないと。

8%になっちゃうから、なんとしても急がねば!

追伸、

明日4/1は火曜日で通常なら休業日ですが、春休み中ですし、隅田公園桜祭りも開催されますし、臨時営業いたします。行楽のお帰りなどに、どうぞ御利用下さい。

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未だ此処に在るデフレ

はなはだ書きにくいことながら、とあるスーパーに行きますと、売り手(=働いている人)と買い手が似たような風采=ドヨンとした感じであることに気づきます。

双方とも衣類が消耗しきっているのに着古していて、そして何より、日々の生活に疲れている感じが目線にひしひしと顕れています。

そのスーパーは深夜営業をしていて、仕事が終わるとどうしても夜の10時や11時になってしまう私は仕方なく利用していますが、そういう買い物の折に、その光景を目にするのです。

そう、売り手と買い手の両方がデフレの渦の中で押し流されていて、そうした日々に疲れているのです。

今私ははなはだ書きにくいことを書いています。しかし、これからこの国の経済をなんとかするには、この状況をなんとかしないといけないのです。だから書きにくいことを書いています。

さて、未だ此処に在るデフレは、消費税の増税でさらにひどいことになりましょう。スーパーのバイヤーが仕入れ先を脅して値下げを要求しているからです。

下請けさんは取引を切られたら困りますから、当然従業員の賃上げなど思いもよらず、逆にカットするでしょう。

で、給料を減らされた従業員が買い物に向かう先は、安い店。なんと、さっきのスーパーです。デフレがデフレを呼び、低所得が低所得を呼んでいます。

本来買い物というものは売り手も買い手も楽しい筈なのに、目線が皆ドヨンとしている理由は、これです。

だいたいですね、大手スーパーのバイヤーほどノーテンキな人種はいませんな。いや正確には、その大手の会社に入れたのだから、受験勉強⇒大学卒業までは、頭の調子はよろしかったのでしょう。

しかしバイヤー就任後は、仕入れ先を脅せばそれだけで、たいていの用が足りてしまいますから、ものごとを何も考えなくても済みます。気楽です。

片や、下請にまわっている中小企業の皆さんは、かつて勉強をせずにヤンキーなことをしていたせいで、世間からは頭のぼんやりした人種と看做されていますが、どうしてどうして。入社後生き残りをかけて知恵をしぼりにしぼったせいで、素晴らしいキレ者に成っている人がいたりします。私なども感心することが多いのですが、下請の身分でいる限りやはり浮かばれません。

知恵はおありなのだから、後は下請から抜ける勇気だけだと思うのですが、今日はその話しではないので、さて置きます。

今日の話しは、消費増税がさらなるデフレを引き起こさないようにしないといけない、という話しです。

お金持ちの皆さんも、自分には関係無い話しと思わないでいただきたいです。

デフレの渦の中にいる方々は自分の体調について気が回らなかったりしますから、将来的には医療費が増大しましょう。政府は消費税を5%⇒8%⇒10%と上げて「所得倍増」ですから、少々の出費はヘーキヘーキと思っているかもしれませんが、どうでしょうか。

具合の悪い人は消費なんてしませんから、税収はどんどん落ち込むと思うんですよね。

その方々の医療費を負担するのは誰ですか、お金持ちの皆さんですよ。

消費増税がさらなるデフレを引き起こさないか、心配です。

それなのにそれなのに、税を転嫁するどころか、とあるスーパーは4月から生鮮品の品質に不満があれば、どんな不満でも返金する、と言います。

その不満足な生鮮品を納めた業者さんがどうなるのか、とてもとても心配されます。

末法の世ですな。

南無観世音菩薩。

追伸、

4/1は火曜日で通常なら休業日ですが、春休み中ですし、隅田公園桜祭りも開催されますし、臨時営業いたします。行楽のお帰りなどに、どうぞ御利用下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.485日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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大きな熊手

へえ、知りませんでした。浅草に長いこと住んでいますが、知りませんでした。

熊手というものは、そういう資金で買うものだったんですねえ。

たしかに鷲神社の「酉の市」に参りますと、政治家の方が大きな大きな熊手を買って行くのを目撃します。

政治資金規制法にしたがって政治資金で買っているとは思えませんから、死罪で買っている、イヤ私財で買っているのだろう、と思っておりましたが、D♡Cさんから貰ったお金で買っていたのですねえ。

ワタナベヨシミ先生が買った、8億円もする熊手というものを是非見てみたかったです。「酉の市」では買い物が済んだら、景気良く手締めをする習慣がありますが、8億円ともなれば、さぞ盛り上がるのでしょうねえ。

来年も買っていただきたいですが、無理でしょうか。

もう一つ、へええ!だったのは、サプリって、そんなに儲かるのね!ということです。錬金術って存在したのですね。

まあ、「錬金術でリッチに」という夢が芽生えるのは良いことかもしれませんが、それはさて置きまして、

今年の鷲神社の「酉の市」は、

11月10日(月)と、

11月22日(土)の2回です。

是非是非お出かけ下さい&大きな熊手をお買い上げ下さい。

追伸、

4/1は火曜日で通常なら休業日ですが、春休み中ですし、隅田公園桜祭りも開催されますし、臨時営業いたします。行楽のお帰りなどに、どうぞ御利用下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.484日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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Filed under: 浅草インサイダー情報 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)