終盤戦

平成最後の忘年会シーズンも終盤戦ですね。
宴会には、立食と着席の2種類がありますね。今日は、その話しです。
さてまず、胃腸のことを考えたら、当然着席でしょう。私自身も立食の会でたくさん飲み食いすることは避けています。
でも、美味しいと余計に食べてしまいますよね。立食で食事が美味しい、というのは胃腸のためには良くない展開と言えます。
最近では着席ビュッフエが多くなりましたが、あれは曲者です。どうしても立ったり座ったりしますから、やはり胃腸には良くない気がするのです。
個人的には、
安くてマズい立食のパターンでは⇒ほとんど何も食べずに帰りまして、家で食べ直しますから、胃腸は健全です。
それに対し、着席ビュッフエで美味しかったりしますと⇒つい食べ過ぎてしまい、かつ立ったり座ったりしますから、そっちの方が良くないです。胃の中が落ち着かないのです。
では、完全な着席が良いかと申しますと、社交のためには良くないですね。
座ったままですと、同じ机の方以外とは、あまりお話しできなくなってしまいますからね。
昔の紳士の宴会なら、場所を喫煙室に移動して二次会があり、そこで歓談が出来ましたが、人々に時間が無い昨今では、一次会で社交までしないといけませんから、困ります。セチ辛いです。
そう、要するに一回の会合で食事と社交の二兎を追うところに根本的な無理があると思いますが、
実は、それを解決する設備が日本にあります。
和式の畳の宴会です。
椅子など用意しなくても、話したい人の近くの畳に座れば良いだけですからね。立食のように立ち話しではなく、腰は安定していますから、胃腸も落ち着きます。
だから、「ちんや」の大きい宴会場は未だに和式のままにしているのですが、昨今日本人は洋式の生活に慣れきってしまい、和室は足が痺れるからイヤだなどと申します。
うーん・・・ですねえ。
忘年会が続きますが、皆様、ご安全に。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 8:51 PM  Comments (0)

竣工

平成最後の師走が押してまいりましたが、平成元年って、どんな年だったでしょうか。主な出来事を辿って行くと、
政治では消費税導入。
スポーツでは、野球の日本シリーズで巨人が近鉄に対し3連敗から4連勝の大逆転で日本一。
が有名ですね。
そんな中で一つだけ浅草に関連するニュースがありました。
東京・吾妻橋にアサヒビール本部ビルが竣工。
というニュースです。
この本部ビルがある所は、元々1985年まで吾妻橋工場があった跡地です。ビアホールも併設されていて、浅草の人々には大変馴染みのある場所でしたが、1980年代前半にシェア低下・経営危機に陥っていたアサヒさんは、資産売却の一環で吾妻橋の土地をいったん売り払ったのでした。
しかし、アサヒさんはその後「スーパードライ」の発売で復活を遂げます。そして新しい本部ビルを建てるまでに躍進したのでした。
私などが、企業には盛衰があるのだなあと思った、一連の出来事でした。
超現代的でピカピカに見えたビルが、もう30年とは時が経つのは早いものです。

Filed under: 浅草インサイダー情報 — F.Sumiyoshi 8:05 PM  Comments (0)

柱焼酎仕込み、再び

今年も「柱焼酎仕込み」の御酒をご用意しております。燗で飲んでいただきます。
「柱焼酎仕込み」を造っているのは、新潟県新発田市の「金升酒造」さん。私は新発田市のすき焼き店「八木」さんを訪ねたおりに、「金升」さんもお訪ねしたことがあります。
さて、「柱焼酎仕込み」とは、自社製の焼酎を醸造アルコールとして添加した御酒です。
アル添の度数が低く、本物の焼酎を使っている分、燗をつけた時のアロマが素晴らしく、所謂「酒臭さ」がありません。燗酒に最適と思います。
アル添は現代では悪者扱いされていますが、江戸時代から、日本酒メーカーが米焼酎を自社で作って、混ぜることは普通に行われていました。それが「柱焼酎仕込み」です。
ですから、そのこと自体は全くおかしなことではないのですが、現在「柱焼酎仕込み」をしている蔵元さんはあまり多くなく、工業的に生産された純度の高いアルコールが添加されるケースが多いようです。この場合原料は海外の砂糖キビなどです。
そういう場合は、原料の素性が知れないので、どうしても世間では、純米=善玉VSアル添=悪玉という構図に成ってしまいます。
自社で米焼酎を作って、堂々と添加して、純粋に味で評価するような風潮になれば良いのですが、工業用アルコールを使っている業者さんが、アル添の詳細を隠そうとする風潮があり、それがアル添=悪玉論の前提となっています。残念なことと思います。
「金升」さんのは、そういうことがないどころか、大変結構なお酒ですので、是非お召し上がりください。(日曜、水曜、金曜に提供しています)

Filed under: 色んな食べ物 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

食の十大ニュース2019

私の知人が何人も参加している、「食生活ジャーナリストの会」が、今年の「食の十大ニュース」を選びました。
①相次ぐ自然災害で食品供給に大打撃
②豊洲市場開場
③ゲノム編集の食品規制の検討始まる
④サバ缶ブーム
⑤HACCPの制度化など15年ぶりに食品衛生法改正
⑥主要農作物の種子法廃止
⑦消費者庁が健康食品の取締強化
⑧国内で26年ぶりとなる豚コレラが岐阜県で発生
⑨子ども食堂、全国に広がる
⑩「食べてはいけない」の週刊誌報道が過熱、専門家が注意喚起
うーん、今年もブームが入っているんですねえ。17年には「鶏のむね肉料理大ブーム」が入っていましたが、今年は「サバ缶」。こういうのを見るたび私は呆れますが、誰に文句をつけて良いのやら。
「子ども食堂」は良いニュースですね。私としは「サバ缶」よい上に置きたい感じがしました。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

温泉もやし、今年も

「変わりザク」のメニューとして、また「大鰐温泉もやし」が帰って来ました。ほとんど恒例になりました。
このもやしは、もやしを栽培する土の周囲に温泉を循環させ、その熱を利用して育てるもやしです。だから「温泉もやし」なんです。
その歴史は大変古く、なんと、津軽藩三代藩主・津軽信義侯の頃から、少なくとも300年以上、大鰐(おおわに)の特産品として、町民はもちろん青森県人なら皆知っている特産品であり続けて来た、と聞いています。
しかし、実は近年生産者が5軒まで減ってしまいました。そこで地元では協議会を設立し、これまで栽培技術を一子相伝で伝えてきたのを改めて生産の復活を目指しておられます。
その他にも、まだまだ特徴がありまして、
・非常に珍しい土耕栽培(他のもやしは水耕栽培)
・無農薬、無化学肥料栽培
・豆の種類は、門外不出の「小八豆」 
そういう次第で、値段も結構な良いお値段なのですが、「ちんや」では数年前の冬からメニューに採り入れています。
既に「ちんや」の冬の名物と言って良いと思います。
お客様の反響も悪くなく、高いお値段にも御理解を示して下さる方が多かったように思います。
で、今年も「大鰐温泉もやし」が帰って来ました。
これを、すき焼きに入れていただきます。
とにかく、びっくりするほど立派です!
とにかく、一度お試しいただいたいと思います。

Filed under: すき焼きフル・トーク,色んな食べ物 — F.Sumiyoshi 8:08 PM  Comments (0)

今年の漢字

今年の漢字は「災」ですか。
西日本豪雨や北海道地震、台風21号など大規模災害があったから、ということだそうな。
それにしても、この「今年の漢字」を主宰している「日本漢字能力検定協会」さんは、縁起の悪い漢字を選びますねえ。
1995年は阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件で「震」。
96年は堺市で発生したO157による食中毒で「食」。
97年は拓銀や山一證券の破綻で「倒」。
98年は和歌山毒物カレー事件で「毒」。
「災」は初めてではなく、2004年にも中越地震で「災」を選んでいました。
私の、今年の漢字は、と申しますと、
11月にコケて頭を打ちましたから、
やはり「災」かな。
いや、倒れたから打ったわけで「倒」か。
いや、飲んだからコケたわけで「毒」もありかと。
えい、全部一緒に、
「毒飲倒災」!

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 9:47 PM  Comments (0)

夜は忘年会だから・・・

住吉さん、最近ちっともブログに「ちょい食べ」のことを書かないけど、やってるんですよ、ね?!
と確認の連絡が入りました。
はい、勿論やっております。
肉の食べくらべレストラン「ちんや亭」では、全ての肉メニューに、「ちょい食べサイズ」(ハーフ・サイズ)をご用意して、皆様のご来店をお待ちしております。
夜は忘年会だから、昼は少しだけ食べたいんだよね!
という方は「食べくらべ」せずとも、「ちょい食べサイズ」1点でも大歓迎ですので、是非お出かけ下さいませ。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

受け入れ拡大

改正出入国管理法すなわち外国人労働者受け入れ法が成立しました。
先月のアメリカの選挙では、民主党が勢力を盛り返し、移民を巡って社会の分断が広がっています。またイギリスのEU離脱も来春を目指して進んでいるとかですが、これも原因は移民です。
そんな中で、日本だけが外国人受け入れ拡大の方向に向かっています。
たしかに、人手不足は私も感じます。
が、単純に今の経済を、そのままにして、穴を埋めるためだけに外国人を利用するのは、どうなのだろうと思っています。
来年が良い年になりますように。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 10:37 PM  Comments (0)

遷都

昨日が明治150年の日でしたので、150年前の話しを、もう少し。
私が大学に入った時、京都出身の先輩がいて、その方は、
日本の首都は今でも京都だ!
と主張していました。もちろん随分変わった人がいるものだなあと思いました。ところが、調べてみるとたしかに明治政府は京都が日本の首都でなくなったと正式には言っていないのです。
明治天皇は、明治元年9月20日に京都を出発して東京に向かいますが、この時は「行幸」と言っていました。いずれ京都に「還幸」する前提なので「行幸」と言ったわけです。10月13日に江戸城へ到着、江戸城は「東京城」と改称されました。
この時天皇はまだ大嘗祭を行っていなかったことから京都に還幸しますが、政情不安や財政窮乏などから大嘗祭は延期され、結局、明治4年11月になってから、東京で行われました。
その後明治5年5月天皇が京都に行く際は、「還幸」ではなく「行幸」と言われましたので、この時点で、名称の上でも、京都は首都ではなくなっていましたが、それでも廃止が発表されたわけではありません。大正天皇、昭和天皇は即位の礼・大嘗祭とも逆に京都で行っています
昭和天皇の即位の礼の時は、日本中から有力者が京都に集まり、旅館や料理屋が大盛況だったと聞きます。
今上陛下が東京で即位された最初の天皇で、明治150年を経て、その陛下が今回退位されるという次第です。
天皇家は、肉食・断髪などはすぐ受け入れましたが、土地に関しては、ゆっくりだったということですね。興味深い話しです。

Filed under: 憧れの明治時代 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

大号令

1868年(慶應3年)12月9日、朝廷から王政復古の大号令が出されました。
そこから今日で150年。
明治天皇は、この年の1月に即位なさったばかりで、今上陛下は来春に退位される予定ですから、明治150年とはピッタリ皇室四代に当たることが分かります。
明治天皇という方は、日本の残すべき文化は残し、外国の取り入れるべき文化は取り入れる、という態度であったようです。朝廷の閉鎖空間でお生まれになったにも関わらず、こういう態度であられたことが日本の近代化を進めたと申せましょう。
・1873年(明治6年)散髪脱刀令が出された後、天皇が西洋風に断髪したことで、国民も同様にする者が増えたといいます。
そして、肝心の肉食ですが、
・1872年1月24日が、明治天皇が初めて牛肉を試食された日です。その件は新聞で報道され、「我が朝にては、中古以来肉食を禁ぜられしに、恐れ多くも天皇謂(いはれ)なき儀に思召し、自今肉食を遊ばさるる旨、宮内にて御定めこれあたりたり」(『新聞雑誌』)と国民に伝わったそうです。
天皇家は、この国の中でも一番きびしく肉食を戒められてきましたが、それを止めるにあたって、理由が「いわれないことだと思った」とは随分シンプルな感じですよね。
現代も色々な意味で過渡期ですが、変化を受け入れる態度は柔軟な方が良いのだろうと思います。

Filed under: すき焼きフル・トーク,憧れの明治時代 — F.Sumiyoshi 12:17 PM  Comments (0)