進路妨害

文久2年8月21日(1862年9月14日)江戸から薩摩へ帰ろうと武蔵国生麦村を通行していた島津久光の行列を、横浜居留地のイギリス人が進路妨害しました。

この無礼に怒った薩摩藩士はチャールズ・レノックス・リチャードソンを斬り殺し、他2名にも重傷を負わせました。日本史に名高い「生麦事件」です。

薩摩藩が犯人引き渡しに応じなかった為、この事件はやがて「薩英戦争」に発展します。

しかし面白いことに「薩英戦争」で薩摩が善戦した結果、イギリスは薩摩の実力を認めて、争うことよりも、薩摩が進める討幕運動に協力・支援する道を選びます。

「生麦事件」が日本史を回天させたと言われる理由が、これですね。歴史には何が起こるか分かりません。

さて時代はくだって平成27年、浅草の街を私が急ぎ通行していると、たいてい客引きの人力車夫が進路妨害してきます。

無礼者め!

彼らを斬り殺したら日本史は回天するでしょうか。

歴史には何が起こるか分かりませんかからね、試すのも悪くないかもしれません・・・

おっと、今日はそんなことを言っている場合ではありませんでした。

今日・明日は「ほおずき市」の日。

この期間に観音様にお参りすると、四萬六千日分の御利益があると申します。

どうぞ、浅草へお出かけ下さい。

進路妨害に気をつけて。

追伸

すき焼き思い出ストーリーの投稿を募集しています。

すき焼きは文明開化の昔から、日本人の思い出の中に生きてきた料理です。でも残念ながら、その思い出話しをまとめて保存したことはなかったように思います。

ご投稿くださったものは、「ちんや」創業135周年を記念して本に纏め、今後店の歴史の資料として、すき焼き文化の資料として、末永く保存させていただきます。

どうぞ、世界に一つだけの、すき焼きストーリーを是非、私に教えて下さい。

投稿〆切は9月末日です。

既にご応募いただいた、50本のストーリーはこちらです。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.958日連続更新を達成しました。

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下町七夕まつり

「下町七夕まつり」が「かっぱ橋本通り」で開催されています。

たくさんの七夕飾り、地元商店の出店、そして音楽や踊り、様々なパフォーマーが集まり、この長い通り全体が手作り感のある活気で満たされ、商店街が一年で最高の賑わいをみせる晴れの舞台です。

・・・と書くと、道具街って、そんなイベントもやってたんだ!

「道具祭」よりこっちの方が賑わうんだ!

と思う方がおいでかもしれませんが、違いますのでね。

本通りと道具街は別物で、商店街としては本通りの方が道具街よりずっと老舗なのです。

現在の道具街の場所を流れていた堀「浅草新堀」が暗渠に成ったのは、大正12年のことでして、この頃は未だ商店もさほど集まっていなかったようです。

一方「かっぱ橋本通り」は、浅草国際通り「浅草今半」さんの角から上野駅入谷近くの昭和通りまで、東西にのびる通りですが、こちらは江戸時代から「御成道」でした。

「御成り」とは、よく時代劇で、大名行列が進みながら供の者が

おなり~おなり~

とうなっているアレのことで、

将軍家が寛永寺に参拝し、その後浅草の観音様に詣でる場合のルートだったと伝えられています。

明治時代にも「御成道」の賑わいは続き、明治15年に上野=浅草間に馬車鉄道開通した時は、「かっぱ橋本通り」を通っていました。

その後地下鉄銀座線が「かっぱ橋本通り」より南方の浅草通りに通り、北方の言問通りが幹線道路として整備されたことから、浅草=上野間の通り道としての意味合いは今や薄れ気味ですが、それでも商店街の皆さんが、このような楽しいイベントを開催しておいでです。

最近では「スカイツリーが最も良く見える商店街」としても有名ですね。

少し足をのばして入谷の鬼子母神までお出かけ下されば「朝顔市」もやっています。

どうぞ、「下町七夕まつり」へお出かけ下さい。

追伸

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夏詣で

閉店後ウオーキングの最中に浅草神社(「三社さま」)に立ち寄りますと、参道に「茅の輪くぐり」の輪が据え付けられています。

茅で編んだ直系3メートルほどのもので、これを八の字を描いて計3回くぐれば、年始からの半年間に溜まった病と穢れを落とし、残りの半年を無事に過ごせるという次第です。

くぐり方は、まず正面から最初に左回り、次に右回り、また左と回ります。

夜の11時頃だというのにやっている人が何人もいます。

今茅の輪がセットされているのは、三社様が「夏詣で」を推奨しているからです。

年始の「初詣で」にはほとんどの人が行くと思いますが、重要な季節の変わり目である、七月初を人は何の気無しにスルーしてしまいます。

古来人々はこの時期に半年の穢れを落とそうとしたものですが、その気持ちは忘れられているようです。

で、この習慣『夏詣で』を、新たな古き良き風習として根付かせていこう!ということだそうです。結構と思います。

7/1~7/7に間には各種のイベントもあるようです。

「夏詣茶屋」が開店したり、

「ゆかたショー」「流しそうめん」など。

詳しくは神社のホームページでご確認の上、どうぞお出かけ下さいませ。

追伸

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夏場所

今年の大相撲夏場所は5/10が初日で5/24が千秋楽。照ノ富士関の優勝で終わりました。

この場所の初日は「5月の第1または第2曜日」と決まっているのですが、第1から始まることは少なくて、たいていは第2からです。

GW連休が終わってから始まるか、連休の後半に始まるのが通例で、連休にぶつけて4月末からやった方が来場者が増えること間違いないと思うのですが、不思議なことです。

この件を毎年不思議に思っていたので、今年はネットで調べてみましたら、

在りました、YAHOO知恵袋にジャストな質問が。

「何で大相撲は、ゴールデンウィークに本場所を開催しないんですか?

(ちなみに、私は地方に住んでいる上、 普段は仕事でクソ忙しいので大相撲を観戦しに行く余裕なんてありませんが、もしGWに夏場所があれば、是非とも見に行きたいのですが)」

うん、うん、そうですよねえ。

しかし残念ながら回答は1件しかありませんでした。平成25年4月のアンサーですが、

「結局回避されましたが当初はGW中の5月5日初日となっていました。

これについては平成23年度の理事会で承認されており、

昨年(平成24年)の夏場所もGW最終日曜日の5月6日が初日でした。

ただ今回は決定していた筈の1週目の日曜初日が諸事情で暗転、

そのため番付発表も当初の4月22日から二転しています。

夏場所は東京場所の中でも華やいだ趣が感じられる場所です。

是非一度、足を運んでみてください。」

うーん、関係者らしい方のアンサーですが、「足をお運び下さい」って、まとまった休みでないと行けないって主張している人には気の毒な感じがします。

「諸事情で暗転」では良く分かりません。何か都合があるんでしょうか。

で、結局、今日のところはこれ以上の詮索を諦めました・・・

「ちんや」へは、今年も初日の前日(=5/9)に「触れ太鼓」の皆さんが回ってみえまして、「太鼓連」の美声を至近距離で鑑賞できる貴重な機会でしたので、居合わせたお客様にも見物していただきました。

これが連休中だったら、もっと大勢の方に見ていただけたのに、と思ってしまいます。

ともあれ、照ノ富士関、優勝誠におめでとうございました。

 

追伸

日本橋三越本店の催事「お江戸日本橋 EDO style展」で精肉の販売を致します。

どうぞ、お出かけ下さい。

会期:5月20日(水)~25日(月)

会場:本館7階催物会場

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伝法院

じゅ、重文に成るんですか?!

地元で噂にもなっていなかったので驚きましたが、

浅草寺の「伝法院」が旧・朝香宮(あさかのみや)邸(=東京都庭園美術館)などと並んで、国の重要文化財に指定されることになったそうです。文化審議会が今月15日=三社祭の初日に答申を出したそうです。

「伝法院」は仲見世の西側に在りまして、小堀遠州の作と伝えられる、素晴らしい回遊式庭園があります。

院内にある茶室「天祐庵」は、表千家の「不審庵」を写したもので、江戸時代後期のもの。

また江戸時代の絵馬を多数保存していて、谷文晁、鈴木其一、歌川国芳、柴田是真といった著名な絵師による絵馬もあります。

通常は一般公開していませんが、ときおり特別公開されることがあります。

浅草は1945年3月10日の大空襲で焼け野原になり、国宝だった旧本堂も焼けましたものですから、重文の建物は、これまで本堂東側の「二天門」ぐらいのものでした。

ですので、今回の指定は大変目出度いのですが、今後利用方法がチト心配になります。

使っているんですよね、結構、伝法院を。

芸者衆の投扇競とか、

酒販組合さんの利き酒会とか、

これまで通りに出来るんでしょうか、特に酒は大丈夫なんでしょうか、心配です。

上野公園の旧・東京音楽学校奏楽堂は、やはり重文で現役稼働のホールですが(ただ今は耐震補強工事中)、重文なので飲食・タバコ禁止!です。素敵な音楽を聴いた幕間にワインもコーヒーも無しというのは味気ないものです。

「重文の伝法院で飲めます!」と謳って利き酒会をすれば参加希望者が殺到するでしょうが、不謹慎ですかねえ。

あ、いやいや、

このたびは重文指定、誠におめでとうございます。

 

追伸

日本橋三越本店の催事「お江戸日本橋 EDO style展」で精肉の販売を致します。

どうぞ、お出かけ下さい。

会期:5月20日(水)~25日(月)

会場:本館7階催物会場

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視界

「地鶏坊」「地鶏坊」と言うので最初は新手の鶏肉かと思いましたが、違ったのですね。

例の「棒」が浅草でも増えてきて、紛議の対象に成ってきました。

そう、「自撮り棒」のことです。

「自撮り棒」を高く掲げて他人の景色観賞や神輿見物を遮る輩が続出しているそうです。

ルーブル美術館では既に禁止にされたそうです。美術品に気持ちを集中させている時に邪魔されたら、たしかに不愉快ですから、禁止も仕方ないところでしょう。

では美術品ほどは集中しない景色・夜景の場合はどうでしょう。やはり全面禁止ですかね。

浅草にもスカイツリーが良く見える展望台がありますから、ここは思案のしどころです。

写真は旅の記念ですし、SNSにUPして友達に「いいね!」してもらうのはたしかに楽しいですから、全面禁止では旅の魅力を少なくしてしまいます。

それにですよ、視界を遮られただけで本気で立腹するというのも、いささか野暮な話しです。

本人が周囲の人に一声許可を得るというルールにして、それからなら撮っても良いと思うのですが、いかがでしょうか。

あるいは「自撮り棒」メーカーの方に規制をかけて、「周囲の人の許可を得てから撮りましょう!」と棒そのものに大きく印字しないと販売許可が得られないようにします。そういう立法はメンドくさいでしょうか。

もっとも、この問題には別の側面もあって、「自撮り棒」をよく使っている民族が、そもそも嫌いだという感情がベースに在るように感じます。そう言うと言い過ぎでしょうかね?

「自撮り棒」で人の視界を遮る民族=全体的にマナーが悪い民族=歴史問題でも鬱陶しいことを言ってくる民族⇒嫌い!

という流れです。

このブログの立場は何回も書いていますが、

マナーを憎んで人を憎まず。

この話しもマナーに限定した話しにしたいものです。

さて、今日は三社祭。午後から町会神輿の連合渡御があります。

皆様、マナーを守って、楽しくご観光を。

 

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

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川柳包装紙2015

昨日までの三社祭タイミングをあわせて、今年も

「ちんや川柳包装紙2015」が出来ました。

ここに印刷されている川柳は、昨年の秋に「すき焼き川柳コンクール2014」として募集したものです。

その節は多数の応募をありがとうございました。

悩みに悩み、厳選させていただきまして、入選句をこの包装紙に刷り込みました。

そう、このコンクールは、単に川柳のコンクールをするだけでなく、入選すると、店で本当に使う包装紙にその川柳が刷り込まれるのです。それが特徴です。

この出来上がった包装紙は、

「おもいを包む」包装紙として、多くの方々に喜んでいただけると思っています。

だいたいですね、ギフトというものは相手の方に対して、なんらかの

「気づかい」や

「思いやり」を届けるものです。

お世話になった、恩師・上司・先輩がご高齢であれば、肉と贈るというのは我ながら良い考えだと思います。

今年は早くも気温が30℃を超える日があり、これから夏に向かって行きます。

肉で養生なさってください!

という想いを包んで贈ってはいかがでしょうか。

なお、「すき焼き川柳コンクール2014」の当選句はこちらです。

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

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郷土・資料調査室

台東区立中央図書館の郷土・資料調査室に行って来ました。

昨年出版しました『日本のごちそう すき焼き』を寄贈したいと申し出ましたら、収蔵して下さったので、館長さんにその御礼を申し上げるためです。

中央図書館に着きましたら、まずどの棚に在るのか確認しないといけませんが、検索用のパソコンが置いてあって、すぐ調べられます。

検索しますと、分類番号は「郷09」。「郷」というのは郷土・資料調査室のことです。

『日本のごちそう すき焼き』は、題名通り、日本のごちそうである、すき焼きについて書いた本なのであって、郷土資料ではないです。

たまたま著者の一人として私が加わっているだけなのですが、その本人=区民が寄贈を申し出たので、「郷09」に成ったと思われます。

それはマズいね。抗議すべきだ!って?

それがですね、台東区の郷土・資料調査室はメッポウ面白いのです。

へえ、こんな面白い資料があるの!

というのがゴロゴロと置いてあります。

その資料の中核は、昭和52年(1977年)に浅草観光連盟によって設立された「浅草文庫」です。

「浅草文庫」は設立後やがて東京電力さんの支援を受けるようになり、合羽橋本通りに在った「テプコ浅草館」で保存展示されてきました。

「テプコ浅草館」は、浅草の歴史・風俗を学べる、なかなかなミニ博物館だったのですが、2011年3月11日に東電さんは、そんな博物館を運営している場合でなく成り、あえなく閉館。

で、資料は台東区に寄贈されて、今中央図書館内にあります。

そういう次第でこの資料室は大変充実しています。テプコ時代に比べると、かなり狭いですが展示室も在って、この日は「百貨店の時代―昭和初期の上野松坂屋」という企画展をやっていました。

当時の広告チラシは実に面白いものでした。

皆さんも是非一度お訪ね下さい。

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

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おもてなし2.0

いやな話題ですが、料理屋の会合で「クレーマー」という単語を聞かない日はありません。

「週刊文春」が1999年に登場させた、この言葉は今や一般的に成りました。

消費者の意見はとにかく最大限尊重されるべきだという当時の風潮の中で「週刊文春」1999.8.26号は、

「ホームページ事件真相スクープ―東芝に謝罪させた男は名うての「苦情屋」(クレーマー)だった!」と書いて、おかしな消費者が存在することを広く報せました。

クレーマーの被害を蒙るのは、最初はメーカー・小売・料理屋という業種でしたが、今や学校や病院などの公共的な施設においても、クレーマーは頻繁にみられるようになってきています。教員をしている知人も、そういう親がクラスにいると、勤務時間が格段に延びるとボヤいていました。

問題は、その背景です。

背景には「他人を許せない」人たちが明らかに増えてきているという状況があるようです。

他人を許せないのは、自分自身に満足出来ていないからです。

自らの現実に不満足な人が、不寛容な心持ちで他人のアラ探しに精を出しては、いっときのウサを晴らしているようです。ネットの「炎上」も同根でしょう。

そして、そのまた背景には、近代化を突き進んで来た日本が、行き着く所まで行ってしまったことがあると思います。

経済性を追って来て、それをかなりの程度達成したのに、ちっとも幸福に成っていない、その現実に多くの人が気づいてしまったのかもしれません。働くことの目的が不鮮明に成ってきたとも言えるかもしれません。

アメリカでも最近ゲイリー・ハメルなる先生が、

株主利益を最大化する

その目的の為に経営陣が従業員を強度にコントロールする

・・・という経営手法のことを「マネジメント1.0」と名づけて、そこから脱却することを勧めはじめたそうです。

そしてさらに最近、この発想を観光業に導入するレポートが日本でも出ました。

『おもてなし2.0指標による新しい時代へ向けた企業経営』というEY総合研究所さんのレポートです。

詳しくはWEBでも見られますので、ここでは概略のみ書きますが、要するに、

顧客、従業員、地域の視点を観光業に導入することで、2.0経営を実現しよう!というものです。

このレポートを作成するに当たり、弊社も、在り難いことに「先進事例」として取材していただきました。

経営者の皆さん、どうぞ参考になさって下さい。

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

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街の音プロジェクト

不肖・私は台東区役所より「アート・アドバイザー」に任命されているものですから「台東区芸術文化支援制度」の説明会に出席しました。

この説明会は、今年この制度から補助金を受けたいと考えているアーテイストの皆さんの為に、

・制度そのものの概要と

・26年度に支援を受けた事業がどんなものだったか

を説明するものです。

まず制度そのものについては区役所の方が説明し、私は26年度の事業の中で私の担当だった事業についてコメントしました。

さて昨年の私の担当は二つありましたが、二つ目は、

「第2回!!街の音プロジェクト in かっぱ橋~道具 de アンサンブル~」でした。

この事業は、合羽橋道具街で売られている調理道具を楽器として使う、音楽ワークショップとパレードでして、まず区内のお子さんを集めて⇒道具を楽器として使う体験をさせた上で、昨年10月の「道具祭り」に日に合羽橋道具街界隈を練り歩く予定でした。

しかし折悪しく台風が接近。パレードを断念して、生涯学習センターの中の「ミレニアム・ホール」で上演いたしました。

<以下私のコメントです>

え~私が住吉史彦です。一言コメントさせていただきます。

「街の音」委員会さんは、去年に続いてもう一回やっていただこうということで、二度目の選出だったと思います。台風で外で出来なくて、会場変更・演出変更のドタバタの中で、今回内容も新しい内容=ホースの管楽器とかに挑戦なさった、それもお子さんを使って、ということで大変だったろうと思いますが、無事終わって私も安心しております。

あの、ざっくりしたことを言ってしまいますが、ここにいるアートアドバイザーの面々は、

「この企画、一体どうなっちゃうんだろう!」というような企画が好きです。問題発言ですかね?

世の中の色んな自治体に色んな支援制度が在って、中には出来上がった演者の方が出来上がった演目をやっていることが結構多いですが、

そういうのはつまんないよね、というのが、私たちの意見です。

・クラシックなことをするなら、相当質の高いことをやってね。

・それが難しければ、斬新なのをお願いします。

という感覚でしょうか、

私達は、毎年年に10回以上集まっていますが、繰り返し議論する内にそういう感じになってきましたし、ついでに申しますと、この背景には、この地域の文化的基盤の絶対的な厚みがあると思っています、自慢ですけど。

チャレンジングでないとそそられないです。

そういう感覚で選定しますので、一回目は「生煮え」という場合もあり、それで二回目が出てくるケースもある、という風に私は把握しています。今頃言うなよ!って言われそうですね。

「街の音」さんも、今後も固定化せずに頑張っていただきたいと思います。

大変お疲れ様でした!この制度を使っていただきまして、ありがとうございました。

 

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

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